http://www.asyura2.com/09/news8/msg/954.html
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投稿者より〜以下は、7月14日付『日刊スポーツ』4面のプロ野球記事です。この記事、単なるスポーツニュースとして読み流してはいけないと思います。少し、大げさな言い回しをしますと、読み解き方しだいで、ここから日本の近未来が見えてくるはずです。すべてを論理的に語ることはできませんが、私が想像するところを後述します。
(14日付日刊スポーツ記事、転載開始)
バレンティンが驚弾を連発した。1回、今季30発目はバックスクリーンへ一直線。推定135メートル弾の特大ソロ。2回には通算93発目で初の満塁アーチ。左翼席の上段に着弾する推定130メートル弾。両リーグトップを独走する2発とも、打った瞬間に本塁打を確信させ、広島の外野陣も、その場を動けなかった。
(中略)
シーズン57発ペース。故障で12試合に欠場しており、出場試合数で換算すれば68発ペースの量産ぶりだ。
(転載了)
投稿者コメント〜
いわゆる「飛ぶボール」隠蔽問題が大きく報道されたのは記憶に新しいところです。加藤コミッショナーが「関知してなかった」と言って、顰蹙をかいました。公式球にはコミッショナー名の刻印があり、「関知してなかった」ことが本当なら、コミッショナーの存在そのものが不要であり、知っていて「関知していなかった」と言ったのなら(読売新聞寄りで親米派といわれる)加藤氏は嘘をついていたことになります(以上は、朝日新聞記事の要旨)。(ライバル新聞への恰好の攻撃材料として)朝日新聞系メディアが、この「事件」を連日大きく取り上げましたが、事の本質は、プロ野球界の不祥事という次元を超えたものである可能性が高いと思います。それは、大げさに聞こえるかもしれませんが、日本の政治・経済深部における地殻変動を暗示するほどのものだと見ています。ここを詳しく語ることは一種のタブーにふれることになりますが、以下、可能な範囲で明白な事実にあげ、私の想像するところを述べておきます。
(1)日本プロ野球機構の公式球を「国際標準」に変更したのは、WBCに対応するためだけでなく、MLBの強い要請であったことは、様々の状況証拠から推認可能である。おそらく、第3回WBC終了時期にあわせて、「隠密裏」に「飛ぶボール」に変更し、シーズン途中で変更の事実を認めたことまで含めて、すべては予定スケジュールであったと考えられる。
(2)ヤクルトスワローズは、球団買収以来ずっと、読売側に配慮した経営を行っている。それは、以下の事実から明らかである。
◦ 買収時のオーナーは、かつての巨人ホームグラウンド・後楽園球場に年間指定席を持つ熱烈な巨人ファンで有名だった。球団買収話は読売側の口利きであったとさえ言われていた。
◦ ヤクルトが広岡達郎(元巨人)を監督に招いて優勝したとき、広岡氏の更なるチーム強化策提案に対して、球団フロントは(ヤクルト本社の意向として)「連続優勝する必要はない」ことを暗に仄めかし、優勝の最大の貢献者・マニエルをトレード放出した。
◦ ヤクルトは、外国人選手の獲得実績で定評がある。おそらく、(読売サイドを介した)MLBとの何らかの太いパイプがあるのだろう。そして、大活躍した選手は以下のとおり、昔からの球界慣行に反し、同一リーグ(セントラルリーグ)にトレード放出(すべて金銭トレード)している。
オマリー 〜 (首位打者、打点王の実績) → 阪神
ラミレス 〜 (打撃タイトル多数獲得、2000本安打達成) → 巨人
ペタジーニ 〜 (ホームラン王、打点王の実績) → 巨人
グライシンガー〜(主力ローテーション投手の実績)→ 巨人
