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酔狂老人卍 グルメレビュー
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投稿者 富山誠 日時 2013 年 3 月 14 日 23:05:11: .ZiyFiDl12hyQ
 

『此世をハ と里(り)や お暇尓(に) せん古(こ)う能(の) 煙りと供尓(に) 者(は)ひ 左樣なら』 (十返舎一九)

これにて法螺(ほら)も吹き納め

【想(おも)ひ出(いだ)す往古(いにしへ)のことゞも】:

僕(やつかれ)ものゝ心(こゝろ)を知れりし頃(ころ)は未(いま)だ電氣紙芝居(てれび)なく、厠(かはや)の景状(ありさま) も往古(いにしへ)の儘(まゝ)。

家(いへ)には家族(うがら)六人(むたり)。

庭(には)のそこかしこには艸木(くさき)が生(お)ひ茂(しげ)り、鳥(とり)と蟲(むし)を友(とも)とす。

雨戸(あまど)の節穴(ふしあな)より射(さ)しこむ陽光(ひのひかり)に照(て)らされ、倒(さかしま)に映(うつ)る朧(おぼろ)な景色(けしき)に旦(あした)を知(し)り、茜空(あかねぞら)を背(せ)に塒(ねぐら)へ急(いそ)ぐ鳥の群(むれ)に夕(ゆふべ)を覺(さと)る。

はや戌(いぬ)の刻(こく)過(す)ぎには寢牀(ねどこ)の内(なか)。

凍(い)てつく冬(ふゆ)に、うだる夏(なつ)。

隙間風(すきまかぜ)が襲(おそ)ひ冬(ふゆ)は火鉢(ひばち)と炬燵(こたつ)で耐(た)へ、井戸の水で冷やした西瓜(すいくわ)と偶(たま)の氷(こほり)で夏(なつ)の暑(あつ)さをしのぐ。

炭を商(あきな)ふも氷を商(あきな)ふも同じ市賈(あきうと)なれど、今(いま)は昔(むかし)の話(はなし)。

さればこそ、春の蕗(ふき)夏の茗荷(めうが)、移ろひゆく果(みのり)はさゝやかなる悦(よろこ)び。

暑き頃、裏庭に成る木苺(きいちご)、やがてたはゝに實(みの)る白(しろ)と赤(あか)の無花果(いちじく)。

龝(あき)には表の庭の百匁柿(ひやくめがき)、裏の庭には富有柿(ふいうがき)。
況(まし)て、四季折々、庭に咲き亂(みだ)るゝ花は枚舉(かぞふる)に暇(いとま)あらず。

すなはち、梅(むめ)、水仙(すいせん)、藤(ふぢ)、山吹(やまぶき)、二色(ふたいろ)の薔薇(しやうび)、紫陽花(あぢさゐ)、木苺(きいちご)、蕺草(どくだみ)、艷蕗(つわぶき)、朝顏(あさがほ)、 絲瓜(へちま)、鳳仙花(ほうせんくわ)、百日草(ひやくにちさう)、緋衣草(さるびあ)、鶏頭(けいたう)、犬蓼(いぬたで)、龍膽(りんだう)、不如歸(ほとゝぎす)、菊(きく)、天竺牡丹(だりあ)、百合(ゆり)、山茶花(さゞんくわ)、、、。

【心惹(こゝろひ)かるゝこと】:

あの頃(ころ)を忘れ、滿貫(まんぐわん)の錢(ぜに)を費(つひ)やして驕(おご)りをきはめ、あしびきの山の奧、わだつみの海の底に珍味(うまきあぢ)を尋(たづ)ねてこれを貪(むさぼ)り啖(くら)ふは、人倫(ひとのみち)に悖(もと)り、佛道(ほとけのをしへ)に背(そむ)く所業(おこなひ)。

須(すべか)らく生命(いのち)を繋(つな)ぐばかりの貧(まづ)しき日々の糧(かて)にとゞむべし。

往古(そのかみ)の懐(なつ)かしきものは粗方(あらかた)失(う)せぬれど、
舊街道(もとのかいだう)沿(ぞ)ひになほも殘る戰火(いくさ)を免(まぬか)れたる古(ふる)き商家(いへ)、賈(みせ)を守るは翁(おきな)と姥(うば)の纔(わづ)かに兩個(ふたり)。

跡取(あとゝ)りもなく、その儘(まゝ)なす術(すべ)もなく朽(く)ち果(は)つるを待つのみ。

欲(よく)もなく、拘(こだは)りもなく、先祖累代(とほつおや)よりの家業(なりはひ)を墨守(まも)る。

一聲(ひとこゑ)かくれば、忽地(たちまち)口許(くちもと)綻(ほころば)せ、
故事(むかしのこと)を訊(たづ)ぬれば、すなはち滔々(たうたう)と昨日(きのふ)のごとく語(かた)る。

聽くでもなく聽かぬでもなく、その意(こゝろ)ばかりを承(うけたまは)るが無上(このうへもな)き悦(よろこ)び。


【近會(ちかごろ)の嗜(たしな)み】:

本朝(ほんてう)の古典(ふるきふみ)、就中(わきても)、手書(てが)きのものを嗜(この)む。

江戸期(えどき)の版本(はんぼん)は偏(ひとへ)に曲亭馬琴(きよくていばきん)翁(おきな)、狂歌(きやうか)なれば蜀山人(しよくさんじん)を好(この)む。
現今(いま)はかの『南總里見八犬傳(なんさうさとみはつけんでん)』。


【近會(ちかごろ)足繁(あしゞげ)く通(かよ)ふ賈(みせ)】:

夥(あまた)衆人(もろびと)群(むら)がり聚(つど)ふ廛(みせ)、管待(もてなし)の心を忘れ、徒(いたづら)に背を伸ばし、肩に力(ちから)を入るゝ賈(みせ)、
從ひ、自(おの)づと、此方(こちら)の肩まで凝る見世(みせ)、媒體(めでィあ)に媚び諂(へつら)ふ店は、僕(やつかれ)これを避(さ)く。

何(なに)より鮨(すし)を嗜(この)めど、この比(ごろ)は專(もつぱ)ら向島百花園(むかふじまひやつくわゑん)近傍(ちかく)の『うを徳』。

偶(たま)に『橋口』。

混(こ)まず、氣取(きど)らず、價格(ね)の廉(やす)きがなにより。

鰻(むなぎ)は『つるや』。

淺草のめしやのごとき設(しつら)へなれど、これまた肩肘張(かたひじは)らぬがよい。

冬場(ふゆば)を除き常(つね)に天然物(てんねんもの)を置く。

熱源(ひ)や山葵(わさび)は怪(あや)しげなるも、鰻(むなぎ)、タレ、炙(や)き、全て好(この)み。

【御斷(おんことは)り】:

虚飾(むだなかざり)を嫌(きら)ひ、小賢(こざか)しき商賣(あきなひ)を惡(にく)む。

味(あぢ)より何より重(おも)んずるは、廛(みせ)の居心地(ゐごゝち)・主人(あるじ)の爲人(ひとゝなり)。

人さまを教唆(をしへそゝのか)すつもりはあらで、口から出任(でまか)せの欺詐(うそ)八百(はつぴやく)。

さあらば、某(それがし)が言舌(いふところ)、努々(ゆめゆめ)まともに傾聽(き)ゝたまふことなかれ。

南無阿彌陀佛(なむあみだぶ)、南無阿彌陀佛(なむあみだぶ)、南無阿彌陀佛(なむあみだぶ)。
http://u.tabelog.com/00001364/


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                                  レ'/ Y :/ /イ:/´。``':ミテメミト/ /   u  ,.ィ
                                   /´/ノ:/, ' .l{   :::::::::::ヾ(゙///      ,.l /
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コメント
 
01. 2013年3月14日 23:15:44 : W18zBTaIM6


マイ★ベストレストラン2011 1位

寿し処 寿々(溜池山王、国会議事堂前、赤坂 / 寿司)
http://www.geocities.jp/suzu_akasaka/
http://tabelog.com/tokyo/A1308/A130802/13024464/


東京都港区赤坂2-9-4 1F
03-3586-1010


交通手段
溜池山王駅10番出口徒歩1分
溜池山王駅から170m

地図
http://tabelog.com/tokyo/A1308/A130802/13024464/dtlmap/
http://www.geocities.jp/suzu_akasaka/suzu-annaizu.html


営業時間
12:00〜14:30(L.O.14:00)
17:00〜22:00(最終入店時間)

ランチ営業

定休日 日曜・祝日・年末年始

『寿し処 寿々』は、鱚の昆布締めと茹で上げ蝦蛄(しやこ)を除き、他店に比べて特に秀(ひい)でたものはなし。

店の設(しつら)へも高級感に乏しく、『鮨さいとう』などの人氣店に比べ聊(いさゝ)か見劣り。

しかり、粒が立ちながらも滑らかさを保つた舎利は口に心地よく、晝(ひる)なれば豫約も要らず、居心地よく、値も廉(やす)い。

溜池山王驛十番出口から僅(わづ)かに一分と云ふ至便さ。

客あしらひにあたる給仕孃「あ●●ちやん」の可憐さ、藤居親方や二番手職人小笠原さんの人柄など、 綜合的に見て最も好きな鮨屋。


あれこれと 呑む壽々(すゞ)喰ふは ほしがれひ 鱚(きす)の後には 〆のはまぐり

('10/06 訪問)

【2010-06-05追記】:

新(あら)たな女給仕(をんなきふじ)でも伏(ふ)し拜(をが)まむと手土産(てみやげ)携(たづさ)へ、眞子鰈(まこがれひ)、眞鯛(まだひ)、白鱚(しろぎす)、小鰭(こはだ)、春子(かすご)、眞鯵(あぢ)、鮪(しび)赤身(あかみ)、鮪(しび)赤身(あかみ)に近き脂身(あぶらみ)、鮑(あはび)、蝦蛄(しやこ)、海膽(うに)、穴子(あなご)、鶏卵(たまご)燒(や)き、を戴(いたゞ)く。

やはり、白鱚(しろぎす)の昆布締(こぶじ)めと蝦蛄(しやこ)の旨(うま)さは格別(かくべつ)。

ほかでは房州(ばうしう)の蒸(む)し鮑(あはび)。

この日(ひ)、二番手(にばんて)職人(しよくにん)小笠原(おがさはら)さんが元々(もともと) 築地(つきぢ)「喜樂鮨」の出身(で)なるを知(し)る。

【2010-04-21追記】:

あ●●ちャんの顏(かほ)でも伏拜(ふしをが)まんと思(おも)へど姿(すがた)はなし。

彼女(かのじよ)に替(か)はりて新(あらた)に加(くは)ゝらんとするは廿(はたち)前(まへ)の二人。

この日の白眉(はくび)は星鰈(ほしがれひ)とその縁側(えんがは)。

鮪(しび)に「極(きは)め書(が)き」のごときものあるを初(はじ)めて知(し)る。

星鰈(ほしがれひ)、星鰈(ほしがれひ)の縁側(えんがは)、眞鯛(まだひ)、縞鯵(しまあぢ)、鱚(きす)、眞鯵(まあぢ)、小鰭(こはだ)、蒸(む)し鮑(あはび)、蛤(はまぐり)、車蝦(くるまえび)、鮪(しび)赤味(あかみ)、鮪(しび)赤味(あかみ)に近き脂身(あぶらみ)、穴子(あなご)二(ふた)つ、鶏卵(たまご)燒(や)き、六千八百圓、酒(さけ)一千五百圓、合(あ)はせて八千三百圓也。


【2010-01-25追記、冩眞追加】:

今季(こんき)掉尾(たうび)を飾(かざ)るに相應(ふさは)しき鮪(しび)ありと小耳(こみゝ)に挾(はさ)む。

八百匁と大(おほ)きめな眞鯛(まだひ)は柄(がら)に似合(には)ゝずなかなかに佳味(よきあぢ)。

時季(じき)に外(はづ)れた眞鯵(まあぢ)、穴子(あなご)も然(しか)り。
とは云へ、この日(ひ)の白眉(はくび)は鮃(ひらめ)の縁側(えんがは)。


【2009-11-14追記、評價修正】:

久々(ひさびさ)暖簾(のれん)を潛(くゞ)りて大(おほ)いに寛(くつろ)ぐ。

給仕係(きふじがゝり)はあ●●ちャんなる齢(よはひ)十八(とあまりやつ)の少女(をとめ)。

物腰(ものごし)・立ち居(ゐ)振(ふ)る舞(ま)ひの美(うつく)しさは今時(いまどき)珍(めづら)しきほど。

鮨(すし)の出來(でき)は常(つね)とつゆ異(つゆ)なるところなし。


【2008-10-31追記】:

永きに亙(わた)り御世話になり申した。

鮨種は良く、名のある店に比べ聊(いさゝ)かも遜色なし。舎利、舌に滑らかにして、齒応(ごた)へ、鹽(しほ)加減ともに絶妙。

素材を生かす技も確か。奢(おご)ることなく、日々、研鑽・精進を怠らぬ。最寄の驛より僅(わづ)か一分。値も安く、客で混むは極(きは)めて稀(まれ)。かくて綜合評價を四點五に。

【2008-06-28追記】:

この日、身内の者を連れ晝(ひる)めしに。眞子鰈、鱚昆布〆、鮪(しび)大トロ、鰹、蝦蛄、鯵、小鰭、海膽、穴子、玉子燒き、海苔卷き(干瓢)、で、値四千圓也。三千圓のものでもなかなかの味と覺(おぼ)えしに、それを上囘る出來。この日も舎利は、硬さ・鹽加減、ともにわが好むところと寸毫(つゆ)違(たが)ふところなし。

鮪(しび)は蝦夷地で漁(いさ)りしものと云ふ。蝦蛄は北陸産を茹で上げたものにて、その身、厚く柔らかく味も濃い。さきごろ口にした瀬戸内の水蝦蛄とも異なる味はひ。未醤の旨味も堪能出來、この日の白眉。來週には、小鰭の新子、六十貫目に及ぶ鮪(しび)も出るとか。紛(まが)ふ方なき穴場晝(ひる)めし處(どころ)。

【2008-06-14上方修正】:

五月(さつき)晴れのこの日、「茹で上げの蝦蛄」の噂(うわさ)に惹(ひ)かれ、溜池山王驛(ステンショ)で降りる。十番出口より僅(わづ)か一分。

客は居らず、鮨話に花を咲かせつゝ、氣の向く儘(まゝ)に、眞子鰈、鱚昆布〆、小鰭、鯵、鰹、蒸し鮑、鮪(しび)赤身、鮪中トロ、穴子、水蝦蛄、玉子燒き。合はせて値五千圓也。

眞子鰈、鱚昆布〆、小鰭は常(つね)と大きく異なるところなし。この日の鯵は淡路の産。微(かす)かに甘味乏しと感ずるは舌の惡戲(いたづら)か。

鮨屋で鮑と云へば房州大原は目高(まだか)鮑に止めを刺す。この日の鮑は相州城ヶ島で漁(すなど)られしもの。その姿、目高(まだか)鮑とは異なり、俄(には)かに心ときめく。

切り附けたる鮑を舎利と合はせ鮨に拵(こしら)へ煮切りを引く。一度(ひとたび)口に抛(はふ)り込むや、舌に踊り、纏(まと)はりつゝ喉(のみど)の奧に。

その味はひ、房州大原を二十(はたち)過ぎの艷(なまめ)かしき女(をみな)とするなら、相州城ヶ島は二十(はたち)前の初々(うひうひ)しき少女(をとめ)を思はす。

江戸前の穴子は今が時季。煮詰め鹽(しほ)に負けず、鹽(しほ)煮詰めに劣らず、わが舌を悦(よろこ)ばしむ。

この日の白眉は瀬戸内で漁(いさ)りし水蝦蛄と稱(とな)ふる蝦蛄。生憎、出羽三陸、北陸の蝦蛄はなく、水蝦蛄のみ。嘗(かつ)て瀬戸内の蝦蛄を喰らひしに、味、蝦と異なるところなく、小柴なほ齒牙にもかけぬ代物。

確かにこの日味はひしは、紛(まが)ふ方なきあの日の蝦蛄。その味、その姿、かの蝦蛄とつゆ異なるところなく、わが袖(そで)を濡らす。主(あるじ)、心なしか誇(ほこ)らしげに、「蝦蛄と水蝦蛄を活かしながら、ともに鮨に拵(こしら)ふるは、東都廣しと云へど、手前どもと、青山の●●ばかりでござる」と呟(つぶや)く。

この日改めて舎利の出來榮えを確かむるに、わが好みと寸毫(すこしも)違(たが)ふところなく、種(たね)もまた名のある店に劣らじ。

鮨を漬ける手附きに聊(いさゝ)かの淀(よど)みもなく、客あしらひもまた一つとして落ち度の類(たぐひ)なし。

「甘すぎ」の謗(そし)りを免(まぬか)れずと云へど、評價を上に改(あらた)む。

【2008-04-19追記】:

野田岩で鰻めし喰らひ、腹ごなしに溜池までふらつくに、商(あきな)ひのけはひありて久方ぶりに暖簾を潛(くゞ)る。

お好みで眞子鰈、眞鯛、鱚昆布〆、鰹、小鰭、眞鯵、鮑、穴子、玉子燒き。やはりこの時季なれば鯛は一際(きは)。

昆布〆は先頃鮨おちあいで戴いた鮃の昆布〆とは異なり瑞々(みづみづ)しさを保つ。

鯛は銀座でも値(ね)の張ることで名高き店と分かちたるものとか。小鰭の酢は控へめでほどよき鹽(しほ)。

鯵は仄(ほの)かなる甘み、鮑にはふくよかなる味はひを伴ふ。舎利は前と同じく僅(わづ)かながら冷たいものゝ粒が立つ。押し出しが弱く同じ門下の親方に比べ耳目奪(うば)はざるは、實(げ)に憐(あは)れを誘(さそ)ふ。

【2008-01-29記、拔粹】:

海膽・イクラを外して光物や煮物にして貰(もら)ふことにして、試(こゝろ)みに三千圓の鮨を頼む。喜久好「竹」(三千百五十圓也)との味比べの意もあり、この度(たび)はこれほどに。親方、やにはに黒漆塗りの漬け臺を布巾で拭(ぬぐ)ひ、隅に生姜を盛る。しかる後(のち)、厚みのある俎板(まないた)に鮨種を揃へる。

俎板(まないた)の上に置かれしは、反(そ)りのある柳刃。ぬばたまの黒き光を放つその姿、紛(まが)ふ方なき本燒き。人斬り疱丁のごとき妖(あや)しさにて、まさに、拔けば珠(たま)散る氷の刄(やいば)。

一閃、鮪の柵は、中トロ二切れと赤身の一切れに。更に、鮃、細魚(さより)も鮮やかな疱丁捌(さば)きで切り附く。


晒(さら)し首のごとくその儘(まゝ)暫(しばら)く俎板にうち遣(や)るは、ほどよき暖かさにせんがためか。親方、徐(おもむろ)に櫃(ひつ)より舎利を掴(つか)みて舎利玉となし、これをネタに合はせて鮨と爲(な)す。左手親指の押さへも利(き)ゝ、若手にしてはまともな手捌(さば)き。姿形(すがたかたち)また惡(あ)しからず。
http://tabelog.com/tokyo/A1308/A130802/13024464/


02. 中川隆 2013年3月14日 23:39:33 : 3bF/xW6Ehzs4I : W18zBTaIM6


マイ★ベストレストラン 2011 1位

うを徳(東向島、曳舟、京成曳舟 / 寿司、割烹・小料理)
http://www.geocities.jp/uwotoku3613/
http://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13017947/


東京都墨田区東向島4-24-26

03-3613-1793

交通手段
東武伊勢崎線東向島駅より徒歩3分
東向島駅から171m


地図
http://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13017947/dtlmap/
http://www.geocities.jp/uwotoku3613/info.html


営業時間

[火〜金]
12:00〜14:30
17:30〜22:30

[土・日・祝]
12:00〜22:00

ランチ営業、日曜営業

定休日 月曜日(祝日の場合は翌日)
http://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13017947/


わての腹 半晌(はんとき)かけて のりいでぬと 人にはつげよ たまの玉の井
'13/03 訪問

『うを徳』は、近會(ちかごろ)特に足繁く通ふ鮨屋。

『なか田』でも屈指(ゆびをり)の手V煉(てだれ)たりし先代讓りの江戸前の技藝(わざ)に加へ、自らは京師(みやこ)にて割烹修業せし技藝(わざ)を活かす。

鮪の質、鍋・疱丁の手入れこそ銀座の高名(なだか)き廛(みせ)に見劣りすれど、

  ・混まず、
  ・價格(ね)も廉く、
  ・居心持(ゐごゝち)よく、
  ・季節・旬が肌で感じられ、
  ・口味(あぢ)も慥(たしか)

何氣なきやりとりを經て天然鰻を置くやうになるなど、日々、努力・精進・工夫を怠らず。

天然鰻白燒きの出來は專門店を凌ぐほど。

  ・玉薤(さけ)
  ・(京風)割烹
  ・鮨
  ・鰻
  ・鼈
  ・時季の水菓子

が一つの店で堪能できるのも魅力。

【2013-03-10追記】:

此度(こだみ)は琵琶湖(びはこ)の"いさゞ"、"諸子(もろこ)"など。

頗(すこぶ)る美味(びみ)也。

名殘(なご)りの"鰒(ふぐ)"に"炙(あぶ)りめじ"また佳(よ)し。

目新(めあたら)しきは岩手(いはて)の"雁喰豆(がんくひまめ)"。

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【照相機】:富士胶片(ふじふぃるむ) XE-1無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれすかめら)

【鏡頭】  :Kern Macro Switar 1.8/50 @F2.0

【2012-07-21追記】:

フィレンツェ茄子(なす)+ズッキーニ+白(しろ)バルサミコ 、濱名湖(はまなこ)の鰻(むなぎ)、百七十三匁(=650g) 、球磨川(くまがは)の鼈(すつぽん)、二百六十七匁(=1000g)、小川原湖(おがはらこ)の鮴(ごり)有馬煮(ありまに)、などなど。


【2012-07-07追記】:

武州羽根田(ぶしうはねだ)の鰻(むなぎ)、百卅匁(ひやくさんじふもんめ、=500g)。

脂(あぶら)こそ少(すく)なめなれど舌觸(したざは)り頗(すこぶ)る滑(なめ)らか。

古來(いにしへより)、江戸前海(えどまへうみ)の鰻(むなぎ)は夏(なつ)を盛(さか)りとす。

善哉(よきかな)、善哉(よきかな)!

