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http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008122490025954.html
ソマリア沖の海賊対策で巡視船供与 政府、例外的に武器輸出
2008年12月24日 08時55分
政府は23日、アフリカ東部ソマリア沖の海賊対策を支援するため、沿岸国イエメンの要請に応じ巡視船や巡視艇を供与する方向で調整を始めた。複数の政府関係者が明らかにした。
巡視船艇は防弾ガラスで装甲を強化するなどしているため、武器輸出3原則で輸出を禁じている「武器」に当たるが、政府は「例外措置」とする方針。海賊対策とはいえ、野党から3原則の形骸(けいがい)化を懸念する声も出そうだ。
巡視船艇供与は2006年6月に閣議決定したインドネシア向けに続き2例目。イエメンの海上警備能力の向上が狙いで、政府開発援助(ODA)の無償資金協力の枠組みで実施される見通し。供与の際はイエメン政府に軍用への転用禁止を確約させる意向だ。
既に海上保安庁が今月、現地に職員を派遣し、巡視船艇導入の効果などを詳細に調査している。
政府は10月に海上保安庁が実施した海上犯罪取り締まり研修にイエメンから沿岸警備隊員を初めて招待。イエメンの海上警備能力の向上に協力する姿勢を打ち出していた。
外務省によると、ソマリア沖の海賊被害は1月から9月にかけて63件に上り、11月には中国漁船の日本人船長が人質になった。
米国や欧州連合(EU)は同海域に軍の艦船などを派遣、日本政府も自衛隊派遣に向けた法整備を検討している。
(中日新聞)
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