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駐日大使にナイ氏有力=「ソフトパワー」提唱の知日派−次期米政権
【ワシントン8日時事】オバマ次期米政権が次の駐日大使に、クリントン前政権で国防次官補を務めたジョセフ・ナイ・ハーバード大教授を起用することが有力となった。日米関係筋が8日、明らかにした。民主党系のナイ氏は、超党派で対日政策報告書を策定したことのある知日派の代表格。次期政権は日本との協力強化を進める上で同氏が適任と判断しているもようだ。
ナイ氏は著名な国際政治学者で、軍事力に偏重せず、文化的影響力などの「ソフトパワー」を活用した外交を提唱。カーター政権で国務次官補、クリントン政権で国防次官補(国際安全保障担当)を歴任し、冷戦後の日米安全保障体制の再構築にかかわった。また、2000年と07年、共和党系のアーミテージ元国務副長官らと日米同盟強化を柱とする対日政策提言を発表した。
オバマ次期政権は、ブッシュ政権が日本との間で深めた安全保障面の協力に加え、経済、環境、人道支援の分野でも協力を拡大させたい意向。ナイ氏が就任すれば、この方針に沿ってアフガニスタン支援や地球温暖化対策の調整に当たる。
一方、東アジア・太平洋担当の次期国務次官補には、ナイ氏の下で国防副次官補を務めたカート・キャンベル氏の起用が有力となった。現在はヒル次官補が北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の首席代表を務めているが、次期政権では対北朝鮮交渉の専任ポストを設ける案が浮上している。(了)
(2009/01/08-23:17)
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