※冩眞(しやしん)は七月七日(しちがつなのか)の日記(につき)に。


【2012-06-23追記】:

※冩眞(しやしん)は六月廿三日(ろくがつにじふさんにち)の日記(につき)に。


【2012-06-10追記】:

この日(ひ)は京師(みやこ)より東下(あづまくだ)りせし師匠(おやかた)と鉢合(はちあは)せ。

小宮(こみや)親方(おやかた)を交(まじ)へ四方山話(よもやまばなし)に花(はな)。

鰻(むなぎ)のほどよき大(おほ)きさ、海鰻(はむ)の産地(さんち)は勿論(いふにおよばず)、師匠(おやかた)の生(む)まれ能登(のと)の魚(うを)など止(とゞ)まるところを知(し)らず。

※冩眞(しやしん)は六月十日(ろくがつとほか)の日記(につき)に。


【2012-05-26追記】:

胡麻鰒(ごまふぐ)の白子(しらこ)、豐後(ぶんご)三隅川(みくまがは)の香魚(あゆ)、雲州(うんしう)中海(なかうみ)の鰻(むなぎ)二百十三匁(にひやくじふさんもんめ、=800g)、賀茂茄子(かもなす)の田樂(でんがく)、淡路(あはぢ)の牡丹海鰻(ぼたんはむ)、明石(あかし)の小豆羽太(あづきはた)、大原目高鮑(おほはらまだかあはび)など。

※冩眞(しやしん)は五月廿六日(ごがつにじふろくにち)の日記(につき)に。

【2012-05-12追記】:

喜界嶋(きかいじま)大名笋(だいみやうだけ)、琵琶湖(びはこ)鰻(むなぎ)二百十匁(にひやくじふもんめ)、石川芋(いしかはいも)、明石鯛(あかしだひ)、江戸灣(えどわん)の鳥貝(とりがひ)、四万十川(しまんとがは)の鮴(ごり)、大和丸茄子(やまとまるなす)など。

出水(いづみ)と淡路(あはぢ)の眞鰺(まあぢ)比(くら)べも、、。

※冩眞(しやしん)は五月十ニ日(ごがつじふにゝち)の日記(につき)に。


【2012-05-04追記】:

此度(こだみ)は、遠州濱名湖(ゑんしうはまなこ)の鰻(むなぎ)、百六十匁(ひやくろくじふもんめ)、豐州(ほうしう)城下鰈(しろしたがれい)五百卅三匁(ごひやくさんじふさんもんめ)など。

江戸灣(えどわん)の穴子(あなご)に大車蝦(おほくるまえび)は久方(ひさかた)ぶりの品(しな)。

紅椒(ぱぷりか)ムウスに咖啡(こおふィ)葛切(くづき)りは鮓屋(すしや)らしからぬ品(しな)。

※冩眞(しやしん)は五月四日(ごがつよッか)の日記(につき)に。


【2012-04-21追記】:

今季(こんき)の初鰻(はつむなぎ)は、備州兒嶋湖(びしうこじまこ)。

大約(およそ)一百三十匁(いつぴやくさんじふもんめ、=500g)と小振(こぶ)り。

脂(あぶら)も少(すく)なく、龝(あき)盛(さか)りの鰻(むなぎ)とは雲壌(うんじやう)の相違(たがひ)。

しかはあれど、これぞ正眞正銘(まがふかたなき)天然物(てんねんもの)。

この日(ひ)の白眉(はくび)は"コンソメ"に"蕨餠(わらびもち)"。

"コンソメ"は牛脛肉(うしすねのしゝ)に芹菜(せろり)、洋葱(たまねぎ)、迷迭香(ろーずまり)など、菜蔬(あをもの)・香艸(かうさう))、胡椒(こせう)、百里香(たいむ)など香辛料(かうしんれう)を加(くは)へ、さらに鳴門鯛(なるとだひ)骨邊肉(あら)の潮汁(うしほじる)を加(くは)へたる逸品(いつぴん)。

居多(あまた)洋食屋(やうしよくや)ですら尻込(しりご)みする"コンソメ"に挑(いど)むとは見上(みあ)げたもの。

最初(いやさき)の"コンソメ"より初鰻(はつむなぎ)、握(にぎ)りを經(へ)て、最後(いやはて)は本蕨粉(ほんわらびこ)にて製(こしら)へたる"蕨餠(わらびもち)":
上(うへ)にかゝるは丹波黒豆(たんばぐろ)の黄粉(きなこ)にて、その旨(うま)さ、勿論(いふもさら)なり。

※冩眞(しやしん)は四月廿一日(しがつにじふいちにち)の日記(につき)に。


【2012-04-07追記】:

日(ひ)の目當(めあ)ては今季初(こんきはじめて)塚原(つかはら)の"白子筍(しらこだけ)"に、"備州(びしう)白小豆(しろあづき)"の"水羊羹(みづやうかん)"。

偶(たまさ)か、朝〆(あさじめ)したる鳥羽(とば)の"星鰈(ほしがれひ)"と、これまた今季初(こんきはじめて)、肥州八代(ひしうやつしろ)の"鼈(すつぽん)"も、、。

倩(つらつら)筍(たけのこ)の優劣(いうれつ)を考察(かんがみ)るに、
塚原(つかはら)の"白子筍(しらこだけ)"は、"長岡京(ながおかきやう)"の筍(たけのこ)と比(くら)べても、一枚(いちまい)上手(うはて)なるべし。

寸毫(つゆ)えぐみ癖(くせ)の類(たぐひ)あらで、寔(まこと)、筍(たけのこ)の頂點(いたゞき)。


鳥羽(とば)の"星鰈(ほしがれひ)":

縁側(ゑんがは)もさることながら、 潮汁(うしほじる)の出來榮(できば)えが類稀(たぐひまれ)。

半月前(はんつきまへ)の明石鯛(あかしだひ)を凌(しの)ぎ、一月前(ひとつきまへ)の"城下鰈(しろしたがれひ)"に竝(なら)ぶほどの美味(うまきあぢ)。

五百卅匁(ごひやくさんじふもんめ、=2kg)と云ふ"鼈(すつぽん)"は肥州八代(ひしうやつしろ)の産(さん)。

半晌(はんとき、=1時間)かけて鍋(なべ)に仕立(した)てたるものにて、その汁(しる)は震旦(もろこし)の佳(よ)き清湯(すましゞる)か上質(じやうしつ)のコンソメを髣髴(おもはす)。

惜(を)しむらくは、身(み)頗(すこぶ)る硬(かた)く大味(おほあぢ)なること。

"薩州出水(さつしういづみ)眞鰺(まあぢ)"の甘美(うま)さは勿論(いふもさら)なり。

扨(さて)、"備州(びしう)白小豆(しろあづき)"の"水羊羹(みづやうかん)"に"黒豆(くろまめ)あいすくりん":

實(げ)に、鮨屋(すしや)で供(いだ)すものとも思(おも)はれぬ出來(でき)。

就中(わきても)、"あいすくりん"は居多(あまた)卵黄(らんわう)とヴァニラビンズが光(ひか)る一品(ひとしな)。

※冩眞(しやしん)は四月七日(しがつなのか)の日記(につき)に。


【2012-03-25追記】:

此度(こだみ)は、長岡京(ながおかきやう)の筍(たけのこ)、稚鮎(ちあゆ)、明石鯛(あかしだひ)など。

閖上(ゆりあげ)の赤貝(あかゞひ)は『峯八』に續(つゞ)き、大地震(おほなゐ)の後(のち)二度目(にどめ)。

明石鯛(あかしだひ)は子持(こも)ちにて、やはり龝(あき)の紅葉鯛(もみぢだひ)に分(ぶ)。

待(ま)ち遠(どほ)しきは塚原(つかはら)の"白子筍(しらこだけ)"。

牛乳(うしのちゝ)を吉野葛(よしのくづ)にて固(かた)めたる"牛乳豆腐(ぎうにゆうどうふ)"が、この日(ひ)の白眉(はくび)。

生(なま)の米粒(こめつぶ)のごとき塊(かたまり)を訝(いぶか)しく思(おも)ひ、これを問(と)ふと、「自(みづか)ら編出(あみいだ)せしものにて、葛(くづ)の粒(つぶ)にてござる」と。

※冩眞(しやしん)は三月廿四日(さんがつにじふよッか)の日記(につき)に。


【2012-03-11追記】:

銀寶(ぎんぽう)、山獨活(やまうど)、筍(たけのこ)、走(はし)りの明石(あかし)櫻鯛(さくらだひ)。

それに、琵琶湖(びわこ)の"もろこ"。

潮汁(うしほじる)は時季(じき)も向去(さりなん)とする鮃(ひらめ)。

小振(こぶ)りなれど、口味(あぢ)はなかなかのもの。

※冩眞(しやしん)は三月十一日(さんがつじふいちにち)の日記(につき)]に。


【2012-02-19追記】:

漸(やうや)う生業(なりはひ)からも解放(ときはなた)れ、この日(ひ)久々(ひさびさ)の『うを徳』。

最初(いやさき)は椀(わん)。

雲子(くもこ)、菜花(なのはな)、蘿蔔(すゞしろ)、吸口(すひくち)は柚子(ゆず)。

"淀蘿蔔(よどだいこん)"と號(よびな)す聖護院蘿蔔(しやうごいんだいこん)の一(ひと)つ。

とは云へ、この日(ひ)の白眉(はくび)は"城下鰈(しろしたがれひ)"。
身(み)は二百四十匁(にひやくよんじふもんめ、900g)と聊(いさゝ)か小振(こぶ)り。

この日(ひ)の旦(あさ)活け〆にしたばかりなれば、旨味(うまみ)乏(とも)しきは明白(あきらか)。

さらば、亭主(あるじ)の捌(さば)く姿(すがた)を虚(うつ)ろに眺(なが)む。

刺身(さしみ)を箸(はし)に取(と)り、ゆるりこれを吟味(あぢは)へど、
冬(ふゆ)の青森鮃(あをもりひらめ)、龝(あき)の明石鯛(あかしだひ)を仰(あふ)ぎ見(み)、星鰈(ほしがれひ)、否(いな)、高名(なだか)き鮨店(すしや)の眞子鰈(まこがれひ)にも劣(おと)る。

時季(じき)に外(はづ)れ、身(み)の締(し)まり、香氣(かをり)、旨味(うまみ)ともに今一(いまひと)つ。

"城下鰈(しろしたがれひ)"と云ふは遍(あまね)く知(し)らるゝごとく、豐後(ぶんご)は城下海岸(しろしたのはま)にて漁(すなど)らるゝ眞子鰈(まこがれひ)。

まともに口(くち)にするはこれが初(はじめて)。

求(もと)むるまでもなく、阿吽(あうん)の呼吸(いき)にて供(いださ)れし"潮汁(うしほじる)"。

上面(おもて)には珠(たま)のごとき油脂(あぶら)が浮(う)かみ、湯氣(ゆげ)とゝもに、芳香(かぐはしきかをり)四方(よも)に漂(たゞよ)ふ。

これを口(くち)に含(ふく)むに、ほどよき鹽加減(しほかげん)と無限(かぎりな)き旨味(うまみ)、味覺(した)を搖(ゆ)さぶり、鼻竅(はな)を穿(うが)ち、吭(のんど)を貫(つらぬ)く。

想定外(おもひのほか)に柔(やは)らかく、舌(した)に滑(なめ)らか。
これを噛(か)み締(し)むれば、奧齒(おくば)に抗(あらが)ふ方策(すべ)もなく蕩(とろ)け、骨(ほね)の周圍(まはり)より旨味(うまみ)滾々(こんこん)と溢(あふ)れ出(い)づ。

これを舐(ねぶ)り、慈(いつく)しみ、最後(いやはて)の一滴(ひとしづく)まで飮(の)み干(ほ)す。

およそ、鮃(ひらめ)の骨邊肉(あら)なるは、朝(あさ)〆なれば硬(かた)く、舌(した)に逆(さか)らひ、:旨味(うまみ)乏(とも)しきもの。

日(ひ)を置(お)くに從(したが)ひ旨味(うまみ)を増(ま)し、味(あぢ)はひを深(ふか)むるが通常(つね)。

眞鯛(まだひ)また然(しか)り。

俗(よ)に鮃(ひらめ)は生(なま)で啖(くら)ふがよく、鰈(かれひ)は煮(に)るが何(なに)よりと云ふ。

とは云へ、大(おほ)きなる眞子鰈(まこがれひ)は鮃(ひらめ)に似(に)て、
煮(に)ては舌(した)に逆(さか)らひ、鮨(すし)・刺身(さしみ)に好適(む)く。

この日(ひ)の鰈(かれひ)は鮃(ひらめ)・眞鯛(まだひ)と云ふより鮎魚女(あゆなめ)に彷彿(さもにたり)。

※冩眞(しやしん)は二月十八日(にがつじふはちにち)の日記(につき)に。

【2012-01-01追記】:

■□■□謹賀新年■□■□、御節料理。
※2012-01-01日記に、、。

【2011-12-19追記】:
※2011-12-19日記に、、。

【2011-12-10追記】:
※2011-12-10日記に、、。

【2011-11-20追記】:
※2011-11-20日記に、、。

【2011-11-09追記】:
※2011-11-07、11-09日記に、、。

【2011-10-29追記】:
※2011-10-29日記に、、。

【2011-10-19追記】:
備前(びぜん)兒嶋湖(こじまこ)の蝦蛄鰻(しやこむなぎ)など。
※殘(のこ)りは2011-10-19日記に、、。

【2011-10-08追記】:
”綸子(りんず)”天草緑川(みどりかは)の鰻(むなぎ)など。
※殘(のこ)りは2011-10-08日記に、、。

【2011-09-29追記】:
琵琶湖(びわこ)の鰻(むなぎ)など。
※殘(のこ)りは2011-09-29日記に、、。

【2011-09-22追記】:
宍道湖(しんじこ)の鰻(むなぎ)など。
※殘(のこ)りは2011-09-22日記に、、。

【2011-09-10追記】:
球磨川(くまがは)の鰻(むなぎ)など。
※殘(のこ)りは2011-09-10日記に、、。

【2011-09-04追記】:
此度(こだみ)は、『とよみつひめ』なる新種(しんしゆ)無花果(いちじく)。
※殘(のこ)りは2011-09-04日記に、、。

【2011-08-18追記】:

土州(としう)鏡川(かゞみがは)の鼈(すっぽん)。

生姜(はじかみ) を加(くは)へず、掃愁箒(さけ)も嘗(かつ)ての三分(さんぶん)の一(いち)。

纔(わづ)かな臭(くさ)みこそあれ、なかなかのもの。
鼈裙(えんぺら)、頭(かうべ)も、、。


※殘(のこ)る冩眞(しやしん)は2011-08-18日記に、、。


【2011-08-10追記】:

四万十川(しまんとがは)の鮎(あゆ)、佐島(さじま)の章魚(たこ)櫻煮(さくらに)、土州(としう)の鰹(かつを)、蝦夷地(えぞち)釧路(くしろ)の秋刀魚(さんま)など。

家苞(いへつと)ゝして『ばらちらし』。

秋刀魚(さんま)は身(み)も膓(わた) もなかなかの旨(うま)さ。

※殘(のこ)る冩眞(しやしん)は2011-08-10日記に、、。


【2011-07-03追記】:

此度(こだみ)の白眉(はくび)は紅椒(ぱぷりか)のムウス。

眞子鰈(まこがれひ)のあらより出汁(だし、"Fumet de poisson")を引(ひ)き、牛(うし)の出汁(だし、"Consommé de bœuf")を併(あは)せ六日(むいか)かけたものと云ふ。

紅椒(ぱぷりか)の苦味(にがみ)、凝乳(くりいむ)のまろやかさ、ほどよき鹽氣(しほけ)と非(ひ)のうちどころなし。

握(にぎ)りとして、茹(ゆ)で上(あ)げ蝦蛄(しやこ)、三枚漬(さんまいづ)けの新子(しんこ)、大原(おほはら)の蒸鮑(むしあはび)、明石鯛(あかしだひ)、佐島(さじま)の章魚(たこ)櫻煮(さくらに)など。

茹(ゆ)で上(あ)げ蝦蛄(しやこ)に舌鼓(したつゞみ)を打(う)つは大約(およそ)一年(ひとゝせ)ぶり。

時季(じき)の穴子(あなご)はまづまづ。


【2011-06-15追記】:

此度(こだみ)は、『四万十川(しまんとがは)の香魚(あゆ)』、『北上川(きたかみがは)の山女(やまめ)』、『丹後舞鶴(まひづる)の鳥貝(とりがひ)』、『房州勝浦(ばうしうかつうら)の鰹(かつを)』、『淡路(あはぢ)の鱧(はむ)』、『江戸前(えどまへ)の穴子(あなご)』など。

『吉野川(よしのがは)』の鮎(あゆ)の比(くら)べ、四万十川(しまんとがは)には力強(ちからづよ)さ。

鰹(かつを)、鰺(あぢ)にも優(まさ)るこの日(ひ)の白眉(はくび)は穴子(あなご)。

皮(かは)甚(いと)柔(やは)らかにして、身(み)も崩(くづ)れんばかり。
身皮(みかは)の間(はざま)なる脂(あぶら)が舌(した)に纏(まと)はりつゝ、 吭(のんど)の奧(おく)に、、。

やはり鰻(むなぎ)は龝(あき)、穴子(あなご)は初夏(なつのはじめ)が何(なに)より。

※鳥貝(とりがひ)を解體(さば)く過程(かてい)は2011-06-15日記(につき)に。


【2011-06-03追記】:

・・・・・・(略)・・・・・・
此度(こだみ)の酒菜(さかな)は、吉野川(よしのがは)の鮎(あゆ)、京師(みやこ)賀茂茄子(かもなす)、壹岐(いき)の岩牡蠣(いはがき)など。

鮎(あゆ)には楓(かえで)と加賀太胡瓜(かゞぶときうり)があしらはれ目(め)にも鮮(あざ)やか。

これを貪(むさぼ)るに、身(み)と膓(わた) より心持(こゝち)よき香(かをり)迸(ほとばし)る。

岩牡蠣(いはがき)はその儘(まゝ)でも旨(うま)く、ぽん酢(ず)もまた佳(よ)し。

賀茂茄子(かもなす)はほどよき齒應(はごた)へを殘(のこ)し、出汁(だし)も上々(じやうじやう)。

握(にぎ)りは生平(つね)のごとし。

出水(いづみ)の眞鰺(まあぢ)は時季(じき)に適(かな)ひ旨(うま)さ口中(くち)に横溢(あふ)る。

肥後(ひご)の本蛤(ほんはまぐり)も朝鮮蛤(てうせんはまぐり)と見紛(みまが)ふ大(おほ)きさ。

天草(あまくさ)の車蝦(くるまえび)は俗(よ)に云ふ『大車(おほぐるま)』。


【2011-04-28追記(拔粹)】:

蝦夷(えぞ)苫小牧(とまこまい)の馬糞海膽(ばふんうに)、洛(みやこ)塚原(つかはら)の白子筍(しらこだけ)、越中富山(ゑつちゆうとやま)の喉黒(のどぐろ)などを貰(もら)ひ杯(さかづき)を傾(かたぶ)く。

握(にぎ)りで、鮃(ひらめ)縁側(えんがは)、眞鰺(まあぢ)、小鰭(こはだ)、黄肌(きはだ)、赤貝(あかゞひ)、穴子(あなご)。

音(おと)に聞(き)く『白子筍(しらこだけ)』を口(くち)にするはこれが初(はつ)。

鹽茹(しほゆ)でに見(み)えしかど、出汁(だし)を加(くは)へたるものとなむ、、。

滑(なめ)らかなる舌觸(したざは)りは絹(きぬ)に似(に)て、えぐみのなさは泉(いづみ)を髣髴(おもはす)。

慥(たしか)に笋(たけのこ)の皇(すめらみこと)。

喉黒(のどぐろ)は兜(かぶと)ばかりを擇(えら)み、ほどよく炙(あぶ)りて供(いださ)る。

豫(あらかじ)め降(ふ)り鹽(じほ)が施(ほどこ)され、その旨味(うまみ)も一入(ひとしほ)。

遉(さすが)に閖上(ゆりあげ)の赤貝(あかゞひ)はなく、周防(すはう)にて漁(いさ)りしものゝみ。

殼(から)を剥(む)き、肝(きも)を燒(や)き、身(み)と紐(ひも)は握(にぎ)りとなす。


【2011-04-17追記】:

・・・・・・(略)・・・・・・
漬(つ)け場(ば)に目立(めだ)つ九十九里(くじふくり)の朝鮮蛤(てうせんはまぐり)に鶏卵燒(たまごや)き。

車蝦(くるまえび)と山芋(やまいも)を擂(す)り込(こ)み、四十分かけて燒上(やきあ)げたるもの。

主人(あるじ)、『大地震(おほなゐ)に遭(あ)ひて閖上(ゆりあげ)の赤貝(あかゞひ)など皆無(かいむ)』と、、。

掃愁箒(さけ)を貰(もら)ひ、酒菜(さかな)二種(ふたくさ)に主人(あるじ)心盡(こゝろづく)くしの品(しな)。

最初(いやさき)に、越中滑川(ゑつちゆうなめりかは)の螢烏賊(ほたるいか)。

獨活(うど)を添(そ)へ酢未醤(すみそ)で戴(いたゞ)く。

酒菜(さかな)として、品書(しなが)きより、琵琶湖(びわこ)のもろこ鹽燒(しほやき)と、洛(みやこ)は長岡京(ながおかきやう)筍(たけのこ)の炙(あぶ)り燒(や)きを注文(たのむ)。

もろこは二寸斗(にすんばかり)の大(おほ)きさで子持(こも)ち。

築地(つきぢ)で琵琶湖(びわこ)のもろこを扱(あつか)ふは纔(わづ)かに一軒(いつけん)のみとか。

穴子(あなご)肝煮(きもに)、走(はし)りの淡路島(あはぢしま)海鰻(はむ)落(お)とし、それに、海鰻(はむ)のあら汁(じる)は、 主人(あるじ)の好意(かうい)。

握(にぎ)り十二、鶏卵燒(たまごやき)一、玉薤(さけ)、酒菜(さかな)二種(ふたくさ)で八千二百圓也。

價格(ね)の廉(やす)きは、家族(うから)ばかりで商(あきな)ひ、廛(みせ)も持(も)ち家(いへ)なればこそ。

銀座『青木』とは互(たが)ひに先代(せんだい)よりの附(つ)き合(あ)ひとか。

主人(あるじ)、今(いま)は『はしぐち』となりし紀尾井町(きおいちやう)時代(じだい)をも知(し)る。

京師(みやこ)の馨(かをり)漂(たゞよ)ふは、先代女將(せんだいおかみ)の生(む)まれもさることながら、偏(ひとへ)に主人(あるじ)の修業先(しゆげふさき)にあり。

力(りき)みがなく、『某(それがし)、鮨(すし)より懐石料理(くわいせきれうり)が得手(えて)』とポツリ。

扨(さて)、鮓職人(すししよくにん)の力量(うで)を餘(あま)すところなくあらはす鶏卵燒(たまごや)き。

些(いさゝ)か滑(なめら)かさに虧(かく)と云ふとも、車蝦(くるまえび)の色(いろ)甚(いと)鮮烈(あざやか)にして味(あぢ)はひもまたなかなかに深淵(ふかし)。

昆布〆(こぶじめ)に用(つか)ふ昆布(こんぶ)は利尻(りしり)と、これまた京風(きやうふう)。

江戸(えど)の鮨屋(すしや)では眞昆布(まこんぶ)を用(つか)ふが通例(ならひ)。

煮切(にき)りは醤油(しやうゆ)七に味醂(みりん)三で配合(ま)ぜ、
出汁(だし)を加へたるもの。

驚(おどろ)くべきは主人(あるじ)の記憶力(ものおぼえ)の凄(すご)さ。

四月(よつき)も前(まへ)の客(きやく)の呑(の)み啖(く)ひしたるものをつぶさに憶(おぼ)えてをり、剩(あまッ)さへ、話(はなし)のやりとりまでもが審(つまびらか)。

以爲(おも)ふに、☆☆☆を爭(あらそ)ふ賈(みせ)にはあらねど、實(げ)に居心地(ゐごゝち)よき廛(みせ)。


【2010-12-04記(拔粹)】:

最初(いやさき)に掃愁箒(さけ)、『賀茂鶴(かもづる)』。

酒菜(さかな)は『豊後(ぶんご)冬茹(どんこ)の含(ふく)め煮(に)』。

一日(いちにち)西洋時辰儀(せいやうとけい)にして六時間煮詰(につ)め、それを幾日(いくにち)も繰(く)り返(かへ)すと云ふ驚(おどろ)くほどの手間隙(てまひま)。

次(つ)いで『星鰈(ほしがれひ)の卵巣(こ)』。

主人(あるじ)の修業先(しゆげふさき)は洛(みやこ)木屋町通(きやまちどほ)り『やました』。

慥(たしか)に味附(あぢつ)けは淡(あは)く、京師(みやこ)の割烹(かつぱう)を髣髴(おもはす)。

この星鰈(ほしがれひ)、常磐(じやうばん)のものにて、主人(あるじ)誇(ほこ)りの品(しな)。

握(にぎ)りは、星鰈(ほしがれひ)、星鰈(ほしがれひ)縁側(えんがは)、眞鯖(まさば)、小鰭(こはだ)、墨烏賊(すみいか)を煮切(にき)りと鹽(しほ)で、鮪(しび)の赤身(あかみ)醤油漬(しやうゆづ)けに、赤身(あかみ)に近(ちか)き脂身(あぶらみ)、蛤(はまぐり)、卷(ま)き、煮穴子(にあなご)、燒穴子(やきあなご)、冬茹(どんこ)卷(ま)き。

途中(とちゆう)、唐墨(からすみ)に蟹汁(かにじる)を挾(はさ)み、握(にぎ)り十三(とあまりみつ)、卷物(まきもの)一(ひと)つ、合(あ)はせて値(あたひ)八千五百圓也。

口惜(くちをし)きは鶏卵燒(たまごや)きなきこと。

勿驚(おどろくなかれ)、各々(おのおの)品(しな)の價格(ね)は黒板(こくばん)に審(つまびらか)。

この日(ひ)は午(むま)の刻(こく)より未(ひつじ)の刻(こく)まで一時(いつとき)斗(ばかり)。

僕(やつかれ)のほか、絶(た)へて客(ひと)の姿(すがた)を見(み)ず。
近傍(ちかく)に寺(てら)多(おほ)く、粗方(あらかた)休日(やすみのひ)の法事客(はふじきやく)とか。

饗應(もてなし)に用(つか)ふ廛(みせ)なれば、價段(ね)を明(あ)かす道理(だうり)なからん。

唐墨(からすみ)は自家製。

鹽(しほ)ばかりで製造(こしら)へたるものとは明(あき)らかに異(こと)なる圓(まろ)やかさ。

その理(ことわり)を訊(たづ)ぬれば、燒酎(せうちう)に暫(しば)し漬(つ)け込(こ)みたるものとのよし。

傍(かたは)らの紅芯蘿蔔(こうしんだいこん)は鮨屋(すしや)には珍(めづら)しき品(しな)。

要求(もとめ)に應(おう)じ、唐墨(からすみ)に添(そ)ふると、、。

そも、蘿蔔(すゞしろ)は徒(いたづら)に強(つよ)き鹽氣(しほけ)を和(やはら)ぐるもの。

鹽(しほ)強(つよ)からざれば、そのまゝに味(あぢ)はふが何(なに)より。
こゝろみに紅芯蘿蔔一片(ひとひら)を齧(かじ)るに、爽(さは)やかなること梨(なし)に似たり。

萬願寺(まんぐわんじ)唐辛子(たうがらし)も東都(とうと)の鮨屋(すしや)にはなき菜蔬(あをもの)。

舎利(しやり)は粒(つぶ)が立(た)ち、舌(した)に滑(なめ)らか。

暖(あたゝ)かさは人肌(ひとのはだ)ほどならん。

酢(す)は尾州半田(びしうはんだ)の白酢(しろず)に、纔(わづ)かながら沙糖(たう)を用(つか)ふ。

甘酢(あまず)漬(づ)け生姜(はじかみ)の自家製(じかせい)なるは勿論(いふもさら)なり。

くどさなく、口直(くちなほ)しにはほどよし。

近會(ちかごろ)の行(い)きつけ に比(くら)ぶれば、聊(いさゝ)か冷たく、酢も弱(よは)め。

山葵(わさび)は本物(ほんもの)ながら、高名(なのある)廛(みせ)には遠く及ばず。

主人(あるじ)の誇(ほこ)れる『星鰈(ほしがれひ)』は〆てより三日目(みッつかめ)。

この時季(じき)の、『喜久好』か『ほかけ』の鮃(ひらめ)の美味(うまきあぢ)にはとてもとても、、。

『喜久好』なれば〆て間(ま)もなきものを厚(あつ)めに切りつく。

身(み)が活(い)き、噛(か)み締(し)むるほどに旨味(うまみ)奔(ほとばし)るが通例(つね)。

『蛤(はまぐり)』は他店(よそ)で用(つか)ふ鹿島灘(かしまなだ)朝鮮蛤(てうせんはまぐり)とは異(こと)なり、 肥後(ひご)の濱(はま)にて漁(すなど)られし本蛤(ほんはまぐり)。

これを『漬(つ)け込(こ)み』となし、煮詰(につ)めを寸毫(つゆ)施(ほど)さずに味(あぢ)はふ。

僅(はつ)かながらも火(ひ)の入(い)り過(す)ぎたるけはひこそあれ、なかなかの出來榮(できば)え。

主人(あるじ)が『今一(いまひと)つ』と羞(は)ぢらふ『煮穴子(にあなご)』は江戸前(えどまへ)。

煮工合(にぐはひ)もほどよく、この時季(じき)としては、まづまづ。

最(いと)面白(おもしろ)きは『燒穴子(やきあなご)』。

洛(みやこ)に倣(なら)ひて、骨切(ほねき)りを行(おこな)ひたる後(のち)これを炙(あぶ)る。

やはり『燒穴子(やきあなご)』に限(かぎ)りては淺草『468』に一日(いちじつ)の長(ちやう)。

鶏卵(たまご)の代替(かはり)に『最(いと)自信(じゝん)あるもの』と、問(と)はゞ、『含(ふく)ませ煮(に)の冬茹(どんこ)』を海苔(のり)に卷(ま)くは如何(いか)に、と、囘答(いら)ふ。

