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五十嵐一助教授はなぜ殺されたか?(2)   西岡昌紀
http://www.asyura2.com/09/nihon29/msg/798.html
投稿者 西岡昌紀 日時 2011 年 7 月 16 日 21:58:06: of0poCGGoydL.
 

(転送・転載を歓迎します)

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1749750596&owner_id=6445842

(「五十嵐一助教授はなぜ殺されたか?(1)」http://www.asyura2.com/09/nihon29/msg/797.htmlの続きです)


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 誰が言い出したのか定かではないが、「山師の金隠し(きんかくし)」という俗諺がある。おそらくや金鉱をめぐって素人衆を騙そうとした山師が、もうすぐに金(きん)は底をついてなくなってしまう、との情報を流して価格をつり上げる。もう埋蔵量が尽きたのかと、パニック寸前になったところで、新しい金鉱が発見されて当分の間は大丈夫、とやる。ホッとしたはずみで価格はパニック寸前時の最高値を割るが、全体として金(きん)危機の騒動以前に比較すれば値上げ含みの高値安定を示すのである。
 ここで肝心なのは、素人衆が勝手に想像するように、金の埋蔵量の豊富でしかも採掘しやすい鉱脈から掘っていくのではなしに、山師はわざと少なさそうで堀り難いあたりに注目させる。それだけ金(きん)危機のパニックも、新鉱脈発見の安心感も強まるという次第。
 1973年春から翌年春にかけてのいわゆる第一次オイル・ショックからほぼ20年間を経過した今日の時点で振り返ってみるに、石油価格の変動にも「山師の金隠し」的印象を強く感じるのである。

(五十嵐一『中東ハンパが日本を滅ぼす/アラブは要るがアブラは要らぬ』(徳間書店・1991年5月31日初版)72ページ)


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 数日前、故・五十嵐一筑波大学助教授の著書『中東ハンパが日本を滅ぼす/アラブは要るが、アブラは要らぬ』(徳間書店・1991年5月31日)を読み返して居ました。


この本は、湾岸戦争(1991年)が終結した直後に出版された五十嵐助教授の著作で、アメリカの大勝利に終はった湾岸戦争の意味を問ひながら、日本にとって、中東とは何であるのか、そして、石油とは何であるのかを論じた名著です。本当に、何度読み返しても学ぶ事の有る本だと思ひます。


中でも、2011年7月の今、脱原発が、日本の政治において、現実の可能性に成り始めた中で、この本を読み直す時、五十嵐一助教授(当時)がこの本で論じた石油論、原子力論の正しさを痛感せずには居られません。

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 喉元過ぎれば熱さ忘れる、ではないが確かに第一次オイル・ショック時に叫ばれた代替エネルギーへの転換、とくに石油から原子力への切り替えは、このところ旧(ふる)びた証文に近くなった。当時は21世紀に入る頃には原子力エネルギー50%依存を目指す、などと調子の高かった通産省も、最近では2010年には25%程度とトーン・ダウンし−−近年の実績は15%程度−−原子力発電所の建設計画もそれほど振わない。
 同省のエネルギー長期需給見通しとして、原子力発電所を西暦2000年には4000万キロワット分建設予定と目論んでいたにもかかわらず、計画十年目の現在のところ1600万キロワット分しか完成していないからである。
 顧みれば、原子力エネルギーへの転換を焦った、あるいは焦らされた結果、子供だましの低俗なキャンペーンまで政府は実施していたものである。
 曰く、原子力発電所は安全です、放射線は太陽光線の中にも含まれています式のコピーであるが、原子力発電所の放射能漏れと、大気中に降り注いでくる自然の放射線との根本的相違を無視したサギまがいのPRであった。
 このような似非(えせ)非科学的言辞が身の周りから消滅するに越したことはない。しかし政府当局もずいぶんと心変わりが早いと言おうか、喉元過ぎればの態度を示すものである。
 石油危機の背後にエネルギー危機を読み取る向きからすれば、これまでの安心ぶりやイラク危機に際しての相変わらずの石油ショック騒ぎに、眉をひそめる出来事と映ろう。もっとも、エネルギー危機論者と言っても、その実態はさまざまである。
 原子核融合のフロンティアをきちんと押さえた上で、代替エネルギー論を提起する人から、原子力発電所建設反対は石油会社の陰謀であるとウソブクだけの心情的危機論者まで、幅広い。
 しかし概して言えば、エネルギー経済論的視点が欠如した立論が−−原子力推進派にも反対派にも多いようである。つまり、石油の可採年数にせよ原子力の安全性にせよ、議論が一極集中的になされてきた感がある。
 すでに見てきたように、「山師(やまし)の金隠し(きんかくし)」的テクニックは石油の埋蔵量についても働くわけで、石油価格の高騰につれて確認埋蔵量も増大している。つまりは高くなれば採算がとれると判断して、隠しておいた油井のフタを開けるのである。しかし、だからと言って石油エネルギーと原子力エネルギーは完全に相反し合う、あるいは相互排除的というわけではない。つまりは、石油が尽きた時こそ原子力の出番、というほど単純ではないのである。
 何故ならば、原子力エネルギーの平和利用とはいえ当面のところ原子力発電に頼る、もしくはひとたび電気エネルギーに転換してからでなければ全く利用に供さないのが現実だからである。
 想像して頂きたい。すべてのエネルギーを電気の力で肩替りできるであろうか。可能ではあるが全館暖房を電気で行うにはコストがかかり過ぎる。電気で走る自動車はまだ試作段階であるし、まして原子炉を積んで走る自動車となるとSFの段階である。そして何よりも、当面のところウラン採掘からその運搬に至るまで、タービンを回すにもベルト・コンベアーを動かすにも石油エネルギーを借用しなければならない現実がある。
 つまりは石油も原子力もエネルギー経済学的視点からみて、共存共栄かつ共枯共死なのである。前者から後者への排他的転換など、SF的世界を別にしてはあり得ない。その事情はいわゆるメジャーズと言われる石油企業も熟知していて、それだからこそウラン235はすでにエッソが買い占めたなどという噂が流れもしたのである。
 買い占め云々はともかくも、まっとうなエネルギー産業の担い手ならば石油も原子力も、さらには石炭も天然ガスも−−原子力で天プラができるとでも言うのか!−−各種のエネルギーを按配し、それぞれの相互依存関係と特異不得意の持ち分を検討しているのが真実なのである。