(3)日本のプロ野球もMLBも、一部の球団を除いて、おおかたは赤字経営が常態化している。ただ、赤字承知で球団を所有する理由は日米でかなり事情が異なる。日本の場合は、企業宣伝が主要な動機であるのは周知のとおり。ヤクルトが球団買収時、年間赤字額が20億円程度だと教えられ、「コマーシャル費用としては格安」とわかり、即決したと言われている。以後、ロッテ、オリックス、ソフトバンク、楽天が(おそらく、ヤクルト同様に読売の口利きで)球団経営に参入したと推定される。対して、アメリカの場合は、個人富裕層や財団、政治家が「ステータス」として球団所有するという伝統があり、そして、ここがポイントだが、日米で共通することは、そうした所有者は、いわゆる「成り上がり」的存在であってはならず、狭義の意味での「その時代」の〈establishment〉または、その同調者であることが必要条件だと考えられる(日本放送・近鉄球団買収を計ったホリエモンがパージされた本当の理由はここにあり、やや事情が違うが小沢一郎排除の理由も同質と考えられる)。
以上をまとめると、下記の構図が容易に浮きぼりにされる。
【MLB(→アメリカの〈establishment〉)⇒日本プロ野球機構・日本の支配層=日本の官僚機構⇒日本の政治政党⇒日本の既成メディア】 = 【新自由主義経済、または、その追従者】
(4)再び、話をバレンティンの件に戻す。下は、日本プロ野球史に残る、歴代ホームラン記録である(日刊スポーツによる)。
(転載開始)
「シーズン最多55本塁打」を放った3選手とバレンティンのペース」(31号時点のチーム試合数)
1964年 〜 王 貞治(巨人) 72試合目
2001年 〜 ローズ (近鉄) 76試合目
2002年 〜 カブレラ(西武) 90試合目
2013年 〜 バレンティン 78試合目(注・本人出場は66試合目)
日刊スポーツ注記・今季の本塁打〜低反発の統一球が導入された11年、12年の本塁打王は2年ともセリーグがバレンティン(各31本)、パリーグが中村(西武=11年48本、12年27本)だった。過去2年で、シーズン30本以上を記録したのはこの2人だけ。31本は昨年までなら本塁打王になれる本数だが、ボールの反発係数が調整された今季は本塁打が出やすくなった。1試合平均本塁打は11年1.09本→12年1.02本→13年1.51本になり、過去2年に比べて約1.5倍に増えている。(転載了)
(朝日新聞系列の)日刊スポーツでは、ご丁寧に(岡山から駆けつけた母が見守る前で7年目のプロ初ホームランを放った)ヤクルト・上田選手の「昨年母が見に来てくれた時はフェンスにぶつけてケガをした。今日は初ホームランを見せることができてよかった」というコメントまでつけて、「飛ぶボール」の威力を印象付けている。しかし、同紙のこの記事全体の扱いは4面掲載と小さく(バレンティンが阪神選手だったら一面トップだろう)、そして、この件に関係する、過去のプロ野球界の「不祥事」には全くふれていない。そこそこのプロ野球ファンならその「不祥事」の記憶があるはず。以下、簡潔に記すと〜
再掲・過去のシーズン最多本塁打記録
2064年 王 貞治(巨人) 55本
2001年 ローズ (近鉄) 55本
2012年 カブレラ(西武) 55本
王貞治氏も含めて、最多55本の記録保持者はすべて外国人選手だが、日本で生まれ育ち、日本語を母語とする王氏は、野球ファンのみならず日本では、日本人として見られているし、王氏も自身の価値観や生活感覚、感性を日本人的だと認めている。だから、2001年、ローズが本塁打をハイペースで量産し、37年ぶりに最多記録更新がほぼ確実視されたとき、異変がおきたのだ。2001年のシーズン末期の近鉄VSソフトバンク戦、ローズはソフトバンク投手陣から徹底的にマークされ、まったくストライクゾーンにボールはやってこなかった。勝敗の行方や試合の流れを完全に無視して、ローズに投げるタマはバットにあてられるコースから大きく外れていた。いや、正確に言えばソフトバンク投手陣は〈バットにあたらないコース〉にしか投げなかった。それでも、ローズは記録更新を意識してバット振った。野球の本場、アメリカでは長島茂雄を知る人は珍しいが、生涯本塁打数世界1位・Sadaharu Ohoの名は広く知られている。ローズが「世界の王」の記録を破るために無茶を承知で強引にバットを振ったのは野球選手として当然の行動だったと言えるが、結局、このソフトバンク戦で調子を崩し、55本超えは実現しなかった。(2002年のカブレラの場合も、ローズほどあからさまではなかったとはいえ、より巧妙に55本超え阻止の動きがあったとの噂がある)
