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(レビュー)黒澤明「一番美しく」    西岡昌紀
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/765.html
投稿者 西岡昌紀 日時 2013 年 8 月 20 日 17:30:53: of0poCGGoydL.
 

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(レビュー)黒澤明「一番美しく」
志村喬 (出演), 菅井一郎 (出演), 黒澤明 (脚本) | 形式: DVD
http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%80%E7%95%AA%E7%BE%8E%E3%81%97%E3%81%8F-DVD-%E5%BF%97%E6%9D%91%E5%96%AC/dp/B000075AVM/ref=cm_cr-mr-title


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5つ星のうち 5.0


戦時中の女性達の気高さと美しさ


2007/8/20


By 西岡昌紀


 若き日の黒澤明監督が、戦争中に監督した作品である。この映画は、黒澤明監督が、戦時中、「戦意高揚映画」として作った物として、黒澤作品の中では、余り高い評価を得て来なかった。私自身、若い頃、フィルム・センターでこの映画を見た時には、黒澤監督も、戦争中はプロパガンダに従事せざるを得なかったのだな、などと言ふ風に思った一人である。(若い頃の私は、『わが青春に悔いなし』の方がずっと好きであった。)だが、若い頃の「左翼」的な思ひ込みから解放された今、この映画の事を思ふと、この作品の持つ純粋さと美しさは、「プロパガンダ」などではなく、戦時中の日本人の心をそのまま映し出した物だった事に気付かずには居られない。
 主人公の一途な性格が、後年の黒澤作品の主人公達の出現を予告して居る点も、印象的である。かつて、木下恵介監督は、黒澤監督に、自分(木下恵介監督)は、黒澤監督の作品の中で、この作品(『一番美しく』)が一番好きだと言ったそうであるが、そう言ふ人が居たとしても、驚きには値しない。
 あの時代の日本の女性達の気高さと美しさを伝える証言として、この映画は、大切な作品である。

(西岡昌紀・内科医/樺太真岡電話交換局の女性達の62回目の命日に)

 

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