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新生議会の仕事とは 「減税日本」が躍進
2011年3月14日
名古屋の出直し市議選で、解散前に一議席しかなかった減税日本が躍進した。「今は議会の独裁」となれ合いの議会を批判し、議会を変える、と訴えてきた市長の与党に多くの票が集まった。リコールによる議会解散に伴う選挙だった。新生議会には、論戦を積み重ね、新たな地方政治の扉を開いてほしい。
もっと情報公開を
リコールは議会不信に根差していた。市民の代表であるべき議員の素顔や働きぶりも見えにくかった。選挙結果を受け、議会は市民から遠い存在でしかなかったことを素直に反省し、市民の声に耳を澄ませ、頼れる組織へと自己改革することが何よりも重要だ。市民も自分たちが選んだ議会の働きぶりを見て、監視の気持ちを怠らないでほしい。
そのためには、役所も議会も積極的に情報公開すべきだ。政務調査費の領収書全面公開などは当たり前だ。中身が見えなくてはものが言えない。
名古屋市議会は昨年三月、議会改革に取り組むとして「市議会基本条例」を制定した。二〇〇六年五月、北海道栗山町で初めて制定されたこうした条例は、燎原(りょうげん)の火のように全国に広がった。名古屋の条例も、直接選挙で選ばれた議会と市長の二元代表制のもとで「市政をより市民の視点に立ったものにしていく」と宣言した。
だが、条例にいう「積極的な情報公開と市民への説明責任」や「議員相互間での闊達(かったつ)な議論」は市民が納得できるレベルまで進んでいたのだろうか。そもそも、突破力のある首長が波風の立たない議会に石を投げ込んだことに驚き、あわてて条例を作った面はなかったか。新生議会は、条例に魂を吹き込み、市民に情報を公開して多様な意見を反映できるようにしてほしい。
情報公開は、間接民主制を採用する国政とは違い、地方自治で住民に認められている直接参政を支える基礎でもある。議会や首長が地域の重要課題をどう考えているかを正確に知ることは、条例制定改廃の請求などの直接請求や住民投票に深くかかわる。地方自治とは住民とともにつくるものだからである。
本物の自治取り戻せ
市長は「議員報酬半減」「市民税10%恒久減税」「地域委員会の全市拡大」の三大公約を掲げた。減税日本だけでなく、他の政党とも十分話し合い、市民の多くが納得できる形を見つけてほしい。
多数決は数の論理だけではない。多数が少数の声を聞く。その中で、ほぼ全員が納得できる答えを見つける。それが民主主義の姿である。とりわけ住民が直接選挙で選んだ代表を通じて行動する地方自治では、政策決定の過程こそ大切にしていかねばならない。
敵と味方をつくり、イエス・ノーを迫る市長の政治手法は、旧態依然の地方政治に風穴を開けた。しかし、市長にも議会にも、対話と議論を通じ、政策課題や解決策をていねいにやさしく市民に説明する努力が求められている。
地方自治が全国で活気づいている。新生議会には、本物の議会、本物の自治を見せてほしい。
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