08. taked4700 2011年1月21日 18:51:45: 9XFNe/BiX575U
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http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110121k0000m040093000c.html 東金の5歳園児殺害:被告の母親が謝罪「ひたすら私の責任」−−第3回公判 /千葉 東金市で08年9月、保育園児、成田幸満ちゃん(当時5歳)が殺害された事件で、殺人などの罪に問われている無職、勝木諒被告(23)の第3回公判(栃木力裁判長)が12日千葉地裁であり、証人尋問で勝木被告の母親は「ひたすら私の責任で償いようもない」と謝罪した。この日は証人尋問のほか被告人質問があり、被害者参加制度に基づき、遺族の代理人が尋問と質問を行った。【中川聡子、駒木智一】 12日に出廷した証人は、県立東金養護学校高等部(当時)で被告の担任だった女性教諭▽茂原市の中核地域生活支援センターの男性所長▽被告の母親。 女性教諭は当時の被告について「おしゃべり好きで優しい印象。暴力を振るったりけんかする場面は見たことがない」と証言。その一方で「人との距離感がつかめない様子があった」とも語った。 一方、男性所長は、被告が事件前ほとんど福祉的支援を受けていないと指摘。「就学前に本人や家族が療育指導を受け、家族は障害への理解を深め、愛情と時間をかけ育てる必要があった。被告が母親との関係から抜け出せず、周囲との関係性を築く能力を獲得できなかった」と述べ、社会生活を広げる手助けを得ていれば、事件を防げた可能性があったとした。 被告の母親は「(障害について相談する相手は)いなかった。障害への認識不足で愛情を素直に表現できなかった」と心情を吐露。「被害者と遺族にただただ申し訳ない」と涙ぐんだ。 公判で、遺族代理人の安福謙二弁護士も母親に尋問した。この中で、母親から遺族への謝罪の手紙に「息子の潔白を信じ、能力、性格からもあり得ないと確信していた」とあったことを明らかにし、母親に「逮捕後、遺族と同様事件に向き合うべきだったのでは」と問いかけた。母親は「おっしゃる通り」「今は重く受け止めています」とうなだれた。 一方、被告人質問は弁護側、検察側と遺族代理人が行った。代理人の問いに、勝木被告は殺害動機を「感情が制御できなかっただけ」と説明。「(事件でまだ話していないことは)ありません」と答えた。「逮捕前から女児に謝る気持ちは」との質問には、しばらく沈黙し「少しはありました」と答えた。 遺族代理人は閉廷後「事件の詳細も謝罪が本気かも分からなかった。女児の母親も『分からない』と話していた」と語った。13日の証人尋問では精神鑑定の担当医らが出廷し、争点の訴訟能力や責任能力について証言する予定。 【関連記事】 東金園児殺害:被告 裁判官の意味「分かりません」 毎日新聞 2011年1月13日 地方版 http://mainichi.jp/area/chiba/news/20110114ddlk12040153000c.html 東金の5歳園児殺害:「暴走モード」とは? 精神科医2人の見解対立−−公判 /千葉 被告人質問で自ら述べた「暴走モード」とは、何だったのか−−。東金市で08年9月、保育園児、成田幸満ちゃん(当時5歳)が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた東金市の無職、勝木諒被告(23)の第4回公判が13日、千葉地裁(栃木力裁判長)であった。争点である訴訟能力や責任能力を巡り、検察側と弁護側の証人として出廷した2人の精神科医の見解が真っ向から対立した。【中川聡子、駒木智一】 ◇訴訟・責任能力巡り議論 勝木被告は公判や捜査段階で、殺害時の自身の精神状態を「暴走モード」などと表現。この言葉について、アニメでロボットが制御不能になった状態だと説明している。 