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STAP細胞、論文撤回なら「研究成果 白紙に」[日経新聞]
2014/3/12 2:00
理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーらが発表した新型万能細胞「STAP(スタップ)細胞」について、理研は11日、英科学誌ネイチャーに掲載した論文の撤回を検討すると発表した。簡単な方法で作れる万能細胞として注目を集めた研究成果が、なぜ撤回を検討する事態にまで追い込まれたのだろうか。
[STAP細胞の論文で指摘された主な問題点]
胚と胎盤の両方が写った画像に取り違えがあった
細胞の遺伝情報を調べる実験の画像に不自然な線がある
実験方法の説明文章に他の論文とほぼ同一の内容があり、引用もしていない
理化学研究所が5日に公表した詳細な作製法と論文の内容に違いがある
様々な細胞に変化することを示した画像が、3年前の博士論文の別の実験の画像と似ている
Q 論文撤回にはどんな意味があるのか。
A 一度掲載された論文を取り下げるということは、研究成果が白紙に戻ることを意味する。ただ撤回自体は珍しくない。単純な記述ミスのほか、データの捏造(ねつぞう)や盗用などの不正があった場合にも撤回する。研究不正に詳しい愛知淑徳大学の山崎茂明教授は「論文撤回の約6割が不正行為を理由にしている」と話す。それでも、どのような論文を書いたかはデータベースに残るので不正行為をした研究者の信頼低下は避けられない。
論文の撤回は研究者が申し出るのが理想だが、周囲から批判を受けながら撤回を拒否する研究者もいる。ただ研究者が拒否しても科学誌側が独自の判断で撤回を決め、科学誌に撤回を伝える公告を載せることがある。誤った研究成果が世間に広まるのを防ぐのが目的だ。
Q 理研が撤回を検討する理由は。
A 1月末に論文を発表してから、内容を巡って疑問が相次いだためだ。過去の論文からの画像の使い回しや画像を加工した跡が見えるなどの指摘がいくつもあった。10日には共同研究者である山梨大の若山照彦教授が「小保方さんに論文の取り下げを提案した」と明らかにした。
[主な論文の撤回事例]
研究者名 論文内容 撤回理由
黄禹錫(ファン・ウソク)ソウル大学教授 ヒトクローンES細胞の作製 論文データの捏造
ヤン・ヘンドリック・シェーン・ベル研究所研究員 有機トランジスタの作製や超電導 繰り返し生データを削除、実験結果の偽造など
松原弘明・京都府立医科大学教授 高血圧症治療薬で脳卒中や狭心症の減少 カルテと論文内容の食い違い
(注)肩書は当時
Q 若山教授はなぜ今になって、論文の撤回を提案したのか。
A 若山教授は「ネイチャーの論文に使った画像が小保方さんの博士論文と同じだった」と述べている。STAP細胞が万能性を持つ根拠としていた画像が、STAP細胞ではない細胞を載せた博士論文の画像と似ていた。STAP細胞の存在自体に疑問を持たざるを得ず、若山教授の背中を押したようだ。
Q STAP細胞の研究成果そのものの信ぴょう性にも疑いが出ている。
A 現段階では画像の使い回しなど論文の編集ミスという範囲にとどまり、STAP細胞ができたという成果は否定されていない。理研も内部の研究でSTAP細胞の再現実験に成功したと説明している。
それでも日本分子生物学会の大隅典子理事長は11日、「多くの作為的な改変は単純なミスである可能性を遙(はる)かに超えている」と指摘。論文に関するデータの全面的な開示を求めた。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG1102K_R10C14A3EA2000/?dg=1
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