ぬばたまの黒さながらも、味は海苔卷(のりま)きの干瓢(かんぺう)よりも穩(おだ)やか。

さても、握(にぎ)り鮨(ずし)の華(はな)たる光物(ひかりもの)ゝはと檢(あらた)むるに、鯖(さば)はやゝ淺(あさ)め、小鰭(こはだ)は聊(いさゝ)か強(つよ)き酢(す)〆。

主人(あるじ)に據(よ)らば、鯖(さば)は、鹽(しほ)二字間半(にじかんはん)、酢(す)四十分(よんじつぷん)、小鰭(こはだ)は、鹽(しほ)を五十分、酢(す)を四十分とか。

豐後(ぶんご)の鯖(さば)は、その身頗(すこぶ)る肥(こ)え、脂(あぶら)は鹽(しほ)を蹴散(けちら)らし、酢(す)を四方(よも)に彈(はじ)き飛(と)ばさんばかり。

小鰭(こはだ)には卷(ま)きより拵(こしら)へたる朧(おぼろ)を挾(はさ)む。

〆の強(つよ)さたるや、九段下(くだんした)『壽司政』、烏森稻荷(からすもりいなり)『しみづ』に次(つ)ぐ。

そも『うを徳』なる屋號(やがふ)、小宮徳造(こみやとくざう)が魚屋(うをや)に因(ちな)む。

その倅(せがれ)健(たけし)、當地(このち)にて開(ひら)きし鮨屋(ひら)こそ『おすもじ處(どころ)うを徳』。

二代目(にだいめ)重病(おもきやまひ)に仆(たふ)れ、跡(あと)を繼(つ)ぎしが、三代目(さんだいめ)。

すなはち、現行(いま)の親方(おやかた)小宮健一(こみやけんいち)その人(ひと)。

洋食(やうしよく)の修業(しゆげふ)を積み、後(のち)に洛(みやこ)で割烹修業(かつぱうしゆげふ)。

鮨屋(すしや)の親方(おやかた)と云ふより、大學(だいがく)の萬年助手(まんねんじよしゆ)のごとき顏貌(かほかたち)。

似合(にあ)ふは、漬(つ)け場(ば)よりも秋葉原(あきば)か、、、。
http://u.tabelog.com/00001364/r/rstbest/2011/

           / 乃了   `ヽ  ヽ∨∧ヽ \`、
              //_/7 ′     ハ `、〈〈_ノ ノ   ヽヽ
       r,ニY/」 ′〃   , ' l| ト、 l l ̄l「`、   | ハ
       __〉イ〃 ,  /, l   / ,イ!} |リ 八 ヽ |ハ
       〈 rク// ,′ ,'/l‖ ,' /厶‐十ナ/}小、ヽ ∨/  、
    , -ァ7イ {  l   |l ハ ト、 { l /ィ乏f千ァ l |ヽ}_ノ   、、 `、
  // 〃l ハ  、 レイ下丶、j′'ヾ゙ジ  // rヘ川 U ヽ ヽ
//   {l { い、、\V,ィf赤       //  ,ィ|l |  ト、 \
{_/    ヾ \/ ヽ\ヾ`ー'′       { !  仆//  ,′ | ヽ  ヽ
         ノ{ {  八_〉、   ` , - ァ  ゝ, ' V ハl /   ハ }   \
      , -‐'´/ハ 、 { |lヽ、      ∠ニ-V リ / /  ∨
  ,.|ヽ .ヽヽ、ヽ| ,'  ,..-,, `ヽ''-''-'、 __ヾ  ,,. -‐ V"´ __ `ヽ、_ ,
r''".| ヽヽ _,.´,, ',´´        `ヽ、'   ,.. - ''"´   ``ヽ 、`ヽ、ィ
|  ,|  川ヽ、/ /ト-;:::、        u丶 '´         .....ヽ、 i  /l
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        ヽヽ  ト、 `` フ                 : :ヽ-く ,'  ヽ、  __    _,(,,,,,,,,,..--
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03. 中川隆 2013年3月15日 02:40:59 : 3bF/xW6Ehzs4I : W18zBTaIM6

ジャズ喫茶メグ
http://www.meg-jazz.com/
http://tabelog.com/tokyo/A1320/A132001/13088764/dtlrvwlst/1149634/


東京都武蔵野市吉祥寺本町 1-31-3 2F
TEL 0422-21-1421

営業時間 12:00〜23:00

ランチ  12:00〜17:00

MEG LIVEは19:30〜 土/日のイベントは18:00〜

定休日元旦のみ


吉祥寺駅から237m

地図
http://tabelog.com/tokyo/A1320/A132001/13088764/dtlmap/

酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '10/09 訪問

忽地(たちまち)に 春秋(つきひ)は運(めぐ)る 吉祥寺 もはや當地(このち)は 澁谷原宿

頃(ころ)は西暦(せいれき)一千と九百七十年。

米利堅(めりけん)邪惡(よこしま)なる意(こゝろ)起(お)こして越南(べとなむ)を侵掠(おか)し、腰巾着(こしぎんちやく)倭(やまと)は、泡沫(うたかた)の繁榮(さかえ)を貪(むさぼ)る。

巷(ちまた)に吹(ふ)き荒(すさ)ぶは世直(よなほ)し一揆(いつき)の暴風(あからしまかぜ) 。

この年(とし)に始(はじ)まる、銀座(ぎんざ)の漫行極樂(ほこてん)・麥當勞(まくどなるど)。

あの頃(ころ)の若者(わかもの)は、押(お)し竝(な)めて、首(くび)まで米利堅(めりけん)文化(ぶんくわ)に滲(つか)かりながら、米利堅(めりけん)の惡逆非道(あくぎやくひだう)に抵抗(あらが)ふが通常(つね)。

米利堅(めりけん)渡來(わたり)の藍染袴(あゐぞめばかま)を身(み)に纏(まと)ひ、吭(のんど)が乾(かは)かば可口可樂(こかこおら)。

この玻璃壜(びん)は時(とき)に石飛礫(いしつぶて)の代用(かはり)にもなる優(すぐ)れもの。

一揆(いつき)の示威行進(でも)終了(をは)りに屯(たむろ)するはジャズ喫茶(きつさ)。

ジャズのジの字(じ)も理解(わか)らぬ儘(まゝ)、昨日(きのふ)は内藤新宿(しんじゆく)、今日(けふ)は下北澤(しもきた)、翌日(あす)には吉祥寺(きちじやうじ)と行脚(あんぎや)。

ジャズ喫茶(きつさ)夥(あまた)ある中(なか)、就中(わきても)一際(ひときは)名高(なだか)きは内藤新宿(ないとうしんじゆく)『ピットイン』。

厠(かはや)には夥(おびたゞ)しき數(かず)の落書(らくが)き。

その字面(なかみ)は悉(ことごと)くは世直(よなほ)し一揆(いつき)の蓆旗(むしろばた)に等(ひと)し。

内藤新宿(ないとうしんじゆく)歌舞伎町(かぶきちやう)には『木馬(もくば)』なる廛(みせ)も。

今(いま)となりては、衆人(もろびと)巷(ちまた)に溢(あふ)れしも夢幻(ゆめまぼろし)のごとし。

案下某生再説(それはさておき)、この日(ひ)の待(ま)ち合(あ)はせは吉祥寺(きちじやうじ)。

晌(とき)は亥(ゐ)の下刻(げこく)。

當地(このち)は永(なが)らく足踏(あしふ)み入(い)れざりし儘(まゝ)なれば、『久々(ひさびさ)懐(なつ)かしきジャズ喫茶(きつさ)でも』とけしきばむ。

網絡(ねつと)を弄(まさぐ)り、倩(つらつら)、それらしき廛(みせ)を探索(さぐ)れど、高々(たかだか)、指(ゆび)を折(を)りて數(かぞ)ふるほど。

その中(なか)の一軒(いつけん)がこちら『メグ』。

奇(く)しくも創業(あきなひのはじまり)は西暦(せいれき)一千と九百七十年とかや。

これも何(なに)かの縁(えに)しあらば、ふらり覗(のぞ)くことに。

三十六年(みそとせあまりむとせ)ぶりの吉祥寺(きちじやうじ)に往古(そのかみ)の俤(おもかげ)はなく、澁谷(しぶや)にでも迷(まよ)ひ込(こ)みたる心持(こゝち)。

細(ほそ)き路地(ろぢ)なほ殘(のこ)るハモニカ横町(よこちやう)ですら若者(わかもの)だらけ。

僕(やつかれ)、龍宮城(りやうぐうじやう)より戻(もど)りたる浦島太郎(うらしまたらう)、あるいは、狢(むじな)に誑(たぶら)かされたる旅人(たびゞと)に寸毫(つゆ)異(こと)なることなし。

かくて吟(さまよ)ふがごとく漫(すゞろ)に歩(あゆ)み、こちら『メグ』に。
古臭(ふるくさ)き混凝土(こんくり)造築(つくり)の二階(にかい)奧(おく)。

門扇(とびら)を開(ひら)くや下(した)にも置(お)かぬ管待(もてなし)ぶり。

『さァさ、こちらに』と誘(いざな)はるゝ儘(まゝ)、壁際(かべぎは)中(なか)ほどの席(むしろ)に。

なにやら仲間内(なかまうち)の集會(つどひ)らしく、またもや浦島太郎(うらしまたらう)が心持(こゝち)。

客(まろうと)とは云へ、針(はり)の蓆(むしろ)にでも坐(すは)れるがごとし。

周(まは)りは均(ひと)しく、絲竹管弦(しちくゝわんげん)を愉(たのし)しむばかりか、氣配(きくば)りの利(き)ゝ、物事(ものごと)の道理(ことわり)を辯(わきま)えたる大人(おとな)。

しかはあれど、ジャズ通(つふ)と早合點(はやがてん)し、さまざま振(ふ)りしその手(て)の噺(はなし)に、脊(せ)より滴(したゝ)り落(お)つる一石(いつこく)ほどの脂汗(あぶらあせ)。

紅(くれなゐ)の大(おほき)な喇叭(らッぱ)は獨逸(どいつ)アバンギャルド製(せい)アコースティック。

絲竹管弦(しちくゝわんげん)には通(つふ)ぜざるも、その音(ね)は、只顧(ひたすら)に、太(ふと)く柔(やは)らかく伸(の)びやか。

切支丹宗門(きりしたんしゆうもん) の經典(きやう)に云ふ、『エリコの喇叭(らつぱ)』を髣髴(おもはす)。

すなはち、『ヨシア記(き)』に云ふ、

『是(こゝ)において民(たみ)よばゝり祭司(さいし)喇叭(らつぱ)を吹(ふ)きならしけるが、 民(たみ)喇叭(らつぱ)の聲(こゑ)をきくと齊(ひと)しく、みな大聲(おほごゑ)を舉(あ)げて呼(よ)ばゝりしかば、石垣(いしがき)崩(くづ)れおちぬ。』

廛(みせ)の主人(あるじ)は『寺島靖國(てらしまやすくに)』と云ふその筋(すじ)では名高(なだか)き人。

こちらに集(つど)ふ民(たみ)は皆(みな)彼(かれ)を慕(した)ふ絲竹管弦(しちくゝわんげん)好(ず)き。

絲竹管弦(しちくゝわんげん)、就中(わきても)ジャズ嗜(ず)きなれば、居心地(ゐごゝち)頗(すこぶ)るよく、ジャズに疎(うと)き者(もの)にも優(やさ)しさ横溢(あふ)るゝ廛(みせ)。
http://tabelog.com/tokyo/A1320/A132001/13088764/dtlrvwlst/2050975/


04. 2013年3月15日 02:57:33 : W18zBTaIM6

アンティーク 茶蔵 (SAKURA)
http://tabelog.com/tochigi/A0902/A090201/9009887/dtlrvwlst/1534211/


栃木県栃木市万町8-2

0282-22-4660


交通手段

東武日光線栃木駅から徒歩15分
東武日光線新栃木駅から徒歩12分
新栃木駅から1,070m


地図
http://tabelog.com/tochigi/A0902/A090201/9009887/dtlmap/


営業時間 [金曜・土曜・日曜] 13:00〜18:00

定休日 月曜〜木曜

狂老人卍 さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '10/03 訪問


梅が咲き 櫻(さくら)はまだか いなことを 云ふ輩(ともがら)は 何處(どこ)のどいつか

所(ところ)は萬(よろづ)商(あきな)ふ「福田屋」の向(む)かひ、「ALWAYSカマヤ」の筋向(すじむ)かひ。

西洋骨董(せいやうこつとう)の道樂(だうらく)高(かう)じたる翁(おきな)、爰(こゝ)に店(みせ)を開(ひら)きしは去年(こぞ)のことゝか。
その生業(なりはひ)別(べつ)なれば、土日(どにち)限(かぎ)りの商(あきな)ひ。

勿驚(おどろくなかれ)、珈琲(こおふい)は三百六十圓と云ふ廉(やす)さ。
よくぞかくも蒐集(あつ)めに蒐集(あつ)めたり!

所狹(ところせま)しと竝(なら)べられた夥(おびたゞ)しき數(かず)の西洋骨董(せいやうこつとう)。

獨逸(どいつ)マイセン窯(がま)、洪牙利(はんがり)ヘレンド窯など數(かぞ)ふるに暇(いとま)なし。

珈琲(こおふい)の淹(い)れ方(かた)は濾紙(こしがみ)滴下(どりつぷ)。
挽(ひ)きたる珈琲(こおふい)豆(まめ)に、銅(あかゞね)の鶴口(つるくち)より湯(ゆ)を注(そゝ)ぐ。

徒(いたづら)にふり廻(まは)さで、中(なか)ほどに注(そゝ)ぐは手錬(てだれ)の證(あかし)。

聊(いさゝ)か煎(い)り淺(あさ)く、馥郁(ふくいく)たる香(かをり)と深(ふか)き味(あぢ)はひに缺(か)く。

とは云へ、口味(あぢ)の良(よ)し惡(あ)しは取(た)るに足(た)らざること。

纔(わづ)か三百六十圓の骨董(こつとう)三昧(ざんまい)とは贅澤(ぜいたく)の極(きは)み。

椅子(いす)の坐(すは)り心地(ごゞち)、主人(あるじ)們(ら)による心盡(こゝろづ)くしのもてなし、明(あか)るく美麗(うるは)しき庭園(には)、何(いづ)れ劣(おと)らず最上級(さいじやうきふ)。


お店からの返信

アンティーク 茶蔵('11/01/22 00:45)

はじめまして、茶蔵の店舗マネージャーとなりましたnemuと申します。

この度は、当店をご利用頂き、素晴らしい口コミを頂戴いたしまして、店主ともども誠に嬉しく存じます。本当に、ありがとうございました。

おかげさまをもちまして、私、遅ればせながら御礼に参りました。
お写真並びに、お人柄のしのばれる文学的な言の葉に痛み入ります。日々、このページを励みに精進しております。

指摘いただいた珈琲の風味につきましては、比較的浅煎りのブレンドは更に淹れる際のスピードや温度を調整させて頂きました。加えまして、深煎りの豆も用意いたしました。

どうぞ、また是非に足をお運びくだされますよう、心よりお待ち申し上げております。
深く御礼申し上げます。
http://tabelog.com/tochigi/A0902/A090201/9009887/dtlrvwlst/1534211/


05. 2013年3月15日 10:24:45 : W18zBTaIM6

ルーエプラッツ ツオップ (Ruheplatz Zopf)
http://www.zopf.jp/
http://zopfbrl.exblog.jp/
http://tabelog.com/chiba/A1203/A120302/12004146/

1Fのパン屋「バックシュトゥーベ ツオップ 」は
http://tabelog.com/chiba/A1203/A120302/12000514/

千葉県松戸市小金原2-14-3 2F

047-727-3047


交通手段
JR北小金駅〜徒歩約27分
JR北小金駅「南口」バスロータリー[ 2 ] 松戸新京成バス
「小金原団地循環・バス案内所行」乗車〜「表門(おもてもん)」下車
バス進行方向と逆に進み徒歩1分右側
北小金駅から1,823m


カフェの駐車場が2つに別れています。
カフェ利用の際は警備員さんに一言いうと奥の駐車場を案内されます。

朝でも昼でも予約入れたほうが確実です,2時間とってくれますが他の利用者の事も考え、それほど時間が必要ない場合は言ってあげるのも良いかと思います。

第1駐車場(パン店用)25台 駐輪場 第2駐車場(カフェ優先)10台

地図
http://tabelog.com/chiba/A1203/A120302/12004146/dtlmap/


営業時間 7:00〜17:30

朝食営業、ランチ営業、日曜営業

定休日 第3水曜 他HP(INFO)にてお知らせ
http://tabelog.com/chiba/A1203/A120302/12004146/

酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '12/03 訪問


この麪麭(ぱん)を 松戸の裏の 片隅に 燒くや麪(こむぎ)の 身もこがしつゝ
轎(くるま)、強弓(つよゆみ)より放(はな)たれたる箭(や)のごとく道(みち)を直走(ひたはし)り、相州(さうしう)を經(へ)て武州川嵜(ぶしうかはさき)の外(はづ)れなる邸町(やしきまち)に、、。

その儘(まゝ)、今(いま)向明(あけな)んとする江戸(えど)を過(す)ぎ、
竟(つひ)に、總州(そうしう)松戸(まつど)の地(ち)に到達(いた)る。

目指(めざ)すは當地(このち)で高名(なだか)き麪麭屋(ぱんや)。

開店(みせびらき)は西洋時辰儀(せいやうどけい)にして七時(しちじ)丁度(ちやうど)。

雲霞(くもかすみ)と現(あらは)れ陸續(つぎつぎ)と押(お)し寄(よ)する衆人(もろびと)、宛然(あたかも)奧州(あうしう)を襲(おそ)ふ大津波(おほつなみ)のごとし。 (←妄語(うそ))

うち揃(そろ)ひて階段(きざはし)を昇(のぼ)り、扉(とびら)を開(ひら)くに、總州(そうしう)の僻地(ゐなか)とも思(おも)へぬなかなかに瀟洒(こじやれ)たる設(しつら)へ。

就中(わきても)厠(かはや)は抜群(とびきり)。

麪麭(ぱん)の朝飧(あさめし)が疎(うとま)しき僕(やつかれ)も頓(にはか)に心(こゝろ)ときめく。

盛(も)り澤山(だくさん)の麪麭(ぱん)に牛酪(ばた)、果醤(こんふィちュる)の類(たぐひ)。

加旃(しかのみならず)、果物(くだもの)、果物汁(くだものじる)、凝乳(よおぐると)に、汁碗(しるわん)、目玉燒(めだまや)き鶏卵(たまご)、菜蔬(あをもの)、干果實(ほしくだもの)、咖啡(こおふィ)まで、枚舉(かぞふる)に遑(いとま)なし。

およそ麪麭屋(ぱんや)の格(かく)を窺(うかゞ)ひ、麪麭職人(ぱんしよくにん)の力量(うで)を推量(おしはか)るにバゲットを覽 (み)るに如(し)くはなし。

これだけ山盛(やまも)りの麪麭(ぱん)の中(なか)、一缺片(ひとかけら)のバゲットだにあらざるは、寔(まこと)口惜(くちを)しき限(かぎ)り。

食(た)べ終(を)わり、階下(した)を覘(のぞ)き見(み)るに、色(いろ)とりどりの麪麭(ぱん)の並(なら)ぶ容(さま)、春(はる)の花畑(はなばたけ)を髣髴(おもはす)。

とりわけ、丁抹(でにしュ)の類(たぐひ)は、飛騨(ひだ)『トラン・ブルー』にも負(ま)けぬ艶(あでやか)さ。

バゲットも姿形(すがた)ばかりは名(な)のある鋪(みせ)に同(おな)じ。
http://tabelog.com/chiba/A1203/A120302/12004146/dtlrvwlst/3951581/


06. 2013年3月15日 10:47:35 : W18zBTaIM6

VIRON 渋谷店 (ヴィロン)※テイクアウト専門店
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13004626/

※2階レストランは別店舗:ブラッスリー・ヴィロン 渋谷店
http://r.tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13004627/


東京都渋谷区宇田川町33-8 塚田ビル1F

03-5458-1770

交通手段
JR渋谷駅から徒歩8分。東急本店向かい。
神泉駅から494m


地図
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13004626/dtlmap/


営業時間 9:00〜22:00

日曜営業
定休日 無休
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13004626/


酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '12/04 訪問

生ハムを 挾むか否かは 審美論(Viron) 旨しとおぼゆ 法蘭西麪麭(ふらんすぱん)こそ

【2012-04-19追記】:

有一日(あるひ)、三宿(みしゆく)よりうち乘(の)りし乘合轎(ばす)の行方(ゆくへ)は澁谷(しぶや)。

その儘(まゝ)澁谷停車場(しぶやていしやば)と云ふも口惜(くちを)しく、
"道玄坂上(だうげんざかうへ)"停留所(ていりうじよ)にて途中下車(とちゆうげしや)。

周邊(あたり)には居多(あまた)見慣(みな)れぬ大厦高樓(びるぢんぐ)が建(た)ち竝(なら)ぶ。

その中(なか)、右(めて)に見(み)ゆるは高名(なだか)き大厦高樓(びるぢんぐ)"セルリアン塔(たわ)"。

未刻(ひつぢのこく)過(す)ぎなれど旅籠(はたご)なればとて『四川餐館陳』を覘(のぞ)くも、已(すで)に晝飧(ひるめし)の商賣(あきなひ)は終了(をはり)。

『天松』→『大和田』と巡(めぐ)るも、暖簾(のれん)は賈内(なか)に仕舞(しま)はれた儘(まゝ)。

已(や)んぬる哉(かな)!

止(や)む事(こと)を得(え)ずして、眼(め)と鼻(はな)の先(さき)、『VIRON』に、、。

此度(こだみ)は通例(ならひ)の"バゲット・レトロドール"、"ジャンボンクリュ・コルニッション"に加(くは)へ、"パン・オ・ショコラ"、"パン・オ・レザン"を家苞(いへつと)として沽(か)ひ求(もと)む。

鮨(すし)を味淡(あぢあは)きものから啖(くら)ふがごとく、麪麭(ぱん)も"バゲット"からが理(ことわり)に適(かな)ふと思(おも)へど、菓子麪麭(くわしぱん)→"ジャンボンクリュ・コルニッション"→"バゲット・レトロドール"の順(じゆん)に、これを堪能(あぢは)ふ。

僕(やつかれ)、サンドウヰッチの類(たぐひ)で最(もつと)も嗜(この)むが、當店(こちら)『VIRON』の"ジャンボンクリュ・コルニッション"。
バゲットに生火腿(なまはむ)、小胡瓜酢漬(せうきうりすづけ)、醗酵牛酪(はつかふばた)の合(あ)はさるや、忽地(たちまち)魂(たましひ)を消(け)し霎時(しばし)の間(あはひ)夢見心持(ゆめみごゝち)。

扨(さて)、麪麭店(ぱんや)の命(いのち)"バゲット"。

その素晴(すば)らしき味(あぢは)ひは言(い)はずもがな。

僕(やつかれ)が嗜(この)みは、『シニフィアン・シニフィエ』"バゲット・プラタヌ"をも凌(しの)ぐ。

實(げ)に、"バゲットの天皇(すべらき)"と賞讃(たゝ)ふべし。


【2007-08-10追記】:

近頃、澁谷で降りる度(たび)にVIRONに足が向く。澁谷には大人のめし處(どころ)あらざれば、こちらの麺麭(パン)求めて晝めしとするか、どこぞでめし濟ませた後(のち)、土産がわりとするが常の倣(なら)ひ。徐(おもむろ)に、白と臙脂の紙袋開くや、忽(たちま)ち現れ出(いず)でし狐色の麺麭(パン)。

外硬く香ばしく、内柔らかく粘ることに於て、VIRONバゲットレトロドールの右に出るは稀(まれ)なり。

味はひ深きはペルティエバゲットナチュールに及ばざると云へど、餠のごとき粘りに限りてはVIRONが勝る。

熟々(つらつら)その斷面の泡を見るに、あるいは細かく、あるいは粗く、味確かなる理(ことわり)をあらはす。

【2005-12-25追記】:

廿四日は切支丹宗門の開祖耶楚(やそ)生誕節前夜祭。ブッシュ・ド・ノエルを求めて紀尾井町ピエール・エルメを覗(のぞ)いたものゝ似たものしかなく、しかも高價(たかね)。

で、詮方なく澁谷に。驛前には切支丹門徒の宣傳車が出てをり「耶蘇の言葉を信じざる者、天國に行くを得じ」と只管(ひたすら)に繰り返す。

男には目もくれず、竒麗なお姐さんばかりを眺めながら雲霞(くもかすみ)の如き人ごみ掻(か)き分け當店に。此處でも莓と生クリームの生誕節菓子がほとんど。

辛うじてブッシユ・ド・ノエルらしきものもあるも意匠が子供騙(だま)し。

今更ピエール・エルメに戻る譯にも參(まゐ)らず硝子製陳列棚に僅(わづ)かに殘る、


 ・エクレール・キャフェ、値三百十五圓也。
 ・シュー・ア・ラ・クレーム 、値三百十五圓也。
 ・ザッハ・トルテ 、値五百二十五圓也。

を買ひ求む。

エクレールは他店のものに比べズシリと重い。甘さも確(しつか)りしてゐる。

生地の齒應へも頗(すこぶ)る心地よし。

シュー・ア・ラ・クレームの餡はカスタードと生を混ぜたものらしい。

甘さは竝(なみ)で、外側には粒アマンが付く。

ザッハ・トルテは正方形で金色(こんじき)に飾られてゐる。

ショコラは苦手ながら「ミルフィーユ」が賣り切れてゐた。

この店の「ミルフィーユ」、大のお氣に入りルコントの「ナポレオン」に似た姿形(すがたかたち)で味も近いだけに殘念。

件(くだん)のザッヒャー・トルテ、思ひの外に旨い。

スポンヂケーキ、クレーム、ショコラが層になつてをり、スポンヂ層には輕き酒味を伴ふ。


【2005-8月當時の評價】:

一部で佛蘭西製粉會社直營と誤解されてゐるものゝVIRON印を借りて日本人が始めた店。

バゲットはなかなかに旨い。

個人的にはこちらの「バゲット・レトロドール」より赤坂見附ペルティエの「バゲット・ナチュール」の方が好き。

しかし、この店、何と云つてもバゲットを使つた各種サンドウヰッチが旨いのが魅力。


この中で特にお氣に入りなのは生ハムとピクルスを挾んだサンドウヰッチ。

バターもエシレ・バターの如き發酵バター。

ピクルスも佛蘭西産の高級品で、生ハムは最高級品ではないものゝ充分な水準。

クロワッサンも實に旨い。

何でもエシレ・バターを使つてゐるとか。まだ數種類しか戴いてゐないものゝ洋菓子もかなり旨い。


おすすめ!

