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中川隆[5358] koaQ7Jey 2016年12月08日 23:55:23
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迫る2018年の悲劇「不動産バブル大破裂」と東京オリンピック後の無残(日本編) 2016年12月8日 http://www.mag2.com/p/money/28796 私はこれまで、都心の不動産バブルが崩壊する「2019年問題」を警告してきましたが、これを1年早めて「2018年問題」に訂正します。バブル崩壊の予兆が去年の段階ですでに出ているのです。
出口なし。世界的な不動産バブル崩壊の予兆はすでに出ている
世界が気づいていない「不動産バブル崩壊」の足音 前回のメルマガ第183号(12月1日配信)のテーマは、「買ってはいけない!いよいよ始まる不動産バブル崩壊」の海外編でした。今回は中国、そして日本編です。 日銀、連邦制度準備理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)などの西側先進国の中央銀行が、まるで計画的に歩調を合わせるかのようにして、量的金融緩和を続けてきたことによって、とうとう、私たちは資産バブル(不動産、特に、住宅バブル)崩壊を目のあたりにするかもしれない、と書きました。 採用した公式データから、北米、ヨーロッパの主だった都市では、資産価値が過大になっており、すでに危険水域を突破してしまったことが分かります。 カナダのバンクーバーでは、明らかに「不動産バブル崩壊前夜」の様相を呈しており、米国のいくつかの都市でも同様です。 また、ヨーロッパでは、ブレグジットの余波で、ロンドンの金融街「シティー・オブ・ロンドン」から外国資本が海外に逃避したせいで、オフィス需要が激減しています。それは、まだ止まる気配が見えていません。<中略> 【関連】マレーシア第2の都市・ジョホールバルが「廃墟化」するこれだけの理由=午堂登紀雄 二度目の中国バブル崩壊は必ず起きる 数十年から100年程度の単位でみれば、こうしたことは何度も繰り返されているのですが、問題は、それが急激に起こるため、市場がそのショックを吸収しきれないのです。 これは、銀行に膨大な不良債権を抱え込ませることになるので、なんとか倒産から免れようとする銀行は、その社会的使命など、すっかり忘れて、貸し渋りから貸はがしという過酷な取り立て屋に変身するからです。 そのときに、もっとも犠牲になるのが、あらかじめ防衛策を講じていなかった企業や一般の生活者なのです。 日本におけるバブル崩壊後の「失われた20年」は、国際金融資本やヘッジファンドによって、意図的、かつ計画的に引き起こされた世界規模の陰謀に他ならないのです。その陰謀に使われたのが、橋本龍太郎政権と日本の中央銀行である日本銀行でした。 そう、日本のバブルをパンパンに膨らませた張本人は、日銀という中央銀行なのです。 そして、バブル破裂のトリガーも、また日銀が引いたのです。 国家規模の不動産バブルが崩壊したのは中国です。このバブルの芽は、北京オリンピックの建設ラッシュとともに大きく育っていきました。 「オリンピックが終わった後に不動産バブルが崩壊する」という大方の予想を裏切って、2008年の北京オリンピックの1年前に、それは崩壊しました。 中国のような共産主義の国では土地の所有が認められていませんから、所有権そのものではなく「土地使用権」という「権利証書」を不動産市場で売買するのです。 居住用不動産の場合、「土地使用権」の期限は70年と法律で定められています。期限がきたとき、その物件は没収という強制収用のような形ではないにしても、吊り上げられた価格で政府が書いとるはずもないのです。 それでも、中国人が不動産物件という現物にこだわるのは、度重なる政変で辛酸をなめされられてきた歴史が、そうさせているからです。 北京オリンピック前に「価格がピークに来た」と悟った中国人は、執着を捨てて、さっさと物件を売り払いました。これが、第一回目の不動産バブル崩壊です。 ここで育ちつつあった中国の富裕層は淘汰されました。生き残った中国人投資家は、ここで資産を増やし、次にそれは株取引に振り向けられました。 おりしも、中国は習近平指導の下で、内需拡大政策を打ち出していました。 中国の金融当局が考えたのは、逃げ遅れた中国人富裕層が抱え込んでしまった塩漬け状態の不動産を再び動かすために、株式市場を活発にして新たな富裕層を生み出すことでした。 