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トゲだらけの皮膚はオスだけに見られる特徴だ。 (Photograph by Jodi Rowley)
トゲだらけの新種アマガエル、ベトナム
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140408-00000008-natiogeog-sctch
ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト 4月8日(火)20時20分配信
ベトナムの人里離れた山岳地帯で、ピンクと黄色の体表一面がするどい突起で覆われた新種のカエルが発見された。
東南アジアに生息する両生類の研究が専門のジョディ・ローリー(Jodi Rowley)氏と彼女の同僚達は、こんなトゲだらけのカエルは見たことがないと口を揃えて言う。
なぜなら、体表がトゲで覆われたこの新種のアマガエル(学名:Gracixalus lumarius)、生息地がベトナム中部のゴクリン山とその周辺の標高1800メートル以上の山に限られるためだ。
「木を注意して見ると、必ずと言っていいほどこのカエルがいた。どうやら、この辺りの山頂にだけ生息しているようだ。ベトナム中部の山岳地帯は、ほかでは見られない両生類が多く生息することで知られている」と、シドニーにあるオーストラリア博物館の生物学者、ローリー氏は話す。
◆タフな愛
ローリー氏らのチームは、世界中で最も多様な両生類の生息地として知られるベトナムの山岳地帯を定期的に訪れ、調査を行っている。2013年には、ホー・チ・ミン市近郊に生息する、ピラピラした前足を持つ新種のヘレントビガエル(学名:Rhacophorus helenae)を発見した。
ベトナム中部の山岳地帯には、両生類を探すのに適しているとは到底思えないような地形が広がっている。険しくゴツゴツとした山が連なり、カエルが生息できるような水場もほとんど見当たらない。しかし、ローリー氏らのチームは、ベトナムの山に生息するカエルが水の溜まった小さな木のうろを住処にしていることを突きとめていた。
ローリー氏が体長5センチほどのトゲだらけのアマガエルを見つけたのも、やはりそういった木のうろの1つだった。
このカエルの最大の特徴は、オスの背中から頭部をくまなく覆っているトゲ状の突起だ。「触ると、紙やすりのようにざらざらしている」とローリー氏は話す。ローリー氏らのチームは、ナショナル ジオグラフィック研究・探査委員会(CRE)から資金提供を受けてこの研究を行っている。突起は人間の爪やサイの角にも含まれるケラチンというタンパク質でできている。
このカエルの生態系と自然史についてはまだほとんど分かっていない。しかし、突起は繁殖期に大きくなることから、メスがオスを探す際の目印になっているのではないかとローリー氏は考えている。
◆不透明な未来
しかし、カエルの未来をおびやかす数々の脅威の前では、このような感動的な愛も無力なようだ。
東南アジアは世界で最も急速に森林破壊が進んでいる地域だ。このカエルの生息地はいくつかの山に限られ、また山頂では気候の急速な変動も危惧されていることから、生息地の消失と気候変動の影響は深刻なものになるだろう。
「今回、新種のカエルの存在が明らかになった。このカエルが今後も確実に生き延びられることを願っている」とローリー氏は語っている。
今回の研究結果は、「Zootaxa」誌オンライン版に4月2日付けで発表された。
Carrie Arnold for National Geographic News
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