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楕円(だえん)銀河群の中に発見された最古の銀河群。ダークマターの重力の影響で、銀河から発せられる光が曲がっている(中央、2011年4月12日提供)。(c)AFP/NASA/ESA/HUBBLE
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2795527/7079016
【4月13日 AFP】フランスなどの天文学チームは12日、ビッグバンからわずか2億年後に生成されたと見られる銀河群を発見したと発表した。宇宙の黎明(れいめい)期に関する定説の再考を迫る発見だという。
研究を主導した仏リヨン天文台(Lyon Observatory)の天体物理学者、Johan Richard氏は、「宇宙誕生から銀河の生成、発達までの期間に関する定説に疑問を投げかけるもの。初期宇宙に充満していた水素の霧がなぜ消滅したのか、謎を解く手がかりになるかもしれない」と話した。
これまでで最古とされている銀河は、ビッグバンから約4億8000万年後に形成されたものだ。今回見つかった銀河群はそれよりも古いと見られるが、Richard氏によると、間接的な観測手法で発見したために断言はできないという。
研究チームは、遠くの銀河が発する光をハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)やスピッツァー宇宙望遠鏡(Spitzer Space Telescope)で観測した。
遠くの銀河から発せられた光は非常に弱い。このため観測には、地球との直線上にある別の銀河の重力で遠い銀河からの光が集まり、明るく見えるようになる重力レンズ効果という現象を利用した。
■ビッグバンの定説と謎解き
定説では、宇宙は約137億年前に起きた超高温の大爆発で生まれ、膨張を始めた。生まれたばかりの宇宙が少し冷えると、電子と陽子が結合して最も原始的な元素である水素を生成。水素の霧は以後数億年にわたり宇宙に充満した。
この霧がどのようにして晴れていったのかは、大きな謎の1つだ。
銀河から放出された放射線が水素ガスをイオン化したためという説があるが、銀河はそれほど多くないと考えられていたため、実質不可能であるとされた。
だが、今回の発見を受け、フランス国立科学研究センター(CNRS)の天体物理学者、Jean-Paul Kneib氏は、「初期宇宙にはこれまで想定されていたよりもはるかに多くの銀河があったのだと考えると、この説は可能になる。こうした銀河は、今回発見されたもの同様にとても古く、光も弱い。たくさんあるとしたら、宇宙を紫外線で透明にできるだけの放射線量は存在しただろう」と話した。(c)AFP
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