http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/590.html
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http://www.nikkei-science.com/page/magazine/1104/201104_090.html
温室効果ガスの排出が世界中で急激な気候変動をもたらしている。今後,降水量が大きく変わり,異常気象が頻繁になるほか,海面上昇や気温の変化が予想されている。これらはいずれも私たちの食糧や資源を提供してくれる生態系を大きく乱し,かつてない数の人々が家を失う恐れがある。
気候関係の災害が増えているのはすでに事実だ。自然災害の頻度は1980年代から倍増し,気象関連の災害が増えている。2008年に気候関連の災害で家を失った人の数は2000万人に上ると推定されている。これは,暴力的紛争が原因で家を失った人数の4倍以上にあたる。気候変動が原因で移民や難民となる人の数は今後も増え続け,国際社会で重大な人道問題になるだろう。
この記事では,こうした問題が始まっているモザンビークとメコンデルタ,メキシコと中米の窮状について報告する。モザンビークでは,農民が大規模な洪水と干ばつの繰り返しに苦しめられている。メコンデルタでは,これまでにない規模の洪水が頻繁に起こるようになっているほか,海面上昇によって農地の大部分を失う危機に直面している。メキシコと中米は,常に干ばつに苦しめられている上に,熱帯低気圧やサイクロンによって数十万人が被災している。これらの事例をもとに,この先に求められる社会政策について提案する。
著者
Alex de Sherbinin/Koko Warner/Charles Ehrhart
デ・シェルビニンはコロンビア大学地球研究所の上級研究者で,米航空宇宙局(NASA)社会経済データ・アプリケーション・センターの副所長。ワーナーは国連大学の環境・人間の安全保障研究所で,気候変動や適応,環境に起因する移民問題について研究している。エアハートは世界的な貧困の削減を目標に設立された非営利組織であるケア・インターナショナルで,気候変動に対する世界の対応を調整している。
原題名
Casualties of Climate Change(SCIENTIFIC AMERICAN January 2011)
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