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2009/01/09
麻生総理へ公開質問状
内閣総理大臣
麻生 太郎殿
昨日1月8日、衆議院予算委員会において、天下り問題に関する質疑を傍聴したが、大変残念ながら、麻生総理の答弁に深く失望したことを申し上げざるを得ない。
第一に、渡り斡旋について、複数紙の昨日朝刊で、「渡り斡旋は廃止。麻生総理が8日にも表明する」と報道されていたにもかかわらず、予算委員会での総理の答弁は、「例外を認める」というものであった。
12月19日閣議決定された政令では、もともと、渡りは例外的としつつ、「必要不可欠と認められる場合」は承認すると規定し、その点が問題とされていた。昨日の総理の答弁は、いったんは検討されていたらしき「渡り斡旋の廃止」という方針を断念・放棄し、結局、12月19日閣議決定どおり、渡り斡旋を容認してしまった、と評価せざるを得ない。
新聞報道からわずか数時間のうちに、何があったのか。
なぜそこまでして、渡り斡旋を続ける必要があるのか。私には全く理解できない。
第二に、監視委員会に代わり、総理が天下り斡旋を承認することについて、民主党議員から、法律の規定を政令で覆すことは不当でないかとの質問がなされた。これに対する内閣法制局長官の答弁は、およそ法律の専門家とは思われない、何の理屈にもなっていないものだったが、麻生総理はじめ閣僚各位は、黙って聞き流すのみであった。
麻生総理はじめ閣僚各位は、「政令の細かい内容など、自分たちは見てもいないし分からない。役人に答弁させておけばよい」と思われたのかもしれない。しかし、この政令を閣議決定したのは、総理以下閣僚各位なのである。あまりに無責任な態度を国民の前に晒してしまったのでないか。
この内閣では、国会の決めたことを、内閣が、
しかも、閣僚が関知しないうちに、官僚が覆してしまうのか。
昨日の予算委員会の質疑を聞きながら、私は、この内閣は、もはや「官僚内閣制」という言葉にすら値しない、「官僚専制内閣」になってしまったのでないか、との疑いを禁じ得なかった。
安倍・福田両政権において、私は、天下り根絶というミッションを与えられ、その実現のため、全力を尽くした。必死の思いで築き上げてきた積み重ねが、麻生内閣において、官僚の思うまま、壊されていくことが心底残念でならない。
天下り根絶は、国民が広く一致して、実現を求めている課題である。その課題について、すでに敷かれたレールの延長上で、改革を後退させることなく、着実に進めていくことは、内閣にとって決して難しいことでなく、基本中の基本といってもよいことのはずだ。
この基本中の基本すらできず、官僚に籠絡され、天下り容認への道を開いてしまうようでは、100年に一度の経済危機を政治主導で突破することなど、到底期待できるわけがない。
昨日午後、予算委員会の裏で開催された自民党行革本部会合では、渡り斡旋を廃止すべきこと、政令を見直すべきことについて、圧倒的な支持があった。しかるに、決定に至らず、結論の先送りを続けているのは、結局、麻生内閣が、天下り根絶に取り組む意思がなく、まして、官僚主導から政治主導への転換などに何の関心もないことが要因でないか。
麻生総理に対し、もう一度だけお伺いしたい。
1 渡り斡旋は例外なく全面禁止するのか、しないのか。
2 法律を政令で覆すという言語道断の政令を撤回・修正するのか、しないのか。
以上2点について、速やかにご回答いただきたい。
仮に、以上2点が肯定されない場合、私が先日申し入れた7項目の提言は
全面的に否定された、と判断するよりほかない。
平成21年 1月 9日
衆議院議員 渡辺喜美
http://www.nasu-net.or.jp/~yoshimi/2009/090109shitsumonjou.html
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