さらに石油も使って開発し、石油を使ってインドネシアからパーム油を輸入するからですね…。分かります。

パームオイルプランテーション建設のために森林を燃やす違法行為が横行しているからです。特に問題なのは泥炭地での火入れ行為で、泥炭地帯には大量の炭素が固定されていますが、それが火災によって一機に空気中に放出されます。

元々が農園だった地域が転作されるなら、カーボンフリーの理屈も成り立ちますが、熱帯雨林、特に泥炭地でのプランテーション開発はまったくカーボンフリーではありません。
また、プランテーションでは大量の農薬が使用され、労働者に対する健康被害だけでなく、地域環境の汚染も指摘されています。

環境や労働条件の問題の他に、先住民の権利を侵害していることも指摘されています。多くの先住民は、大企業と結託した地元政府軍や警察に強制的に住む場所と文化と伝統を奪われ、大都市のスラムに流れていくことしかできません。

確かに、パームオイル自体は、単位収穫性も高く、栄養価も高く優れた食品です。それゆえに、多くの環境団体が批判しているのは、違法な方法でプランテーションを開発しないことや、労働者の権利を擁護すること、環境を保全すること、であることに注意すべきです。
現在、一律でパームオイルの不買運動をしている団体を一つも聞いたことがありません。

むしろ違法なパームオイルを擁護したい人が、どこから生活費を得ているか予想するほうが簡単です。生活が脅かされている以上、反発したくなる気持ちは分りますが、感情的に反発するのではなく、「違法でなく、環境にも問題のないパームオイル」を作れるか、購入できるか、考えるほうが建設的だと良いと思います。