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(書評)
ルネ セディヨ (著), 山崎 耕一 (翻訳) 『フランス革命の代償』(草思社 ・1991年)
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5つ星のうち 5.0
フランス革命は、200万人のフランス人の命を奪った
2005/3/21
By 西岡昌紀
フランス革命200周年に当たった1989年の事である。或るテレビ番組が、フランス革命中、フランスのある村で起きた出来事を取り上げてゐるのを見た事が有る。それは、こう言ふ内容であった。フランス革命中、その村に、革命軍がやって来た。ところが、その革命軍が、その村で何をしたかと言ふと、何と、皆で、村中の女性たちを強姦したと言ふのである。その忌まわしい出来事を、その村の人々は、革命から200年を経っても、忘れず、語り伝えて居る、と言ふのが、その番組が伝えて居る内容であった。村人たちの革命軍に対する怨念の深さは、私の想像を超えた物であったが、この村の話を知った時、私は、私が若い頃から抱いて来たフランス革命について抱いて居たイメージが大きく変はった事を覚えて居る。--フランス革命は、「ベルサイユのばら」が描く様な、ロマンティックな出来事ではなかったのである。--
思へば、私たち日本人がフランス革命について持ち続けて来たイメージは、余りにもナイーヴな物であった。この本(「フランス革命の代償」)の冒頭の文章を引用しよう。
---死者200万人。これが、大革命と帝政期における諸戦争でフランス一国が払った代償だったようだ。200万人のうち、大部分は若者であり、彼らは子孫を残さずに死んだのである。(中略)200万人というのは、史上最も死者が多かった二つの戦争、すなわち第一次世界大戦と第二次世界大戦でのフランス人の犠牲者を合わせた数にほぼ匹敵する。しかし、この犠牲者数が人口約2700万人国民にふりかかるときには、4000万人国民にかかるよりずっと重大な意味を持つのである。(本書12ページより)---
皆さんは、この事実をどう受け止められるだろうか?この本のこの冒頭部分を読むと、私には、フランス革命は、第二次世界大戦と同様、全く必要の無い愚行であったとしか思はれない。私には、フランス革命を賛美する事は、フセイン政権を倒したと言ふだけの理由でアメリカのイラク戦争を賞賛するのと何ら変わらない事の様に思へるのである。いや、それ以上の愚論である様に思はれる。それなのに、多くの日本人が、アメリカのイラク戦争の愚は声高に語りながら、それより遥かに大きな愚行であったフランス革命についてはナイーヴな賛美を続けるとしたら、これほどおかしな事は無いのではないだろうか?本書を全ての日本人に推薦する。
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