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米国の身勝手な幻想、正義の押売り、自己陶酔、盲目的使命感、ゴ都合主義の裏には、一応貧しいながら計算があった。
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投稿者 TORA 日時 2013 年 2 月 19 日 14:45:07: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
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米国の身勝手な幻想、正義の押売り、自己陶酔、盲目的使命感、ゴ都合主義の
裏には、一応貧しいながら計算があった。しかし蒋介石の方が上手であった

2013年2月19日 火曜日

◆「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 2月19日
http://melma.com/backnumber_45206_5764154/

(読者の声2) 貴誌昨日付け「樋泉克夫のコラム」の「神々は滅ぼそうとするものを先ず狂わせる」『朝鮮戦争(上下)』(D・ハルバースタム 文春文庫 2012年)に関連しての感想です。

1 朝鮮戦争の原因:朝鮮戦争ではソ連代表が国連軍の朝鮮派兵決議案を拒否権で葬ることができたのになぜか退場して派兵決議のお手伝いをしたことが現代史の大きな謎であった。しかし先年韓国の歴史学者の調査で、スターリンが東欧の衛星国指導者に、米国の関心を欧州からアジアにそらすためと語っていたことがわかり、納得した。

2 中共と金日成と朝鮮戦争:中共軍の参戦はスターリンの要求によるもので、毛沢東にとって好ましいことではなく、自分の息子が戦死している。金日成はソ連の傀儡であった。スターリンは蒋介石を使った傀儡戦争(支那事変)の成功で味をしめ、同じ手口を繰り返したと思われる。傀儡戦争の証拠に1953年のスターリンの死亡で朝鮮戦争は停止し再発していない。

3 米国のアジア進出欲:米国は西部開拓を終えると太平洋に進出しハワイ、フィリピンを占領し、支那満州への進出を図った。その基本方針がジョンヘイの支那門戸開放機会均等宣言である。

米国は頼まれもしないのに「支那を守る」という、大義を掲げて介入した。しかし支那は米国から八千kmも離れているので国防に関係がなくまったく正当化ができない。

そこで国民に支那を守る目的として、キリスト教の宣教、巨大市場を国民に掲げた。そして直接軍事介入ができないので金をやって支那軍閥を使った。そして軍閥の国際条約違反は放置し、日本の苦情は一切受付けなかった。このため「ワシントン体制を一番守ったのは日本、破壊したのは米国」と米国外交専門家のマクマレーが批判している。

他方、この支那積極関与方針が米国の極東外交の手を縛るという一面もあったのである。

4.米国人の支那人幻想:米国大衆の支那人善人妄想は、宣教政策の影響があった。あのパールバックの善良な支那人礼賛は恥ずかしくなるほどだ。しかし支那の宣教事業はうまくゆかなかった。

支那人はトコトンすれっからしだったから暴動が起こると教会が焼かれ略奪され、宣教師が殺され、婦女子は強姦されるなど悲劇が起きた。

しかし宣教師は事件を本部に報告しなかった。仕事と金がなくなるからだ。本部は報告があっても国民に伝えなかった。巨額の募金が集まらなくなるからだ。1927年の真正南京事件で反白人暴動が起こり白人が殺されると宣教師は敵視していたはずの日本に逃げた。

その後、宣教事業は二度と元の規模には回復しなかった。このあたりは「暗黒大陸中国の真実」ラルフ・タウンゼント著 芙蓉書房出版)が詳しい。

5.一枚上手の支那人:アメリカ人は支那人を軽視していたが、支那人はアメリカ人を馬鹿にしており金をむしり取った。支那事変でも、蒋介石は米国の弱みを握り、米国に援助をくれないと日本と講和すると言って脅した。

米国の援助は蒋一族と幹部が私物化し山分けした。援助物資が闇市場に流れているのを知って、米国支那派遣軍総司令官のスティルウェル将軍が激怒し蒋介石と喧嘩になったことは有名だ。しかしスティルウェルスの方が解任されてしまう。