利回りではなく、現物を安いうちに買って高くなったら売る、というキャピタルゲインに飽くまでこだわる中国人は、当初、株取引についても信用取引などはせず、株式の現物を売買していました。 ところが、市場が過熱すると同時に、金融の機能を持つネット証券会社系列の金融機関から株式や資金を借りたりして、ズブの素人までが株式市場に参加するようになりました。 狂熱相場に煽られた上海市場は4000ポイントの大台に乗り、一進一退を繰り返しながらも、とうとう5000ポイントを突破。 株式市場も不動産市場のときと同じように過熱してしまったため、ここで中国の金融当局が市場を冷やすため引き締めに入りました。それが、2015年6月から始まった中国株の大暴落です。 さらに、中国の中央銀行は、その2ヵ月後、人民元の3度にわたる引き下げも行いました。 中国政府は、2015年6月から始まった上海市場の崩壊は、西側のヘッジファンドの仕業である、と国民に説明しましたが、むしろ、中国の金融当局がクールダウンさせたものと考える方が妥当です。 再び、中国株は安定を取り戻したものの、過剰に積み上がった不動産在庫は、その多くが未だに動かず、ゴーストタウンになるのを待つばかりです。 中国の株式市場に崩壊の予兆が顕著になってくれば、第二の不動産バブル崩壊が必ずやってきます。 どちらが先になるのかは分かりませんが、それが同時にやって来たときは、中国当局はお手上げでしょう。そうなれば、中国全土で暴動が発生し、警察や人民解放軍は成す術がないでしょう。 東京五輪、築地移転、カジノ…値上がりした不動産が抱える時限爆弾
北京オリンピック前の不動産バブル崩壊と、上海市場の崩壊という2度の危機を乗り切った中国の新興の富裕層は、次のターゲットを米国と日本の不動産市場に定めました。 中国の新興富裕層の資金は、オバマ政権の静かな貧困化政策によって破綻させられた米国の自治体の不動産を安値で買い叩き、同時に、2020年の東京オリンピック開催を当て込んで、東京23区内の新築物件に向かいました。 東京23区内といっても、特に過熱しているのは、山手線の内側と東京湾岸エリアです。 初期の頃、東京の大手不動産会社の青図面を見ただけで、住むことのない豪華新築マンションを次々と買い漁っていったのです。 それは、2013年から2014年に集中しました。 日本の税制では、不動産購入後5年以内に売却すると、売却益の35%に税金がかかってきます。しかし、5年以上が経過後の売却益にかかってくる税率は21%に大幅減額されるのです。 湾岸エリアのタワーマンションを爆買いした中国人の富裕層は、購入後5年が経過する2019年に売り払おうと身構えています。 中国人富裕層が、彼らが描いたシナリオとおりに東京の不動産投資で莫大な利益を出すことができるかどうかは、小池新都知事の手腕にかかっています。 彼女が、築地移転問題を速やかに片づけて、豊洲新市場へ向かう“オリンピック道路”の着工に取りかかり、残された築地の跡地に森ビル(社名は日本語であるが、実質は外資)が新しい商業施設を建設する計画を世間に披露し、東京の湾岸エリアが、カジノの都市として変貌することが明らかになったとき、2019年問題は、中国人富裕層の思惑どおり、宝を生み出すでしょう。 しかし、東京オリンピックが、最悪、頓挫の方向に向かったり、都心の再開発計画と切り離された場合、2019年を待たずして、東京23区内の新築物件の価格と、湾岸エリアのタワーマンションの価格には、早くも値崩れの兆候がはっきり出てくるでしょう。 その場合は、東京の地価暴落は、もっと早い時期にやって来るでしょう。それが、東京が抱える潜在的な脅威なのです。 (※メルマガ第96号パート3 「2019年問題で首都圏の不動産が大暴落する!」にて詳述) 東京は、まさしく不動産バブル崩壊前夜 誰でも分かる不動産バブルのバロメーターとしてマスコミが使ってきたのが、東京銀座5丁目の銀座鳩居堂前の地価の推移です。 日経新聞(7月1日付)が、非常に暗示的な記事を掲載しました。 2016年分の路線価日本一は、31年連続で東京都中央区銀座5丁目の文具店「鳩居堂本店」前だった。1平米当たり前年比18.7%増の3200万円まで上昇している。