これについて、検察側証人として出廷した千葉大医学部の藤崎美久講師(精神医学)は「(女児への)怒り」と解釈。「他の2罪と区別できる精神状態とは言えない。長く続いていないし、引き起こす精神症状も見受けられない」とした。 一方、弁護側証人の岐阜大医学部の高岡健准教授(精神病理学)は、「(暴走モードになったのは)ゲームに負けたときだけ」という被告の発言を挙げ、普段は温厚な人格であり、殺害行為は異常な精神状態で起こされたと主張した。 ◇ 検察側証人の藤崎氏は、訴訟能力も責任能力も、ともにあるという立場。訴訟能力について、「(鑑定のための)面接時に『検察側は自分の敵、弁護側は味方』などと話した」と証言し、「訴訟能力がないとは言えない」と指摘した。 事件について、知的障害の影響でストレスに耐える力が低くなり、女児に「帰りたい」「バカ」などと言われ短絡的、衝動的に殺害に及んだと分析。その上で、「気分の大きな波や幻覚などの精神症状は見られない」と指摘した。 さらに、面接時、浴室で殺害したのはなぜかとの質問に「自分の部屋だと汚れる。母親に怒られる」などと答え、殺害後に女児の遺体や服を捨てたことなどからも「殺害動機は十分理解できるし、目的に沿って一貫した行動を取っている。善悪の判断能力や行動制御能力は著しく障害されてはいない」と結論づけた。 ◇ 弁護側証人の岐阜大医学部の高岡氏は、被告に訴訟能力はなく、責任能力も限定的だと主張した。 被告の能力や傾向について、「被告人質問などで刑事手続きを自分なりの言葉で説明できていない。コミュニケーション能力が低く、自尊感情を傷つけないよう他人に容易に迎合する」と指摘。自らの事件について弁護人の援助を受ける能力や刑事手続きの理解力はないと述べた。 また、事件について▽「女児に『バカ』と言われた」などとする動機で、殺害という重大行為に至るのは理解しがたい▽普段は温厚でトラブルを起こしたことがないとされる被告の人格から、殺人を犯すのは異常な事態と判断される−−などと指摘。これらの点から責任能力について、心神耗弱状態で突発的に殺害したと指摘した。 殺害後に衣服を自宅から投げ捨て、白昼の住宅街で女児の遺体を運び遺棄した行動は、証拠隠滅とは言えないとし、行動制御能力も著しく低下していたと主張。限定責任能力にとどまるとした。 【関連記事】 東金園児殺害:被告 裁判官の意味「分かりません」 東金の5歳園児殺害:被告の母親が謝罪「ひたすら私の責任」−−第3回公判 /千葉 毎日新聞 2011年1月14日 地方版 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20101222k0000e040031000c.html 東金園児殺害:被告 裁判官の意味「分かりません」 千葉県東金市で08年9月、保育園児の成田幸満(ゆきまろ)ちゃん(当時5歳)が殺害された事件で、殺人罪などに問われた同市の無職、勝木諒被告(23)は22日、千葉地裁(栃木力裁判長)での被告人質問で「裁判官」の意味を「分かりません」と答えた。 勝木被告は、公判の争点の「訴訟能力」の意味を尋ねられ約1分沈黙し、落ち着かない様子で「分かりません」。弁護側はスクリーンに裁判官や検察官、弁護人、証人などの文字を映し意味を尋ねたが、勝木被告は「分かりません」を連発。被害者や遺族への気持ちを問われた際は「ただただ、ごめんなさいと言いたい」と答えた。 弁護側は「軽度の知的障害」を理由に責任能力や訴訟能力を争い、公判停止を求める方針。停止を認めるか退けるかという地裁の判断に、被告人質問での受け答えの様子や供述内容が大きな影響を与えそうだ。勝木被告は17日の初公判で起訴内容を認めている。 起訴状によると▽08年9月21日、路上で見かけた幸満ちゃんをマンション自室に連れ込み(未成年者略取罪)▽浴槽に沈めて水死させ(殺人罪)▽遺体を近くの資材置き場周辺に捨てた(死体遺棄罪)−−とされる。