http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/736.html
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【シンガポール26日ロイター時事】米ローレンス・リバモア国立研究所のポール・デュラク氏を中心とする科学者チームはこのほど米誌サイエンスに発表した研究で、世界の海の塩分の明確な変化を捉えるとともに、降雨と蒸発の循環が地球温暖化によって予想以上に強まっていることを発見した。この研究は、地球の温度が上昇する中で、増大する降雨あるいは強い干ばつによって地球のさまざまな場所がどのような影響を受けるのかを推定するのに役立つと見られる。
科学者チームは、世界の海の塩分濃度パターンが1950〜2000年にはっきりと変化したと指摘した。地球の表面積の71%強は海で、ここには世界の水の97%までが集まっており、海が大気中の水蒸気の主な発生源になっている。
降雨と、陸と海からの蒸発という循環は地球の水循環を成すもので、熱帯などは雨が多く、オーストラリアや米国、北アフリカの大部分などでは雨が少ない。一部の海域の塩分が濃いことは降雨量が少ないことを、塩分濃度が低いところは雨が多いことを示しており、塩分濃度によって降雨パターンの変化を調べることができる。
同チームは、1950〜2000年に水循環が4%強まったとしている。これは気候モデル分析による予想値の倍だ。デュラク氏は「これらの変化は、地球温暖化に反応して、乾燥したところはさらに乾燥し、雨の多いところはさらに雨が増えていることを示唆している」と述べた。
科学者は以前から、蒸発・降雨と海表面の塩分濃度との関係を知っているが、その関係を正確に数量化するのは困難だった。
デュラク氏らは1950〜2000年の塩分データを、気候モデルでの塩分・降雨・蒸発の関係とに結び付けた結果、地球表面の温度が1度上昇するごとに、水循環が8%強まることを発見した。地球の温度は1950〜2000年に0.5度上昇した。しかし、気候モデルによると、温室効果ガスの増加を早急に食い止めなければ温度は今世紀末までに3度上昇すると予想されている。
3度上昇すれば、同循環は最大24%強まり、乾燥と降雨の度合いがさらに高まることになる。デュラク氏はロイター通信へのメールで、「これは既に乾燥しているオーストラリアなどにとって大きな意味合いがある」と指摘した。同氏は、今回の研究は水循環と塩分濃度との関係の初めての正式な数量化だとしている。同氏は、海の塩分濃度は世界気候の健康診断材料としてこれまで以上に関心を集める可能性があると話している。[時事通信社]
http://www.jiji.com/jc/rt?k=2012042700299r
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雨の少ない地帯では干ばつの、雨が多い地帯では洪水の、それぞれの発生頻度が増加することを示唆している。これは温暖化によって異常気象の発生頻度が増加するというこれまでの説を裏付けるものだ。
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