鳩居堂前の路線価は、1992年に3650万円のピークに達し、バブル完全崩壊後5年あまりで、その3分の1以下の1136万円まで下がった。 出典:路線価日本一、31年連続で銀座「鳩居堂」前 – 日本経済新聞 「路線価」とは、国税庁が、相続税や贈与税の算定基準になる目安として毎年7月に発表している土地の公的な評価額のことです。 「公示価格」は、各新聞社が年に一度、数ページを割いて公表しているので、一度は見たことがあるでしょう。 「路線価」は、毎年1月1日時点で評価される公示地価を参考に、その80%程度の水準になるように評価額が決められます。 今年7月1日に発表された最新の「路線価」は、国税庁の公式ホームページで見ることができますが、煩雑なので、このサイトの短い記事を読んで全体の趨勢を捉えてください。 日経新聞が示唆しているのは、「最新のデータでは、鳩居堂本店前の地価が坪単価で1億560万円に上昇。これは、バブル時のピーク、1億2045万円に迫る勢いだ」ということです。 大方の人は、このニュースを読んで、「バブル時のピークまで、あと2000万円も余裕があるのだから、まだ上がる余地はあるさ」と思い込んでしまうでしょう。 これは、まったくのナンセンスで、鳩居堂の地価がピークを打った1992年バブル時の政府総債務残高は、国債発行残高を含めて約347兆5000億円で、2016年現在の約1264兆円国の3分の1です。 また、政府負債に対するGDP比では、2016年の250.35%に対して、1992年当時は71.22%と、3分の1から4分の1の間だったのです。 すでに、東京は、いつ破裂してもおかしくない不動産バブル前夜であることは誰の目にも明らかです。 世界は、とっくにアベノミクスに死刑宣告を下し、アベノミクスの理論的支柱である浜田宏一・エール大名誉教授自身も、それを認めています。 こうした事実を一切、報道しないテレビ・新聞は、いったい誰に配慮しているのでしょう。 言うまでもなく、依然としてアベノミクスを推進し、量的金融緩和路線を修正しようとしない安倍政権と日銀です。 逆の見方をすれば、日経新聞の、この思わせぶりな記事は、官邸の圧力に屈した哀れなマスコミの、ささやかな抵抗とも受け取れるのです。 「大都市圏の一極集中」と「地方シャッター街野ざらし現象」
いずれ、東京の不動産市場は大きな修正を余儀なくされ、地価は下落するでしょう。おそらく、2019年問題を待つ前に、それは起こります。 問題は、今度も“失われた20年”を経て再び回復するかどうか、ということです。それとも、20年どころか100年の地盤沈下につながってしまうかもしれません。 それは東京の人口減少によって、もたらされます。したがって、今度の東京の不動産バブル崩壊は、かつて経験することがなかったタイプの崩壊になるでしょう。 7月1日発表の最新の「路線価」によれば、全国平均で前年比プラス0.2%の上昇で、これは、2008年のリーマンショック以来、8年ぶりのプラスです。 「0.2%の地価上昇なら、バブルとはほど遠い」と思うでしょう。 重要なことは、全国平均の0.2%の上昇が大都市の地価の異常な上昇に牽引されているという事実なのです。 1991年の平成バブル崩壊のときも、やはり東京、大阪、名古屋などの大都市圏の地価暴騰に引きずられるようにして全国津々浦々で地価が上昇しましたが、それは全体の底上げという形となって現れました。 今度のバブルでも、もちろん東京、大阪、名古屋の地価上昇が、全国の地価上昇を引っ張っていることには違いがないのですが、地方都市では、九州の福岡市や中国地方の広島市など、ごくわずかの地方中核都市しか上がっていないことが平成バブルのときとの大きな違いなのです。 もっとも、福岡市や広島市などの西日本の都市の地価上昇の要因の一つは、3.11の福島第一原発人災事故による放射能禍から逃れるために移住してきた人たちによって人口が急激に増えたことが大きく関係していることは否定できない事実です。 それ以外の3分の2の都道府県では、逆に地価が下落しているのです。 アベノミクスによって地方経済は疲弊し、シャッター街は増えるばかりです。トリクル・ダウンは、もはや幻想どころか、地方都市を破壊する“経済ウェポン”であることが証明されたのです。 価格のピークは去年の11月…「2018年の悲劇」へのカウントダウン 東京の地価上昇が、いかに歪んだかたちであらわれているかを示すデータがあります。 新生銀行が、6月29日に公表した「2016年 サラリーマンのお小遣い調査」のレポートによれば、男性会社員のお小遣いが前年比で231円増えて、一月当たり3万7873円。これは史上3番目の低さです。 一方、女性会社員では、前年比966円減の3万3502円に減りました。 