(五十嵐一『中東ハンパが日本を滅ぼす/アラブは要るがアブラは要らぬ』
(徳間書店・1991年)108〜110ページより)

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この文章を今読んで、五十嵐助教授が、今、生きて居たら、と思ふのは、私だけでしょうか?


私は、五十嵐助教授の命を奪った犯人が憎くてたまりません。


(続く)


平成23年7月13日(水)

           西岡昌紀(内科医)

http://blog.livedoor.jp/nishiokamasanori/
(西岡昌紀のブログ)

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■首相「脱・原発依存」表明へ…今夕記者会見
(読売新聞 - 07月13日 14:31)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1670344&media_id=20

首相「脱・原発依存」表明へ…今夕記者会見
(読売新聞 - 07月13日 14:31)


 菅首相は13日夕、首相官邸で記者会見を開き、政府の「エネルギー基本計画」を白紙から見直すとともに、今後のエネルギー政策について「脱・原発依存」を基本にすえる方針を表明する。


 電力不足を懸念する産業界に対しては、新たな電力確保の対策に取り組むよう求めるなど、原子力発電への依存度を下げる姿勢を強調する。ただ、具体策は明確でなく、詳細な時期的メドや、原発に関する数値目標の設定は見送る方向だ。


 首相会見は、東京電力福島第一原発事故を受け、国民の間で原発への不安と政府方針の不透明さに対する不満が高まっていることを受け、自らの言葉で説明するために行われる。


 国のエネルギー基本計画は、昨年6月に策定された。2030年までに少なくとも原発を14基新増設し、全発電量に占める比率を26%から53%へと大幅に引き上げることが柱だが、首相は今回、その撤回を打ち出す。


 

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コメント
 
01. 島唄 2011年7月22日 11:02:44: ZW97PFZHjT5Lg : 3mojW9e0OQ
山師とは山部であり、ユダヤである

ラシュディーの作品「悪魔の詩」はイスラムなどほとんど関係ない。読めばわかる。

当時、神を冒涜するものだとしてファトワ(Fatowa)がイランの宗教指導者ホメイニ氏によって発動された。しかし、当のラシュディーは今でもピンピンしている。

石油産業はロックの利権であり、原子力産業はそのボス、ロス茶の利権である。

五十嵐氏はユダヤ世界金融・金利寄生虫のパシリ、モサド(イスラエル機密諜報工作部隊)によって暗殺された、とみるのが、最も理論的だ。

http://www.anti-rothschild.net/main/07.html


02. 2011年7月23日 03:18:24: FdHkrM6gYw

キチガイ君、

ラシュディーが殺されなかったのは、国家に保護されていたからだろ。
出版に加担した人間が世界中で殺害されている。それも全部モサドがやったのか?



03. 筒井 2011年9月25日 21:24:17: RWgwY2rjj7MiI : Ikv2n2KtTo
 私も論文投稿しましたがエルゼビア関係は不気味です。しかし医療関係者は高い権威を抱いていますし、それが自然科学関係に病理的に広がって、インパクトファクターが大です。もはやこれは公平とは言えず、工学的思考が破壊されようとしています。学術の権威を操るロスチャイルドの手先エルゼビアは存立基盤を試されている。

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