生ハムのバゲットサンド(名称不正確)

バゲット・レトロドール

クロワッサン
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13004626/dtlrvwlst/6949/


07. 2013年3月15日 11:02:59 : W18zBTaIM6


奥の扉 (オクノトビラ)
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131902/13012886/


東京都中野区中野5-32-22-203

03-3388-8792


交通手段
中野駅から210m

駐車場 無

地図
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131902/13012886/dtlmap/
http://www.navitime.co.jp/?ctl=0190&lon=502816190&lat=128532090&name=%E5%A5%A5%E3%81%AE%E6%89%89&back=pc&type=3

http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131902/13012886/

■営業:10:30〜19:30

■定休日:土日祝
http://ccc-cc.cc/?p=12158


酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '12/03 訪問

この中野 道こそ迷へ 中に入る 奧の扉にも 人ぞきたりぬ


當店(こちら)、登録(とうろく)せし方(かた)より教(をし)へられたる穴場(あなば)。

『マロ』と同(おな)じく中野停車場(なかのすてんしョ)北口(きたぐち)に潛(ひそ)む茶店(ちやみせ)。

この日(ひ)の會議(うちあはせ)は晝下(ひるさ)がり。

されば、晝飧(ひるめし)を『峯八』にて濟(す)ませ、茶(ちや)は『奧の扉』でと算段(たくらむ)。


生憎(あやにく)『峯八』に商賣(あきなひ)の氣配(けはひ)あらざりしかば、
近傍(ちかく)の『さらしな』にて蕎麥切(そばき)り啖(くら)ひ、 「いざ、『奧の扉』に」と思(おも)ひし折(をり)しも、ふらり立(た)ち寄(よ)る『峯八』の階上(うへ)。

すなはち、この大厦高樓(びる)の大家(おほや)たる中古冩眞機商(ちゆうこしやしんきしやう)。

道草(みちくさ)を喰(く)ひ、經路(みち)まで誤(あやま)り、漸(やうや)う鋪(みせ)に辿(たど)り着(つ)きしは西洋時辰儀(せいやうどけい)にして、一時前(いちじまへ)。

それを知(し)らでか、にこやかに迎(むか)ふる當店(こちら)の主人(あるじ)。

「さゝ、何處(いづく)なりとも、、」との辭(ことば)に甘(あま)へ、奧(おく)の窗際(まどぎは)に。

品書(しなが)きの咖啡(こおふィ)は纔(わづ)かに"混合(ぶれんど)"一種(ひとくさ)。

亭主(あるじ)叮嚀(ねんごろ)にこれを淹(い)れ、碗(わん)を此方(こなた)に。

器(うつは)は沙糖壺(さたうつぼ)と同(おな)じ"大倉陶園(おほくらたうゑん)"。

遍(あまね)く知(し)らるゝごとく、本朝(わがくに)屈指(ゆびをり)の名窯(なだかきかま)。

奶乳(くれむ)の本物(ほんもの)なるは勿論(いふもさら)なり。

器(うつは)からは豐潤(ゆたか)なる香(かをり)漂(たゞよ)ひ、一度(ひとたび)これを口(くち)に含(ふく)むや、想定外(おもひのほか)に強(つよ)き苦味(にがみ)。

この類(たぐひ)の茶店(ちやみせ)としては稀有(まれ)なほどの深煎(ふかいり)。

約定(やくじやうの刻限(こくげん)も迫(せま)りしかば、ゆるり堪能(あぢは)ふ遑(いとま)もなく慌(あは)てゝ吭(のんど)の奧(おく)へと流(なが)し込(こ)む。

主人(あるじ)、そゝくさと向去(さりな)りとする僕(やつかれ)に驚(おどろ)きつ、別(わか)れを惜(を)しむこと頻(しき)り。

問(と)はず語(がた)りに、「賈(みせ)を開業(ひらき)て大約(およそ)卅六年(みそとせあまりむとせ)。」

「某(それがし)も老(お)ひさらばへ、白(しろ)き壁(かべ)もかくのごとくなりぬ。」

亭主(あるじ)も亭人(あるじ)なら、客(きやく)も客(きやく)。
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131902/13012886/dtlrvwlst/3978378/


08. 2013年3月15日 11:14:10 : W18zBTaIM6


ボン•サン•ムッシュ
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13096563/


東京都杉並区荻窪5-29-11 中島ビル 2F

03-5397-0765


交通手段
荻窪駅から179m

駐車場 無


地図
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13096563/dtlmap/


営業時間
12:00〜22:00(L.O.21:30)

日曜営業
定休日 火曜
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13096563/


酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '12/04 訪問

坊主(ぼんさん)が 蒸(む)しても啖(く)はぬ 葷(くさきもの) 喰ひて構はぬ 甘きものなら


【2012-05-01追記】:

此度(こだみ)は"ウヴァ茶(ちャ)"を"英國帝奶茶(ろいやるみるくてィ)"仕立(じだ)てに。

尋常(つね)に倣(なら)ひて"クレーム・ブリュレ"も。

つぶさにこれを檢(あらた)むれば、やはりこの親爺(おやぢ)、只者(たゞもの)にあらず。

この味(あぢ)にして客(きやく)の姿(すがた)なきは實(げ)に訝(いぶか)しきかぎり。


【2011-02-04記】:

迂闊(うかつ)にも栗田(くりた)ゆう子(こ)女史(ねえさん)の口車(くちぐるま)に乘(の)るとは、僕(やつかれ)、一生(いつしやう)の不覺(ふかく)。

何(なに)かに憑(つ)かれたるごとく、鰻(むなぎ)の『東家』よりその儘(まゝ)『ボン・サン・ムッシュ』に。

これ、あるいは、物怪(ものゝけ)の所業(しわざ)、怨靈(をんりやう)の祟(たゝ)りならん。

急峻(けはし)き階段(きざはし)を昇(のぼ)り門扇(とびら)を開(ひら)きみれば、賈内(なか)には主人(あるじ)が唯一人(たゞひとり)。
馬手(めて)の奧(おく)に腰(こし)を下(お)ろし、先(ま)づは一安堵(おちゐ)。

ゆるり、その品書(しなが)きを檢(あらた)めつ、廛(みせ)の設(しつら)へを眺(なが)む。

霎時(しばし)沈吟(しあん)の後(のち)、"クレーム・ブリュレ"と"ダージリン紅茶(こうちや)"に。

"クレーム・ブリュレ"は注文(もとめ)に應(よ)りて亭主(あるじ)自(みづか)らこれを炙(あぶ)る。

待(ま)つこと大約(およそ)十分(じッぷん)、件(くだん)の品(しな)が此方(こちら)に。

"紅茶(こうちや)"には沙糖(さたう)と凝乳(くりいむ)の壺(つぼ)。

"クレーム・ブリュレ"は想定外(おもひのほか)の厚(あつ)み。

匙(さじ)を用(つか)ひつぶさにその中身(なかみ)を檢(あらた)むるに、彼此(をちこち) に散(ち)らばり煌(きらめ)くヴァニラ・ビンズの黒(くろ)き粒子(つぶ)。

玉薤(さけ)の香(かをり)は稀薄(きはく)。


女史們(ねえさんら)に據(よ)らば、當店(こちら)の亭主(あるじ)は音(おと)に聞(き)く洋菓子店(やうぐわしや)にて修業(しゆげふ)。

時季(じき)に隨(したが)ひ、品(しな)を嚴選(えら)みて拵(こしら)へたるものとか。

この日(ひ)の器(うつは)ゝ高名(なだか)き丁抹(でんまるく)王室御用窯(わうしつごやうがま)。

棚(たな)には、"太陽"、"藝術新潮"など、名高(なだか)き書籍(しよじやく)・繪草紙(ゑざうし)。

これを手(て)に取(と)り、頁(ぺいじ)を繰(く)れば、忽地(たちまち)、遠(とほ)く古代(いにしへの)出雲(いづも)の地(ち)へと誘(いざな)はる。

瞬(またゝ)く中(うち)に時(とき)が過(す)ぎ、待(ま)ち合(あ)はせの地(ち)に、、。

倩(つらつら)當店(こちら)の用途(つかひみち)を惟(おもんみ)るに、分別(ふんべつ)のある大人(おとな)が靜謐(しづか)なる部屋(へや)に安(やす)らぎ、瀟灑(あかぬけ)たる空間(ま)にゆるり寛(くつろ)ぐに如(し)くはなし。

徒(いたづら)に喧騒(さはが)しき衆人(もろびと)の謂集(むれつど)ふ場所(ところ)にあらず。
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13096563/dtlrvwlst/3536064/


09. 2013年3月15日 11:25:29 : W18zBTaIM6

くじらぐも
http://cafe-kujiragumo.com/
http://tabelog.com/yamanashi/A1902/A190202/19003314/

山梨県北杜市明野町上手3144

0551-25-4053


交通手段
穴山駅から2,680m

地図
http://tabelog.com/yamanashi/A1902/A190202/19003314/dtlmap/
http://cafe-kujiragumo.com/access/index.html


営業時間 11:00〜18:00

ランチ営業、日曜営業

定休日
[4月〜11月] 水・木曜日 
[12〜3月] 火・水・木曜日
http://tabelog.com/yamanashi/A1902/A190202/19003314/

酔狂老人卍さんの口コミ 60代前半・男性 '11/07 訪問

しろたへの 雲一つなき 蒼穹(あをぞら)に 映ゆる茜(あかね)は 茅葺の屋根


この日(ひ)の旅籠(はたご)までは暫(しば)しの間(ま)があり、近傍(ちかく)のこちらに、、。

その屋根(やね)を覽 (み)るに、往古(そのかみ)茅葺(かやぶき)なりしは明白(あきらか)。

廣(ひろ)き庭(には)には山羊(やぎ)、叢(くさむら)には雨蛙(あまがへる)の姿(すがた)も、、。

にこやかに迎(むか)ふるは笑顏(ゑがほ)眩(まぶ)しき女將(おかみ)*)。

賈内(なか)には、刺繍畫(しゝうぐわ)、古(ふる)き玻璃壜(びいどろびん)など夥(あまた)の品々(しなじな)。

さまざまなる果醤(こんふィちゆる)の類(たぐひ)は餘所(よそ)のもの。

蓋(けだ)し、作(つく)り手(て)は女將(おかみ)の相知(なじみ)ならん。

生憎(あやにく)小上(こあ)がりは已(すで)に埋(う)まりて、中程(なかほど)の卓(てえぶる)に、、。

甚(いと)味(あぢ)はひ深(ふか)き品書(しなが)きを眺(なが)め、女將(おかみ)の説明(ことば)に傾聽(みゝをかたぶ)け、『焦糖乳汁(からめるみるく)』なる品(しな)に。

何(なん)でも焦糖(からめる)は女將(おかみ)手(て)づから作(つく)りしものとか。

僕(やつかれ)を除(のぞ)き、同胞(はらから)は悉(ことごと)く甘味(かんみ)と飮料(のみもの)ゝ番(つがひ)。

敢(あ)へて甘味(かんみ)避(さ)けたる理由(ことわり)、一(ひと)つには夕飧(ゆふめし)に備(そな)へて、今一(いまひと)つは素人(しらうと)の手(て)になるを侮(あなど)りて、、。

しかはあれど、皆(みな)の甘味(かんみ)を覽 (み)るや忽地(たちまち)に心變(こゝろがは)り。

支拂(しはら)ひは、これを追加(くは)へて對價(あたひ)九百圓(きうひやくゑん)也。

その甘味(かんみ)とは、凝乳(よおぐると)に時季(じき)の果物(くだもの)。

すなはち、桃(もゝ)、李(すもゝ)、ブルーベリの三種(みくさ)。

彩(いろどり)の薄荷(みんと)は眩(まばゆ)きばかりの若艸色(わかくさいろ)。

桃(もゝ)は近傍(ちかく)、李(すもゝ)は女將(おかみ)の實家(じつか)より送(おく)られたるものと云ふ。

これを口(くち)にするに、瑞々(みづみづ)しきこと高嶺(たかね)の湧水(わきみづ)かと疑(うたが)はれ、優(やさ)しき甜(あま)さは和三盆(わさんぼん)と見紛(みまが)ふ。

凝乳(よおぐると)の粘(ねば)り強(つよ)さは糊(のり)に寸毫(つゆ)と相違(たが)はで、その色(いろ)は天竺傳來(てんじくわたり)の象牙(ざうげ)を髣髴(おもはす)。

實(げ)に、修行(しゆぎやう)の悉達太子(しつたゝいし)を癒(いや)せし乳粥(ちゝがゆ)もかくやありけむ、・・・と云ふほどの滋味(いつくしみあるあぢはひ)。

これぞ女將(おかみ)の爲人(ひとゝなり)の良(よ)さ、力量(うで)慥(たしか)なる證明(あかし)。

口福(こうふく)、口福(こうふく)!

やがて主人(あるじ)も兔(うさぎ)を抱(いだ)きて歸(かへ)り來(きた)れり。

仲睦(なかむつ)まじきこと宛然(あたかも)比翼鳥(ひよくのとり)・連理枝(れんりのえだ)のごとし。

實(げ)に偕老同穴(かいらうどうけつ)の契(ちぎ)り。

善哉(よきかな)、善哉(よきかな)!


女將(おかみ)に據(よ)らば、最初(いやさき)に『いづれ茶店(ちやみせ)を商賣(あきなひ)たし)』との願望(おもひ)ありき。

その意志(おもひ)募(つの)りし折(をり)しも、古(ふる)き農家(なうか)に邂逅(たまさかめぐりあ)ひ、一息(ひといき)にこちらに廛開(みせびら)きとなむ。

天然(てんねん)自然(じねん)のものをと留意(こゝろが)け、夫婦(めをと)に姥(おみな)を加(くは)へ三人(みたり)で當家(こちら)を切(き)り廻(まは)す。

件(くだん)の美(うつく)しき刺繍(しゝう)は、近傍(ちかく)に住(す)む齢(よはひ)九十(こゝそぢ)の姥(うば)の手(て)になるものとか、、。

凝乳(よおぐると)の乳酸菌(たね)は知己(しりあひ)より讓(ゆづ)り受(う)けたるもの。

めしの類(たぐひ)は知(し)るところにあらねど、この口味(あぢ)、この心持(こゝち)の良(よ)さは、女將(おかみ)の人柄(ひとがら)の賜(たまもの)。

笑顏(ゑがほ)、千丈(せんじやう)の巖(いはほ)を穿(うが)ち、萬貫(まんがん)の氷(こほり)を溶(と)かす。


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*)正(たゞ)しくは女主人(をんなあるじ)
http://tabelog.com/yamanashi/A1902/A190202/19003314/dtlrvwlst/3040112/


10. 2013年3月15日 11:36:12 : W18zBTaIM6

シニフィアン・シニフィエ (Signifiant Signifie)
http://www.artandcraft.jp/ss/top.html
http://s-s.shop-pro.jp/
http://tabelog.com/tokyo/A1317/A131706/13030788/


東京都世田谷区下馬2-43-11 1F

03-3422-0030

交通手段
三軒茶屋駅から徒歩10分
池尻大橋駅から徒歩15分

東急バス 渋31.32.33.34
自衛隊中央病院入口バス停下車 徒歩1分
(バスは、渋谷駅、都立大学駅などより)
渋谷駅からはバス頻発してます。

三軒茶屋駅から738m

駐車場 無

地図
http://tabelog.com/tokyo/A1317/A131706/13030788/dtlmap/

営業時間 11:00〜19:00
(流動的なのでお店に聞いてから来店してください、とのこと)

定休日 火曜日
http://tabelog.com/tokyo/A1317/A131706/13030788/


死(し)に沈吟(しあん) 死(し)に笛(ふえ)吹くが 黄泉(よみ)からの お化(ば)けとあらば ちぎり啖(くら)はん

'12/04 訪問

坊主(ばうず)の家(いへ)に櫛(くし)はなく、麪麭店(ぱんや)の力量(ちから)を窺(うかゞ)ふにバゲットを覽 (み)るに如(し)くはなし。

麪麭店(ぱんや)溢(あふ)るゝ東都(えど)で一際(ひときは)高名(なだか)きが、當家(こちら)、三宿(みしゆく)に鋪(みせ)を構(かま)ふる『シニフィアン・シニフィエ』。

有一日(あるひ)、傳手(つて)を頼(たよ)りて三宿(みしゆく)なる醫院(いゝん)に。

鼻竅(はな)より"内視鏡(ないしきやう)"と號(よびな)す黒(くろ)き管(くだ)を插入(さしい)れ、僕(やつかれ)が五臟六腑(はらわた)を顯示器(もにた)に隈(くま)なく映(うつ)し出(いだ)す。

、、と云ふは法螺(ほら)にて、正(たゞ)しくは、食道(しよくだう)、胃腑(いふ)、十二指腸(じふにしちやう)。

内視鏡(ないしきやう)拵(こしら)へしが、かの高千穗光學(たかちほこうがく)なるは勿論(いふもさら)なり。

精機光學(せいきこうがく)が觀音樣(くわんのんさま)なら、高千穗光學(たかちほこうがく)は神樣(かみさま)。

いづれにせよ勿體(もつたい)なくもありがたきかぎり。

これを只顧(ひたすら)伏拜(ふしをが)みたる後(のち)辭別(いとまごひ)。

周邊(あたり)の櫻花(さくら)はすでに五分咲(ごぶざ)き。

歸途(かへりみち)、彼此(をちこち) に咲(さ)く櫻花(さくら)愛(め)づる遑(いとま)も餘裕(ゆとり)もなく、目指(めざ)すその先(さき)こそ麪麭(ぱん)の『シニフィアン・シニフィエ』。

周邊(あたり)には繪草紙(ゑざうし)片手(かたて)の女(をんな)など、いかさま、それらしき廛(みせ)。

賈内(なか)の設(しつら)へは想定外(おもひのほか)に簡素(くわんそ)。

窗際(まどぎは)に當家(こちら)の麪麭(ぱん)を貪(むさぼ)る姿(すがた)こそあれ、賣(う)り場(ば)の景状(ありさま) はとても華(はな)やかとは言(い)ひ難(がた)きもの。

飛州(ひしう )『トラン・ブルー』、總州(そうしう)『ツオップ』とは雲壤(うんじやう)の相違(たが)ひ。

紙袋(かみぶくろ)の類(たぐひ)も、無地(むぢ)の粗末(そまつ)なる貨物(しろもの)。

否(いな)、これこそが當家(こちら)の眞骨頂(しんこつちやう)。

まさに、志賀勝榮(しがかつえい)が面目躍如(めんぼくやくじよ)たるものあり。

以爲(おも)ふに、麪麭店(ぱんや)は菓子舖(くわしや)・花屋(はなや)にあらず。

此度(こだみ)沽(か)ひ求(もと)めしは、"バゲット・プラタヌ"、"フィグ・エ・フィグ"、"クロワッサン・オ・ルヴァン"の三品(みしな)。

"バゲット・プラタヌ"は麪麭(ぱん)の頂點(いたゞき)にしてバゲットの天皇(すべらき)。

その儘(まゝ)齧(かじ)りても、醗酵牛酪(はつかうばた)を塗(ぬ)り火腿(はむ)挾(はさ)みてもまたよし。

"フィグ・エ・フィグ"は二種(ふたくさ)の無花果(いちじく)を練込(ねりこ)みたる品(しな)。

賣(う)り子(こ)に據(よ)らば、白無花果(しろいちじく)は土耳古(とるこ)、黒無花果(くろいちじく)は米利堅(めりけん)のものとか。

白無花果(しろいちじく)は無花果(いちじく)の王(わう)なれど、世(よ)に識(し)る者(もの)寡(すく)なし。

"クロワッサン・オ・ルヴァン"は目立(めだ)ゝぬ打扮(いでたち)。

さりながら、 醗酵牛酪(はつかうばた)の芳香(かぐはしきかをり)四方(よも)に漂(たゞよ)ひ、一度(ひとたび)これを口(くち)にするや、忽地(たちまち)彈(はじ)け擴散(ひろが)ること、宛然(あたかも)鳳仙花(ほうせんくわ)に觸(ふ)るゝがごとし。

男(をのこ)志賀勝榮(しがかつえい):

粉(こな)を求(もと)め、水(みづ)を探(さが)し、練(ね)りを窮(きは)め、燒(やき)に生命(いのち)を注(そゝ)ぎて重(かさ)ねたる春秋(つきひ)。

今(いま)や麪麭職人(ぱんしよくにん)の頂點(いたゞき)たるは誰(たれ)の眼(め)にも明白(あきらか)。
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwdtl/4003061/?LstAre=A131706&rcd=13030788&LstPrf=A1317


11. 2013年3月15日 11:57:24 : W18zBTaIM6


田楽あぶでん
http://tabelog.com/tochigi/A0902/A090201/9002756/


栃木県栃木市嘉右衛門町5-27

0282-22-3251

交通手段
新栃木駅から773m

地図
http://tabelog.com/tochigi/A0902/A090201/9002756/dtlmap/


営業時間 10:00〜18:00

ランチ営業

定休日 無休
http://tabelog.com/tochigi/A0902/A090201/9002756/


酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '11/01 訪問

貪(むさぼ)るは 豆腐蒟蒻 里の芋 あぶらでんがく 鉢も取らずに  

誇(ほこ)らしげに白(しろ)く輝(かゞや)くは、創業天明年間を謳(うた)ふ暖簾(のれん)。

この頃(ころ)、老中(らうじゆう)田沼意次*)社稷(くにのまつりごと)を擅(ほしいまゝ)に。

大(おほ)いに商(あきな)ひを重(おも)んじ、賂(まひなひ)巷(ちまた)に蔓延(はびこ)る。

大饑饉(おほきゝん)にて餓(う)えて死(し)ゝたる民(たみ)、その數(かず)を知(し)らず**)。

僕(やつがれ)好(この)む黄表紙(きびやうし)・狂歌(きやうか)榮(さか)えしもこの頃(ころ)。

谷風梶之助***)が一際(ひときは)高く聳(そび)え、脇(わき)に控(ひか)へしは小野川喜三郎****)。

天明六丙午(ひのえうま)年、謀略(わるだくみ)に遭(あ)ひて老中(らうじゆう)の座(ざ)を失(うしな)ふ。

徒(いたづら)に農(のう)を重(おも)んずる松平定信*****)により世(よ)は後戻(あともど)り。

榮華(えいぐわ)を極(きは)めし黄表紙(きびやうし)は廢(すた)れ、わづかに戲詩(ざれうた)を殘す。


四方赤良(大田南畝)******)の狂歌(きやうか)に、

「白河(しらかは)の 清きに魚の すみかねて もとの濁りの 田沼こひしき」

「世の中に 蚊ほどうるさき ものはなし ぶんぶといひて 夜もねられず」

繪草紙(ゑざうし)版元(はんもと)蔦屋重三郎が錦繪(にしきゑ)には、繪師(ゑし)冩樂・歌麿。

大相撲(おほずまふ)は、谷風・小野川から雷電爲右エ門*******)の世(よ)に。

云はずと知(し)れた古今(こゝん)無雙(むさう)の力士(りきし)。

身(み)の丈(たけ)六尺五寸、目方(めかた)は四十六貫に及(およ)ぶ。

さるほどに、この日(ひ)頼(たの)みしは、田樂盛合はせに地酒を熱燗(あつかん)で。

蒟蒻(こんにやく)は櫻未醤(さくらみそ)に柚子(ゆず)。

豆腐(とうふ)と里芋(さといも)には鄙(ゐなか)未醤(みそ)の類(たぐひ)。

豆腐(とうふ)にかゝるは白(しろ)き胡麻(ごま)。

酒(さけ)は聊(いさゝ)か甘口(あまくち)ながら、なかなかに田樂(でんがく)と合(あ)ふ。

豆腐(とうふ)、蒟蒻(こんにやく)、里芋(さといも)の一つとして口(くち)に合(あ)はざるはなし。

皿(さら)に殘(のこ)れる未醤(みそ)も串(くし)にて掬(すく)ひ、舐(な)め取(と)るを厭(いと)はず。

部屋(へや)の中(なか)には夥(おびたゞ)しき數(かず)の骨董品(ふるきたから)。

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*)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B0%E6%B2%BC%E6%84%8F%E6%AC%A1
**http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E6%98%8E%E3%81%AE%E5%A4%A7%E9%A3%A2%E9%A5%89
***)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B0%B7%E9%A2%A8%E6%A2%B6%E4%B9%8B%E5%8A%A9_(2%E4%BB%A3)
****)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E9%87%8E%E5%B7%9D%E5%96%9C%E4%B8%89%E9%83%8E
*****)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%B9%B3%E5%AE%9A%E4%BF%A1
******)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E7%94%B0%E5%8D%97%E7%95%9D
*******)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%B7%E9%9B%BB%E7%88%B2%E5%8F%B3%E3%82%A8%E9%96%80

http://tabelog.com/tochigi/A0902/A090201/9002756/dtlrvwlst/1429617/


12. 2013年3月15日 12:05:46 : W18zBTaIM6

するぎ農園 (スルギノウエン)
http://surugi.studioforce.net/main.html
http://tabelog.com/nagano/A2006/A200603/20011230/


長野県下伊那郡大鹿村大字鹿塩1208-7

0265-39-3008

交通手段 マイカー


地図
http://tabelog.com/nagano/A2006/A200603/20011230/dtlmap/
http://surugi.studioforce.net/where.html


営業時間 11:00〜16:00(農園は9:30〜16:00)

ランチ営業、日曜営業

定休日
火曜・水曜日(6月は無休。12月〜4月まで全休)
http://tabelog.com/nagano/A2006/A200603/20011230/


酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '11/05 訪問

取り出(いだ)す これぞ鹿鹽(かしほ)の 計算機 ケーキに珈琲 〆てしかじか

倩(つらつら)信州大鹿村(しんしうおほしかむら)の濫觴(はじまり)を温(たづ)ぬるに、大河原村(おほがはらむら)・鹿鹽村(かしほむら)に分(わ)かれ立(た)つ昔(むかし)に遡(さかのぼ)る。