男性会社員、女性会社員と併せると史上最低レベルのお小遣いで我慢していることになります。 さらに、これは額面上の名目なので、生活必需品やレジャーのためのガソリン代などが上がっていくと、よほど窮屈感を感じていくでしょう。 平成バブル期の会社員のお小遣いは、この2倍でした。 企業に勤める会社員の潜在的不安は、年金不安、病気不安、正規雇用打ち切りやリストラ不安によって、さらに増大し、彼らを不動産投資に駆り立てたのです。 2015年1月、日銀がマイナス金利導入を決めた翌月の2月に入ってから、マイナス金利効果を狙った不動産投資セミナーが盛況です。 不動産の権利を小口に分けて証券化したJ-REITは、素人には手が出せないほど上昇してしまっているので、日中、パソコンで売買できない会社員は不動産の現物に関心を示すようになるのです。 不動産投資に関心を示しているのは、年収700万円から1500万円のサラリーマン。年齢層は30歳代後半から40歳代が中心です。 自分たちが年金受給資格を得る年齢になっても、間違いなく受給額は大幅に減額されているだろうから、そのときの備えとして安定的な家賃収入を得ることができる投資用マンションの購入を検討している人々です。 特に、人気なのは都内の築10年から15年の中古のワンルームマンションで2500万円から3000万円の価格帯の物件です。 おかげで、法人、個人向け投資用中古マンション仲介業者への問い合わせ件数は増え続けています。 中古マンション仲介業者が、問い合わせてきた会社員に勧める物件の最低条件は、年の利回りが5%以上の物件です。これ以下だと、物件の価格がいくら格安でも投資には向かない物件であると評価され、スクリーニングされてしまいます。 彼らは、今後も東京オリンピックの2020年に向けて物件の価格が上昇すると見込んでいます。 すでに、都内のマンション価格は、バブル期以降、もっとも高くなっていますが、不動産投資セミナーを開催しているマンション仲介業者の鼻息は荒いままです。 バブル崩壊の予兆は、去年の段階ですでに出ている
いえいえ、とんでもない! バブル崩壊の予兆は、去年の段階ですでに出ているのです。 (※第147号パート2「2016年から始まる悪夢/見えてきた日本の資産バブルと戦争経済」にて詳述) すでに今年の夏には、首都圏の新築マンション契約率が、不動産市場の「好・不況」の目安となる70%を割り込んでいて、消費者心理が冷え込んでいることを示しています。 これは、不動産購入を計画している人たちが、実は、マイナス金利の日本の未来に危機感を持っている証拠で、物件の動きは、去年の秋から極端に鈍くなっているのです。 現在では、年利回り5%以下の投資物件ばかりになっていて、不動産投資の妙味は少なくなっています。 経費などをすべて差し引いた正味の利回りのことを「キャップレート」といいますが、これが3%を下回ると逆にリスクが高くなると言われています。キャップレートがすでに3%を下回ってしまった物件ばかりでは、夢を買おうとする人以外は、もはや手が出せないでしょう。 つまり、2015年10月〜11月が、マンションを含めた都心の物件のピークだったということです。 週刊誌は、早い段階で「都心の優良物件も大暴落! マンション神話を崩壊させる2020年問題」と警告しています。不動産投資の良心的な専門家は、「都心はバブル。現在は賃貸が有利」と注意を促しています。 今まで、大企業に勤めていれば「返済能力に問題なし」と、住宅ローンを組む際の信用の格付けは保証されたようなものでしたが、アベノミクスによって非正規雇用を増やしてしまったため、20年、30年の長期ローンが組めなくなってしまいました。 また、一人っ子は親から不動産を相続するため、住宅の所有にそれほど夢を持たなくなってきました。 いよいよ出口の見えなくなってきた日本の住宅市場。 私は、日銀のマイナス金利導入によって、行き場を失った資金が不動産などの資産に向う結末として、東京オリンピックより1年早く、都心の物件の値崩れが起きると「2019年問題」をメルマガで警告してきましたが、訂正したいと思います。 それは、さらに1年早まって「2018年問題」と呼ぶほうが正しいでしょう。 「東京都内の物件を今、買ってはいけない!ましてや、これからローンを組むなど自殺行為である」と断言したい思います。 http://www.mag2.com/p/money/28796
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