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[オスロ 16日 ロイター] 異常気象の原因になっているとされる地球の温暖化。ただ一部では温暖化スピードが減速しているとの見方が出ており、科学者らはその現象を説明するのに苦慮している。
100年単位など長いスパンでの傾向を分析する多くの気候モデルでは、気温上昇のスピードが2000年ごろから減速するとは予想されていなかった。科学者らは原因の解明を急いでおり、この減速が一時的なものか、より長期的な傾向なのかを見極めようとしている。
この現象を正しく理解することは、各国政府の短期的または長期的な計画にとって非常に重要であり、エネルギーや建設、農業や保険といったさまざまなビジネス分野にとっても大きな意味を持つ。科学者の多くは、今後数年で温暖化は元のペースに戻ると予想している。
温暖化の減速について考えられる要因はいくつかある。海が多くの熱を吸収した結果、予想よりも気温が低く抑えられているという説、アジアでの大気汚染や雲が太陽光を遮っているという説、温室効果ガスが閉じ込める熱の量が想定よりも少ないという説などが取りざたされている。
化石燃料依存からの脱却を図る各国政府だが、温暖化のスピード減速は、経済の低成長と相まって、その意欲をそぐ要因になる。世界約200カ国は、温暖化に対応するための計画を2015年末までに策定することで合意している。
「環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態」の著者ビョルン・ロンボルグ氏は、「気候システムはわれわれが考えているほどシンプルではない」と指摘。同氏は、穏やかなスピードの温暖化は穀物の成長や人間の健康にとって有益になると予測している。
一方で、気象現象は不確定要素が多いため、気候科学に対する信頼が失われてきたと語る科学者もいる。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、ヒマラヤの氷河が2035年までに全て消失する可能性を指摘した2007年の報告書の訂正を余儀なくされた。
スウェーデンの化学者スヴァンテ・アレニウスは1890年代に初めて、石炭の燃焼などで人為的に作られた二酸化炭素が大気中に熱を閉じ込めるという考え方を発表した。だが、その正確な影響はほとんどがいまだ明らかになっていない。
2000─10年にかけて、温室効果ガスの排出量は、中国やインドの経済急成長などを背景に何度も過去最高を記録した。国連のデータによると、2010年の世界全体の排出量は1970年と比べて75%増加している。
IPCCのラジェンドラ・パチャウリ議長によると、IPCCは2013年後半に発表する予定の報告書の中で、現在の温暖化減速について何らかの説明をするとみられている。
IPCCは1年単位の気温の上昇を予測したことはないが、専門家らは、短期的な気候予測は各国政府やエネルギー企業にとって重要な意味を持つと指摘する。例えば、2100年までに洪水が増えるという予測があったとしても、それが2020年代に起こるかもしれないという話にならなければ、各国政府は橋梁の補強に二の足を踏むようになるだろう。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE93H05420130418?sp=true
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