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【「詐欺師だってがんばってるんだよォ」w】 新手口「ブラック円」詐欺が日本で同時多発中!――その元は有名な「ブラックドル」詐欺
むか〜し、むか〜し、おったとさ。
ケチでまぬけな、欲ボケの
欲ぼけ欲太郎じいさんが、
ポンポコだぬきにだまされて、
葉っぱを1万円札だと思い込み、
真っ黒な葉っぱの山を、
数百万円もだして買い取って
魔法のクスリをかけたけど、
やっぱり葉っぱのままだった……
欲ボケはワラシでも引っかからない
見えすいたウソに、ころりとだまされて
スッカラカンになったとさ。(笑)
めでたし、めでたし……
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
O 。
, ─ヽ
________ /,/\ヾ\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|__|__|__|_ __((´∀`\ )< というお話だったとサ
|_|__|__|__ /ノへゝ/''' )ヽ \_________
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|_|_| 从.从从 | \__ ̄ ̄⊂|丿/
|__|| 从人人从. | /\__/::::::|||
|_|_|///ヽヾ\ / ::::::::::::ゝ/||
────────(~〜ヽ::::::::::::|/ = 完 =
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http://www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20090603/157580/
(日経ビジネス)
松村喜秀 あなたを狙う「犯罪テクノロジー」
新手口「ブラック円」詐欺が日本で同時多発中! ――その元は有名な「ブラックドル」詐欺
松村テクノロジー社長 松村喜秀
2009年 6月4日
●「ブラックドル」という「夢物語」
読者の皆さんは、「ブラックドル」の噂をお聞きになったことがあるだろうか?
見た目は紙幣の大きさにカットされた、ただの黒い紙。これが「米国100ドル札に特殊な処理をして黒くしてある」という触れ込みになっている。特殊な薬品を垂らし、電子レンジでチンするだけで、色が落ちてドル紙幣に変わるという代物だ。
もちろんこれは、「真っ黒」ならぬ「真っ赤なウソ」。単なる詐欺である。手口は後でお話しするとして、その実態は、「ドル札」どころか、見た目通りの「ただの黒い紙」でしかない。
100ドル紙幣と偽った黒い紙を1枚50ドルや5000円で大量に売りつけ、併せて「色を抜いてドル札に戻す」特殊な薬品という名目の瓶詰め液体を、250万円とか800万円近い値で買わせる。――とまあ、これが典型だ。
こんな詐欺に引っかかる人がいるのか疑問に思うだろうが、実際に、日本でも何百万円も何千万円もだまされた人が多いのだ。
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http://www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20090603/157580/?P=2
●ついに登場した「ブラック円」詐欺
実は先日、私は、ブラックドルならぬ「ブラック円」を初めて目撃した。舞台はもちろん日本だ。私の元に、黒い紙10枚ほどと「チンして本物に変わった」という1万円札が、鑑定に持ち込まれたのだ。
「黒い紙」自体は前にもチェックしたことがあるが、薬品で処理して「本物に変わった」という触れ込みの紙幣を鑑定したのは、初めてのことだった。たしかになんらかの酸系の薬品に浸したようで、ホログラムが溶けており、全体的に2ミリほど縮んでいたが、これは本物の1万円札だった。
鑑定を依頼した人が自分で試したのだろう、黒い紙のほうは端っこが引きちぎられたり、液体に浸した跡があった。
もちろん「ブラックドル詐欺」の日本円版だとすぐわかったので、持ち込んだ人には事情を話して「決して相手にするな」と忠告したのだが、その後、何の連絡もない。連絡先を教えてくれなかったので、こちらから電話することもできない。
ひょっとすると取り引きに応じてしまったのではないかと、心配している。
さらに、もう1件、同じような「ブラック円」詐欺事件に立ち会った。相手(詐欺グループ)と話すので、一緒に同行してほしいと頼まれ、その人の友達ということにしてついていったのだ。
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http://www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20090603/157580/?P=3
