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[事件]ニュース
【元尖閣保安官 講演(1)】
「石原知事まで来られ緊張」リラックスした様子で語り始める
2011.2.14 12:52 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110214/crm11021412530009-n1.htm
沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突をめぐる映像流出事件で、国家公務員法(守秘義務)違反容疑で書類送検され、起訴猶予処分となった一色正春・元海上保安官(44)=依願退職=の講演会が14日午後0時32分、日本外国特派員協会(東京都千代田区)で始まった。
《一色元海上保安官はリラックスした様子で壇上のイスに座る。一色元海上保安官のテーブル上には、近く出版される事件に関する著作が聴衆に見えるように立てかけられ、一色元海上保安官は講演開始の直前に本を手に持ち写真撮影に応じた。聴衆の中には石原慎太郎都知事の姿もある》
《冒頭に司会者が英語で事件の概要を説明し、一色元海上保安官は隣に座る女性通訳の言葉にうなずきながら耳を傾ける。説明終了後、司会者に促されて一色元海上保安官は立ち上がり、講演を始める》
一色元海上保安官はまず「お忙しい中、集まり頂き、ありがとうございます」と挨拶し、「石原知事まで来られ、少し緊張している。こういう席は結婚式以来」と会場の笑いを誘った。そして表情を引き締め、「聞かれたことに正直に応えたい」と続けた。
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【元尖閣保安官 講演(2)】
「“その国”は日本に侵略を開始。ビデオ見れば分かる」と一色元保安官
2011.2.14 13:19
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110214/crm11021413190010-n1.htm
尖閣ビデオ流出事件について講演を続ける一色正春・元海上保安官(44)は、事件の背景にあった漁船衝突事件に関し、「尖閣諸島に領土問題をつくろうという動きが出てきている」と語った。
一色元保安官は海上保安庁の業務について「日本は国土が狭いが、排他的経済水域は広く、これを守っているのが海上保安庁。当然、国境警備隊の仕事も兼ねている」と説明。
さらに、日本の現状に関して、「現在、日本はいくつもの領土問題を抱えています。最近はそれに加え、尖閣諸島にもそういう問題をつくろうという動きが出てきている」と指摘した。
中国は名指しせず、“その国”と表現し、「“その国”は南シナ海で行った方法で日本に侵略を開始したとも受け取れる行動を取り始めた。その一環が、昨年9月に起こったことで、私が11月に流したビデオを見ていただければ分かる」と話した。
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【元尖閣保安官 講演(3)】
「国際紛争を武力で解決しようという動き出ている」
2011.2.14 13:22
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110214/crm11021413220011-n1.htm
尖閣ビデオ流出事件について講演する一色正春・元海上保安官(44)は漁船衝突事件に関して、「「私の考え得る限り、漁船がああいう衝突をすることは考えられない」と述べた。
また、「私の個人的な考えを述べさせていただく」と前置きした上で、「21世紀という時代を迎え、国際紛争を武力で解決しようという動きが出ている」と指摘した。
一色元保安官は「尖閣諸島が自国の領土であると思うなら、証拠に基づき言論で争うべき」と強調し、「私は多くの日本人が平和的な方法で解決したいと思っている。その半面、諸外国、日本周辺の動きを見ていると、力には力で対決しようという人が増えている。私は個人的にそういう解決法を望まない」と述べた。
そして、報道陣に向けて、「もし日本と他国の間に争いが起こったら、片方の言い分でなく、日本の言い分も聞いてほしい」と訴えた。
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【元尖閣保安官 講演(4)】
「国民は誰が本当の情報を流さないか気づき始めた」
2011.2.14 13:38
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110214/crm11021413390012-n1.htm
尖閣ビデオ流出事件について講演する一色正春・元海上保安官(44)は事件に絡んだ国内メディアの報道について「昨年、日本各地で起こった(尖閣衝突事件に絡んだ)デモへの報道姿勢で、国民は数ある選択肢の中から誰が本当の情報を流し、誰が流さないか気づき始めている」と述べた。デモに関する国内の報道が少ないという趣旨の発言とみられる。
その上で「なぜビデオが秘密になったのか。なぜビデオが誰の手によって公開されなかったのか。そういうことを皆が知りたがっている」と訴えた。
さらに「最後になるが、一つお願いがある。尖閣で起きる出来事を、第三者の目で公平、客観的に、事実をぜひ全世界に向けて報道してほしい」と講演を締めくくった。
《一色元海上保安官の講演が終わり、聴衆との質疑応答に移る》
