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地球温暖化説は、邪悪な国際金融資本が流布する「陰謀」の一環であるのか、それとも「石油資源」の独占を企むメジャーの企みなのか?
国際金融資本にせよ、メジャにせよ、それがビジネスとして成り立つ、あるいは自己の戦略強化に利するとなれば、なりふり構わず、「環境保護者」の顔をして、或いは「無法者の保安官」として、自己の立場から尤もらしい理屈を並べ立て介入してくるだろう。従って、地球温暖化説の背後には「ゴア」がいるから信用ならない、「石油」側にはブッシュの背後のメジャがいるから「おかしい」といった議論はどちらにも説得力がない。
地球温暖化論議の一つの論点は、田中宇氏が指摘する、言い換えれば、あのメール漏洩事件がいみじくも露わにした、温度上昇の事実のありや無しやである。iCPPの第四次報告書はこれについてこう書いている(第3章);
一つの温度計で世界の気温を測定することはできない。代わりに、毎月の世界平均気温
を算出するために、世界の陸域の数千の観測点での毎日の気温の測定値と、海上を移動す
る船からの、数千以上の海面水温の測定値が結合される。時間とともに一貫した変化を得
るために、実際は、利用できるデータ数の変化に対して影響を受けにくい偏差(おのおの
の観測点の気候値からのずれ)で主に解析を行う。現在では、1850年から現在までの記録
を使うことができる。しかし、データの被覆率は19世紀の後半には全世界というにはあ
まりに少なく、南極大陸で観測が始まった1957年以後にかなり改善され、1980年頃に衛
星観測が始まって以後は最良の状態となった。
+++++ 引用終わり
上に見るように地球温暖化を最も印象付けるはずの気温変化について実は大変に曖昧なのである。温度は熱力学第二法則に基づいて、物理学の世界で確と存在して良い物理量であるにもかかわらず、それが、地球全体では然るべき値として計測されていない。そこにホッケースティック曲線を捏造する間隙ができる。
温度はそもそもが分子の運動エネルギであるのだから、それを現存の人工衛星技術を用いて全地球的に測定し(大気の運動からそれを推定する手法の開発が求められるが)、それをボルツマン定数で除するなりなんなりして、地球地表面温度なるものを定義し、それを継続的に行えば済むのである。もっともこの手法は過去に遡って適用する事はできない。
さて、この問題と、地表大気の二酸化炭素濃度の急増とは切り離して考えるべきであろう。丸山重徳教授が指摘するように、二酸化炭素の地表からの熱(電磁波)放射の吸収率は低く、一方水蒸気のそれは高いので、地球温暖化に寄与する要素はむしろ水蒸気に帰せられるべきであろう。最近百年の温暖化が気象庁の観測にあるように事実である(依然、計測について大いなる疑念は残るが)か否かに疑念を有する諸氏も、二酸化炭素の大気濃度の増加については疑わないであろう。従って、気温上昇が事実とするならば、それは、二酸化炭素の濃度上昇が、何がしかの機構を通じて水蒸気の増加をもたらしているとの疑念を持つべきなのである。
世に言う環境主義者は、「地球温暖化説」=陰謀に与するのだろうか?二酸化炭素の大気中濃度の上昇は、丸山教授の言うように人類に害無しとしよう。しかし、地球上で共に生きる生物(動物・植物・バクテリア)への予見できない影響、つまり「自然との共生」をどう位置づけるのだろうか?
てなことをつらつら考えるにつけ、小生は各国そして国際金融資本等の思惑が内混ざっているとしてもCOP15に、それなりの意義を見出している。