当時のソフトバンク投手陣の行為は、野球協約に照らせば明らかに「八百長行為」である。勝敗に関わる作戦としての敬遠策は認められても、個人記録更新阻止のため故意に勝負を避けるのは協約の精神に著しく反するからである。このときのソフトバンク監督は王氏(現会長)、その苦渋に満ちた表情は、ソフトバンク投手陣の行為が「監督への個人的配慮」(当時のメディアはそう報道した)でないことを物語っていたし、ファンのあいだではそのような見方がごく普通であった。つまり、有り体に言えば野球界を支配する〈establishment〉の見えざる「規制」が働いていたのである。
ところで、ボールの反発係数の変化が本塁打数の増減となって機能するのは、子供でもわかる話だが、注意を要する点がある。それは、反発係数に単純に比例して本塁打数が増減するわけではないということだ。これは、少し考えれば野球に素人の者でも理解できる話だ。なぜなら、アマチュア野球の普通レベルの打者がプロの投手から本塁打を打つことは極めて難しいし、たかだか、ボールの反発係数が2〜3割増しになった程度では、浅い外野フライが少し遠くへ飛ぶのが精一杯だからである。すると、「逆も真なり」という言葉を連想することになる。強打者にとっては、反発係数が2〜3割増しになれば、本塁打数は2倍以上になることが起こりうるのだ。現実に、セパ両リーグの強打者は、DeNA・ブランコの28本をはじめ、反発係数増以上の割合で本塁打を量産している。したがって、(好不調の波が大きい打者ではあるが)バレンティンが55本超えの本塁打を打ち、記録更新を達成する可能性は極めて高い。そして、公式球の反発係数増の過程が先に推定したとおり予定済みのことであったならば、かつての「規制」が機能することはありえないと考えられる。
さて、最初に述べた「日本の政治・経済深部における地殻変動」とプロ野球界の出来事がどう関係するのか、という問題である。これは実証不能の仮説、言いかえると、「陰謀論」的アプローチとも言え、以下に記した文章は(投稿者の妄想として)読み流していただいてけっこうである。
10月 〜 時事通信社・田崎氏、報道ステーションに出演、「信頼できる情報筋からの得た話、その他の情報から総合的に判断して、衆議院の年内解散は必至、国会日程などを考慮すると、選挙日は12月16日が最有力」と明言。
11月 〜 党首討論にて、野田首相(当時)が与野党一致して衆院の定数是正に取り組むことを条件に年内解散を確約。大手メディア、急遽、選挙予測作業に取り組む、自民党圧勝が確実視される。
昨年10月時点では「衆院解散は早くても来春3月」がおおかたの見方だったのだから、選挙日まで的中させた田崎氏の「情報源」は並のレベルでないのだろう。おそらく、財務省上層部からのものだったと思われる。すると、昨年11月時点で、ある程度の確度で自民党首脳陣にも伝わっていたのは間違いない。いつもは鈍臭い野党・自民が具体的な金融緩和策を矢継ぎ早に発表したのは、それなりの準備が用意されていたからなのだろう。
野田首相が解散を決意した〈本当の理由〉は、諸説がある。財務省幹部から脱税を指摘されたとか、「ブラック企業」との癒着証拠を握られたとかetc. まあ、それは今となってはどうでもよいことである。ただ、霞ヶ関の〈常識〉として、〈極秘情報〉の仲間内での伝播速度は最長でも一週間程度だという点には留意する必要がある。つまり、「アベノ〜」の素描は11月半ばまでには、各省庁幹部レベルにはイメージされていたのだ。
