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<STAP細胞>発表1カ月再現失敗相次ぎ 理研手順公開へ
毎日新聞 3月2日(日)11時45分配信
あらゆる細胞に変化できる万能細胞、STAP細胞(刺激惹起性多能性獲得細胞)の作製に成功したと、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)が発表し、1カ月がたった。作製方法が「簡単」とされた点も注目を集めたが、国内外の研究者からは「実験が再現できない」との報告が上がり、論文の不備も指摘されている。理研は、詳細な作製手順を公開する準備を進め、論文の不備についても調査を始めた。
論文は1月30日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。発表した同センターの小保方晴子・研究ユニットリーダー(30)によると、マウスのリンパ球を弱い酸性の溶液に30分浸すだけで作製に成功した。細胞を細い管に無理やり通したり、毒素をかけたりしても作製できたという。
「簡単」との発表に、世界各国の研究者がSTAP細胞の再現実験に取り組んだ。米国の研究者のホームページには2月19日までに、各国から10件の実験報告が寄せられた。小保方さんの論文とは条件が異なる実験が大半だが、成功例はない。実験報告を寄せた関西学院大の関由行専任講師は、マウスの胎児の皮膚細胞で2回実験したが、再現できなかったという。「論文と違う細胞を使ったためだろうか。論文に書かれていないコツがあるのだろうか」と話す。
論文の共著者で元理研チームリーダーの若山照彦・山梨大教授は毎日新聞の取材に「論文の価値を高めようと、簡単と強調しすぎたかもしれない。作製は難しいことは難しい」と明かした。若山教授自身も、小保方さんと一緒に実験した時は作製できたが、山梨大に移ってからはあと一歩のところで作製できていないという。「細胞を溶液に浸す時など、見落としていたところにコツがあるのかもしれない。もう一度習えば再現できると思う」と話す。
iPS細胞(人工多能性幹細胞)を開発した山中伸弥・京都大教授は「iPS細胞が世界で急速に普及したのは、再現性が高く、どの研究室でも作製できたことが大きい。STAP細胞が広く使われるようになるには、再現性の高さがポイントになる」と指摘する。
こうした状況から理研は、詳細な作製手順の公開時期や方法を検討している。【斎藤広子】
◇
論文については、STAP細胞からできたとされるマウスの胎盤の写真が、別の条件下での実験の画像としても掲載されている▽実験データの画像が切り張りされたように見える−−などと指摘された。理研とネイチャーがそれぞれ調査を進めている。理研は「成果そのものに問題はない」と強調、問題の写真について若山教授は「単純ミスだ。多くの写真を小保方さんに送った。論文を何度も書き直しているうちに、どれがどの写真か分からなくなったのではないか」と説明している。
◇ことば【STAP細胞】
iPS細胞(人工多能性幹細胞)と同じように、体のあらゆる部分に変化できる多能性を持つ細胞。理化学研究所などがマウスでの作製成功を報告した。「STAP」は「刺激がきっかけで、多能性を手に入れた」という意味の英語「Stimulus−Triggered Acquisition of Pluripotency」の略。
最終更新:3月2日(日)15時52分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140302-00000015-mai-sctch
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