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これを茶番劇と呼ばずして、なんと呼ぶのか。政府の税制抜本改革の「中期プログラム」に、3年後の消費税アップを記載するかどうか、延々とつづいていた自民党と公明党との話し合いが23日に決着。24日閣議決定される。
公明党は消費税率の引き上げの記入に反対していたが、結局、明記することを了承。
大マスコミは、決着が23日未明にもつれ込んだこともあって、「亀裂避け玉虫色」「公明党内に不満」などと、自民党と公明党が対立しているかのように報じているが、チャンチャラおかしい。自民VS。公明のケンカは、八百長もいいところだ。政治評論家の本澤二郎氏が言う。
「大新聞・テレビは、公明党が推し進めた総額2兆円の『定額給付金』についても、『自民に不満、撤回論も』などと、自・公の間に根強い対立があるように伝えていますが、消費税アップにしろ、定額給付金にしろ、対立は単なるポーズにすぎないことは明らかです。公明党は消費税アップに反対していることを支持者にアリバイ的に見せているだけだし、自民党も評判の悪い『定額給付金』に反対した方が国民の受けがいいから口にしているだけ。お互い、本気でケンカする気などサラサラありませんよ」
自民党の古賀誠・選対委員長が、「比例区の180議席をみすみす公明党に渡していいのか」と、公明党との選挙協力解消を打ち上げたのだって、公明嫌いの「保守票」を固めるための芝居なのはミエミエだ。
「大手メディアは、まるで自・公が連立解消する可能性があるかのように報じていますが、自・公が別れることはあり得ません。連立を組んですでに10年、6回も一緒に国政選挙を戦い、いまや一心同体。もう離れられない。自民党は公明票がなければ選挙に勝てないし、公明党も支持母体の創価学会を守り、利権の甘い汁を吸うためには、自民党と連立を組んで与党でいるしかありません」(本澤二郎氏=前出)
しかし、世論調査で支持率が4%程度しかない宗教政党が国政のど真ん中に居座り、最大政党の自民党がその言いなりになっているなんて異常なことだ。しかも、自・公が八百長のケンカを演じている間に、消費税アップも定額給付金も決まってしまうのだから、こんな国民をバカにした話はない。もう、総選挙で政権交代させないと、この国はどうにもならない。
(日刊ゲンダイ2008年12月24日掲載)
2008/12/27 10:00 更新
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