http://www.asyura2.com/09/news8/msg/1044.html
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http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NDVXNN6S972G01.html
10月23日(ブルームバーグ):
新たに舗装された道路の先にある新築の建物の中に、使われたことのないガラス張りの手術室がある。そこで、黄禹錫(ファン・ウソク)博士は紛れ込んできたハエを電気ハエたたき器で撃退する。ブルーの手術着には「スアム生命工学研究院」のロゴ。博士が設立した韓国の研究企業だ。黄博士は今、中国・山東省の威海市に8日間の突貫工事で建設した仮施設で最終チェックをしている。ここで数時間内に、中国で初のクローン犬の出産が行われる。
当初、お産はソウルにあるスアムの本社で行われることになっていた。ここは10万ドル(約1070万円)でクローン犬を生まれさせてくれる世界で唯一の施設だ。ブルームバーグ・ビジネスウィーク誌10月27日号が報じている。
黄博士(61)が率いるチームは2005年に初のクローン犬をつくり出すことに成功。以来これまでに550匹以上のクローン犬を誕生させている。複雑なプロセスの効率を高め、今では顧客がペットの健康な細胞組織を持って来れば、その愛犬と全く同じ遺伝子を持つ複製を生み出すことを確約できるまでになった。
今回のお産は特別で、最後の瞬間になって中国当局が同国内での出産を求めた。というのも、生まれてくるのはチベタン・マスティフという希少種の子犬たちで、中国では飼い主のステータスを高めることでほぼ並ぶもののない人気犬。しかも、細胞のドナーは賞を取った8歳の名犬で、飼い主は昨年500万ドルでの買い取り提案を断った。その程度は1回の繁殖で稼げる。金色の子犬1匹は今年260万ドルで売れた。血筋の良いチベタン・マスティフは希少で、マンションより高価だ。
「魔法だ」
それに加え、実は子犬たちの誕生は、スアムと中国のバイオテクノロジー企業、ボヤライフ(博雅幹細胞集団)との提携を発表する舞台でもある。中国当局が国内でのお産を望んだのはそのためだ。来年の早い時期には、両社の科学者たちが共同で運営する中国初の商業的クローン生産施設の建設が開始される。
しかし、今年9月の時点でこの施設は設計図の上にしか存在しなかった。そこで黄博士とチームは仮設の施設で子犬を誕生させることになったが、施設が出来上がったのは出産の前夜のことだった。そういうわけで黄博士は最終チェックに追われていた。
午後1時ごろ、当局の高官や企業幹部などの賓客がガラス張りの手術室の外に集まった。代理母犬は帝王切開のために麻酔をかけられて眠っている。黄博士はたくさんの子犬を育てられるように、また手術に耐えられるように、体の大きな雑種犬を代理母に選ぶ。観客たちは全員、スマートフォンを構えた。
11分後に、1匹目の子犬が取り出された。続いて2匹目と3匹目が助手に手渡された。助手が子犬たちの体をきれいにした後マイクのそばに置くと、ガラスの向こう側の観客たちも可愛らしい鳴き声を聞くことができた。小さなリボンをつけてもらった子犬たちは金属のトレーに乗せられ、看護士たちが観客に見えるように窓の方へ持ち上げた。
「魔法だ」と私の通訳者がつぶやいた。
原題:World’s First Clone Factory Will Copy Your Pet Dog for$100,000(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Jessica Dean jdean20@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Bradford Wieners bwieners@bloomberg.netTerje Langeland
更新日時: 2014/10/23 16:37 JST
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