米国も蒋介石にだまされたことに気が付いたが、代わりの傀儡を見つけられず、中共の毛沢東にまで接触するが、うまくゆかなかった。そしてずるずると蒋介石に搾取されたのである。

6.米国の満州支配計画:1945年2月のヤルタ会議では、ルーズベルトはスターリンに満州の代理占領と戦後の蒋介石への移管を要請した。蒋介石を傀儡に念願の満州を間接支配しようとしたのである。スターリンは米国の狙いを見抜いたうえで、帝政ロシアの支那利権や日本の領土を代償に同意した。

しかし支那利権がソ連に渡されるというのに蒋介石はよばれなかった。これは支那事変における蒋介石の傀儡性を証明するものである。ルーズベルトがヤルタの帰途「安い買い物をした」と侍医に述べたのは有名だ。スターリンが約束を守ると思っていたのである。しかし幸いにもルーズベルトは二か月後、脳溢血で頓死した。

7.米国の支那喪失:スターリンは満州を占領後、毛沢東に渡し共産化してしまった。米国の原爆投下の脅しも米政府の厭戦気分を大統領府内のスパイの報告で知っていたので無視した。

毛沢東はソ連の援助を受け、満州から国共内戦を開始した。米国は支那の地上戦に参戦する気はなく、50万人分の兵器を蒋介石に渡して手を引いた。この武器が朝鮮戦争で中共軍に使われ米兵を大量に殺すことになるのである。1949年に毛沢東が全土を共産化し、蒋介石は台湾に逃亡した。この結果、米国は支那の全拠点から追い出されてしまった。

米国の支那政策は、「トンビに油揚げをさらわれた」、あるいは「とらぬ狸の皮算用」で要約することができる。米国が支那をロストしたというのは、こうした経緯があったのである。

米国の身勝手な幻想、正義の押売り、自己陶酔、盲目的使命感、ゴ都合主義―の裏には、一応貧しいながら計算があった。しかし相手(スターリン、蒋介石)の方が一枚も二枚も上手であったということである。

8.日本の独立事情:1951年マッカーサーは米議会で「支那の喪失と共産化は米国太平洋政策百年の最大の失敗」と総括した。日本人にとって重要なのは、米国の対日戦の目的が支那満州への進出であり、日本の占領ではなかったということである。

だから1949年支那が共産化すると米国は早速1951年日本をサンフランシスコ講和会議で独立させたのである。
支那が失われた以上もはや日本占領には意味がなくなったからである。
  (東海子)


(私のコメント)


日本人にとって、極東アジアの戦中戦後の歴史は空白の時代であり、朝鮮戦争ぐらいしか教わる事はなく、当時の日本人は食う事に精一杯であった。そうでなくても東京裁判などでは南京大虐殺が大々的に取り上げられて物的な証拠が無いにも拘らず松井大将は処刑された。当時の中国は国共内戦の真っ最中でしたが、日本人の関心は東京裁判に向けられていて国共内戦を知らない人が多いだろう。

蒋介石とアメリカとの関係は、戦前からのものであり、日中戦争では、フライングタイガースなど大規模な介入によって日米戦争は既に行なわれていた。アメリカは、中国は善であり日本を侵略的な悪の帝国とみなしてキャンペーンが行なわれた。アメリカによるこのような積極的な関与は何が目的だったのだろうか? 中国を巨大市場とみなしてキリスト教布教などを理由に挙げていますが、中国人をアメリカ人は知らなさ過ぎる。

結果的にアメリカは蒋介石に一杯食わされた事を知り、蒋介石を援助する事をやめて中国を共産化させてしまった。先日もルーズベルトが蒋介石に琉球列島をあげると言った話を書きましたが、アメリカは蒋介石を傀儡にして中国市場を独占できると考えたのだろう。日本との戦争も中国市場をめぐる思惑から始まったのであり、それほどアメリカ人にとっては中国が巨大市場に見えたのだろう。