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【元尖閣保安官 講演(5)】
sengoku38の意味は…「一つぐらい秘密あった方が事件忘れられない」
2011.2.14 13:42
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110214/crm11021413420013-n1.htm
尖閣ビデオ流出事件について講演した一色正春・元海上保安官(44)は、引き続き行われた聴衆との質疑応答の中で映像流出時に使用したハンドルネーム「sengoku38」の意味について質問され、「一貫して秘密にしている。捜査当局、家族、弁護士にも言っていない。発表の予定もない」と答えた。
さらにその理由について「一つぐらい秘密が残った方が、事件は忘れられないという気持ちもある」と付け加えた。
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【元尖閣保安官 講演(6)】
「この本を読んでもらえれば分かる」 著作をしっかりPR
2011.2.14 13:48
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110214/crm11021413480014-n1.htm
尖閣ビデオ流出事件について講演した一色正春・元海上保安官(44)は事件の報道に関して質問をされ、「この事件までメディアは常に正しい報道をしていると思ったが、推測、憶測で書いたり、発言したりしている」と批判した。
その上で「最初のころは反論を考えたが、面倒になった。具体的に何があったのかは、この本を読んでもらえれば分かる」と述べ、近く出版される著作をPRした。
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【元尖閣保安官 講演(7)】
未公開映像の中身…「聞いた噂」として2説を紹介
2011.2.14 14:00
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110214/crm11021414010015-n1.htm
尖閣ビデオ流出事件について講演した一色正春・元海上保安官(44)は質疑応答で、編集前の映像について「編集されていたのは、ある目的で編集されていたと思う。編集前のものがあればそれを使用したと思うが、残念ながら私の手元にありませんでした」と述べた。
公開されなかった部分の映像については、「はっきりいって私は知りません。知っていてもこの場でしゃべると身に危険が及ぶので知らないということにしておく」と話し、会場の笑いを誘った。
また、未公開の映像の内容について「私の聞いた噂」と前置きした上で、「(中国人の船長らが)激しく抵抗したシーンが写っていたということが1つ。おとなしく捕まったというのが1つ。その2つの説を聞いているが真相は定かではない」と話した。
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【元尖閣保安官 講演(8)】
「魚釣島上陸に海保は協力?」石原都知事の質問に「協力する」と一色氏
2011.2.14 14:11
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110214/crm11021414120016-n1.htm
尖閣ビデオ流出事件について講演した一色正春・元海上保安官(44)の質疑応答で、石原慎太郎東京都知事が「魚釣島に国会議員が上陸するという提案があれば海上保安庁は協力するか」と質問し、一色元保安官は「船に乗っている者はぜひ協力すると思う」と述べた。
質疑に立った石原知事は「あなたの愛国的行動に国民を代表して、心から敬意と感謝を表する。退職されて残念な結果、極めて遺憾」とあいさつ。
そして「もし起訴されたら発表するビデオがあると言っていたが、どういう内容なのか」「尖閣諸島の魚釣島に国会議員が上陸するという提案があれば海上保安庁は協力するか」と2つの質問をした。
一色元保安官は1つ目の質問に「退職というのは組織のルールを破ったけじめ、後悔はしていない」と述べた上で、「起訴ではなく、逮捕されればビデオが出るという話だった。内容は大阪の読売テレビで放送されている。私が出頭する前に受けたインタビューで、逮捕されれば私の真の声が届かなくなるとインタビューを受けた」と話した。
また、2つ目の質問に絡み、尖閣諸島周辺について「領土とか領海ではなく、(あの海域では)数年前に数万トンの船が座礁している。そのとき、灯台をつくるチャンスだった」と説明。
そして、魚釣島上陸計画については、「海上保安庁にもいろんな考えがある。本部、保安部、船に乗る者は必ずしも一致していない。船に乗っている者はぜひ協力すると思う」と述べ、「もし海上保安庁が協力しないというのであれば、防衛省というのもある。なにより都知事であれば都の船がたくさんあると思う。いずれにせよ行く方法はたくさんある、あとは行こうという気持ちだけ」と語った。
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【元尖閣保安官 講演(9)】
「中国はビデオ公開するよう日本に圧力を」
2011.2.14 14:21
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110214/crm11021414220018-n1.htm
