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オリオン座が消える日 (マイナビニュース) 
http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/738.html
投稿者 赤かぶ 日時 2012 年 5 月 07 日 16:34:41: igsppGRN/E9PQ
 


オリオン座が消える日
http://news.nicovideo.jp/watch/nw254476
マイナビニュース 2012年5月6日(日)16時15分配信


オリオン座と言えば、真冬の夜空を彩る代表的な星座です。そのオリオン座が消えてしまうとは、一体どういうことでしょう?

実は、地球上の生物と同じように、夜空に瞬く星にも一生があり、オリオン座の中にある1つの星にもその寿命が近づいているというのです。

■星の最期 〜超新星爆発とは〜

まずは、星の最期についてご説明しましょう。

なお、ここでは太陽のように自ら光を放っている「恒星」のことを指すことにします。

その恒星がどのような最期を迎えるかは、それぞれが持つ質量に依存します。

太陽の質量を基準として考えたとき、太陽のおよそ8倍以上の質量を持つ恒星は、最期を迎えると核反応が暴走的に進み、大規模な爆発を起こします。これを「超新星爆発」と呼びます。

ここで、星の寿命の最期なのに、なぜ「新」という字が使われているのだろうと疑問に思う方がいるかもしれません。

昔の人は、爆発によって急に明るく輝きだした星を見て、新しい星が生まれたと思ったことから、それを「新星」と名づけました。

さらに、19世紀後半には、それまでの新星よりもいっそう明るく光る星が出現したため、頭に「超」をつけて「超新星」と呼ぶようになりました。

そして、「超新星」が生まれる時の爆発という意味で「超新星爆発」となったわけです。

■冬を代表するオリオン座

オリオン座と言えば、冬の夜空を見上げたときに目に付きやすい有名な星座ですので、実際に見たことがある人も多いのではないでしょうか。

ギリシア神話に登場する狩人「オリオン」に由来するこの星座は、ちょうど腰にあたる部分に3つの星が並び、それを取り囲むように4つの明るい星でオリオンの体を形作っています。

4つの星のうち、左上(右肩にあたる部分)に赤く光る1等星が「ベテルギウス」、また右下(左足にあたる部分)に白く光る1等星が「リゲル」です。

■オリオン座が消える?

オリオン座を形成する星たちの中でも、もっとも寿命が近づいていると言われるのが、「ベテルギウス」です。

赤く輝くベテルギウスは、地球から640光年(つまり光の速度で640年かかる距離)ほど離れたところにある天体ですが、その質量は太陽の約20倍(地球の約660万倍)、直径は太陽の約1,000倍(地球の約10万倍)という巨大なもので、「赤色超巨星(せきしょくちょうきょせい)」と呼ばれる天体の1つにも数えられています。

仮に、ベテルギウスを現在の太陽の位置(=太陽系の中心)に置くと、木星の軌道付近までがすっぽり入ってしまうほどの大きさとなります。

そんなベテルギウスの大きさが、ここ15年で約15%も縮んだという観測結果が出ており、この結果はベテルギウスに超新星爆発の時期が近づいていることを意味しています。

しかも驚くことに、早ければ近い将来、超新星爆発が見られるとも言われています。

ちなみに、現在地球上から見えるベテルギウスは640年前の姿ですので、ひょっとすると実際のベテルギウスは超新星爆発を起こしてすでに消滅しており、この宇宙にはもう存在していない可能性もあります。

■ベテルギウス超新星爆発のその後

計算上、ベテルギウスが超新星爆発を起こすと、約3カ月間はマイナス11等級ほどの明るさを維持して輝くとされています。これは、マイナス10等級前後とされる半月を上回るほどの明るさです。

その後は、約2年で爆発前と同程度の1等星の明るさまで戻り、4年後には肉眼では見えなくなるほど暗くなるだろうと推測されています。

また、爆発時には電磁波の一種であるガンマ線がビーム状に、ほぼ光と同じ速度で放出されることになります。

万一、それが地球に直撃すればオゾン層が破壊され、生態系へも影響が出るのではないかとの懸念もありましたが、最近の研究により、直撃の心配は無いことが分かっています。

■まとめ

今回は、オリオン座の1等星「ベテルギウス」の超新星爆発による消滅の可能性についてお話してきました。

オリオン座にかかわらず、このように星の誕生や死を繰り返すことによって、普遍的だと思われている夜空の星々も、常に変化しているということがお分かりいただけたでしょうか。

もし、ベテルギウスの超新星爆発が起これば、きっと世紀の天文ショーになるでしょうね。

(文/寺澤光芳)


■著者プロフィール

寺澤光芳

小さい頃から自然科学に関心があり、それが高じて科学館の展示の解説員を務めた経験も持つ。現在は、天文に関するアプリケーションの作成や、科学系を中心としたコラムを執筆している


 

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