しかし蒋介石はアメリカからの援助を横流しして私腹を肥やして腐敗しきっていた。毛沢東は狂人であり、とてもアメリカの傀儡になるような人物ではなく、何のために中国を援助してきたのか分からない結果となってしまった。アメリカは軍事力は強いが若い国であり、中国をニューフロンティアとして見て理想化してきたのだろう。アメリカは宣教師を7000人も送り込みましたが、暴徒の襲撃などで多くの宣教師が犠牲になった。

理解に苦しむのはアメリカのキリスト教団体であり、暴徒に襲われて酷い目にあってもアメリカのキリスト教本部は見て見ぬふりをした。数億人の中国人をキリスト教化できれば、アメリカのキリスト教団体にとっても大きな利権となるからでしょうが、中国人はそんなお人好しではない。アメリカ人はあまりにも中国の歴史や文化を知らなさ過ぎるからそうなるのだろう。

アメリカ人のこのような病気は、現代でも変わらずにいますが、ケ小平の始めた改革開放経済でアメリカの産業資本は大挙して中国に進出した。しかし中国人は法律を守らず契約も守らず腐敗しきった倫理観でアメリカ人を当惑させている。中国共産党幹部の腐敗汚職は、先日も温家宝の2000億円の不正蓄財報道にも見られますが、中国人とはまともなビジネスが出来ないとようやく気がつき始めたようだ。

アメリカ政府やアメリカ人は、中国が経済発展すれば民主化が進むと思い込んで援助してきたのでしょうが、昔も今も蒋介石に騙されたように、アメリカ人は中国人に何度でも騙されるようだ。日本人も中国人には何度も騙されますが、馬鹿な人は何度でも騙されるのは仕方がない。中国大陸は一度足を踏み入れると大陸的雰囲気に圧倒されて感覚が狂ってしまうのだろう。

キッシンジャーやブレジンスキーと言ったアメリカの戦略家も同じであり、結局は中国に騙された事を知る羽目になった。中国は経済発展しても民主化はせず軍事大国化してアメリカに対抗しようとしている。中国はロシアとアメリカを天秤にかけながら、ロシアからは軍事技術援助をもらいアメリカからは経済技術援助で天秤外交を繰り広げてきた。中国人は口が上手くてプロパガンダの天才だ。だからロシア人もアメリカ人も騙される。日本人などひとたまりも無い。

アメリカにとって日本は、ペリー来航以来、中国への足がかりに過ぎず、中国の利権を目的とした外交戦略を打ってきた。蒋介石を援助して傀儡国家として、世界最大の中国の勤勉な労働力を使いこなせば膨大な利権が生まれる。確かに中国は世界の工場となったが、豊かになっても以前の中国人に変わりが無く、法律も契約も約束も倫理も守られない世界であり、中国人は人を騙すことで生き延びてきた。

もしアメリカ軍が日本から引き揚げる時は、中国支配を諦めた時だろう。あるいは中国は諦めてもASEANの6億人の市場に切り替えたのかもしれない。中国人よりも東南アジア人のほうが扱いやすい面があり、インドネシアはオランダの植民地として300年間も支配されて来た。もっともアメリカはベトナムでは長年戦争をし続けてきたから十字架を背負っていますが、ベトナムでアメリカは初めて負けた。ベトナムに負けるくらいだから中国では勝てるはずが無い。

読者のコメントではアメリカを、「米国の身勝手な幻想、正義の押売り、自己陶酔、盲目的使命感、ゴ都合主義―の裏には、一応貧しいながら計算があった。しかし相手(スターリン、蒋介石)の方が一枚も二枚も上手であったということである。」と指摘していますが、騙しあいや自己主張ではアメリカ人も中国人にはかなわない。

 

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