尖閣ビデオ流出事件について講演した一色正春・元海上保安官(44)は質疑応答で中国政府に対して言いたいことを問われ、「日本政府にビデオを公開するよう圧力をかけてほしい」と述べた。
一色元保安官は講演中に中国を“その国”と表現したことを問われ、「“その国”とあえて言ったのは、想像力で考えていただきたかった」と説明。
中国が日本のGDP(国内総生産)を抜いて2位になったことについては「特に個人として関心がない。物質的な豊かさだけでなく、精神的な豊かさがあると思う。2位だとか3位だとかに特に感想はない」と話した。
また、中国政府に意見できるならば、「中国政府から日本政府に圧力かけて、あのビデオを公開しなさいと(言ってほしい)。中国政府も『船長が殴られた』と言っているので真実が明らかになればいい」と語った。
また、「『sengoku38』は『悪いヤツは仙谷さんや』と京都弁で言っているのではないか」との報道陣の問いには「ご想像にお任せします」と答えた。
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【元尖閣保安官 講演(10)】
ユーチューブ公開「見る人で考え違う、それこそがいい」
2011.2.14 14:41
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110214/crm11021414420019-n1.htm
尖閣ビデオ流出事件について講演した一色正春・元海上保安官(44)は、質疑応答で動画投稿サイト「ユーチューブ」で映像を公開した理由を問われ、「見る人見る人で感想、考えが違う、それこそがいいことだ」と語った。
一色元保安官は「ユーチューブは自分1人で最初から最後までできる」とユーチューブで公開した理由を説明。「メディアに持ち込んでしまえばある程度、他人にネタを預ける形になる。一度(CNN東京支局で)試したがダメだという結論に達した」と語った。
また、「テレビ局では(映像を)44分間まるまる流すことは難しかったと思う」と「あのような形で漠然とビデオを流すことで、『これが本物か』と客観的な目で見ることになる」と述べた。
さらに、「テレビ局だとどうしても解説者が解説する。(ユーチューブでの公開は)見る人見る人で感想、考えが違う、それこそがいいことだ。理由はまだあるが結果的には(公開して)よかったと思う」と語った。
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【元尖閣保安官 講演(11)】
「次の策考えた」ユーチューブによる拡散失敗も想定
2011.2.14 14:45
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110214/crm11021414460020-n1.htm
尖閣ビデオ流出事件について講演した一色正春・元海上保安官(44)は自身がインターネットの動画サイト「ユーチューブ」に投稿した衝突映像が拡散した様子に関して、「スピードは予想したより速かった。でも本物だから、1週間、2週間すれば拡がると思った」と語った。
さらに「万が一、失敗した場合について次の策を考えていた」と打ち明けたが、その方法については「それはマネをする人がでたら困るので言いません」と明言を避けた。
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【元尖閣保安官 講演(12)】
「隠すべき秘密もある」ウィキリークスとの違い強調
2011.2.14 14:49
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110214/crm11021414490021-n1.htm
尖閣ビデオ流出事件について講演した一色正春・元海上保安官(44)は民間の内部告発サイト「ウィキリークス」に関する見解を尋ねられ、「私とは主張などが違う。ウィキリークスについては『すべての秘密を明らかにせよ』という主張だと受け止めている。私は政府の側で働いていて、隠さないといけない秘密があることを理解している」と述べ、自身とウィキリークスとの違いを強調した。
その上で「明らかにすべき情報」と「隠すべき秘密」の境目について「(線引きは)非常に難しいと思う。ただ今回の件(衝突映像)はボーダーラインを遙かに(明らかにすべき情報へ)越えていたと私が勝手に判断していた」と説明した。
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【元尖閣保安官 講演(13)(完)】
「英雄ではない。当たり前」の言葉に会場から拍手
2011.2.14 14:57
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110214/crm11021414570022-n1.htm
尖閣ビデオ流出事件について講演した一色正春・元海上保安官(44)は質疑応答の終盤、質問者から「英雄」「ヒーロー」とたたえられ、「英雄とかヒーローとか言われるのは間違っている。むしろ当たり前のことと受け止められるように日本がなっていけばいいと思う」と切り返した。
一色元海上保安官は「昔は日本人がそういう考え方をしていた。それが最近失われていることを心配している。以上です」と質疑応答を締めくくり、会場から拍手がわいた。講演会は午後2時5分に終了した。
=おわり
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