●「ブラック円」詐欺の現場に同席する
ある金曜の午後、場所は、ちょっといかがわしい雰囲気の喫茶店だ。相手は詐欺で有名なアフリカ某国人と思われる黒人と日本人。その黒人は、実に巧みに、ブラック円が日本に持ち込まれた経緯を語り、いかにすばらしいチャンスかを上手な日本語で語り続けた。
彼はパリッとしたスーツを着込み、自分はアフリカのある国の大統領側近だと語る。その口調がいかにも真剣で、たしかに話しぶりもその地位を感じさせるから大したものだ。
私はその手の作り話は何度も聞いているので、吹き出しそうになりながらも、正体がばれないようにおとなしくしていた。犯人グループの日本人はいわゆるサクラで、「自分もブラック円を買って、本当に得した」と合いの手を入れる。
ふと、隣に座る依頼者を見ると、すっかり雰囲気に飲まれ、話を信じ込んでいる様子だ。彼らは雰囲気作りが巧みだから、荒唐無稽な話でも次第に真実味を帯びてくる。たしかに予備知識ゼロでは、だまされるのも無理はないなと思ったものだ。
相手は、その場で決断しろと迫る。この手の詐欺は、被害者が気付く前に高飛びするため、金曜日に行われることが多い。明日には帰国しなければならないとか、商談っぽい電話が相手の携帯に入って「いま決断しないと、明日、この人に譲ることになっている」などとせかすのも、よくある手口だ。もちろん即答せず、うまくその場を逃げた。
依頼者には「二度と彼らに接触するな」と言い聞かせたが、その後、その依頼者からも音信が途絶えた。彼もひょっとすると、だまされたのではないだろうか。
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http://www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20090603/157580/?P=4
●詐欺の背景は、ODA資金流出という「国家的作り話」
ブラックドルやブラック円の作り話の背景は、国家的なレベル。この手の荒唐無稽なウソは、大きければ大きいほどだまされやすい。「M資金詐欺」と同じことだ。
典型的なストーリーは、アフリカの某国がクーデターに巻き込まれ、隣国などに亡命した大統領が持っていた資金の「一部が流出した」というもの。
なぜ紙幣を黒くするのかというと、アメリカや日本などからODA(政府開発援助)として受け取った資金を「不正に隠すため」という設定になっている。
たとえば1000万ドルのODAを受けたとすると、大統領はすべてを国庫に納めず半分の500万ドルを着服する。ばれないよう、札に特殊な処理を加えて真っ黒にするのだという。真っ赤な「レッドドル」、真っ白の「ホワイトドル」などという場合もある。
それを箱詰めし、常時、緊急用トラックに積み込んでおく。そして、クーデターなどの非常事態が起きると、そのトラックに飛び乗って、大統領が隣国に亡命する。隣国は巨額の金が手に入るので、大統領の身を守るという「筋書き」である。
その際、混乱に乗じて「側近が一部を持ち出し、それが日本にやって来た」というわけだ。米ドルならともかく、なぜアフリカへのODAが日本円なのかと当然、誰もが不思議に思うが、もっともらしく「日本円を国際通貨として流通させたい麻生政権が大量に日本円でODAを配っている」などといいわけをちゃんと用意している。
いってみれば、「資金を持ち出すのにあなたの協力が欲しい」と持ちかける「ナイジェリア詐欺」のバリエーションだ。私が立ち会った詐欺事件では、なんとイタリアンマフィアまで話に登場し、ブラック円がイタリアに大量保管されているという尾ひれが付け加えていた。
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http://www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20090603/157580/?P=5
●「ブラックドル」「ブラック円」を「札に戻す」方法とは
さて、このブラックドルやブラック円をどのように本物に戻すかというと、水に漬けた「黒い紙」に、ほんの一滴、特殊な薬剤を垂らし、電子レンジでチンするだけ。すると、あら不思議、手品のごとく本物の紙幣が現れる。
もちろんこれは、単に紙と札を取り替えるだけの「まさに子供だましの手品」なのだが、話を信じかけている人には、その一滴が魔法の薬に思えるらしい。
日本の紙幣には鉄分が含まれているので、水を含ませて電子レンジにかけると、マイクロ波が金属に反応してバチバチ火花が出るはずだ。私に鑑定を依頼した人はそんなことを言っていなかったので、電子レンジ自体も、マイクロ波が出ないように改造されていたのかもしれない。
この「特殊薬剤」と称する瓶詰め液体が、詐欺の現場では、小瓶で250万〜280万円、大瓶で650万〜780万円もする。通常、100ドル紙幣のブラックドルも1万円のブラック円も半額の50ドル、5000円で取り引きされる。