【中川聡子、駒木智一】 【関連記事】 【事件の一報】21歳男「遺体置いた」遺棄容疑で逮捕 毎日新聞 2010年12月22日 11時14分(最終更新 12月22日 12時40分) http://mainichi.jp/area/chiba/news/20110113ddlk12040101000c.html 東金の5歳園児殺害:被告の母親が謝罪「ひたすら私の責任」−−第3回公判 /千葉 東金市で08年9月、保育園児、成田幸満ちゃん(当時5歳)が殺害された事件で、殺人などの罪に問われている無職、勝木諒被告(23)の第3回公判(栃木力裁判長)が12日千葉地裁であり、証人尋問で勝木被告の母親は「ひたすら私の責任で償いようもない」と謝罪した。この日は証人尋問のほか被告人質問があり、被害者参加制度に基づき、遺族の代理人が尋問と質問を行った。【中川聡子、駒木智一】 12日に出廷した証人は、県立東金養護学校高等部(当時)で被告の担任だった女性教諭▽茂原市の中核地域生活支援センターの男性所長▽被告の母親。 女性教諭は当時の被告について「おしゃべり好きで優しい印象。暴力を振るったりけんかする場面は見たことがない」と証言。その一方で「人との距離感がつかめない様子があった」とも語った。 一方、男性所長は、被告が事件前ほとんど福祉的支援を受けていないと指摘。「就学前に本人や家族が療育指導を受け、家族は障害への理解を深め、愛情と時間をかけ育てる必要があった。被告が母親との関係から抜け出せず、周囲との関係性を築く能力を獲得できなかった」と述べ、社会生活を広げる手助けを得ていれば、事件を防げた可能性があったとした。 被告の母親は「(障害について相談する相手は)いなかった。障害への認識不足で愛情を素直に表現できなかった」と心情を吐露。「被害者と遺族にただただ申し訳ない」と涙ぐんだ。 公判で、遺族代理人の安福謙二弁護士も母親に尋問した。この中で、母親から遺族への謝罪の手紙に「息子の潔白を信じ、能力、性格からもあり得ないと確信していた」とあったことを明らかにし、母親に「逮捕後、遺族と同様事件に向き合うべきだったのでは」と問いかけた。母親は「おっしゃる通り」「今は重く受け止めています」とうなだれた。 一方、被告人質問は弁護側、検察側と遺族代理人が行った。代理人の問いに、勝木被告は殺害動機を「感情が制御できなかっただけ」と説明。「(事件でまだ話していないことは)ありません」と答えた。「逮捕前から女児に謝る気持ちは」との質問には、しばらく沈黙し「少しはありました」と答えた。 遺族代理人は閉廷後「事件の詳細も謝罪が本気かも分からなかった。女児の母親も『分からない』と話していた」と語った。13日の証人尋問では精神鑑定の担当医らが出廷し、争点の訴訟能力や責任能力について証言する予定。 【関連記事】 東金園児殺害:被告 裁判官の意味「分かりません」 毎日新聞 2011年1月13日 地方版 http://mainichi.jp/area/chiba/news/20110121ddlk12040155000c.html 東金の5歳園児殺害:論告求刑公判 母・多恵子さんがコメント /千葉 ◇「幸満の気持ちに応えたか自問自答」 成田幸満ちゃんの母多恵子さんが結審後に発表したコメントは、概略以下の通り。 ◇ ◇ 本日、裁判所の審理が終わり、判決を待つばかりとなりました。裁判所・検察庁の皆様、マスコミの皆様、数多くの関係者の皆様方に特段のご配慮やご支援を頂き、ここまでたどり着いたとの思いです。 裁判が始まるまでは、笑い顔の元気にしていた時の幸満の夢ばかりを見ておりました。それが、裁判が始まってからは、警察署の霊安室で変わり果てた幸満や、司法解剖から帰ってきた全身縫い跡だらけの姿になった幸満の夢ばかりとなりました。きっと、幸満が私に、裁判をしっかりと見て、何一つ聞き漏らさないでね、と言っているのだなと思い、この1カ月を過ごして参りました。 今は、その幸満の気持ちに応えられたのかと、自問自答を致しております。その上で、裁判所のご判断がどのようなものになるかを見届けて参りたいと思っております。