http://www.asyura2.com/09/news8/msg/943.html
Tweet |
投稿者コメント〜以下のニュースは、すでにテレビでも事実関係のみさらりと報じられていますが、この事件の持つ重大な意味については全く触れられていません。それは追記にて述べます。まずは、行方不明の船長の捜索に全力を尽くし、早期発見されることを心よりお祈りします。
23日午前10時15分頃、宮城県沖約300キロを航行していた高知県須崎市のマグロはえ縄漁船「第七勇仁丸」(19トン、乗組員9人)から、第2管区海上保安本部(宮城県塩釜市)が遭難信号を受信した。
同本部が航空機などで捜索したところ、船体が二つに割れ、転覆しているのを発見した。
この事故で、船長の義沢宏志さん(52)が行方不明になっている。他の乗組員の日本人1人、インドネシア人7人の計8人は救命ボートに乗り移り、同日午後1時50分頃、僚船に救助された。同本部で義沢さんの行方を捜すとともに、事故原因を調べている。
投稿者追記〜
テレビニュースでは救助された機関長の話から、他の船と衝突したのが事故原因ではないかと推察していました。すると、相手の船は遭難者をほったらかして現場から逃避した可能性大です。原因を徹底究明するべき事件だと思います。しかし、この事件の別の側面からうやむやにされてしまう可能性を危惧します。
厳しい海の仕事に外国人が多数雇用されているのは今や常態化しているようです。ただ、遠洋漁業でも半数以上の外国人を雇用することは自主規制しているという話を聞いたことがあります。安全にかかわる事態が発生した場合にそなえての慣行なのでしょう。上の記事では乗組員は全員で9人。船長と機関長以外はすべてインドネシア人です。つまり、日本近海内の漁業なのに慣行が守られてないのです。日本と同じ海洋国・インドネシア人の評判は漁業関係者のあいだで上々らしいです。日本の若者が海上労働を避ける傾向にあるなか、インドネシア人は労働意欲が強く、協調精神もある、加えて長期にわたって陸から離れる生活にも順応性に富み、相対的に低賃金で雇用可能となれば、貴重な労働力として評価されるのは当然でしょう。ただ、ここに何か引っかかるものを感じるのです。
事故現場は宮城県沖300キロとなっていますが、かつて優良漁場だったこの海域は、福一原発事故以来、放射性物質による汚染進行に歯止めがかからない状態です。当然、三陸地方の漁港で水揚げされた魚には<負のプレミア>がついてまわるはずです。では、高知県須崎籍の船が漁獲した魚は、どこで水揚げされるのでしょうか。当たり前すぎる話ですが、高知県須崎港にきまっています。そして、商品化されたとき、わざわざ「三陸沖でとれた魚」と表示されることは考えられません。もちろん、<負のプレミアム>も免れるでしょう。そして、汚染海域で働くインドネシア人にはそれなりの<premium>が支払われたに違いありません。
私は、自身の危険を顧みず最後まで船に残って、乗組員の救命を優先させたであろう船長に敬意をはらいたいと思います。また、遥かな遠方からやってきて二重の危険を承知の上で厳しい仕事に従事したインドネシア人にも同様の敬意をはらいたいと思います。それでもなお、以下の不安を抱かざるをえません。
放射性物質に汚染された食物が何も知らされないあいだに拡散していることを!
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。