犯人にとっては、紙切れ1枚が5000円になり、さらに単なる液体が何百万円もで売れるのだから、笑いが止まらないだろう。
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http://www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20090603/157580/?P=6
●「ブラック円詐欺」同時発生の背景に、「犯罪グループあり」か
今回、同時期に二組のグループが犯行を企てたことから、おそらく大元は同じだろう。同じボスの命令で、末端の実行犯が動いた。ひょっとすると、もっと実行犯がいるかもしれない。
通常は多くても数千万円単位なのだが、今回は3億円規模の詐欺である点が特徴的だ。かなり大がかりに犯行を仕掛けているおそれもある。
「ブラックドル」は元手がタダ同然の詐欺なので、過去、日本でも何度も発生している。たとえば、ある外国料理レストランの常連客だった会社社長が、そのレストランの店長に「友達」を紹介され、ブラックドルと薬で800万円近く盗られた事件もあった。
このときも、店長の紹介した男が某国の元大統領の片腕という作り話で、会社社長をころりとだましている。
そもそも、自分たちが持っている薬と「黒い紙」で1万円札が手に入るのなら、なにも赤の他人に半額で売らなくても、自分たちで元に戻して使えばいいだけの話だ。誰もがこう考えるだろうが、彼らは「カモの疑問」など、とうに承知だ。「外国人だから大量の日本円を持てば怪しまれる」「あなたが払う日本円もエージェントに渡し、私の手元にはドルしか来ないから、私が大量の日本円を持つことにはならない」「あなたがいい人だから話している」とかなんとか、必ず「答え」が用意してある。
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http://www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20090603/157580/?P=7
●旅行先でも「ブラックドル」詐欺が発生
「ブラックドル」詐欺は、日本国内だけのものではない。タイを旅行した日本人男性が、たまたま知り合った現地在住の日本人の若者にだまされて、ブラックドルを1500万円分買ってしまった事件も知っている。
このときは、巧妙な仕掛けがあった。空港に降り立った男性の前で、若者2人が殴り合いのケンカを始め、親切にも仲裁で入った男性の前で「こいつが大切な3万円落としやがった」とケンカの理由を語ったらしい。
人のよい男性は3万円を貸してやったところ、翌日、ホテルに3万円を返しに来た。これも詐欺のための予定の行動なのだが、男性は感激して、すっかり彼らを信用してしまった。
その後彼は、いとも簡単にブラックドルをつかまされてしまったというわけだ。
犯人たちは心理のアヤを突いて巧みに仕掛けるので、術中にはまると簡単にだまされてしまう。こうした手口があることを知っておくべきだが、もっと重要なことは「下心は持つな」ということだ。
「1万円や100ドルを半値で手に入れよう」などという欲があるから、引っかかる。考えてみてほしい。そうした行為は不正なものだ。だいたい、仮にそういう話が本当だったとしても、どうしてそんな儲け話が「赤の他人」である自分に降ってわくのか。普通は一族郎党や友人で独占してしまうはずだ。
うまい話など、世の中にはない。そう自分に言い聞かせれば、詐欺に巻き込まれる危険性は減る。もちろん犯罪としては悪いのは詐欺師なわけだが、引っかかる一因は「だまされる側にもある」ということを、肝に銘じてほしい。
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松村喜秀(まつむらよしひで)
松村テクノロジー社長。偽札鑑定士。セキュリティーアドバイザー。
1949年島根県生まれ。大手電機メーカーを経て独立、センサー技術などを手掛けるフリーの設計士となる。1983年、産業用機器設計・試作品製作を行う松村エンジニアリング設立。87年、ソウルオリンピック向けに偽札鑑別機開発を大手企業より依頼され、翌年開発に成功、販売。北朝鮮製と思われる偽100ドル札を発見、「スーパーK」と命名し、世界的に有名となる。その後も多くの精巧な偽札を見破り、各国メディアに掲載、出演。
世界中の特殊捜査機関の講師・顧問を務め、日本の大学で講師も務める。偽札鑑別機以外にも大手が真似できない特殊セキュリティー機器、指紋照合装置などを開発、約250件の特許を取得。クリスチャンであり、米国基地教会で長老(エルダー)を務める。
主な著作に、「ビッグバンで偽ドルがやってくる(旬報社)、「偽造鑑定人調査ファイル」(講談社)、「スキミング〜知らないうちに預金が抜き盗られる」(扶桑社)、「アナタの財布も危ない!ニセ札の恐怖」(扶桑社)。
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