本日はありがとうございました。どうかこれからもよろしくお願い致します。 http://mainichi.jp/area/chiba/news/20110121ddlk12040149000c.html 東金の5歳園児殺害:論告求刑公判 遺族「ただ涙あふれてくる」 /千葉 ◇「一生罪に向き合って」 ◇勝木被告、意見朗読「ひたすら謝りたい」 「ただ涙があふれてくる。知的障害があっても、なくても許せない」。東金市で08年9月、保育園児の成田幸満(ゆきまろ)ちゃん(当時5歳)が殺害された事件の論告求刑公判で、遺族は涙ながらに厳しい処罰感情を訴えた。一方、殺人などの罪に問われた勝木諒被告(23)は「今すごく後悔しています。ひたすら謝りたい」と気持ちを朗読し、謝罪の言葉を述べた。判決は3月4日に言い渡される。(検察側の論告要旨は22日に掲載します)【中川聡子、駒木智一】 ◇遺族の心情 公判ではこの日、被害女児の母、成田多恵子さんの証人尋問があった。 成田さんは、傍聴席と被告人席から見えないようついたてで仕切られた証言台に立ち、女児を「いつも一緒にいた一番大切な宝物」と表現した。公判参加で気持ちがどう変化したかを聞かれ、「警察署で対面した遺体の姿、解剖され冷たくなった娘をよく思い出す。娘を助けられず、悔しい」と悲痛な心情を吐露した。 勝木被告に対しては「知的障害があるから刑を減軽するのは納得できない」と訴え、その上で「かつては命をもって償ってほしいと思っていた。公判に参加し、一生をかけて犯した罪に向き合い反省し謝罪してほしいと思うようになった」と述べた。 続いて、女児の祖父の意見陳述があった。祖父は「『幸満』の名前の通り、幸せいっぱいに育ってほしいという願いもむなしく、生涯を終えた。地獄に突き落とされた気分。今まで、涙がこんなに出るものだとは知らなかった」と、声を詰まらせながら陳述。「被害者にとって事件は永遠に解決しない。刑に服せば罪を償ったとされることは、我慢ならない。被告人には被害者の気持ちを考えてほしい」と訴えた。 ◇遺族の求刑 女児の遺族は被害者参加制度に基づき公判に参加。検察側が勝木被告に懲役20年を求刑した後、遺族代理人も論告求刑を行った。 代理人の安福謙二弁護士は、被告弁護団が公判前整理手続きで無罪を主張し続けた上、初公判直前に起訴内容を認める方針に転換した点に言及。「遺族は捨て置かれた。被告の更生、福祉的支援の観点からも弁護側の姿勢は疑問だ」と厳しく批判した。 その上で、被告に対して「真摯(しんし)な反省の態度もなく規範意識の欠如も改善していない。遺族は女児の非業の死を一生背負う。被告も一生かけて罪に向き合うべきだ」と訴え、無期懲役を求刑した。 ◇被告の謝罪 勝木被告は閉廷の間際に、栃木裁判長から「最後に言いたいことがあれば述べてください」と問いかけられた。被告は自席から立ち上がり、証言台で自筆の便せんを手に持ち、意見を読み上げた。 「遺族の皆様へ」と題し、たびたび口ごもりつつ「(公判前整理手続きが長引き)裁判を行うことが遅くなり、誠に申し訳ありませんでした」「ひたすら、ひたすら謝りたいです」「悪いのは全部私です」などと述べた。 ◇検察・弁護側 検察側は論告で、争点となっている訴訟能力、責任能力のいずれもあると主張し、懲役20年を求刑した。論告で「軽度の知的障害の影響はごくわずかで、過度の考慮は疑問」と指摘。「被害女児に落ち度はなく、家族も防ぎようのない状況。遺体を物のように扱う残酷な犯行」と述べた。 これに対し、弁護側は最終弁論で、被告に訴訟能力がないとして公判停止を求めた。その上で、仮に訴訟能力があったとしても、殺人罪に関しては責任能力は限定的で刑は減軽されるべきだと主張。「衝動的、場当たり的で計画性のない犯行。『大胆で悪質』との検察側の指摘は、障害の影響で合理的な選択ができなかった結果だ」と指摘した。また「同じ犯罪でも被告の能力や立場によってその性質は違う。被告はつたなくても必死に反省しており、今後は福祉的支援で再犯は防げる」と訴えた。 |