後醍醐天皇(ごだいごてんなう)第八皇子(だいはちわうじ)宗良親王(むねよしゝんなう)、志半(こゝろなか)ばに薨去(かくれさせたま)ひしは、宿(やど)『右馬允』のある大河原村(おほがはらむら)。

當店(こちら)『するぎ農園』の所在(あるところ)は鹿鹽村(かしほむら)。
その名(な)のとほり、鹿(しか)と山鹽(やまじほ)を誇(ほこ)る抑巷(さと)。

山鹽(やまじほ)なるは當地(このち)より湧(わ)き出(いづ)る温泉(いづみ)を煮詰(につ)め、やがて白(しろ)き粉(こな)となるを待(ま)ちて包(つゝみ)とせしもの。

轎(くるま)を驅(か)りて漫(すゞろ)近邊(あたり)を巡(めぐ)るに、その豐(ゆた)かなる自然(しぜん)と人(ひと)の營(いとな)みに心癒(こゝろいや)さる。

心持(こゝち)よき川(かは)のせゝらぎ、色(いろ)とりどりの巖(いはほ)、
今(いま)を盛(さか)りと咲(さ)き誇(ほこ)る桃(もゝ)の花(はな)、そこに溶(と)け込(こ)む民(たみ)。

慥(たしか)に、絶(た)へて茅葺屋根(かやぶきやね)を見(み)ず、民(たみ)は牛馬(ぎうば)犂鍬(すきくは)を捨(す)て耕運機(とらくた)に頼(たよ)る。

さりながら、懐(なつ)かしき景色(けしき)に再開(であ)ひたるかと目(め)を刮(こす)り、往古(そのかみ)の里山(さとやま)に迷(ま)ひ込(こ)みたるかと頬(ほゝ)を抓(つね)る。

轎(くるま)は九十九(つゞら)折(お)れの山道(やまみち)を登(のぼ)り、
一際(ひときは)桃花(もゝ)の美(うつく)しきところに到(いた)れり。

生憎(あやにく)の曇天(くもり)なれど、『霽(はれ)なればさぞや、、』と思(おも)はす景色(けしき)。

賈内(なか)に這入(はい)るも一組(ひとくみ)として先客(せんきやく)はをらで廣(ひろ)き坐敷(ざしき)に、、。


品書(しなが)きの中(なか)で氣(き)にかゝりしは、『水出(みづだ)し珈琲(こおふィ)』に『握(にぎ)り飯(めし)』の二(ふた)つ。

握(にぎ)り飯(めし)は件(くだん)の山鹽(やまじほ)を用(つか)ふとなむ。

以爲(おも)ふに、米(こめ)と鹽(しほ)を堪能(あぢは)ふには鹽(しほ)むすびに限(かぎ)る。

しかはあれど、この兩(ふた)つは、『水(みづ)と油(あぶら)』。

宛然(あたかも)菓子(くわし)を酒菜(さかな)に玉薤(さけ)呑(の)み、
犢鼻褌(ふみとほし)一(ひとつ)で西洋旅籠(ほてる)に這入(はい)らんとするに似(に)たり。

已(や)む事(こと)を得(え)ずして、『水出(みづだ)し珈琲(こおふィ)』と『珈琲(こおふィ)ケーキ』に、、。

『水出(みづだ)し珈琲(こおふィ)』は何(なに)も加(くは)へずその儘(まゝ)に戴(いたゞ)く。

口(くち)に含(ふく)みて鼻竅(はな)に拔(ぬ)き、その口味(あぢ)と香(かをり)を檢(あらた)む。

やはり、珈琲(こおふィ)は佳(よ)き豆(まめ)を擇(えら)み、ほどよく焙煎(い)りて、良質(よ)き水(みづ)で抽出(いだ)さねばまともに淹(い)るゝを得(え)ず。

傍(かたは)らの沙糖(さたう)はと覽 (み)るに、『洗雙糖(せんさうたう)』なる貨物(しろもの)。

色(いろ)淡(あは)き亞麻色(あまいろ)をなし、甜(あま)み頗(すこぶ)る穩(おだ)やか。

『珈琲(こおふィ)ケーキ』には挽(ひ)きたる珈琲豆(こおふィまめ)が載(の)る。

素朴(そぼく)、あまりにも素朴(そぼく)な鄙(ひな)の味(あぢ)はひ。
http://tabelog.com/nagano/A2006/A200603/20011230/dtlrvwlst/2759627/


13. 2013年3月15日 12:15:31 : W18zBTaIM6


マロ (maro cafe)
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131902/13088716/

東京都中野区中野5-55-9

03-3388-9519

交通手段
中野駅から337m
中央本線(東京-塩尻)中野(東京都)駅北口 徒歩4分


駐車場 無


地図
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131902/13088716/dtlmap/


http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131902/13088716/


酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '12/03 訪問

客人(まろうと)を 管待(もてな)す席に 相應しき 店か否かは その人次第

『峯八』を辭別(いとまごひ)せんとするも、未(いま)だ時辰儀(とけい)の針(はり)は七時過(しちじす)ぎ。

i.e.,(すなはち)待合(まちあ)はせまで大約(およそ)五時間(ごじかん)。

主人(あるじ)の表情(おもて)も和(やは)らぎ、半晌前(はんときまへ)とはまるで別人(べつじん)。

宛然(あたかも)、鬼(をに)と浮屠(ほとけ)、般若(はんにや)と御多福(おたふく)ほどの相違(たがひ)。

「近傍(ちかく)によき茶店(ちやみせ)は?」と訊(たづ)ぬれば、聊(いさゝ)かも淀(よど)むことなく「斯々然々(かくかくしかじか)」と立板(たてゐた)に水(みづ)。

教導(あなひ)では"藥屋(くすりや)の隣(となり)"とのことなれど、これがなんとも陳腐(つまら)ぬ店(みせ)。

已(や)む事(こと)を得(え)ずして、再(ふたゝ)び北口(きたぐち)に、、。

高名(なだか)き拉麪店(らあめんや)を横目(よこめ)にやり過(す)ごし、歩(あゆ)むこと霎時(しばし)。

昭和(せうわ)卅年代(さんじふねんだい)を髣髴(おもはす)路地(ろぢ)に俄(には)かに心(こゝろ)ときめく。

京師(みやこ)先斗町(ぽんとちやう)、大坂(おほざか)法善寺横丁(はふぜんじよこちやう)、新橋(しんばし)烏森稻荷(からすもりいなり)境内(けいだい)、、、。

碎(くだ)けて、内藤新宿(ないとうしんじゆく)で名高(なだか)きしョ●べん横丁(よこちやう)に、淺草(あさくさ)奧山(おくやま)はホッピー通(どほ)り。

此方(こちら)中野(なかの)ゝこの近邊(あたり)にも、居多(あまた)呑(の)み屋(や)が軒(のき)を連(つら)ね甍(いらか)を爭(あらそ)ふ。

そんな路地裏(ろぢうら)の一角(ひとすみ)に、偶(たまさ)か、場違(ばちが)ひなほどに瀟洒(せうしや)なる茶店(ちやみせ)を發見(みいだ)したり。

その屋號(やがう)『maro cafe』とよびなし、青山(あをやま)界隈(あたり)で、今時(いまどき)の若者(わかもの)向(む)けに商(あきな)ふ茶店(ちやみせ)を髣髴(おもはす)。

恐(おそ)る恐(おそ)る窗(まど)より賈内(なか)を窺(うかゞ)ふと、客(きやく)は纔(わづ)かに少女(おいなご)獨(ひと)り。

板場(いたば)には主人(あるじ)と思(おぼ)しき六十(むそぢ)がらみの翁(おきな)。

僕(やつかれ)、厠(かはや)近傍(ちかく)の隅(すみ)の四人掛(よたりが)けにて一安堵(ひとおちゐ)。

倩(つらつら)當店(こちら)の品書(しなが)きを眺(なが)むるに、咖啡(こおふィ)紅茶(こうちや)に加(くは)へ、咖哩飯(かれいらいす)、炒麪(やきそば)など、往古(いにしへ)の喫茶店(きッちャてん)に瓜(うり)が兩(ふた)つの生(い)き冩(うつ)し。

卓上(つくゑのうへ)に、灰皿(はいざら)・タバスコの揃(そろ)ふは勿論(いふもさら)なり。

これに魂(たましひ)を消(け)し、懼(おそ)れを抱()いだき、"冷珈琲(あいすこおふィ)"に、、。

その價格(ね)、三百六十圓也(さんびやくろくじふゑんなり)。

勿驚(おどろくなかれ)、"珈琲(こおふィ)"は三百三十圓(さんびやくさんじふゑん)と云ふ廉(やす)さ。

咖哩飯(かれいらいす)などゝの組合(くみあ)はせなら、纔(わづ)か二百圓(にひやくゑん)とぞ。

加旃(しかのみならず)、珈琲(こおふィ)は"滴下式(どりッぷ)"。

鶴口(つるくち)の藥罐(やかん)より湯(ゆ)を叮嚀(ねんごろ)に注(そゝ)ぎ、 珈琲(こおふィ)點(た)つる所作舉動(ふるまひ)は、茶道(さだう)家元(いへもと)を髣髴(おもはす)。

芳醇(ゆたか)なる香(かをり)鼻竅(はな)を穿(うが)ち、馥郁(よ)き匂(にほ)ひ四方(よも)に漂(たゞよ)ふ。

やがて此方(こなた)にも件(くだん)の品(しな)。

蜜汁(しろッぷ)と奶乳(くりいむ)は小(ちい)さな玻璃(びいどろ)の壺(つぼ)容(い)り。

蜜汁(しろッぷ)は焦茶(こげちや)なれど楓蜜(かへでみつ)とも蜂蜜(はちみつ)とも異(こと)なる香(かをり)。

奶乳(くりいむ)の牛乳(うしのちゝ)より拵(こしら)へたるは明白(あきらか)。

これを加(くは)へて冷珈琲(ひやしこおふィ)を吟味(あぢは)ふに、三百六十圓(さんびやくろくじふゑん)とは思(おも)へぬ味(あぢ)・芳香(かをり)。

巷(ちまた)に蔓延(はびこ)る紛物(まがひもの)ゝ奶乳(くりいむ)とは、月(つき)と泥龜(すつぽん)、挑燈(ちやうちん)に鐘(つりがね)。

辭別(いとまごひ)に當(あ)たり、件(くだん)の蜜汁(しろッぷ)を言問(ことゝ)ふに、翁(おきな)莞爾(につか)とうち笑(ゑ)み、

「あれは、沙糖(さたう)を溶(と)かし咖啡(こおふィ)を纔(わづ)かに加(くは)へたるものにて、ほんの虚假脅(こけおど)しにござる。」

雪平(ゆきひら)は鏡(かゞみ)のごとく、店(みせ)の隅々(すみずみ)まで掃除(さうじ)が行(ゆ)き屆(とゞ)くは佳店(よきみせ)の證明(あかし)。

努々(ゆめゆめ)疑(うたが)ひたまふこと勿(なか)れ。

壁(かべ)を控(ひか)へめに飾(かざ)る繪葉書(ゑはがき)の類(たぐひ)もなかなかに小粹(こいき)。

此度(こだみ)は頼(たの)むこと不能(あたはざ)れど、飯類(めしるい)と珈琲(こおふィ)との組合(くみあ)はせは、居心地(ゐごゝち)・滯留時間(たいりうじかん)を惟(おもんみ)れば驚(おどろ)くほどの廉(やす)さ。

豈(あに)、"中野(なかの)ゝ穴場(あなば)"と云はざるべけんや?
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131902/13088716/dtlrvwlst/3946838/


14. 2013年3月15日 12:23:08 : W18zBTaIM6


23番地カフェ (ニジュウサンバンチカフェ)
http://r.gnavi.co.jp/a467404/
http://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13018901/


東京都墨田区吾妻橋1-23-36 アサヒグループ アネックス1F

03-5608-3831

交通手段
徒歩3分⇒地下鉄銀座線浅草駅4・5番出口、東武伊勢崎線浅草駅正面口/徒歩5分⇒都営浅草線浅草駅A5、本所吾妻橋駅A3出口

浅草駅(東武・都営・メトロ)から302m

駐車場 有

地図
http://www.hotpepper.jp/strJ000104350/map/?vos=nhppalsa000013

営業時間
平日 11:00〜23:00
土・日・祝 9:00〜23:00

定休日 無休

23番地カフェ ホットペッパークーポン
http://www.hotpepper.jp/strJ000104350/map/?vos=nhppalsa000013

http://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13018901/

酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '11/04 訪問


廿三(にじふさん) 二でも三でも 割り切れぬ 鈍刀(なまくらがたな)に 浮世のしがらみ


有一日(あるひ)、吾嬬町(あづまゝち)橘通(たちばなどほ)りで鰻(むなぎ)を啖(くら)ひ、普請(ふしん)の電波櫓(でんぱやぐら)を經(へ)て淺草(あさくさ)に。

櫓(やぐら)は已(すで)に二百丈(にひやくじやう)を超(こ)え、雲(くも)と競(きそ)ひ山(やま)にも迫(せま)る勢(いきほ)ひ。

と、頓(にはか)に、晝飧(ひるめし)の所爲(せゐ)か腹(はら)には生平(つね)ならざる兆(きざし)。

『界隈(あたり)に趣(おもむき)ある茶店(ちやみせ)でも、、』と彼此(をちこち) 尋(たづ)ぬれど、それらしき廛(みせ)は皆無(なし)。

はや、眼(め)は虚(うつ)ろ、額(ひたひ)より脂汗(あぶらあせ)流(なが)れて衣(ころも)を濡(ぬ)らす。

血(ち)の氣(け)も引(ひ)き、もはやこれまでと思(おも)ひしその刹那(せつな)、眼前(めのまへ)には通常(つね)なれば近寄(ちかよ)ることなき小洒落(こじやれ)た茶店(ちやみせ)。

背(せ)に腹(はら)は換(か)へられず、帖場(てふば)に斷(ことは)り厠(かはや)へと驀地(まつしぐら)。

ことを濟(す)ませ屋上(うへ)*)の金斗雲(きんとうん)に思(おも)ひを馳(は)せつゝ一安堵(ひとおちゐ)。

帖場(てふば)に戻(もど)り、『餘市(よいち)呑(の)み比(くら)べ』、値(あたひ)六百圓也を頼(たの)む。

およそウヰスキーの口味(あぢ)において、大日本果汁(につか)は壽屋(ことぶきや)に優(まさ)る。

就中(わきても)、『竹鶴廿一(たけつるにじふいち)』と『餘市(よいち)』はその頂點(いたゞき)。

十年物(じふねんもの)と十二年物(じふにねんもの)との比較(ひかく)は此度(こだみ)が初(はじ)めて。

つぶさに女給仕(をんなきふじ)の所作(ふるまひ)を眺 (なが)むるに、恭(うやうや)しく取(と)り出(いだ)したる二本(ふたつ)の酒瓶(さかびん)より高脚盞(ぐらす)に注(そゝ)ぎ、これを叮嚀(ねんごろ)に差(さ)し出(いだ)す。

曰(いは)く、『左(ゆんで)が十年(じふねん)、右(めて)が十二年(じふにねん)』。

倩(つらつら)その色(いろ)を覽 (み)るに、こは琥珀(こはく)か鼈甲(べつかふ)かと疑(うたが)はる。

高脚盞(ぐらす)より立(た)ち昇(の)ぼる馨(かをり)を比(くら)ぶれば、
ともに熟(う)れて今(いま)にも向落(おちな)んとする果物(くだもの)ゝごとき芳香(よきかをり)。
纔(わづ)かながら、十年物(じふねんもの)には酒精(すぴりッつ)の匂(にほ)ひ強(つよ)し。

次(つ)いで各々(おのおの)口(くち)に含(ふく)みて舌(した)に轉(ころ)がし口味(あぢ)を競(くら)べ、鼻竅(はな)に拔(ぬ)きてふたゝびその香(かをり)を聞(き)く。

春秋(としつき)を重(かさ)ぬるごとに角(かど)が取(と)れて丸(まろ)みを帶(お)ぶるは、人倫(ひと)も掃愁箒(さけ)も寸毫(つゆ)異(こと)なるところなし。

廿年物(にじふねんもの)なれば如何許(いかばか)りかと、甲斐(かひ)なき想像(おもひ)を巡(めぐ)らす。

呑(の)み終(を)はり水(みづ)にて漱(くちすゝ)ぐに、舌(した)に殘(のこ)る仄(ほの)かなる鹽氣(しほけ)。

なんでも、水(みづ)は淨水器(じやうすいき)を通(とほ)したものと云ふ。
ほろ醉(ゑ)ひにも至(いた)らず、そゝくさと辭別(いとまごひ)。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
*)正(たゞ)しくは隣(となり)の大厦高樓(びる)
http://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13018901/dtlrvwlst/2687082/


15. 2013年3月15日 12:32:03 : W18zBTaIM6


こぐま
http://www.ko-gu-ma.com/
http://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13039956/


東京都墨田区東向島1-23-14

03-3610-0675


交通手段

東武スカイツリーライン曳舟駅下車。改札を右に出て、「八起」と「千代田寿司」の間の路地を進み、ふじのき公園につきあたったら、右へまっすぐ水戸街道まで進みます。水戸街道の信号を渡ったら、左に進んで、スーパーたじま向島店の角を右に入り、まっすぐ約200m。右手にこぐまの看板が見えます。

※東京スカイツリーソラマチ広場からは桜橋通りを進み、水戸街道に出たら右折、スーパーたじま向島店の路地を左折、200mでこぐまです。徒歩約18分。

曳舟駅から456m

駐車場 無(近隣にコインパーキングあり)

地図
http://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13039956/dtlmap/
http://www.ko-gu-ma.com/access.html


営業時間 10:30〜18:30(L.O.18:00)

ランチ営業、日曜営業

定休日 火曜・水曜
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酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '10/12 訪問

棚にある 艾(もぐさ)赤ちん これ藥(くすり) おやぢふり●ん そいつァ布久利よ

名高(なだか)き『鳩(はと)の街(まち)』に妓女(ぢよらう)の殘香(のこりが)を求(もと)め、あちらの路地(ろぢ)を尋(たづ)ね、こちらの小路(こみち)をたゆたふ。

往古(そのかみ)、この界隈(あたり)は『玉ノ井(たまのゐ)』と竝(なら)ぶ色街(いろまち)。

墨堤(つゝみ)より這入(はい)り、米屋(こめや)、魚屋(うをや)とうろつく。

暫(しば)く歩(あり)くほどに、眼精(まなこ)を奪(うば)ふ銅板(あかゞね)葺(ぶ)きの長屋(ながや)。

つぶさにその廛(みせ)を檢(あらた)むれば、今風(いまふう)の茶店(ちやみせ)。

元々(もともと)はは藥局(くすりや)と思(おぼ)しく、彼此(をちこち) にその名殘(なごり)を留(とゞ)む。

主人(あるじ)はあの人(ひと)に瓜(うり)が兩個(ふたつ)の生(い)き冩(うつ)し。

先(ま)づは扉(とびら)の窗(まど)に眼精(まなこ)釘附(くぎづ)け。
僕(やつかれ)生家(うまれしいへ)に寸毫(つゆ)と相違(たが)はぬ、手吹(てふ)きの板硝子(いたがらす)。

廛外(そと)の景色(けしき)、水面(みなも)に映(うつ)るがごとくに仄(ほの)かに歪(ひづ)み、睛(ひとみ)に據(よ)りてはその歪(ゆが)み、漣(さゞなみ)となりて微(かす)かに揺(ゆ)らめく。

倩(つらつら)周邊(あたり)を眺(なが)むるに、窗(まど)にとゞまらず、彼此(をちこち) に往古(いにしへ)嗅(か)ぎたる懐(なつ)かしき香(かをり)。

引(ひ)き戸(ど)の棧(さん)は飴色(あめいろ)に侘(わ)び、蒼(あを)き光(ひかり)を放(はな)つ、英吉利(あんげりあ)『アラヂン』牌(じるし)股火鉢(またひばち)。

棚(たな)には、僕(やつかれ)ですら知らぬ大戰前(おほいくさのまへ)の赤ちんに、釜屋(かまや)の艾(もぐさ)。

甚(いと)古(ふる)びたる机(つくゑ)は『アデカ(旭電化工業)』の販促品(はんそくひん)。

品書(しなが)きより、珈琲(こおふい)に餡蜜(あんみつ)もどきの菓子(くはし)を貰(もら)ふ。

珈琲(こおふい)の蔗糖(たう)、凝乳(くりいむ)なしで呑(の)めるほどの出來(でき)に一安堵(ひとおちゐ)。

この日(ひ)の客(まろうと)は粗方(あらかた)茶店(かふェ)廻(めぐ)りと思(おぼ)しき女(をんな)。

主人(あるじ)に據(よ)らば、繪草紙(ゑざうし)など夥(あまた)媒體(ばいたい)にて紹介(せうかい)され、ずらり、附箋(ふせん)すらつけぬ儘(まゝ)に棚(たな)に居竝(ゐなら)ぶ繪草紙(ゑざうし)の類(たぐひ)、あれやこれやと目移(めうつ)りするほどなれば、枚舉(かぞふ)るに暇(いとま)あらず。

主人(あるじ)に『鳩(はと)の街(まち)』淫賣宿(いんばいやど)の在處(ありか)を訊(たづ)ね、しかと姿(すがた)の見えぬ女將(おかみ)に禮(れい)を述(の)べて辭別(いとまごひ)。

確(たし)かに界隈(あたり)には元妓樓(もとぢよらうや)らしき建物(たてもの)も。

就中(わきても)、『旅館(りよくわん)櫻井(さくらゐ)』の佇(たゝづ)まひは周圍(あたり)を睥睨(ひとにらみ)。

やゝ外(はづ)れながらも鳩(はと)の街(まち)は通(とほ)りに屹立(た)つ姿(すがた)は妖(あや)しく、人影(ひとかげ)もなく青空(あをぞら)を背(せ)に聳(そび)ゆる木造(もくざう)モルタル二階建(にかいだて)。

この通(とほ)り、娼家(しやうか)、淫賣宿(いんばいやど)に加(くは)へ、
風呂屋(ふろや)、向朽(くちなん)とする魚屋(うをや)に銅(あかゞね)葺(ぶ)きの米屋(こめや)までさまざま。

件(くだん)の茶店(ちやみせ)も銅葺(あかゞねぶ)きの長屋造築(ながやづくり)。

かゝる樣式(やうしき)は大震災(おほなゐ)の後(のち)、昭和(せうわ)の初期(はじめ)のもの。

先(さき)の大戰(おほいくさ)に遭(あ)ひてなほ燒(や)け殘(のこ)りたるものにて、今(いま)や、谷中(やなか)、東海道(とうかいだう)品川宿(しながはじゆく)南(みなみ)などごく僅(はつ)か。
http://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13039956/dtlrvwlst/2266172/


16. 2013年3月15日 12:41:36 : W18zBTaIM6

カフェ・アンセーニュ・ダングル 自由が丘店
http://tabelog.com/tokyo/A1317/A131703/13017724/

東京都目黒区自由が丘1-13-6 鳥井ビル 1F

03-3725-4749


交通手段
東急東横線・大井町線 自由が丘駅北口 大井町線線路沿い すぐ
自由が丘駅から163m

駐車場 無

地図
http://tabelog.com/tokyo/A1317/A131703/13017724/dtlmap/


営業時間 10:00〜23:00

ランチ営業、夜10時以降入店可、日曜営業

定休日 無休
http://tabelog.com/tokyo/A1317/A131703/13017724/


酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '10/05 訪問

あんさんに かんぐることは あらねども めぐる月日の 疾(と)きぞかなしき

東急電鐵(とうきふでんてつ)は「自由(じいう)が丘(おか)」なる停車場(ていしやば)。

夥(あまた)の菓子屋(くわしや)、軒(のき)を連(つら)ねて甍(いらか)を爭(あらそ)ふ。

なかでもパティスリー パリセヴェイユ は一際(ひときは)名高(なだか)く、廛内(みせ)に犇(ひしめ)き・溢(あふ)るゝ百姓(たみ)、數(かぞ)ふるに暇(いとま)あらず。

かくて、あちらを彷徨(さまよ)ひこちらを散策(ふらつ)き、辿(たど)り着(つ)きしはこの茶店(ちやみせ)。

その屋號(やがう)「カフェ・アンセーニュ・ダングル」となす

左(ゆんで)の部屋(へや)には二人(ふたり)連(づ)れの姥(うば)、右(めて)の部屋(へや)には三十(みそぢ)あまりのやむごとなき女將(をなご)一人(ひとり)。

窗際(まどぎは)に坐(すは)る女將(をなご)の、物憂(ものう)げに外(そと)を見(み)やるさま、實(げ)に往古(いにしへ)の御息所(みやすんどころ)かと疑(うたが)ふ。

向(む)かひに坐(すは)らんと恭(うやうや)しく一聲(ひとこゑ)かくるに、
御息所(みやすんどころ)、恥(は)ぢらひつゝ「御隨意(おすき)になされませ」と應答(いら)へたまふ。

頼(たの)みし品(しな)を尋(たづ)ぬれば、「ジャバロブスタ」なる珈琲(こおふい)とかや。

僕(やつかれ)は日常(つね)に倣(なら)ひてこの日(ひ)も「モカマタリ」。

玻璃杯(びいどろこつぷ)なる清水(しみづ)で舌(した)と喉(のみど)を潤(うるほ)しつゝ、向(む)かひの御息所(みやすんどころ)とあれやこれやの四方山話(よもやまばなし)。

その瞳(ひとみ)、宛然(あたかも)深山幽谷(しんざんいうこく)の泉(いづみ)のごとく澄(す)みわたり、翠(みどり)の黒髮(くろかみ)は、なだらかなうねりを伴(ともな)ひ胸元(むなもと)へと流(なが)る。

明眸皓齒(めいぼうかうし)、一度(ひとたび)顧(かへ)みれば眼精(まなこ)が瞑(つぶ)れ、再(ふたゝ)び顧(かへ)みれば生命(いのち)を喪失(うしな)はん。

その明眸(きよらかなるひとみ)を撮(と)らんと冀(こひねが)ひ、伏(ふ)して御息所(みやすんどころ)の許諾(ゆるし)を賜(たま)はらむとするに、「わらはゝ寸毫(つゆ)ぞ苦(くる)しからざれば、縱(ほしいまゝ)に撮(と)りたまへ」と快諾(くわいだく)。

