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2023年5月9日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/248680
防衛費増額の財源に充てる決算剰余金について政府は「年平均1兆4000億円」と算出しているが、その平均額は過去最大だった2020年度の剰余金によって大幅に押し上げられていることが分かった。新型コロナウイルス対策の未使用分で膨張した同年度のように大規模予算を組んだ上で巨額を使い残さないと、防衛費増に充てる剰余金を確保しにくいのが実態だ。 (山田晃史)
決算剰余金 決算で余ったお金。予算で計上したが使わなかったお金や見通しより増えた税収を、国の借金である国債発行を減額する代わりに活用した上で、決算で剰余金として処理する。一般会計の剰余金は法律で半分以上を借金返済の財源にすると決められており、近年は残り半分を経済対策の財源にしていた。22年度決算から防衛費増額に使われる。
◆20年度4兆5000億円、15年度は2500億円
衆院では現在、防衛費増額の財源確保法案が審議されている。岸田文雄首相は「過去の実績を踏まえた根拠ある見通しに基づく財源」と説明しているが、それが揺らいだ形だ。
政府の計画では21年度までの過去10年の剰余金の平均額を「1兆4000億円」として、借金返済に半分を使った後の残り7000億円を防衛費に回す。だが、本紙が10年間の剰余金を調べると、20年度は平均額の3倍超に当たる4兆5000億円と突出し、平均を押し上げていた。同年度は、コロナ対策による3度の補正など予算は計175兆円に膨らんだ上、予算の未使用分も増大。法人税収が予想以上に上振れる特殊事情が重なった。
一方、最も余りが少なかった15年度は2500億円しかない。仮に、最少と最大の数字を除き平均額を出すと1兆1700億円となり防衛費に回す額は年5900億円弱に。想定より1100億円少なくなる。実際、防衛費増額の初年度となる23年度予算では、剰余金を前年度の経済対策に使用したため、防衛財源に充てられなかった。
剰余金の平均額が20年度の数字に依存することに関しては野党も批判。鈴木俊一財務相は4月25日の国会で「特定の年度の金額を除外せずに機械的に平均をとることは合理性がある」と答弁。財務省の担当者も本紙の取材に「10年間で5回、1兆4000億円ほどの剰余金が出た。税収も増える傾向で合理的な見積もりだ」と話す。
22年度予算ではコロナ対策などの予備費の余りが3兆8000億円弱と過去最大となり、後に24年度の防衛費に回る剰余金の確保は簡単になっている。
財政に詳しい大和証券の末広徹氏は「剰余金の額は予測が難しい。そこから無理に財源を確保しようとすると、財政悪化ペースを軽くする本来の役割を果たせない」と政府を批判する。
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- 決算剰余金頼みの防衛費増 過剰な予備費計上、転用の懸念 野党から「ロンダリング」批判も(東京新聞) 蒲田の富士山 2023/5/09 07:45:30
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