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14.現代人が考える幸福とは何か？
永遠に幸福になれない現代人
Ｆ：我々は、本来は、政治家の言動や行動に目を光らせていなくちゃいけなにんだろうけど、大人も子どもも、日々の生活や、自分のことで精いっぱいなんだよね。
大人も子どもも、物理的な豊かさや金銭的な豊かさを求めていて、まるで、それが幸福になる唯一の手段だと錯覚していたり、お金をどれだけもっているか？が人間の評価だったり、たくさんのお金が人生の成功に不可欠のものだと考えたりしてるよね。企業なんかは、売り上げや利益を、去年よりは今年、今年よりは来年、来年よりは再来年というふうにどんどん増収増益したいという拡大均衡をひとつの企業哲学や企業倫理や企業としての正義のように考え、その方向へまい進しているよね。そういった企業の社内では、売り上げのよい営業マンは良い社員で、売り上げの悪い社員は悪い社員という見方をされ、それが人間（社員）の能力の評価になる。人間性なんて、ほとんど問われない、売り上げを上げた人が勝利者ということだよ。会社で言えば、増収増益の会社の株価はどんどん上がる。金儲けのうまい人間が評価され、金儲けの苦手な人は淘汰され、軽蔑され、社会からはじき出される。金を多く集める能力のある人が評価され、お金を多く集めることができない人はダメ人間の烙印を押される。金儲けと言う人間の才能のごくごく一部を取り上げてそれもデフォルメして評価するんだよね。人間には10人10色いろんな才能があるんだけど、今の人達は、金儲けの才能だけを重要視して評価する。おかしいとは思わないかい？繁栄や物理的な豊かさや経済発展の向こうに、人間本来の幸福なんて本当はないんだけど、国家（税収）も、地方自治体（税収）も、官庁（税収）も、企業（売上と利益）も、個人（給与や所得）も宗教団体（お布施）も、あらゆるところで、渇望しているのは、「お金」だよ。何か、ものを買う時に使う「お金」が、主役の世の中になっている。人間が主役のように見えてそうじゃないんだよ。
この論理にズバリ当てはまるのが原発だよね。お金至上主義の人達には、シンプルでわかりやすい論理だよね。なんだか、本当はとても危険で恐ろしい物らしいけど、なんとかなるみたいだから、原発を誘致してがっぽりお金を集めようよ。というのが、原発立地誘致の自治体や住民の愚かな考えだろう。
電力会社も、「原発は、なんだか、水力や火力と違ってとてつもなく危険なものらしいけど、なんとかなるってさ！だから、コストをかけるだけかけて、でっかい原発造って、例の総括原価方式でどでかい原発造って、たんまり必要のない広告宣伝費を新聞・テレビ・マスコミに垂れ流して、彼らを反原発にしないように広告宣伝費の件で恫喝したりして飼いならして、国民を原発推進に刷り込んで、我が社を儲けさせてもらって、給料たんまりもらって、人生エンジョイしようよ。政治家が俺達電力会社の為に作ってくれた「総括原価方式」を最大限に活用させてもらおうよ！」
人間本来の心の部分が取り残される。どんなにお金を集めても、どんなに贅沢な暮しをしても、人間の心は、人間の本能は満たされないんだよね。みんなそれに気付いていない。だから、お金を、もっともっと欲しがる。新しい商品がでたら、買いたがる。おいしいグルメ番組を観たら、それを食べたくなる。でも、新しい商品を買っても、すぐに飽きちゃう。おいしいグルメを食べても、また、もっともっとおいしいグルメが食べたくなる。お金とモノとサービスに翻弄されているのが、現代人だと思うよ。そこにつけ込んだのが原発なんだよね。本当は、お金なんて、生活するのに困らない程度のお金で充分に幸福になれるのにね・・・。愛する妻がいて、愛する子どもがいて、家族が健康で仲良くやれたらそれ以上の幸福なんてないんじゃないの？愛する人がいて、その人達と仲良く健康に過ごせるって、素晴らしいことだと思うけど・・どう？
このような、地味で質素なライフスタイルを否定して、間違った幸福を、煽るのは、派手で華やかな世界を演出する（幻想や夢を売る）テレビＣＭや広告や芸能人だよ。それらの派手で華やかな世界の広告の背後には、大企業の腹黒い金儲けの本性が見え隠れする。大企業は、どうやって大衆を騙して商品を買わせるか？それに最大限の経営資源を投入する。それらの商品やサービスを買ってくれる個人の健康や幸福などにはまったく興味がないし、個人の幸福は、当社の商品を買う事で簡単に実現できると嘯く。そして、我々は簡単に刷り込まれ、騙され、そんな大企業の商品を買う。だけど、結果的に満たされない・・だけど、また、新しい何かを買ってしまう。なぜだろう？
