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2007-08-13
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20070813#1186978702
『日本の裏金 (上)首相官邸・外務省編』から、以下メモする。
戦後、ある時期まで、日本の自民党政権を支えていたのは、CIA資金をはじめとする、アメリカからの財政援助だった。〔略〕
九四年十月九日付けニューヨーク・タイムズが次のように報じている。
〔略〕○国立国文書館に収められた国務省文書によると、五八年七月二十九日、当時のマッカーサー二世・駐日大使は国務省に対し、岸内閣の佐藤栄作蔵相が米大使館に国政選挙に向けた資金援助を要請してきたことを伝えるメモを送った。〔略〕
○五五年から五八年までCIAの極東活動の責任者だったアルフレッド・ウルマー二世は「われわれは情報を自民党に依存していた」と語り、CIAが自民党を支援するとともに、同党内の情報提供者を雇うために資金を利用したと明かした。
○CIAによる秘密資金援助は七〇年代初めに終わった模様で、それは日米貿易摩擦拡大に伴う両国の緊張関係と符合する。日本の経済力も強化され、CIAはその後、それまでの長期的な関係を活用して、より伝統的なスパイ活動を日本で確立するようになった。〔略〕(42-43p)
〔略〕春名幹男の『秘密のファイル―CIAの対日工作』(共同通信社、二〇〇〇年)には、こうしたCIAによる自民党への資金工作の様子が克明に記されている。
それによると、CIAの資金提供のルートの一つとは、正確には「自民党」というより、「岸信介個人」へ直接だったといい、動いた金は百万ドル単位だった。〔略〕
〔略〕五八年の総選挙では「CIAは砂糖の要請を受け、岸に対して資金援助を行っていたのは、ほぼ疑いがない」〔略〕
戦後、アメリカ(=CIA)による日本の政権中枢に対する工作のターゲットは、一貫して岸信介(安倍晋三の祖父、一八九六―一九八七)だった。
GHQからしてみると、旧自由党系の吉田茂(一八七八―一九六七)が必ずしも占領政策に従順ではなく、いろいろと駆け引きも行なったため、マッカーサーはもとより、GHQ内で情報工作を担当するG2からも、「吉田はナマイキだ」と相当、嫌われていたからである。そのため、吉田に対する牽制の意味もあって、「アメリカの言うことをよく聞く岸」にテコ入れしていった。
〔略〕フジテレビの取材に応じたアリゾナ大学教授のマイケル・シェーラー(米国務省公文書解禁審査会委員を務め、秘密文書の公開基準を作成する作業を通じて、そうした文書を閲覧している)は、番組〔〇四年八月十四日『妖怪 岸信介』〕で次のように述べている。
「岸は一九五三年から五五年にかけて頻繁に訪米し、米国政府関係者に日本政府の内部資料について、レポートを渡していたようだ。その見返りとして一九五五年ごろから、米国政府は岸に資金提供するようになった。〔略〕」
「岸の問題はアメリカの思惑通りに動きすぎたところにあった。〔略〕日本が本当の意味で独立できていないのは、ある意味で岸の責任だと思います」(45-47p)
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