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夕刊フジ 12月8日(水)16時57分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101208-00000014-ykf-soci
民主党で非主流派に追いやられている小沢一郎元代表が7日夜、自身に近い中堅衆院議員と会合を開き、12日投開票の茨城県議選に触れ「大惨敗すれば地方は火を噴く。君たちがよく考えて動いてくれ」と決起を促した。対する菅直人首相率いる党執行部は、年内にも党役員会で小沢氏の国会招致を議決し、支持率アップのために小沢氏を生け贄とする案を検討している。党内抗争が風雲急を告げてきた。 会合が行われたのは都内の中華料理店。菅首相批判で小沢氏とタッグを組む鳩山由紀夫前首相を支持するグループの牧義夫氏と小泉俊明氏、小沢グループの松原仁、神風英男、吉田泉、石関貴史、市村浩一郎の各氏の7人が参加した。
出席者によると、小沢氏は茨城県議選について「菅政権にとって勝負どころだが大惨敗すると思う。そうなれば地方は火を噴く。自分は裁判を控え動けないから、君たちが考えて動いてくれ」と述べた。
また、「政権交代をなしとげたのは、おれと鳩山と輿石(東参院議員会長)だ。3人でずっと協力すると言ってきたのに一貫して排除してきた。年内に両院議員総会を開くべきだ」と述べ、「小沢外し」に走った菅首相や仙谷由人官房長官に恨み節をぶつけ、対決姿勢を明確にした。
外交についても「自分はこれまで中国とがっちりやっていたが、いまはとんでもない事態が進行しつつある」とこきおろし、「いよいよ非常事態になったら自分も国のために動く」と強調した。
小沢氏は“倒閣”を示唆したのか。
民主党若手議員は「地方では菅首相の顔入りポスターを張ってもらえないほど嫌われている。だから、顔なしのポスターを作り直した。茨城県議選で惨敗すれば、1月13日の党大会は、来春の統一地方選に危機感を持った地方議員からの菅批判で大炎上するだろう。首相退陣を求める緊急動議が出る不測の事態もありうる。小沢氏は陰からこれを主導する気では」とみる。
これに対して、民主党執行部は小沢氏の国会招致に関し、早ければ週内にも緊急役員会を招集し一定の結論を出す方向で調整に入った。狙いは小沢氏の衆院政治倫理審査会への招致議決だ。
民主党関係者は「来年の通常国会までに、小沢氏の政治とカネの問題に区切りをつけ、この問題にこだわる公明党などと協力関係を築きたい。年内に国会招致議決、年明けにも小沢氏が強制起訴されれば離党勧告に踏み切るだろう。小沢切りを演出して、支持率を好転させたい狙いもある」と解説する。
ただ、輿石氏が牛耳る参院を中心に、小沢氏の国会招致には慎重な声も根強く、役員会が紛糾する可能性は高い。
「小沢氏も菅首相にも、お互いを切る力が残っているかは疑問だ。求心力を保つために、互いに牽制して足を引っ張り合うチキンレースだよ」(ベテラン議員)と見る向きもあるが、怨念バトルは過熱するばかりのようだ。
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