これは、私達の本能や本性や脳は、物理的な豊かさや金銭的豊かさで幸福を感じることができないようにプログラムされているからなんだけど。ＤＮＡの配列がそのようになっていると考えてもらってもいいよ。
マスメディアから発信されるＣＭや広告は我々の幸福の形を物理的豊かさや、利便性や、快適さ、金銭的豊かさだとか、進歩とか、科学とか、新しさとか、革命とか、革新とか、抽象的で耳触りのよい言葉で幸福と言うイメージをつくり上げ表現し、それらに幸福の真髄や幸福の本質や幸福の終着点があるように刷り込む。しかし、それらに、人間の幸福の在り方や具体的な形はない。決して、それらを究めても人間の幸福などにはなりえないよね。まさに、幸福になれそうな気分、底の浅いヴァーチャルな気分を味わえるだけだよ。一瞬のね。
幸福って、まさに抽象的な言葉であり概念だけど、たとえば、ある人にとって、何かとてもやりたいことが、あったとする。それを、たとえば、半年後にやろうと、思った時点で、幸福感は味わえるハズである。そして目標に向かって暮らす日々も、幸福だ。そしてついにその日、その時がやってくる。まさにそれが実現して幸福の絶頂にある。しかし、それは、必ず終わる。・・・しかし、その日が過ぎても、その人にとって、今度は、過去の思い出としてのその時の幸福感が残るのである。
一番人間として理想的な幸福の在り方は、今説明したようなことを、複数の人達と共通の楽しみとして、行う事だろうね。それが人間本来の生き方であり。本来の人間の在り方だよね。
よく、スポーツの世界で、良く聞く言葉だけど、「団体スポーツの方が、目標達成した時の喜びや幸福感が大きい」と聞くけど、まさに、人年の有るべき幸福の在り方を具現している者だと思う。連帯感と言うか？協調しながら、仲間同士で何かひとつの目標に向かい、それを達成する。
人間の本能や人間の幸福や心の充足のプログラムが完成したのは、諸説あるが、おおよそ、10万年以上前くらいの頃だと言われている。現代人のそれと、その頃の人類の心や本能のプログラムはなんら変わっていないんだよね。家族を愛する。子どもを愛する。仲間とともに何かを分かち合う。人間は社会的動物なんだよね、仲間と一緒に何か共通の目的（たとえば狩りとか）で仲間同士が分業しながらそれぞれの役割を全うして、がんばって、狩りを成功させたり、成果をあげた時に感じる幸福観や仲間としての連帯感や一体感。その辺が、人間のもっとも根源的な幸福観の一つなんだけど、そういった仲間と協調しながらひとつの目的に向かう、そして成果や成功を分かち合う、たたえ合う的なことが、現代社会では、ひじょうに少なくなっているよね。繰り返すけど、その当時の幸福を感じる仕組み（プログラム）と現代人の幸福を感じる仕組み（プログラム）は何ら変わっていないんだよ。だから、いくら、金を集めても、いくら、プール付の豪邸に住んでも、すぐに、飽きてしまい、また、下らんおもちゃを買い求める。永遠に満足できないんだよ。欲望が限りないのではなく、欲望のベクトルの方向が間違っているだけなんだよ。
繰り返すが、我々の幸福へのベクトルが、まったく違う方向へ向いているんだよ、現代人は。
そこに、つけこんできたのが、ヴィクターやルイスやキッシンジャーや中曽根や正力なんだよ。
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原発推進の流れや原発の目的や本質を調べていくと、この現代社会の縮図が理解できる。業界は違えど、仕組みはだいたい同じだ。そして、我々は、いつもいつも同じ手法で、騙されれ、彼らの術中にはまる・・
巨大医療産業や巨大金融界や巨大資源メジャーや各種巨大産業や巨大食料産業や巨大穀物メジャーらの販売の流れも産官学一体化して、我々に対し権威ある機関や権威ある学者がモノ申し、我々は刷り込まれ、そして、彼らの商品やサービスが、怒涛のように我々に迫ってくる。
彼らの術中にハマらないように、彼らに翻弄され、偽物の、偽りの幸福に惑わされないことが重要だ。
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