かくて、照相機(かめら)を拭(ふ)き清(きよ)め、謹(つゝ)しみてかれを撮影(と)り奉(たてまつ)る。

給仕(きふじ)に當(あた)るは齢(よはひ)廿(はたち)もなかばと思(おぼ)しき姐(ねえ)さん。

前髮(まへがみ)剪(き)り揃(そろ)へ、なかなかに愛嬌(あいぎやう)溢(あふ)るゝ顏(かんばせ)。

弓手(ゆんで)に女給(ぢよきふ)、目(め)の前(まへ)には御息所(みやすんどころ)、これぞ「兩(りやう)の手(て)に花(はな)」、「何(いづ)れ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」。

ほどなくして運(はこ)ばれ來(き)たりし二品(ふたしな)。

碗(わん)の中身(なか)、窗(まど)より射(さ)し込(こ)む柔(やは)らかき光(ひかり)に照(て)らされ、右(みぎ)に搖(ゆ)らめき、左(ひだり)にたゆたふ。

二品(ふたしな)ともに煎(い)りは深(ふか)く、薫香(かぐはしきかをり)四方(よも)に漂(たゞよ)ふ。

おそらくはフランネル布(ぬの)にて一滴(ひとしづく)ごとにゆるり濾過(こ)されたもの。

深煎(ふかい)りで、色(いろ)と香(かをり)の氣高(けだか)きさま、東京(とうけい)でも指折(ゆびを)りの珈琲(こおふい)に迫(せま)る勢(いきほ)ひ。

比(くら)ぶれば、香(かをり)は「ジャバロブスタ」、酸味(さんみは)「モカマタリ」に分(ぶ)。

糖(たう)の類(たぐひ)は一(ひと)つとして用(つか)ふこともあらで、器(うつは)は空(から)に。

空(から)の器(うつは)を手(て)に改(あらた)めてその香(かをり)を聞(き)かば、汚(けが)れもなく、滲(し)みもなく、透(す)き通(とほ)ること金剛石(こんがうせき)かと疑(うたが)はれ、底(そこ)に殘(のこ)れる雫(しづく)は南海(なんかい)の黒眞珠(くろしんじゆ)かと見(み)まがふ。
http://tabelog.com/tokyo/A1317/A131703/13017724/dtlrvwlst/1699693/


17. 2013年3月15日 12:49:55 : W18zBTaIM6


茶房 李白 (リハク)
http://tabelog.com/tokyo/A1318/A131813/13013125/03-3427-3665

東京都世田谷区宮坂3-44-5

03-3427-3665

交通手段
経堂駅から480m

駐車場 無


地図
http://tabelog.com/tokyo/A1318/A131813/13013125/dtlmap/


営業時間 10:00〜19:00(L.O.18:30)

日曜営業

定休日 無休
http://tabelog.com/tokyo/A1318/A131813/13013125/

酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '12/05 訪問

羊羹の 小赤豆(あづき)を殘し くりはくふ 月日は流る 夢の若(ごと)くに

今(いま)を遡(さかのぼ)ること卅年前(みそとせまへ)。

神田神保町(かんだじんぼうちやう)近傍(ちかく)の小(ちい)さな店(たな)に奉公(ほうこう)せしことあり。

往時(そのころ)より、神保町(じんぼうちやう)に居多(あまた)茶店(ちやみせ)ありしかど、鋪(みせ)の造築(つくり)と設(しつら)への佳(よ)さでは『李白』に止(とゞ)め。

家屋(いへ)はその儘(まゝ)現今(いま)に殘(のこ)れど、『李白』神田(かんだ)を去(さ)りて久(ひさ)し。

七年前(なゝとせまへ)伯父(おぢ)身罷(みまか)りて武州荏原郡經堂(ぶしうえばらぐんきやうだう)の地(ち)に。

その折(をり)、偶(たま)さか遭遇(でくは)したるが他(ほか)ならぬ當家(こちら)『李白』。

それ以降(よりこのかた) 、氣(き)も漫(すゞろ)、安眠(やすらかにねむ)る夜(よ)とてなし。 ←※妄語(うそ)

勿論(いふまでもなく)、その屋號(やがう)"李氏朝鮮(りしてうせん)の白磁(はくじ)"に因(ちな)む。

古(ふる)き朝鮮(てうせん)の民家(うち)に相違(たが)ひなしと、幾度(いくたび)となく眼(まなこ)を疑(うたが)ひ瞼(まぶた)を擦(こす)れど、
窗(まど)・門扇(とびら)は固(もと)より、梁(はり)・柱(はしら)に至(いた)るまで新材(あらたしきもの)。

賈内(なか)には夥(おびたゞ)しき數(かず)の朝鮮(てうせん)渡來(わたり)の骨董(ふるだうぐ)。

すはなち、箪笥(たんす)、花器(はないれ)、壺(つぼ)などなど。

これに見(み)とれ、魂(たましひ)を失(うしな)ひ、躊躇(たゆた)ふこと霎時(しばし)。

漸(やうや)う我(われ)に歸(かへ)り品書(しなが)きを檢(あらた)む。

"咖啡(こおふィ)"、"韓國茶(かんこくちャ)"、"煎茶(せんちャ)"、"抹茶(まッちャ)"の四種(よくさ)。

この中(なか)より擇(えら)みしは茶菓子(ちやぐわし)附(つ)きの"煎茶(せんちャ)"。

この日(ひ)の茶菓子(ちやぐわし)は、栗羊羹(くりやうかん)、夏蜜柑(なつみかん)、蕃茄(とまと)。

下(した)には楓苺(かへでいちご)の葉(は)。

蕃茄(とまと)には豫(あらかじ)め鹽(しほ)が施(ほど)され、甜(あま)み舌上(した)に奔(ほとばし)る。

夏蜜柑(なつみかん)の香(かをり)鼻竅(はな)を穿(うが)ち、爽(さは)やかなる果汁(くだものゝしる)咽喉(のんど)を潤(うるほ)す。

栗羊羹(くりやうかん)には丈(たけ)六寸斗(ろくすんばかり)の黒文字(くろもじ)。

茶(ちや)は急須(きふす)に淹(い)れられ、これを蕎麥豬口(そばちよく)に注(そゝ)ぎて堪能(あぢは)ふ。

寔(まこと)、佳(よ)き茶(ちや)哉(かな)!

羊羹(やうかん)を一口(ひとくち)齧(かじ)りては茶(ちや)を啜(すゝ)り、茶(ちや)を一口(ひとくち)啜(すゝ)りては二度三度(ふたゝびみたび)と羊羹(やうかん)を啖(くら)ふ。

亭主(あるじ)、口數(くちかず)少(すく)なく愛想笑(あいさうわら)ひの一(ひと)つだになし。

これを嗜(この)むも嫌(きら)ふも客(きやく)次第(しだい)。

口味(あぢ)の良(よ)し惡(あ)しもまた然(しか)り。

故(ゆゑ)ありて、茶(ちや)と茶菓子(ちやぐわし)を平(たひ)らげそゝくさと辭別(いとまごひ)。
http://tabelog.com/tokyo/A1318/A131813/13013125/dtlrvwlst/4155047/


18. 2013年3月15日 12:59:55 : W18zBTaIM6

日本茶専門店 茶倉 (にほんちゃせんもんてん さくら)
http://www.sakura-yokohama.com/
http://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140105/14007489/


神奈川県横浜市中区元町2-107

045-212-1042


交通手段
みなとみらい線元町中華街駅5番出口から徒歩4分
元町・中華街駅から265m

駐車場 無

地図
http://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140105/14007489/dtlmap/

営業時間 11:00〜19:00

ランチ営業、日曜営業

定休日 月曜日
http://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140105/14007489/

酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '11/07 訪問

『茶屋娘(ちャやむすめ) いさゝか智慧(ちゑ)が 廻(まは)りかね』 つぶやく小唄の 引かれ者かな

【2011-07-18追記】:

晝飧(ひるめし)の後(のち)、氏族外戚(うからやから)の集會(つどひ)には暫(しば)しの間(ま)。

かくて、暑(あつ)き最中(さなか)、馬車道(ばしやみち)より元町(もとまち)まで散策(すゞろあるき)。

『何處(いづく)にてか、冷(つめ)たき茶(ちや)でも、、』と沈吟(しあん)せし折(をり)しも、不圖(ふと)思(おも)ひ出(いだ)せしこちらの茶店(ちやみせ)。

賈内(なか)は半(なか)ば埋(う)まりて、厠(かはや)近傍(ちかく)の席(むしろ)に、、。

倩(つらつら)茶屋娘(ちャやむすめ)の差(さ)し出(いだ)す品書(しなが)きを眺(なが)め、

『粗茶(そちや)は御坐(ござ)らぬや?臍茶(へそちや)は如何(いか)に?』

と疉(たゝ)みかくるも、

『糠(ぬか)に釘(くぎ)』、
『豆腐(とうふ)に鎹(かすがひ)』、
『暖簾(のれん)に腕押(うでお)し』。

『♪茶屋娘(ちャやむすめ)いさゝか智慧(ちゑ)が廻(まは)りかね』

は、引(ひ)かれ者(もの)ゝ小唄(こうた)。

已(や)む事(こと)を得(え)ずして、

『冷抹茶(ひやしまッちや)に焙(ほう)じ茶(ちや)布甸(ぷでィんぐ)』、
値(あたひ)一千五十圓也に。
抹茶(まッちや)は『黒法師(くろはふし)』。

ほどなくして此方(こちら)には件(くだん)の品(しな)が、、。

先(ま)づは『冷抹茶(ひやしまッちや)』を一瞥(ひとにらみ)するに、抹茶(まッちや)を點(た)てたる後(のち)氷(こほり)を入(い)れたるもの。

上(うへ)に浮(か)かむは甚(いと)小(ちひ)さき泡沫(うたかた)。


これを口(くち)に含(ふく)むや、ある種(しゆ)の得(え)も言(い)はれぬ感慨(おもひ)、ふつふつと叢雲(むらくも)のごとく湧(わ)き起(お)こる。

そも、抹茶(まッちや)と云ふは暖(あたゝ)かきが通常(つね)。

およそ冷(つめ)たき飮料(のみもの)は麥茶(むぎちや)を除(のぞ)かば甜(あま)きが風習(ならひ)。

嘗(かつ)て赤坂(あかさか)の茶屋(ちやみせ)で口(くち)にせし『冷抹茶(ひやしまッちや)』なるものも、豫(あらかじ)め沙糖汁(さたうじる)が加(くは)ゝりたる記憶(おぼえ)あり。

幕末(ばくまつ)本朝(ほんてう)に來(き)たりしハインリヒ・シュリーマン翁(おきな)も、侮蔑(あなどりさげし)むでもなく沙糖(たう)と乳汁(ちゝ)の加(くは)ゝらぬ茶(ちや)に言及(いひおよ)びぬ。

『焙(はう)じ茶(ちや)布甸(ぷでィんぐ)』は冷結凝乳(あいすくりん)添(ぞ)へ。

苦味(にがみ)の強(つよ)き普洱茶(ぷあるちや)なればいざ知らず、穩(おだ)やかなる(はう)じ茶(ちや)では、甘味(あまみ)には些(いさゝ)か力不足(ちからおよばず)。

冷結凝乳(あいすくりん)は陳腐(とるにたら)ぬ貨物(しろもの)。

【2009-09-18記】:

一日(あるひ)、南京街(なんきんまち)は海員閣にて晝(ひる)の飯(めし)。

帖場(ちやうば)を守(まも)りつゝ、氣配(きくば)り怠(おこた)らぬ姥(うば)をからかひ辭別(いとまごひ)。

腹(はら)ごなしにそゞろ歩(ある)くは、生(む)まれよりこれが初(はじ)めての元町(もとまち)。

思ふに、表通(おもてどほ)りが表參道や竝木通りなれば、裏通(うらどほ)りはさしづまるところ裏原宿。

晝下(ひるさ)がりと云ふに昭和ベーカリーの棚(たな)は已(すで)に粗方(あらかた)空(から)。

馬手(めて)に怪(あや)しげな店(みせ)ありて思はず足を止(と)むるに、中より人(ひと)の氣配(けはひ)。

ぬばたまの黒(くろ)き衣(ころも)纏(まと)ひし齢(よはひ)四十(よそぢ)近(ちか)くの女(をみな)。

扉(とびら)を開(ひら)き、

「さあさ、疾(と)く中に入(はい)りたまへ」

と某(それがし)を誘(いざな)ふ。

中(なか)、打(う)ち放(はな)ちながらも小洒落(こじやれ)たる佇(たゝづ)まひ。

給仕(きふじ)は揃(そろ)ひの井出立(いでた)ちなる女(をみな)三人(みたり)。

「晝(ひる)のめしは濟(す)ませてござる」

と告(つ)ぐるも、傅(かしづ)き渡(わた)す品書(しなが)き一つ。

茶菓子(ちやぐわし)附(つ)き抹茶、煎茶、など、銀座邊(あた)りと大(おほ)きく異(こと)なるところなし。

某(それがし)選(えら)みしは、抹茶(まつちや)に「流鏑馬(やぶさめ)」と稱(とな)ふる菓子(くわし)。

給仕(きふじ)の客(きやく)あしらひに拔(ぬ)かりなく居心地(ゐごゝち)よきことこの上(うへ)はなからん。

特筆(とくひつ)すべきは厠(かはや)の素晴(すば)らしき心地(こゝち)よさ。

象牙色(ざうげいろ)の扉(とびら)、形(かたち)に優(すぐ)れたる眞鍮(しんちう)の蛇口(じやぐち)。
http://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140105/14007489/dtlrvwlst/1185653/


19. 2013年3月15日 13:08:45 : W18zBTaIM6


茶亭さはら
http://www.hyakkaen.jp/hyakaen.htm
http://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13093945/


東京都墨田区東向島3-18-3 向島百花園内

03-3619-4997


交通手段
東武伊勢崎線東向島駅より徒歩6分
京成押上線曳舟駅より徒歩15分
東向島駅から386m

駐車場 無

地図
http://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13093945/dtlmap/


営業時間 午前9時〜午後4時30分(閉園午後5時)

定休日【向島百花園休園日】 12月29日〜1月3日
http://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13093945/

酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '11/04 訪問

いざさはら 羞花(はなもはぢら)ひ 落雁(かりもおつ) 少女(をとめ)はをらで 翁が一人

有一日(あるひ)、蒼穹(あをぞら)に誘(いざな)はれ向島百花園(むかふじまひャッくわゑん)に、、。

今(いま)を盛(さか)りと咲(さ)き誇(ほこ)るは、藤(ふじ)、躑躅(つゝぢ)、菖蒲(あやめ)。

漫(すゞろ)、芭蕉(ばせう)の句碑(くひ)など覽 (み)て廻(まは)る。

不圖(ふと)先(さき)を見遣(みや)ると古(ふる)めかしき茶店(ちやみせ)。

入口(いりぐち)脇(わき)には、

『春夏秋冬花不斷(しゆんかしうとはなたへず)、東西南北客爭來(とうざいなんぼくかくあらそひきたる)。』

『お茶きこしめセ、梅干もさむらふぞ、花やしき。』

とあり、何(なに)やら徒(たゞ)ならぬ氣配(けはひ)。

高(たか)なる胸(むね)を抑(おさ)へ、賈内(なか)へと這入(はい)るに、
廛(みせ)を守(まも)るは還暦(くわんれき)過(す)ぎの主人(あるじ)一人(ひとり)。

品(しな)は『醴(あまざけ)』か『煎茶(せんちや)』何(いづ)れか一(ひとつ)。

『落雁(らくがん)つきの煎茶(せんちや)』、値(あたひ)三百圓(さんびやくゑん)に。

煎茶(せんちや)は『やぶきた』。

急須(きふす)に茶葉(ちやば)が這入(はい)り、湯桶(ゆとう)より自(みづか)ら湯(ゆ)を注(そゝ)ぐ。

茶碗(ちやわん)に二杯(にはい)。

遉(さすが)に二煎目(にせんめ)は澁(しぶ)みが強(つよ)く、落雁(らくがん)にて誤魔化(ごまか)す。

主人(あるじ)は文化年間(ぶんくわねんかん)より代々(だいだい)續(つゞ)く八代目(はちだいめ)*)。

件(くだん)の讃(さん)は加藤千蔭(かとうちかげ)によるものとか。

鮨屋(すしや)鰻屋(むなぎや)なれば五代目(ごだいめ)六代目(よくだいめ)ですら稀有(まれ)。

主人(あるじ)、『日本橋(にほん者゛し)にはさらに古(ふる)き老舖(しにせ)も、、』と謙遜(けんそん)。

芭蕉(ばせう)の句碑(くひ)は、以下(いげ)のごとし。

 『春もやゝ けしきとゝのふ 月と梅』
   者(は)せ越(を)

 『古尓やく乃 斜之みも●し う馬の花』 (こにやくの さしみも些し うめの花)
   者勢(はせ)を

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*)文化元甲子年(ぶんくわぐわんきのえねどし)初代(しょだい)佐原鞠塢(さはらきくう)

  當地(こちら)に百花園(ひャッくわゑん)を開(ひら)き、
  八代目(はちだいめ)佐原滋元(さはらしげもと)に至(いた)る。
http://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13093945/dtlrvwlst/2708306/


20. 2013年3月15日 13:29:09 : W18zBTaIM6


珈琲舎 蔵 (コーヒーシャ クラ)
http://tabelog.com/tokyo/A1310/A131003/13011597/


東京都千代田区神田神保町1-26 矢崎ビル2F

03-3291-3323


交通手段
地下鉄「神保町」駅A5出口徒歩5分
JR「御茶ノ水」駅徒歩10分
JR「水道橋」駅徒歩10分
神保町駅から197m

駐車場 無

地図
http://tabelog.com/tokyo/A1310/A131003/13011597/dtlmap/


営業時間
[月〜金] 11:00〜20:00
[土] 12:00〜17:00

定休日 日曜・祝日
http://tabelog.com/tokyo/A1310/A131003/13011597/

酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '10/11 訪問

家尻(やじり)切る 『藏』の中には 小判なし 味と居心地 太鼓判もの

【2010-11-23追記】:

以酒爲池(さけをもつていけとなし)、縣肉爲林(にくをかけてはやしとな)すまで、暇(ひま)つぶし。

『榮屋ミルクホール』→『庄之助』→神田神保町古本屋街(かんだじんぼうちやうふるほんやがい)。

先(ま)づは相知(なじみ)の『大屋書房』→『玉英堂』に。

『玉英堂』には一千萬圓を超(こ)ゆる書籍(しよじやく)も二點(にてん)。

贖(あがな)ふべき錢(ぜに)は鐚一文(びたいちもん)あらねど、賈内(なか)に他人(あだしひと)も居(を)らず、主人(あるじ)の腰(こし)も最(いと)低(ひく)かりしかば、 俄(には)かにどこぞの御大盡(おだいじん)か學者(がくしや)にでもなりたる心持(こゝち)。

いやはやなんとも、極樂(ごくらく)極樂(ごくらく)。

それより軒(のき)を連(つら)ぬる廛(みせ)の店先(みせさき)に、『上野本(うへのぼん)平家物語(へいけものがたり)』縮冩本(しゆくしやぼん)あるを見(み)、その價格(ね)を檢(あらた)むれば、一册(いつさつ)三百圓の六分册(ろくぶんさつ)、値(あたひ)一千八百圓也。

これを沽(か)ひ求(もと)め、近傍(ちかく)の『さぼうる』など窺(うかゞ)へど、人多(ひとおほ)し。

さるによつて、踵(きびす)を返(かへ)して當店(こちら)『藏』に。

階(きざはし)の險(けは)しきこと蜀漢(しよくかん)の雲梯(うんてい)かと疑(うたが)はれ、そのほの暗(くら)く狹(せま)きこと闇(やみ)か裏(うら)の商賣(あきなひ)を髣髴(おもはす)。

賈内(なか)は往古(そのかみ)と寸毫(つゆ)異(こと)なるところなく、主人(あるじ)が獨(ひと)り。

生平(つね)に倣(なら)ひて『モカ』に。

豫(あらかじ)め煎(い)りを加(くは)へたる豆(まめ)を挽(ひ)き、濾紙(ろし)に。

敢(あ)へてフランネルを用(つか)はず、紙(かみ)となす理(ことわり)審(つまびらか)ならず。

しかはあれど、廿年(はたとせ)變(か)はらぬ口味(あぢ)と香(かをり)。

【2006-12-03記】:

思ふに當店の濫觴、およそ二十年(はたとせ)前に遡(さかのぼ)る。錦華通りより僅(わづ)かに路地を入(い)りたれば小さき建物の二階にその珈琲店を見ゆ。

號して珈琲舎 藏と爲す。嘗(かつ)て神保町界隈に數多(あまた)茶店あり。

一に曰く李白、二に曰く壹眞珈琲店。何れもが界隈にその姿を留(とゞ)めず。  

久方ぶりに猿樂町松翁を覗きて蕎麥頼みしかば、あまりに客多くして酒の入りたる片口空となりぬ。

例の如く陽(ひ)の傾くほどに待つほどに漸(やうや)う天麩羅と蕎麥運ばれ來る。善き哉、善き哉!、酒佳し、蕎麥佳し、天麩羅佳し。

勘定濟ませ、ほろ醉ひ氣分にて向かふは唯一つ。即ち珈琲舎 藏これなり。

 ・「モカ」、値七百圓也。

そも珈琲と聞こえしは、亞剌比亞地方原産にて宗教的祕藥として專(もつぱ)らに用ゐられしとぞ云ひける。

焙(あぶ)り煎りたる後、これを煮出して用ゐるは切支丹暦十三世紀になりてよりとなむ。煮出してその上澄みばかりを嗜(たしな)む習ひ、今に至るも亞剌比亞地方のみならず東南亞細亞地方の一部に殘れり。

世に珈琲豆數(かず)あれど、およそモカの右に出るものなし。

その香(かをり)、他の豆を白檀とするなれば伽羅沈香(きやらちんかう)と異ならず。

一度(ひとたび)炭火にてこれを焙(あぶ)り煎りたれば、俄(には)かに芳醇として馥郁たる香(かをり)鼻腔を穿(うが)つ。人、忽(たちま)ちにしてその魂(たましひ)を失はん。

仄(ほの)かなる酸味と程よき苦味、舌を經て腦髄に至る。思ふに、香(かをり)・酸味・苦味なるは、三位一體にして分かちがたし。

熟々(つらつら)主(あるじ)の所作を眺むるに、その手捌き、實(げ)に一分の隙(すき)もなし。

挽きたる豆をネル生地に移し上から煮え滾(たぎ)りたる湯を圓を描くが如くに注ぐ。

上等なる豆に適切な焙煎を加へて適度な粗さに挽き、然る後これを叮嚀に淹るれば、則ち、味佳き珈琲とならざる理(ことわり)なし。

その器、最上等ならずと雖(いへど)もなかなかの上等品にて、珈琲を容れる器として適當。客席には出版關係者や古本屋街で手に入れたと思(おぼ)しき書籍(しよじやく)を讀む人が目に附く。

敢へて、蛇を畫きて足を添ふるは心苦しきことなり。されど、店を出て久方ぶりに神保町から小川町方面を散策す。

この地に嘗て銀座金春通りにありし老舖味の一見たり。

人、中に居る樣子なれど燈(あかり)點(とも)りてをらず入を得ず。

地下鐵出入り口脇には嘗て赤坂なりし伊太利料理店mio post見たり。

mio postが赤坂なりし二十年(はたとせ)ばかり前、東都に眞つ當なる伊太利料理店殆(ほとん)どあらざるに、此處は我が口に合ふ數少なき店。

スキー用品店、神田神保町に愈々(いよいよ)盛りにて古本屋益々影薄し。

加之(しかのみならず)、大型外食産業系連鎖店蔓延(はび)ること澁谷の街に異ならず。
http://tabelog.com/tokyo/A1310/A131003/13011597/dtlrvwlst/134284/


21. 2013年3月15日 13:55:19 : W18zBTaIM6

石窯パン工房森のおくりもの
http://www.morinookurimono.com/
http://tabelog.com/shizuoka/A2205/A220503/22002747/

静岡県下田市横川1051-3

0558-28-1636

交通手段

アルカリ温泉水、美肌の湯で人気の観音温泉の手前になります。
(観音温泉売店でも当店のパンがお買い求めできます。但し土曜朝〜。

伊豆急下田駅より12キロ、お車で約20分

定期バス利用は不適です。(バス停から徒歩2キロ)

電車のお客様は、伊豆急下田駅まえ・「地場やとうきゅう店」でお買い求めできます。お車のお客様は「道の駅開国下田港・JA売店)又は蓮台寺駅近くの「旬の里」で。

但し、出荷日は土・日・月となります。実店舗販売状況により出荷できない場合もございます。

駐車場 有(一番奥の家なので空き地もあり5〜6台可)

営業時間
金・土・日のみ営業 
  
窯出しは 13:30ころから
トースト、みかん、ぶどう、そばくるみ、セーグルノアレザン、カンパーニュ、クランベリー&ホワイトチョコ

14:00ころ
あんぱん3種(プレーン・竹炭・そばくるみ)、チーズ(プレーン・竹炭)、ブルーベリー、ビターオレンジチョコ、チーズコンプレ

14時〜無くなり次第終了。

地方発送可(焼きたて当日発送)

ご来店者様おとりおきできます。
前日までに、TEL、FAX、メールでご連絡ください。(TELのみ当日可)

地方発送できます。 お買い上げ代金¥5000円以上のお客様は送料無料です。お友達や職場でのグループでのお買い求めにご利用ください。

日曜営業

定休日 月〜木曜日  
週末の金・土・日のみの営業です。(2011年7月変更)
http://tabelog.com/shizuoka/A2205/A220503/22002747/


酔狂老人卍さんの口コミ 60代前半・男性 '10/09 訪問

伊豆の山 登りてみれば 微かなる 薪の餘熱に 燒けし麪麭(ぱん)かも


この日(ひ)の晝飧(ひるめし)は伊豆高原(いづかうげん)の咖哩店(かれいや)『ガラムマサラ』。

初(はじ)めの一口(ひとくち)こそ、あまりの穩(おだ)やかさに首傾(くびかし)ぐると云ふとも、二口(ふたくち)三口(みくち)と匙(さじ)を重(かさ)ね、燒菓子(やきぐわし)など味(あぢ)はふほどに、やがて、その巧妙(たくみ)なる香辛料(すぱいす)遣(づか)ひの虜(とりこ)。

