侵略者の居直り に抗議の渦を! 十二月二十七日から始まったイスラエル軍によるガザへの空爆は、十二月三十日までに三百六十四人のガザ住民の命を奪い、千四百五十人もの負傷者が出ている。殺され、傷ついた人びとはハマスの武装勢力だけではない。多数の子どもたちをふくむ無防備の市民もイスラエルの非道な爆撃の標的になっているのだ。 それだけではない。イスラエルはガザとの境界に大量の戦車部隊を動員し、ガザでの地上戦=「全面戦争」の態勢を整えている。封鎖によって食料・医薬品、電気・ガスなどのライフラインを断たれたガザ市民百五十万人の人道的惨害の上に、大量殺りくの脅威が降りかかっている。 イスラエルは、この不正・不法な軍事攻撃が「ハマスのミサイル攻撃に対する当然の自衛」と居直っている。しかし二〇〇六年のパレスチナ議会選挙で圧勝したハマスとの対話を拒否し、パレスチナ民衆の民主主義的な意思を踏みにじってガザの封鎖を続けているイスラエル・シオニスト政権とそれを支える米国こそが、中東の公正な和平、民主主義と人権を破壊している。 イスラエルがパレスチナ民衆を武力で追放して建国してから六十年、そして西岸・ガザを不法に占領してから四十年以上たった現在、再び繰り返されるパレスチナへの侵略を認めるわけにはいかない。イスラエルと「イスラム原理主義組織ハマス」の「暴力の応酬」といった皮相な報道に惑わされてはならない。軍事占領によってパレスチナ人を「難民」化し、さらに入植地を拡大してパレスチナ人の土地を略奪し、生きる権利そのものを踏みにじるイスラエル・シオニストの政策を改めさせることこそが、和平の前提条件なのである。パレスチナ人の生存権の否定の上に成立する「イスラエルの生存権」という侵略正当化の論理は成立しないのだ。 パレスチナ人の 人権を奪うな 二〇〇八年も押し詰まった十二月三十日午後二時、イスラエル大使館前には「ミーダーン〈パレスチナ・対話の広場〉」有志の緊急の呼びかけにより、約百人の労働者・学生・市民が集まった。わずか一日余りの準備期間しかなかったが、参加者たちは思い思いのプラカードなどを持ち寄り、イスラエルによる軍事攻撃への怒りを表明した。この行動にはアラブ諸国からの留学生たちも参加した。 「ミーダーン」の田浪亜央江さんの司会で始まった集会では、WORLD PEACE NOWの高田健さん、立川自衛隊監視テント村の井上森さん、ATTACジャパンの秋本陽子さん、「日の丸・君が代」法制化と強制に反対する神奈川の会の京極紀子さん、核とミサイル防衛にNO!キャンペーンの杉原浩司さん、ピープルズ・プラン研究所の小倉利丸さん、一橋大学教員の鵜飼哲さんなどが次々に発言した。 「今すぐ空爆を止め、地上戦への準備を中止して下さい。そしてパレスチナ人の人権を奪い続ける現在の政策を改め、入植地を撤去し、パレスチナ人と対等に共存していく姿勢を見せてください」と求めるイスラエル大使館宛の「申し入れ書」が確認され、大使館のポストに投函された。アジア連帯講座の声明もイスラエル大使館に届けられた。 参加者たちは声のかぎりに「空爆をやめろ」「ガザへの封鎖を解除しろ」「入植地を撤去しろ」「分離壁を撤去しろ」「難民の帰還の権利を保障せよ」などのシュプレヒコールをイスラエル大使館に向けて繰り返し叫んだ。 続いて午後四時から同じくイスラエル大使館前で、パレスチナ子どものキャンペーン、アムネスティ・インターナショナル日本、ピースボート、日本国際ボランティアセンター(JVC)などのNGOが呼びかける「死者のための追悼と、軍事行動の即時中止を求める集会」が行われた。二時からの行動の参加者もこの集会に合流し、約三百人が集まった。 情勢は緊迫している。イスラエルの地上部隊のガザ侵攻も予測される。さらに抗議のアクションを起こそう! (12月31日 K) この暴挙を止めよう イスラエル軍のガザ地上侵攻を糾弾する
イスラエルは一月三日夜(日本時間一月四日未明)、ついにパレスチナ自治区ガザへの大規模地上侵攻を開始した。激しい軍事攻撃が人口密集地区で行われ、多くの一般市民も殺されている。十二月二十七日の空爆開始以来、パレスチナ人の死者は一月五日早朝の段階ですでに五百人を超えている。 イスラエル政府は「ハマス徹底撃滅」のための長期戦を公言している。米国政府も「イスラエルの自衛権」を主張してイスラエルによる戦争の一方的エスカレート、大量虐殺を擁護している。シオニスト・イスラエルによる「国家テロ」をこれ以上許すな! 今こそ国際世論の力が必要である。イスラエルはただちに軍事攻撃をやめろ! ガザへの封鎖を解除しろ! イスラエルへの経済制裁を! イスラエル商品とシオニスト系企業(スターバックスなど)のボイコットを!(1月5日 K)
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