http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/624.html
Tweet |
*
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1842415647&owner_id=6445842
http://blog.livedoor.jp/nishiokamasanori/archives/5459073.html
(書評)
閉された言語空間―占領軍の検閲と戦後日本 [単行本]
江藤 淳 (著)
http://www.amazon.co.jp/%E9%96%89%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E8%A8%80%E8%AA%9E%E7%A9%BA%E9%96%93%E2%80%95%E5%8D%A0%E9%A0%98%E8%BB%8D%E3%81%AE%E6%A4%9C%E9%96%B2%E3%81%A8%E6%88%A6%E5%BE%8C%E6%97%A5%E6%9C%AC-%E6%B1%9F%E8%97%A4-%E6%B7%B3/dp/4163435204/ref=cm_cr-mr-title
40 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
アメリカの見えない検閲は、日本をどう変えたか?--アメリカ人が自国を知る為に読むべき, 2005/5/3
By 西岡昌紀 -(2005年5月3日)
第二次世界大戦中、日本のマスコミが、厳しい検閲の下に在った事は、誰もが知る通りである。しかし、戦後、アメリカによって「民主化」された筈の日本で、占領軍によって、厳しい検閲が行なはれて居た事を知る人は、少ない。--この本は、その戦後の日本で、アメリカ占領軍が、日本のメディアにどの様な検閲を行なったかを、文芸評論家の江藤淳氏(故人)が、アメリカで一次資料を収集、分析して論じた、第一級の研究書である。第二次世界大戦中、メディアに検閲を加えて居たのは、日本とドイツだけではなかった。(ソ連は問題外としても)「民主主義国家」を自称したアメリカ自身が、実は、自国のマスメディアに厳しい検閲を加えて居たのである。そのアメリカの検閲が、日独両国の戦時中の検閲と異なるのは、それが、日独両国の検閲の様な目に見える検閲ではなく、それがアメリカ国民によって殆ど意識される事の無い、言はば、「見えない検閲」であった点に在った。そして、日独両国の敗北に伴って、日独両国が戦時中行なって居た戦時宣伝と検閲は、消失したのに対し、戦勝国であったアメリカの検閲は、消失せず、戦争中の心理戦争の延長として、占領された日独両国で継続されたのであった。その結果、日独両国では、第二次世界大戦中、アメリカが行なった戦時宣伝が、占領下での検閲と共に、日独両国民の歴史観に浸透し、両国民の戦後の価値観、歴史観を大きく歪めたのであった。特に日本では、こうしたアメリカによる検閲が、新憲法制定の過程で、日本国民の目から、新憲法を起草したのがアメリカであった事実を隠し、新憲法が、日本人自身の選択であったかの様な錯覚を生む事に役立った事を、江藤氏は、指摘して居る。この本は、こうしたアメリカによる日本メディアへの検閲についての研究書であるが、著者自身が本文中で述べて居る通り、アメリカ人が自国の知られざる一面を知る為に、アメリカ人の読者に読まれる事が望まれる、日本発の、超一級の歴史書である。
(西岡昌紀・内科医/東京裁判が開廷した日(=憲法記念日)に)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。