海沿(うみぞ)ひの旅籠(はたご)に向(む)かふ道(みち)すがら、豫(かね)て取置(とりお)きの麪麭(ぱん)受(う)け取(と)らんと藤原(ふじはら)の寄(よ)り道(みち)。

頼(たよ)る郷導(しるべ)は轎(のりもの)ゝ衞星電波誘導裝置(かァなびげえた)。

その教導(あなひ)するところは細(ほそ)く險(けは)しき山道(やまのみち)。

僅(わづ)かばかりの樵夫(きこり)のほかは豬(ゐのしゝ)だらけの獸道(けものみち)*)。

果(はた)せるかな、繁茂(おひしげ)る艸木(くさき)に行(ゆ)く手(て)を阻(はゞ)まれ立往生(たちわうじやう)。

以爲(おも)ふに、かの蜘蛛(くも)來(き)たりて再(ふたゝ)び厄(わざはひ)なさんとするにやあらん。

山(やま)は雲(くも)を拔(ぬ)き、樹(き)は前(まへ)を蓋(おほ)ふ。

時(とき)利(り)あらずして騅々(すいすい)逝(ゆ)かず。

騅々(すいすい)逝(ゆ)かざれば奈何(いかに)すべき。

虞(ぐ)や虞(ぐ)や若(なんじ)を奈何(いかに)せん。

戻(もど)るにも後方(しりへ)は急峻(けは)しき斷崖絶壁(だんがいぜつぺき)。

一度(ひとたび)車輪(くるま)が溝(みぞ)に落(お)ちなば、存命(いのちながら)へがたし。

身(み)を震(ふる)はせ躊躇(たゆた)ふほどに、若旦那(わかだんな)、鵯越(ひよどりごえ)の御曹司(おんざうし)さながら、眞(ま)ッ先(さけ)かけて落(お)としたまふ。

鐵石(てつせき)の肢體(からだ)に類(たぐひ)稀(まれ)なる舌(した)。

一度(ひとたび)操縱環(はんどる)を執(と)らば古今(こゝん)右()みぎ)に出(いづ)るものなし**)。

かくて、轎(くるま)は窮地(きゆうち)を脱(のが)れ、九死(きゆうし)に一生(いつしよう)を得(え)たり。

南無阿彌陀佛(なむあみだぶ)、南無阿彌陀佛(なむあみだぶ)、南無阿彌陀佛(なむあみだぶ)。

改(あらた)めてその先(さき)より攀(よぢのぼ)らんとすれど、こちらもまた險(けは)しき崖(がけ)。

あらん限(かぎ)りに發動機(えんぢん)を噴(ふ)かし、漸(やうや)う丘(おか)の上(うへ)に。

そこには慥(たしか)に『横川石窯パン 森のおくりもの』なる招牌(かんばん)。

燒上(やきあ)がりより晌(とき)まだき未(ひつぢ)の剋(こく)少(すこ)し前(まへ)。

窯(かま)はなほ熱(ねつ)を保(たも)ち、燒上(やきあ)がりの麪麭(ぱん)より立(た)ち昇(のぼ)るは湯氣(ゆげ)の道鏡(だうきやう)。

山麪麭(やまぱん)の爆(は)ぜて罅割(ひゞわ)るゝさま、陶磁器(やきもの)を髣髴(おもはす)。

主人(あるじ)の面(おもて)はと檢(あらた)むれば、これがどこぞの章魚(たこ)宰相(さいしやう)。

豫(あらかじ)め取(と)り置(お)きし麪麭(ぱん)は三三(さゞん)が九品(くしな)。

これを東屋(あづまや)にて啖(くら)はんとするに、御内儀(おかみ)『試食(あぢみ)』と稱(とな)へ他(あだし)品(しな)も拿(も)ち來(きた)る。

その相違(たがひ)・個性(もちあぢ)を檢(あらた)めんと、次々(つぎつぎ)口(くち)に。

僕(やつかれ)、生平(つね)より麪麭(ぱん)啖(くら)ふ習慣(ならひ)あらで、偶(たま)に、新(あらた)しき廛(みせ)にてバゲットなどの佛蘭西麪麭(ふらんすぱん)、時(とき)に、往古(そのかみ)街場(まちば)に在(あ)りし麪麭(ぱん)、すなはち、惣菜麪麭(そうざいぱん)・菓子麪麭(くわしぱん)の類(たぐひ)を沽(か)ふのみ。

僕(やつかれ)嗜(この)むバゲットとは、外皮(そと)硬(かた)きこと鋼(はがね)のごとく、内面(うち)柔(やは)らかきこと餠(もち)のごときもの。

中(なか)には拇(おやゆび)が嵌(はま)るほどの氣泡(あぶく)があり、口(くち)に含(ふく)むに未醤(みそ)のごとき深(ふか)き味(あぢ)のあるもの。

惜(を)しむべし!、バゲットあらざるは寔(まこと)に惜(を)しむべし。

その理由(ことわり)を訊(たづ)ぬるに、御内儀(おかみ)應答(いら)へて曰(いは)く、『麪麭炙(ぱんや)きは石窯(いしがま)に薪(まき)燃(も)やしたる餘熱(よねつ)。

再加熱(さいかねつ)の要(い)るバゲットは石窯(いしがま)に不適(ふむき)でござりまする』

さらに附(つ)け加(くは)へて曰(いは)く、『原初(はじ)めに石窯(いしがま)ありき。

麪麭燒(ぱんや)きの技藝(わざ)はその後(のち)習得(ならひおぼ)えしもの。』

慥(たしか)に往古(いにしへ)より生業(なりはひ)とする手V煉(てだれ)には及(およ)ばざらん。

しかはあれど、小麥(こむぎ)を嚴選(えら)み、酵母(かうぼ)に拘(こだは)り、誠心(まごゝろ)込(こ)めて炙(や)き上(あ)げたる麪麭(ぱん)は
この現生(うしつよ)に兩(ふた)つとなきもの。

なんでふ敢(あ)へてこれを垂準(さげし)み、蔑(ないがし)ろにすべき?

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*)虚談(うそいつはり)
**)大袈裟(おほげさ)
http://tabelog.com/shizuoka/A2205/A220503/22002747/dtlrvwlst/


22. 2013年3月15日 17:31:44 : W18zBTaIM6

紀の善 (きのぜん)
http://www.kinozen.co.jp/
http://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13000478/03-3269-2920


東京都新宿区神楽坂1-12 紀の善ビル

03-3269-2920

交通手段
JR飯田橋駅西口から 徒歩1分
または地下鉄飯田橋駅B3出口を出て右手に見える.
飯田橋駅から214m

駐車場 無

地図
http://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13000478/dtlmap/


営業時間
[火〜土] 11:00〜20:00(19:30L.O)
[日・祝] 11:30〜18:00(17:00L.O)

ランチ営業、日曜営業

定休日 月曜日(祝日の月曜日は営業、翌火曜日がお休み)
http://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13000478/

酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '13/01 訪問

吾はいさ 小赤豆(あづき)も知らず 黒糖(くろたう)は 鼻竅(はな)ぞ昔の 香に匂ひける

豆腐菜(とうふれうり)の頂點(いたゞき)"麻婆豆腐(しせんからみどうふ)"。
唐山(もろこし)蜀(しよく)のみならず、本朝(わがくに)にても、その人氣(にんき)とゞまることを知(し)らず、"湯豆腐(ゆどうふ)"を凌(しの)ぎ、"冷(ひ)や奴(やつこ)"を上囘(うはまは)る勢(いきお)ひ。

人(ひと)は何(なん)の故(ゆゑ)に一際(ひときは)"麻婆豆腐(しせんからみどうふ)"を嗜(この)むか?

限(かぎ)りなく淡(あは)き口味(あぢ)とこの上(うへ)なく激烈(はげし)き麻辣(からみ)、甚(いと)柔(やは)らかきものと齒應(はごた)へ豐(ゆた)かなる肉末(ひきにく)、すなはち、火(ひ)と水(みず)、雲(くも)と泥(どろ)ほどに相違(たが)ひあるものゝ邂逅(であひ)こそ、その旨(うま)さの鍵(かぎ)なるべし。

僕(やつかれ)、稚(いとけな)き砌(みぎり)より類稀(たぐひまれ)なる"餡蜜(あんみつ)"好(ず)き。

これより小赤豆餡(あづきあん)を去(さ)りたる"蜜豆(みつまめ)"は勿論(いふもさら)なり。

寒天(かんてん)に赤豌豆(あかゑんだう)を合(あ)はせ、これに蜜(みつ)を掛(か)けたるのみの"豆寒(まめかん)"また然(しか)り。

以爲(おも)ふに、"豆寒(まめかん)"の類(たぐひ)の旨(うま)さとは、畢竟(つまるところ)、甜(あま)き蜜(みつ)と、無味(むみ)にして舌觸(したざは)り甚(いと)滑(なめ)らかなる寒天(かんてん)、齒應(はごた)へに富(と)み仄(ほの)かなる鹹(しほから)さを伴(ともな)ふ赤豌豆(あかゑんだう)の、
えも言はれぬ口味(あぢ)の競演(きそひあひ)にあり。

しかはあれど、"餡蜜(あんみつ)の良(よ)し惡(あ)し"となると清談(ちんふんかん)。

蜜(みつ)に黒蜜(くろみつ)白蜜(しろみつ)あれど、どちらを嗜(この)むかは人(ひと)それぞれ。

不知(しらず)、如何(いか)なる寒天(かんてん)・赤豌豆(あかゑんだう)・牛皮(ぎうひ)を佳(よ)しとするや?

當家(こちら)を含(ふく)め、果實(くだもの)は罐詰(かんづめ)の兒戲(つまら)ぬ貨物(しろもの)。

故(ゆゑ)に、殘(のこ)るは小赤豆餡(あづきあん)の巧拙(かうせつ)・差異(たがひ)のみ。

當家(こちら)の餡(あん)は聊(いさゝ)か甜味(あまみ)の強(つよ)き漉餡(こしあん)。

僕(やつかれ)、漉餡(こしあん)よりも晒餡(さらしあん)を嗜(この)む。
適當(ほどよ)き鹽(しほ)を效(き)かせ、甜味(あまみ)控(ひか)へめの晒餡(さらしあん)が何(なに)より。

粒餡(つぶあん)、漉餡(こしあん)、晒餡(さらしあん)、何(いづ)れを嗜(この)むかは人(ひと)それぞれ。

粒餡(つぶあん)なれば、古來(いにしへより)、大粒(おほつぶ)の"大納言(だいなごん)"を最上(さいじやう)とす。

多(おほ)くは、丹波(たんば)、能登(のと)、蝦夷(えぞ)に産(さん)す。
よしや大納言(だいなごん)なりといへど、漉餡(こしあん)晒餡(さらしあん)ではその差(さ)審(つぼら)ならず。

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【照相機】:旭光學賓得士K-五IIs數碼單鏡反光照相機
【鏡頭】  :Carl Zeiss Jena MC Pancolar 1.8/50 @F2.0
http://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13000478/dtlrvwlst/4845997/


23. 2013年3月15日 17:46:51 : W18zBTaIM6


GROM 新宿店 (グロム)
http://www.grom.jp/
http://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13089713/

東京都新宿区新宿3-30-13 新宿マルイ 本館1F

03-5369-8966

交通手段
・東京メトロ「新宿三丁目」駅 徒歩0分
・JR「新宿」駅 東口 徒歩5分

新宿三丁目駅から34m

駐車場 有(有料(新宿マルイ 本館 提携駐車場))

地図
http://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13089713/dtlmap/


営業時間 11:00〜23:00

夜10時以降入店可、日曜営業

定休日 無休(新宿マルイ 本館に準ずる)
http://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13089713/


酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '13/03 訪問

高からむ 價格(ねだん)もしらず グロム屋の 春めくけふは 冰激凌(あいす)こそ啖(くら)へ

瑞士製(すいすせい)透鏡(れんず)"Kern Macro Switar 1.8/50"。

その口味(あぢ)の良(よ)さ、就中(わきても)、儚(はかな)くも蕩(とろ)けんばかりの暈味(ぼけあぢ)は遍(あまね)く知(し)られ、鏡玉狂(たまふぇち)にしてこれを嗜(この)まざるはなし。

しかはあれど、瑞士(すいす)の照相機(かめら)"ALPA"は用(つか)ふに難(かた)く、銀鹽(ぎんえん)廢(すた)れて數碼(でィじたる)の世(よ)となるに連(つ)れ、自(おの)づと忘却(わすれさら)るゝぞあはれなり。

あるものは賣(う)られ、またあるものは箪笥(たんす)の肥料(こやし)となり果(は)つ。

ところが近會(ちかごろ)"無反光鏡可換鏡頭照相機(みらあれす)"なる照相機(かめら)、頓(にはか)に"數碼單鏡反光照相機(でじいち)"が牙城(がじやう)を脅(おびや)かし、巷(ちまた)に溢(あふ)るゝ夥(あまた)"消費型數碼照相機(こんでじ)"をも蹴散(けち)らす勢(いきほひ)。

今(いま)や、その行(ゆ)く手(て)を遮(さへぎ)るものすらなし。

往古(いにしへ)の名玉(れんず)も適配器(あだぷた)一(ひと)つで蘇(よみがへ)り、焦點(ぴんと)の頂點(やま)を掴(つか)むも擅(ほしいまゝ)。
EVF(でんしゝきふあいんだ)は、冩(うつ)るが儘(まゝ)に景色(けしき)を映(うつ)し、暗(くら)きところで光量(ひかり)を補(おぎな)ふことすら容易(たやす)き技藝(わざ)。

有一日(あるひ)、件(くだん)の"Kern Macro Switar 1.8/50"を活(い)かさんと、内藤新宿(ないとうしんじゆく)にて"無反光鏡可換鏡頭照相機(みらあれす)"を沽(か)ふ。

これを試(ため)さんと勇(いさ)み立(た)ち、晝飧(ひるめし)がてらに飛込(とびこ)む旅籠(はたご)。

あな口惜(くちを)しや、快門按鈕押(お)せど應(こた)へず、叫(さけ)べど動(うご)く兆(きざし)なし。

堪(たま)りかね、冩眞機商(かめらや)に舞戻(まひもど)り、指南(てほどき)を仰(あふ)ぐ。

漸(やうや)く快門(しやつた)も降(お)り、「扨(さて)、据物斬(すへものぎ)りの獲物(えもの)は何(なに)ゝせん」と沈吟(しあん)せし折節(をりふし)、不圖(はからずも)想(おも)ひ出(いだ)したるこちらの『GROM』。

選(えら)みしは、「時季(じき)ならでは」と云ふ"栗甘露煮(まろんぐらつせ)"に"朗姆酒葡萄幹(らむれえずん)"。

これを貰(もら)ひ、先(ま)づは撮影(さつえい)。

實(げ)に、冰激凌(あいす)、冰淇淋(じえらーと)の類(たぐひ)は捉(とら)へ難(がた)し。

焦點(ぴんと)こそ審(つばら)なれど、相手(あひて)は雲(くも)霞(かすみ)のごとき貨物(しろもの)。

逡巡(まよ)ふほどに、冰激凌(あいす)が溶(と)け、雫(しづく)となりて地(つち)に滴(したゝ)る。

これに焦(あせ)りを募(つの)らせ、慌(あは)てふためきつ、匙(さじ)にて一口(ひとくち)。

奶油(くりいむ)舌(した)に纏(まと)はり、栗(くり)は微(かす)かに奧齒(おくば)に抗(あらが)ふ。

その喉越(のどご)し、滑(なめ)らかにして甚(いと)爽(さは)やか。

その儚(はか)くも艷(あでやか)なる姿形(すがた)と、將(まさ)に溶(と)けなんとする容(さま)を照相機(かめら)に納(おさ)められぬことを悔(く)ひ、辭別(いとまごひ)。

管待(もてなし)ぶり、鋪(みせ)の佇(たゝづ)まひは、この手(て)の連鎖店(てんさてん)にありがちのもの。
http://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13089713/dtlrvwlst/5012223/


24. 2013年3月15日 18:05:06 : W18zBTaIM6

プレット 浅草店 (PRETTO)
http://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13135901/03-5830-3233


東京都台東区浅草1-42-4 電気館ビル1F

03-5830-3233

交通手段
浅草駅(つくばEXP)から123m

駐車場 無


地図
http://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13135901/dtlmap/

営業時間 11:30〜19:00(L.O.18:30)

日曜営業

定休日 火曜日(変わる可能あり)
http://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13135901/


酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '12/10 訪問

晝飧(ひる)を終(を)へ 何かの憑依(つ)きと見るまでに またもや腹に 詰むる雪糕(くりいむ)

【2012-06-30追記】:

有一日(あるひ)、晝飧(ひるめし)を濟(す)ませ、傳法院通(でんぱふいんどほ)りへと向(む)かふ。

かくてまたも當店(こちら)に、、。

此度(こだみ)選擇(えら)みしは"鹽焦糖(しほからめる)"なる品(しな)。

奶油(くりいむ)の塒(とぐろ)を卷(ま)き、上(うへ)から焦糖(からめる)をかけて仕上(しあ)げ。

奶油(くりいむ)の濃(こ)さは他品(あだしゝな)に寸毫(つゆ)異(こと)なるところなし。

不圖(はからずも)、カリカリ・サクサクの齒應(はごた)へを訝(いぶか)しく思(おも)ひ、その正體(しやうたい)を尋(たづ)ぬれば"碎(くだ)け散(ち)りたる圓錐屑(こおんくづ)"とのよし。

滑(なめ)らかなる奶油(くりいむ)と圓錐屑(こおんくづ)との取合(とりあ)はせはなかなかのもの。


【2012-06-18追記】:

此度(こだみ)は甜瓜(めろん)。

器(うつは)の底(そこ)には居多(あまた)賽(さい)の目(め)冷凍甜瓜(れいとうめろん)。

苺(いちご)・芒果(まんご)にも負(ま)けぬ味(あぢ)はひ。

善哉(よきかな)、善哉(よきかな)。


【2012-06-02追記】:

苺(いちご)に代(か)はり、現今(いま)の時季(じき)は芒果(まんご)。

器(うつは)の底(そこ)には居多(あまた)賽(さい)の目(め)の芒果(まんご)が横(よこ)たはり、上(うへ)には細(こまか)なる芒果(まんご)。

あるいは干(ほ)したる芒果(まんご)を寸々(ずたずた)に切(き)り刻(きざ)みたるものならん。

奶油(くりいむ)の甚(いと)ゞ濃厚(こ)く舌(した)に纏(まと)はる容(さま)、
宛然(あたかも)、溺(おぼ)れかけたる者(もの)ゝ他人(あだしひと)にしがみ附(つ)くがごとし。

しかはあれど、これはこれで佳味(よきあぢ)。

雷神門(らいじんもん)近傍(ちかく)の『ITARIAのじえらーと』とは好一對(かういッつひ)。


【2012-05-16追記】:

此度(こだみ)は名殘(なごり)の"苺(いちご)"。

これを匙(さじ)にて掬(すく)ひ一口(ひとくち)するに、想定外(おもひのほか)の爽(さは)やかさ。

苺(いちご)の風味(あぢとかをり)、舌(した)に彈(はぢ)けて鼻竅(はな)を穿(うが)つ。

俗(よ)に云ふ"ジェラート"とも陳腐(とるにたら)ぬ"ソフトクリーム"とも異(こと)なる(あぢ)はひ。


【2012-02-24記】:

淺草傳法院通(あさくさでんぱふいんどほ)りにまた新(あら)たなる店舖(みせ)。

倩(つらつら)その招牌(かんばん)を眺 (なが)むるに、果物(くだもの)、菜蔬(あをもの)を用(つか)ふ柔軟雪糕(そふとくりいむ)商賣(あきなひ)。

玻璃窗(がらすまど)越(ご)しなる賣(う)り子(こ)の姿形(すがた)を確(たし)かめ賈内(なか)に、、。

「時季(じき)に適(かな)ふ苺(いちご)か、はたまた、僕(やつかれ)嗜(この)みの焦糖糖酒漬葡萄(らむれえずん)か、此處(こゝ)が沈吟(しあん)のしどころぞ。」、と、肝(きも)に銘(めい)じ、件(くだん)の賣(う)り子(こ)をからかふこと霎時(しばし)。

齢(よはひ)廿過(はたちす)ぎと思(おぼ)しき女子(によし)。

かくて、"沙糖酒漬葡萄(らむれえずん)"を擇(えら)み、これを止(と)まり木(ぎ)のごとき席(むしろ)に、、。

合成樹脂(がふせいじゆし)の匙(さじ)にて掬(すく)ひこれを吟味(あぢは)ふに、意太利式雪糕(じえらあと)とは異(こと)なる俗(よ)に云ふ柔軟雪糕(そふとくりいむ)。

色合(いろあ)ひを含(ふく)め、天然自然(てんねんじねん)の味(あぢ)はひ。

其処(そこ)に老板(あるじ)は居(を)らで、若(わか)き賣(う)り子(こ)が兩個(ふたり)。

帖場(てふば)に立(た)つ姑娘(むすめ)謂(い)ひて曰(いは)く、

「鈔(ぜに)給金(てあて)の多寡(たか)はともかく、甚(いと)働(はたら)き易(やす)き職場(たな)ゝり」と。

僕(やつかれ)、臍曲(へそま)がりなれば、眉(まゆ)に唾(つば)しつゝ辭別(いとまごひ)。
http://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13135901/dtlrvwlst/3857701/


25. 2013年3月15日 18:17:17 : W18zBTaIM6

マロニエ
http://www.tochi-tochi.jp/
http://tabelog.com/tochigi/A0902/A090201/9009220/


栃木県栃木市倭町4-20

0282-24-8280


交通手段
JR両毛線・東武日光線「栃木駅」北口から徒歩15分
栃木駅から896m

駐車場 無

地図
http://tabelog.com/tochigi/A0902/A090201/9009220/dtlmap/


営業時間 9:00〜18:00

日曜営業

定休日 月曜日(祝日の場合は翌日)
http://tabelog.com/tochigi/A0902/A090201/9009220/


酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '10/01 訪問

この少女(をとめ) 繪(ゑ)でも描(か)ゝせん 歌麿(うたまろ)に 笑(ゑ)みは七珍 恥ぢらひ萬寶

日光例幣使街道*)に沿(ぞ)ひに、洋菓子(やうぐわし)の商(あきな)ひを生業(なりはひ)とするものあり。

訊(たづ)ぬれば、招牌(かんばん)商品(しやうひん)は「藏出(くらだ)したまご」。

近(ちか)くで人氣(にんき)の冨士屋小豆(あづき)最中(もなか)も陳列棚(ちんれつだな)に。

試(こゝろ)みに求(もと)めしは、「藏出(くらだ)したまご」に冨士屋の小豆(あづき)最中(もなか)一つ。

見世棚(みせだな)と帖場(ちやうば)を守(まも)るは、女(をみな)二個(ふたり)。

内(うち)一個(ひとり)は三十(みそぢ)餘(あまり)。

今(いま)一個(ひとり)はまだ染(そ)めやらぬうら若(わか)き少女(をとめ)。

直(じか)に檢(あらた)むれば、紛(まが)ふ方(かた)なき女子高生(じよしかうせい)(←冩眞左)。

「可愛(かわい)ゝ」と呟(つぶや)くや、少女(をとめ)は恥(は)ぢらひつゝ口許(くちもと)を綻(ほころ)ばす。

慌(あは)てゝ「こちらの方(かた)も」と疉(たゝ)みかくるも、時(とき)已(すで)に遲(おそ)し。

三十女(みそぢをんな)、「いゝんですよ」と、開(ひら)き直(なほ)りつゝ僕(やつがれ)を慰(なぐさ)む。

大(おほ)いなる不覺(しくじり)!


