| Tweet |
大阪の橋下知事は７日、府独自の緊急経済対策として定額給付金を、年収４００万円未満の人を給付対象とする所得制限を府全体でかけ、余った金額を学校の耐震化などに充てるとした。また、府と府下４３市町村で計４０００人近い職員を一時雇用するワークシェアリングを実施する考えも表明した。
一見、いいアイデアに見える。実際、このことを報じたテレビでも、市民インタビューで、「いいアイデアだ」と言っているもののみが取り上げられた。しかし、これは、とんでもない行動だ。
まず、４００万円以下と言う所得制限をかけるなら、そもそも、給付金と言う制度自体が意味がないものになるわけで、給付金を止めて４００万円以下の世帯への商品券配布のような制度にすべきだ。まるで、「４００万円以下」と言う所得制限をかけることによって、給付金と言う政策そのものが正当化されてしまうような印象を与えてしまう。
第２に、橋下知事が言うような取り扱いは現実的に言ってとても無理だ。大阪は首都圏や愛知県と同等の高額所得者が集まっている県だ。だから、４００万円という所得制限をかけても、残りがかなりの金額になりそれを学校の耐震工事に使うと言うことが可能だ。しかし、東北や中国地方や四国、九州などの県にとっては、４００万円と言う所得制限をかけると、余りはほとんどない。大阪に比べると多くの県では１割ぐらいの金額になるかならないかぐらいのはずだ。つまり、大阪では学校の耐震補強ができるが、他の県ではそれがほとんど出来ないことになる。
更に、自治体職員の給与を削って失業者を数ヶ月雇うと言うことも本来取るべき政策ではない。比較的恵まれている公務員給与を削減する口実になるだろうし、失業対策と言っても単に数ヶ月間の雇用が確保されるに過ぎない。
基本的に、２兆円は、次世代エネルギーの開発に使うべきなのだ。少なくとも、産業構造の組換えを目的にして使われないと、単に、対症療法にしかならず、結局は国の借金を増やすだけだ。国の借金は結局市民が負担するわけで、将来負担が増えるだけだ。
橋下知事の発言を聞いて、最初に思い出したのが、菅直人の「未納３兄弟」事件だ。２００４年当時、国民年金保険料の未払いが発覚した中川昭一経済産業相、麻生太郎総務相、石破茂防衛庁長官の３閣僚を菅さんが、「未納３兄弟」と言ってこき下ろした事件だ。そして、この後、菅さんは自らの未納問題を指摘されて民主党代表を辞任し、岡田克也に民主党代表の座を譲り渡す事態になる。しかし、菅さんの未納は基本的に当時の武蔵野市の年金係りのミスであり、そのことは、未納３兄弟事件当時ほとんどテレビや新聞で報道されなかった。
未納３兄弟事件の経緯をもう少し詳しく書くと次のようになる。まず、自民党の閣僚の未納問題が自発的に発表される。それを菅さんが「未納３兄弟」と言って攻撃する。そこへ、菅さん自身が年金未納歴があると報道が始まり、菅さんが自分のミスではなく行政のミスだと主張してもまったくマスコミにそのことが報道されない。そして、世論の「菅は自分が未納のくせに他の人を攻撃して、ダメな奴だ」と言う評価を元に民主党退陣を迫られる。そして、岡田克也が民主党代表になり、小泉首相の郵政選挙を迎え、「日本をあきらめない」と言う後ろ向きのキャッチフレーズを岡田克也は掲げて最初から選挙に勝つ気がないのがありありの党運営を行うのだ。つまり、中川昭一、麻生太郎、石破茂の未納事実の公表は、最初から郵政選挙をやり、その時に岡田克也を民主党代表に据えること、そして、郵政選挙に自民党が勝つことを目的に仕組まれたものだと言うことだ。
今回の給付金騒動は多分二つの目的をもっている。一つは、給付金と言う形で金を動かし、担当大臣である鳩山邦夫などが一部の金を色々な方法で掠め取ると言うものだ。もう一つは、余裕資金をどんどん使って枯渇させ、決定的に国の財政を悪くして、民主党が政権を取ったときに直ぐに消費税増税に踏みきらざる得ないような状況を作ることにある。多分、この他にも、ブッシュがとったのと同じように、失政をわざと行っていくだろう。
▲このページのＴＯＰへ HOME > 政治・選挙・ＮＨＫ57掲示板
フォローアップ:- 自民党はワザと失政をやろうとしているように見える。 taked4700 2009/1/08 01:31:47
(0)
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,ＭＬを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。