海野弘著『陰謀の世界史』によれば、陰謀論の第一セオリーは「すべてはつながっている」ことから発想するのだという。海野氏自身は陰謀論に対して醒めた見方をしていて「信じているわけでもないが、まったく否定的でもない」と語っている。わたしもほぼ同じだ。だから、以下の想像はあながち「妄想」とは言いきれない。
加藤コミッショナー(以下、K)、11月某日深夜、Y新聞オーナーW氏(以下、W)に電話する。
K「先ほど入ったばかりの情報ですが、野田さん、どうやら解散を決意したみたいです。まだ、民主党幹部のごくごく一部しか知らないみたいですが、確実な情報です」
W「ホントか!? ガセじゃないのか」
K「間違いありません。外務省時代の私の子飼がトップシークレット級情報だと言って、(深夜の)この時間に電話してきたのですから」
W「そうか。。。年末まで忙しくなるなあ。真っ先に世論調査を適当に作って、ボンボン安倍の尻を叩いてやるか」
K「私にできることが何かありますか?」
W「うーん、そうだな〜 そうそう、タマを変えよう」
K「タマと申しますと?」
W「統一球、つまり、プロ野球の公式球のことだ」
K「それは確か、国際基準に合わせるということで2年前に変えたばかりじゃなかったですか?」
W「そうだ、だから、ホームランが少なくなって野球が退屈になってきたのだ」
K「でも、安倍さんが首相になることにあわせてボールを変えるのは妙な感じがしますが?」
W「いいかK君、安倍のボンボンにできることは限られてる。連銀の真似してカネをじゃぶじゃぶにして、株価を釣り上げることが精一杯だ。しかしだ、株価が上がるだけでも悪い話ではない。ついでに飛ぶボールに変えて、ボンボンとホームランの花火が上がったら、何となく景気がよくなった気分になる。タマを元に戻すだけでなく、以前よりもっと飛ぶようにしてくれ」
K「はあ、でも、王さんの記録がブランコやバレンティンに破られてもいいのですか?」
W「王の記録? あれは半世紀昔の話だ。ブラでもバレでも破ってくれたら、けっこうなことだ。来年の秋は、株価がリーマンショック前の高値を抜き、王のホームラン記録が半世紀ぶりに書き換えられる、いいニュースになって、景気もよくなった気分になるぞ」
K「でも、ボールをかえるとなると、いろいろ手続きが厄介じゃないですか?」
W「面倒な手続きは必要ない。あとでバレたとき、君が頭をさげといたらすむ話だ、A新聞の連中が少し騒ぐだろうが、株価は上がったほうがよいし、野球はやっぱり派手な打撃戦のほう面白い。心配するな、シナリオ作りはオレの息のかかった役人どもにちゃんとやらせる」
これ以上の想像はやめる替わりに、前記著作中の海野氏の言葉を引用して締めくくりたい。
「陰謀論は時には荒唐無稽である。それにもかかわらず、私はそれにひかれる。なぜなら、その説がたとえナンセンスであろうと、それを信じ、それをかつぐ人がいれば、やはりある意味を持つからである。映画『陰謀のセオリー』でタクシードライバーのジェリーが語るセオリーがいかにおかしくてもそれを信じているジェリーは現実的なのである」
(了)
投稿者追記〜私自身は「反リフレ派」を自認しているつもりですが、「反リフレ派」論客の最大の問題点は、ものごとを論理的・合理的に考えすぎるところにあると思っています。経済を動かすのは、少数の為政者と圧倒的多数の非統治者の共同的行為ですが、それらは生身の人間であり、そして、人間はいつの時代も不合理な性質を持つ存在だと思うからです。「不合理ゆえに我信ず」、この言は21世紀にもまだまだ有効性を発揮することになるのは、ほぼ確実だと最後に指摘しておきましょう。
参院選終了後、「アベノ〜」相場2段上げが本格化、日経平均株価は「調整幅」の倍返し・18500円を目指して上昇、9月中にバレンティン、王貞治の記録を抜いてシーズン本塁打数記録を更新!!
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