還暦(くわんれき)を過(す)ぎ天窓(あたま)白(しろ)くなりても、精神(たましひ)は童蒙(わらべ)のまゝ。

世(よ)の女(をみな)、皆(みな)これに愛想(あいさう)を盡(つ)かし、僕(やつがれ)が下(もと)を去(さ)る。

これを治(なほ)さんとすれば、腹(はら)十文字(じふもんじ)にかき捌(さば)くほか術(すべ)なからん。

口(くち)は災(わざは)ひの素(もと)、南無阿彌陀佛、南無阿彌陀佛。

冨士屋の小豆(あづき)最中(もなか)はその場(ば)で貪(むさぼ)り喰(く)らふも、コロコロと転(まろ)び、半(なか)ばを殘(のこ)して、哀(あは)れ街道(かいだう)の塵芥(ちりあくた)に。

改(あらた)めて冨士屋にて同(おな)じものを買(か)ひ求(もと)むるぞ口惜(くちを)し。

「藏出(くらだ)したまご」は手(て)を付(つ)けずその儘(まゝ)家(うち)に。

家(うち)に歸(かへ)るや、ちはやぶる紙(かみ)の袋(ふくろ)を開(あ)け、これを取(と)り出(いだ)す。

姿(すがた)容(かたち)こそ卵型(たまごがた)ながら、かの龜屋萬年堂ナボナに似(に)たり。

これを一齧(ひとかじ)りするに、味(あぢ)もまたナボナを彷彿(おもはす)。
外(そと)はナボナ、内(うち)は牛酪凝乳(バタアクリイム)のごとき舌觸(したざは)り。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
*)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E5%85%89%E4%BE%8B%E5%B9%A3%E4%BD%BF%E8%A1%97%E9%81%93

http://tabelog.com/tochigi/A0902/A090201/9009220/dtlrvwlst/1385104/


26. 2013年3月15日 19:27:47 : W18zBTaIM6


荻窪 邪宗門 (オギクボジャシュウモン)
http://www.jashumon.com/index.htm
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/03-3398-3411


東京都杉並区上荻1-6-11

03-3398-3411

交通手段
荻窪駅北口より徒歩約2分
荻窪駅から143m

駐車場 無


地図
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/dtlmap/


営業時間 15:30位〜21:00

日曜営業

定休日 不定休
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/

酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '12/06 訪問

切支丹邪宗門ノ儀ハ堅ク御制禁タリ

「切支丹邪宗門(きりしたんじやしゆうもん)ノ儀(ぎ)ハ堅(かた)ク御制禁(ごせいきん)タリ
若(もし)不審(ふしん)ナル者有之(ものこれあら)ハ其筋之役所(そのすぢのやくしよ)ヘ可申出(まうしいづべし)
御襃美可被下事(ごほうびくださるべきこと)」

とは慶應四戊辰歳(けいおうよんつちのえたつどし)太政官令(だじやうくわんれい)の一(ひとつ)。

僕(やつかれ)、嘗(かつ)て武州(ぶしう)豐嶋郡(としまぐん)なる古書店(ふるほんや)にて、この高札(かうさつ)覽 (み)し記憶(おぼえ)あり。

賣價(うりね)は大約(およそ)三萬圓(さんまんゑん)。

沽(か)ふ べきか沽(か)はざるべきか迷(まよ)ひしかどその大(おほ)きさに魂消(たまげ)これを諦(あきら)めぬ。

有左程(さるほど)に、ある夜(よ)、淺草(あさくさ)より地下轍道(ちかてつだう)を用(つか)ひ荻窪(おぎくぼ)に。

旅立(たびだ)ちには遑(いとま)ありしかば、手頃(ほどよ)き茶屋(ちャや)にて寛(くつろ)がんと目論(もくろ)む。

此度(こだみ)の狙(ねら)ひは當家(こちら)『邪宗門』。

停車場(ていしやば)近(ちか)き鋪(みせ)の佇(たゝづ)まひは寔(まこと)古式蒼然(ふるめかしげ)。

齢(よはひ)八十餘(やそぢあまり)の姥(おみな)の教導(あなひ)に遵(したが)ひ、急峻(けはし)き階段(きざはし)を昇(のぼ)り中程(なかほど)の席(むしろ)に一安堵(ひとおちゐ)。

傍(かたは)らには甚(いと)古(ふる)めかしげなる録音機(ろくおんき)、
窗(まど)の上(うへ)の壁(かべ)には鐵砲(たねがしま)三挺(さんちやう)。

ほどなくして緩慢(ゆるやか)なれど矍鑠(かくしやく)たる足音(あしおと)あり。

その主(ぬし)を尋(たづ)ぬれば紛(まが)ふ方(かた)なき當家(こちら)の女將(おかみ)。

品書(しなが)きを覽 (み)るもやらで、冩眞撮影(さつえい)の許諾(ゆるし)を庶幾(こひねが)ふに、「他人(あだしひと)も居(ゐ)ますれば、、、」と躊躇(たゆた)ふこと頻(しき)り。

已(や)む事(こと)を得(え)ずして、それを諦(あきら)め、品書(しなが)きより"モカ"を選擇(えら)む。

咖啡碗(こおふィわん)は小(ちい)さく、長細(ながほそ)き急須(きふす)より咖啡(こおふィ)を注(そゝ)ぐ。

この碗(わん)にして三杯斗(さんばいばかり)。

茶菓子(ちやぐわし)として白耳義(べるぎ)渡來(わたり)の燒菓子(やきぐわし)。

押(お)し竝(な)めて白耳義(べるぎ)の燒菓子(やきぐわし)は、牛酪(ばた)を用(つか)ひ、價格(ね)も廉(やす)き佳品(よきしな)揃(ぞろ)ひ。

これを齧(かじ)りて碗(わん)を傾(かたぶ)け、また一齧(ひとかじ)り。

電光石火(かすか)に奧齒(おくば)に抗(あらが)ふも、忽地(たちまち)舌(した)に熔解(と)けぬ。

咖啡(こおふィ)の焙煎(いり)は淺(あさ)く聊(いさゝ)か薄(うす)め。

俗(よ)に云ふ"米利堅咖啡(めりけんこおふィ)"に彷彿(さもにた)り。

刻限(とき)來(きた)るまで、"項羽(かうゝ)と劉邦(りうはう)"なる繪草紙(ゑざうし)・漫畫本(まんぐわぼん)に現(うつゝ)を拔(ぬ)かす。

秦(しん)の御世(みよ)ゝり漢楚(かんそ)相爭(あひあらそ)ふまでの卷(まき)にて、戲作者(げさくしや)は横山光輝(よこやまみつてる)。

勿論(いふまでもなく)、かの"鐵人廿八號(てつじんにじふはちがう)"の作者(さくしや)。

囘想(おも)へば一世風靡(よをなびか)せしは昭和卅年代(せうわさんじふねんだい)初頭(はじめ)。

件(くだん)の録音機(ろくおんき)なるものを目(ま)の當(あ)たりにせしもその頃(ころ)。

かくて、心(こゝろ)、幼(いとけな)き頃(ころ)へと馳(は)せ、感慨(おもひ)は 電視(てれう゛いじよん)稀(まれ)なるあの頃(ころ)へと誘(いざな)はる。

ほどなくして拙宅(わがや)にも電話(でんわ)に續(つゞ)き電視(てれう゛いじよん)が、、。

近會(ちかごろ)、電話(でんわ)・電視(てれう゛い)の進歩(あゆみ)顯著(いちじるし)く、往古(そのかみ)とは隔世(よをへたつ)るの感慨(おもひ)。

現生(うつしよ)は移(うつ)ろひ行(ゆ)けど、長(なが)らく不變(かはら)ぬものもあり。

實(げ)に、現今(いま)の儘(まゝ)永久(とこしへ)に殘(のこ)るべき舖(みせ)と云ふべし。
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/dtlrvwlst/4275435/


27. 中川隆 2013年3月15日 21:12:50 : 3bF/xW6Ehzs4I : W18zBTaIM6


    |〃、 ii  川 ヾ  レ'/::::::::::〃爪::::::川::::::::||:::ヽ::::i::::::::::::i!\ \::::::::::
 ノ  ,/  |! i||  iiハ  | //::i:::::::::||:::| |i:|:::||!i::::::::::|i::::ヽ:::::|!:::::::::||:::\ \::::::
 / /ノi  | i!  |i川  | i::|:::|:::i::::::i!::| |ili:|:::||ヾヽ::::|i!:::::ヽ:::|!:::::::::||:::::\:::\:::
 //ノ i!│!| |!i |川ii  |i::!:::|:::|::::::|:::| i !ト!::| !ヾ゙i:::::|i!::::::ヽ:|!:::::::::|!::::::::\::::\
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  /il i!| ‐''|´! | ハ!| | |i!::i:::|:::||::::|::::| !ヾ!:i`''‐i,,::::||!::::::::::||::::::::|::::::::::::::::ヽ::::
 i i!i | | | i/ / | /  ii | |ト、i:|!:::!゙!::|::::| ゙i ゙、ヾ'、 ゙、‐|、i:::::::::||:::::::|::::::::::::::::::ヽ:::
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i i 川i!ハ/" _!   | │川 ヾ:ii ゙'∨     |    ゙ヾiヽヽ;||:::::i':::::::::::::::::::::::::
ノ ノ/リ,,,,,,二三テ=''" ヽノル |ノノヽヾ ノ  、,,,ノ,、     iヽ:::||:::::i'::::::::::::::::::::::::::::
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、、iヾミヽ ヾ''~川リ i i゙、           "  ∨ノ / i/::///:/ .|:i i:::
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酔狂老人卍 グルメレビュアー

1) 和食


日本料理 (113)
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寿司・魚介類 (164)
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天ぷら・揚げ物 (86)
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そば・うどん・麺類 (88)
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うなぎ・どじょう (52)
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焼鳥・串焼・鳥料理 (15)
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すき焼き・しゃぶしゃぶ (16)
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おでん (2)
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お好み焼き・たこ焼き (14)
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郷土料理 (19)
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丼もの (32)
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和食(その他) (14)
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2)洋食・西洋料理


ステーキ・ハンバーグ (17)
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パスタ・ピザ (8)
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鉄板焼き (7)
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ハンバーガー (2)
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洋食・欧風料理 (53)
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フレンチ (19)
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イタリアン (20)
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西洋各国料理 (10)
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3)中華


中華料理 (203)
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餃子・肉まん (39)
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中華粥 (3)
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中華麺 (32)
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4)アジア・エスニック


韓国料理 (5)
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東南アジア料理 (5)
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南アジア料理 (6)
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西アジア料理 (3)
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アフリカ料理 (1)
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アジア・エスニック(その他) (3)
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5)カレー


カレーライス (11)
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欧風カレー (3)
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インドカレー (8)
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スープカレー (1)
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カレー(その他) (5)
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6)焼肉・ホルモン


焼肉・ホルモン (10)
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7)鍋


うどんすき (2)
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中国鍋・火鍋 (1)
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鍋(その他) (11)
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8)居酒屋・ダイニングバー


居酒屋 (34)
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ダイニングバー (4)
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居酒屋・ダイニングバー(その他) (3)
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9)レストラン(その他)


定食・食堂 (16)
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創作料理・無国籍料理 (5)
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自然食・薬膳 (10)
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弁当・おにぎり (7)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/RC-RC99-RC9904-0/0/

レストラン(その他) (19)
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10)ラーメン


ラーメン (59)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/MC-MC01-MC0101-0/0/

つけ麺 (10)
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11)カフェ・喫茶


カフェ (40)
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喫茶店 (32)
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コーヒー専門店 (20)
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紅茶専門店 (1)
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中国茶専門店 (3)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/CC-CC05-CC0501-0/0/

日本茶専門店 (2)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/CC-CC06-0-0/0/

カフェ・喫茶(その他) (11)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/CC-CC99-CC9999-0/0/


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12)パン・スイーツ

パン (38)
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サンドイッチ (17)
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ベーグル (4)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/SC-SC01-SC0103-0/0/

パン・サンドイッチ(その他) (6)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/SC-SC01-SC0199-0/0/

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13)スイーツ

洋菓子 (45)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/SC-SC02-SC0201-0/0/

和菓子・甘味処 (70)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/SC-SC02-SC0202-0/0/

スイーツ(その他) (16)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/SC-SC02-SC0299-0/0/

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14)バー・お酒


バー (8)
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ラウンジ (1)
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ワインバー (7)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/BC-BC04-BC0401-0/0/

ビアバー (1)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/BC-BC06-BC0601-0/0/

日本酒・焼酎 (9)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/BC-BC99-BC9901-0/0/

バー・お酒(その他) (1)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/BC-BC99-BC9999-0/0/


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15)旅館・オーベルジュ

旅館 (4)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/YC-YC01-YC0101-0/0/

オーベルジュ (3)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/YC-YC02-YC0201-0/0/


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16)その他

その他 (9)
http://u.tabelog.com/00001364/r/rvwlst/0/0-0/ZZ-ZZ99-ZZ9999-0/0/


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取り寄せ


肉・肉加工品 (1)
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魚介・水産加工品 (3)
http://u.tabelog.com/00001364/o/rvwlst/0-0/OC02-0/

スイーツ・お菓子 (1)
http://u.tabelog.com/00001364/o/rvwlst/0-0/OC10-0/

その他 (1)
http://u.tabelog.com/00001364/o/rvwlst/0-0/OC99-0/


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県別

栃木 (25)[地図]
群馬 (1)[地図]
埼玉 (67)[地図]
千葉 (1)[地図]
東京 (813)[地図]
神奈川 (71)[地図]
新潟 (2)[地図]
富山 (7)[地図]
石川 (4)[地図]
福井 (1)[地図]
山梨 (4)[地図]
長野 (6)[地図]
岐阜 (6)[地図]
静岡 (4)[地図]
愛知 (2)[地図]
滋賀 (4)[地図]
京都 (6)[地図]
大阪 (4)[地図]
兵庫 (1)[地図]
和歌山 (1)[地図]
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28. 中川隆 2013年3月15日 21:17:51 : 3bF/xW6Ehzs4I : W18zBTaIM6

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29. 中川隆 2013年3月15日 21:24:44 : 3bF/xW6Ehzs4I : W18zBTaIM6

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31. 2013年3月16日 00:17:35 : W18zBTaIM6

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32. 2013年3月16日 00:22:55 : W18zBTaIM6

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33. 中川隆 2013年7月02日 21:52:40 : 3bF/xW6Ehzs4I : W18zBTaIM6

『此世をハ と里(り)や お暇尓(に) せん古(こ)う能(の) 煙りと供尓(に) 者(は)ひ 左樣なら』 (十返舎一九)

そろそろ法螺(ほら)も吹き納め

酔狂老人卍 (60代前半・男性)自己紹介

【想(おも)ひ出(いだ)す往古(いにしへ)のことゞも】:

僕(やつかれ)ものゝ心(こゝろ)を知れりし頃(ころ)は未(いま)だ電氣紙芝居(てれび)なく、
厠(かはや)の景状(ありさま) も往古(いにしへ)の儘(まゝ)。
家(いへ)には家族(うがら)六人(むたり)。
庭(には)のそこかしこには艸木(くさき)が生(お)ひ茂(しげ)り、鳥(とり)と蟲(むし)を友(とも)とす。

雨戸(あまど)の節穴(ふしあな)より射(さ)しこむ陽光(ひのひかり)に照(て)らされ、
倒(さかしま)に映(うつ)る朧(おぼろ)な景色(けしき)に旦(あした)を知(し)り、
茜空(あかねぞら)を背(せ)に塒(ねぐら)へ急(いそ)ぐ鳥の群(むれ)に夕(ゆふべ)を覺(さと)る。
はや戌(いぬ)の刻(こく)過(す)ぎには寢牀(ねどこ)の内(なか)。

凍(い)てつく冬(ふゆ)に、うだる夏(なつ)。
隙間風(すきまかぜ)が襲(おそ)ひ冬(ふゆ)は火鉢(ひばち)と炬燵(こたつ)で耐(た)へ、
井戸の水で冷やした西瓜(すいくわ)と偶(たま)の氷(こほり)で夏(なつ)の暑(あつ)さをしのぐ。
炭を商(あきな)ふも氷を商(あきな)ふも同じ市賈(あきうと)なれど、今(いま)は昔(むかし)の話(はなし)。

さればこそ、春の蕗(ふき)夏の茗荷(めうが)、移ろひゆく果(みのり)はさゝやかなる悦(よろこ)び。
暑き頃、裏庭に成る木苺(きいちご)、やがてたはゝに實(みの)る白(しろ)と赤(あか)の無花果(いちじく)。
龝(あき)には表の庭の百匁柿(ひやくめがき)、裏の庭には富有柿(ふいうがき)。
況(まし)て、四季折々、庭に咲き亂(みだ)るゝ花は枚舉(かぞふる)に暇(いとま)あらず。

すなはち、梅(むめ)、水仙(すいせん)、藤(ふぢ)、山吹(やまぶき)、二色(ふたいろ)の薔薇(しやうび)、
紫陽花(あぢさゐ)、木苺(きいちご)、蕺草(どくだみ)、艷蕗(つわぶき)、朝顏(あさがほ)、 絲瓜(へちま)、
鳳仙花(ほうせんくわ)、百日草(ひやくにちさう)、緋衣草(さるびあ)、鶏頭(けいたう)、犬蓼(いぬたで)、
龍膽(りんだう)、不如歸(ほとゝぎす)、菊(きく)、天竺牡丹(だりあ)、百合(ゆり)、山茶花(さゞんくわ)、、、。


【心惹(こゝろひ)かるゝこと】:

あの頃(ころ)を忘れ、滿貫(まんぐわん)の錢(ぜに)を費(つひ)やして驕(おご)りをきはめ、
あしびきの山の奧、わだつみの海の底に珍味(うまきあぢ)を尋(たづ)ねてこれを貪(むさぼ)り啖(くら)ふは、
人倫(ひとのみち)に悖(もと)り、佛道(ほとけのをしへ)に背(そむ)く所業(おこなひ)。
須(すべか)らく生命(いのち)を繋(つな)ぐばかりの貧(まづ)しき日々の糧(かて)にとゞむべし。

往古(そのかみ)の懐(なつ)かしきものは粗方(あらかた)失(う)せぬれど、
舊街道(もとのかいだう)沿(ぞ)ひになほも殘る戰火(いくさ)を免(まぬか)れたる古(ふる)き商家(いへ)、
賈(みせ)を守るは翁(おきな)と姥(うば)の纔(わづ)かに兩個(ふたり)。
跡取(あとゝ)りもなく、その儘(まゝ)なす術(すべ)もなく朽(く)ち果(は)つるを待つのみ。

欲(よく)もなく、拘(こだは)りもなく、先祖累代(とほつおや)よりの家業(なりはひ)を墨守(まも)る。
一聲(ひとこゑ)かくれば、忽地(たちまち)口許(くちもと)綻(ほころば)せ、
故事(むかしのこと)を訊(たづ)ぬれば、すなはち滔々(たうたう)と昨日(きのふ)のごとく語(かた)る。
聽くでもなく聽かぬでもなく、その意(こゝろ)ばかりを承(うけたまは)るが無上(このうへもな)き悦(よろこ)び。


【近會(ちかごろ)の嗜(たしな)み】:

本朝(ほんてう)の古典(ふるきふみ)、就中(わきても)、手書(てが)きのものを嗜(この)む。
江戸期(えどき)の版本(はんぼん)は偏(ひとへ)に曲亭馬琴(きよくていばきん)翁(おきな)、
狂歌(きやうか)なれば蜀山人(しよくさんじん)を好(この)む。
現今(いま)はかの『南總里見八犬傳(なんさうさとみはつけんでん)』。


【近會(ちかごろ)足繁(あしゞげ)く通(かよ)ふ賈(みせ)】:

夥(あまた)衆人(もろびと)群(むら)がり聚(つど)ふ廛(みせ)、
管待(もてなし)の心を忘れ、徒(いたづら)に背を伸ばし、肩に力(ちから)を入るゝ賈(みせ)、
從ひ、自(おの)づと、此方(こちら)の肩まで凝る見世(みせ)、
媒體(めでィあ)に媚び諂(へつら)ふ店は、僕(やつかれ)これを避(さ)く。

何(なに)より鮨(すし)を嗜(この)めど、
この比(ごろ)は專(もつぱ)ら向島百花園(むかふじまひやつくわゑん)近傍(ちかく)の『うを徳』。
偶(たま)に『橋口』。
混(こ)まず、氣取(きど)らず、價格(ね)の廉(やす)きがなにより。

鰻(むなぎ)は『つるや』。
淺草のめしやのごとき設(しつら)へなれど、これまた肩肘張(かたひじは)らぬがよい。
冬場(ふゆば)を除き常(つね)に天然物(てんねんもの)を置く。
熱源(ひ)や山葵(わさび)は怪(あや)しげなるも、鰻(むなぎ)、タレ、炙(や)き、全て好(この)み。


【御斷(おんことは)り】:

虚飾(むだなかざり)を嫌(きら)ひ、小賢(こざか)しき商賣(あきなひ)を惡(にく)む。
味(あぢ)より何より重(おも)んずるは、廛(みせ)の居心地(ゐごゝち)・主人(あるじ)の爲人(ひとゝなり)。
人さまを教唆(をしへそゝのか)すつもりはあらで、口から出任(でまか)せの欺詐(うそ)八百(はつぴやく)。
さあらば、某(それがし)が言舌(いふところ)、努々(ゆめゆめ)まともに傾聽(き)ゝたまふことなかれ。

南無阿彌陀佛(なむあみだぶ)、南無阿彌陀佛(なむあみだぶ)、南無阿彌陀佛(なむあみだぶ)。
http://u.tabelog.com/00001364/


34. 中川隆 2013年7月02日 22:00:52 : 3bF/xW6Ehzs4I : W18zBTaIM6

酔狂老人卍氏のレポ面白いすね。

數碼單鏡反光照相機(でィじたるいちがんれふかめら)とか病院食(びやういんしよく)
http://u.tabelog.com/00001364/diarydtl/93919/

とか、正気じゃないですよ。名前が画狂老人卍のあからさまなオマージュなのもいい。
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:sMrENBUmCuwJ:https://twitter.com/zilsw/status/342126685010931713+%E9%85%94%E7%8B%82%E8%80%81%E4%BA%BA%E5%8D%8D&cd=8&hl=ja&ct=clnk&gl=jp&lr=lang_ja


独特な言い回しで気になっていた酔狂老人卍さんがバイト先のかき氷屋にもコメントしてくれていた!
今週はお休みしちゃってたけど、来週から夕暮れ時にゆるりとお手伝いしまーす☆エプロンにアイロンかけなきゃ!

[食べログ]
http://bit.ly/nwVvjz

https://twitter.com/yu_cherry/statuses/94326872825008128

つかもと 05/10
この人のレビューがなんかすごい

わっふ〜 04/29
ウザい食べログレビュアーといえば真っ先に酔狂老人卍が浮かぶわ。
あのウザさは神懸がかってるよマジで。www

チキン 02/23
酔狂老人卍先生の口コミが読めるのは「食べログ」だけ!


ブラシフデヲ 02/02
昔、さる著名クリエイター氏と大いに盛り上がったのが「食べログのハードレビュアーの狂い方」の考察。中でもブッチギッテいたのは「酔狂老人」で、本当に酔狂としか言えない。氏をして「早くタモリ倶楽部は特集を組むべき」と言わしめた。

あばらや@FF14Tiamat 2012/10
気になる店がいくつかかち合って気になってる食べログのレビュアー。
レビューがテンポのいい古文で書かれてて読むのが気持ちいい

カツヲ 2012/07
レビューした人の名前が北斎のペンネームのパロディじゃないかw
RT @akasofa: この食べログレビュアーまじキチガイ


佐々木 2012/03
酔狂老人卍ってひとの食べログレビューがやりすぎカオス状態でやばい


STR. 2010/08
RT @RyutaroNakahara: 元祖ブロガー吉田兼好も、太文字表現使えばよかったのに。

RT @Gibmelson: この前食べログで発見した、ヤバイ人。その文体以上に、溢れる(ふりがな)に思考停止。この調子で800レビュー。まさに酔狂。

tac_@2ndアルバム自家通販中 2010/08
一貫してるなぁ… 感心する。
トップページ[儚(はかな)く泡沫(うたかた)と消えゆく古(いにしへ)を尋(たづ)ぬる逆旅(たび)]:
http://ceron.jp/url/u.tabelog.com/00001364/


35. 2013年7月02日 22:10:23 : W18zBTaIM6



衣揚げ  | 一考    2013年04月12日

 某辞書では

「江戸で発達したてんぷらは、明治以降も東京名物としてますます盛んになり、全国的に広まっていった。江戸前の海が東京湾と名を変えても、ここでとれる魚貝類はてんぷらに好適であったのである。羽田の穴子、小柴の濱の車蝦、沙魚、銀宝、女鯒、白鱚などはとくに有名だった。

当時の東京のてんぷらは、衣を厚くしてごま油を用いて高温で揚げるので、表面がすこし焦げるぐらいに揚げるのを特徴とした。関西では薄衣をつけ、サラダ油などで淡泊に揚げたが、現在ではこの関西式の揚げ方が一般化している」


 書いたのは関西人と思われるが、この記述は間違いである。

関東と関西では今もむかしも揚げ方ならびに油の調合はまったく異なる。胡麻油は常温で圧搾すると淡黄色の油が得られるが、わが国では事前に胡麻を炒る。従って、搾られる油は黄褐色で特有の香りと味をもつ。

特に関東で使われる黒胡麻(くろしぼり)と云う胡麻油はその香りが強烈である。

「えびはいさ どこにも勝る 江戸前は 油は胡麻の 香に匂ひける(酔狂老人卍)」


 関東ではくろしぼりをメインに、綿実油(最近は大豆油が増加している)などさまざまな油を調合するのにたいして、関西では綿実油をメインに1、2割ほど白胡麻(しらしぼり)もしくはくろしぼりを入れる。よって胡麻油特有の香りは関西ではほとんど見受けられないか、縦んばあっても淡い。

 子供の頃は値を気にしたことがなかったのでわたしには下手物も上手物もない。食い物に関してはただ旨いか不味いかだけである。で、この旨いか不味いかなのだが、これは慣れがものをいう。わたしは臭いや匂いに敏感で、例えば大蒜などは身体が受け付けない。同様に、胡麻油の香ばしさが強烈すぎて駄目なのである。従って、てんぷらは関西に限ると思っている。

 てんぷらが江戸の人気を博したのは屋台の食べ物として庶民に歓迎されたからで、天明(1781‐89)の頃の黄表紙には多くの屋台が登場する。それらの挿絵から推すに、屋台の天ぷらは串刺し、今日いう串揚げの先達だった。蜀山人の

「左に盃をあげ、右にてんぷらを杖つきて(から誓文)」

という一節も、当時のてんぷらの形状を示唆している。当初は、もっぱら屋台が中心だったが、嘉永(1848‐54)頃から居つきの店も多くなり、当時の著名料亭の中にはてんぷらを看板にする店も現れ、てんぷらは名実ともに東京名物となった。

 関東大震災で東京のてんぷら職人が関西へ移住したため,以降阪神地区のてんぷら技術は著しく向上したといわれる。その逆に天つゆの代わりに塩(粗塩の他、抹茶、柚子、山椒などを混ぜる)を用いる関西流の食べ方が東京へ拡がった。これはてんぷらに止まらず、関東煮、すき焼き、鮨、蕎麦など多くの技術の移転乃至東西融合が行われた。


 「此世をハ と里や お暇尓 せん古う能 煙りと供尓 者ひ 左樣なら(十返舎一九)」

食べログのグルメレビュアーで識られる酔狂老人卍さんは著す。

「昭和の頃天麩羅で名高きは、淺草「中清」、銀座「天金」、新橋「橋善」。この内、今になほ商ふは纔かに「中清」のみ。今をときめく天麩羅店は粗方、銀座「天一」、神田駿河臺「山の上」、神田猿樂町「天政」、茅場町「みかわ」の流れを汲む。何れも京坂の技法を取り込みたる輕やかな味はひ」 と。

 前述の辞書で「てんつゆは、みりん1、しょうゆ1、だし汁1の割合で混ぜ合わせ」るとある。これはとんでもない間違いで、だし汁の比率は4か5になる。作って食べてみれば分かったろうに、語釈を書くとはそこまで実証してみないといけないのである。天つゆは近代に這入ってからの食べ方で、江戸時代には醤油をかけて食べていた。

 余談ながら、湯豆腐のつゆの割合も天つゆと同じである。ただし、天つゆは甘く、湯豆腐のそれは辛く作らないといけない。従って、味醂を焼き味醂にする。現在の味醂の成分はアルコール分13パーセント前後,糖分37パーセント前後である。よって火をいれると入れないとではまるで香味が異なる。
http://www.despera.com/bbs2/2013/04/


36. 2013年9月07日 01:45:32 : W18zBTaIM6

酔狂老人卍さんのトップページ[食べログ]http://tabelog.com/rvwr/00001364/

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