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丸山茂徳『地球はこれから寒冷化する』文芸春秋‘08年5月号より抜粋
<温暖化の主犯はCO2ではない。それどころか−>
地質学とテクトニクス(地球変動)や惑星科学を学際的に研究課題としてきた私の立場からすれば、地球温暖化の主犯がCO2であるというのは明らかな誤りである。そもそもCO2と温暖化の問題は切り離して考えるべきなのだ。
IPCCの予言とは正反対であるが、地球はこれから寒冷化に向かうと私は考える。すでにその兆候は現われているのだ。
<束の間の「小春日和」>
この一世紀ほどの間、地球が温暖化傾向にあることは間違いない。百年で平均気温が0.6度上がっているのも事実だ。そのことに疑義をはさむつもりはない。
だが、…近い例でいえば、世界中で化石燃料を急激に消費しはじめ、大気中のCO2濃度が急増した(28ppmの増加)1940年から1980年の四十年間をみると、0.1度ほど地球の気温は下降している。これだけ取ってみても、温暖化の主犯がCO2であるという説は崩壊している。
ならば、温暖化の原因は何か。
<銀河宇宙線の働き>
まず一つは太陽活動度(の高まり)が挙げられる。(次が宇宙線量)
大気の主体は水蒸気であるが、水蒸気は雲にもなり、気温については政府両方の効果を持つ。雲は平均すると地球の50%を覆っている。雲の量が1%増えると、気温は一度さがると考えられる。
雲の量は過去20年の観測によると、プラスマイナス2%の範囲で変動している。それに比べて人為的CO2の排出量は、毎年1.0〜1.4ppm程度の増加である。これを温度に換算すると、0.004〜0.005度にすぎない。
その雲の量にもっとも大きな影響を与えるのは、最新の宇宙物理学の知見によれば、銀河宇宙線の飛来量なのである。
銀河宇宙線とは宇宙間を飛び交っている放射線のことを指すが、地表に降り注ぐその量は、過去1万年にさかのぼっても、大気中のベリリウム10やカーボン14により計測される。銀河宇宙線は雲の凝縮核となるが、太陽活動が活発になると、大気中に入りにくくなる。また、銀河宇宙線を遮断する働きを持つ地球磁場が弱くなるとその飛来量は増加する。
近年、太陽活動に減衰傾向が見られはじめ、さらに地球の磁場が弱くなっていることは、地球が寒冷化に向かっていることを指し示しているのである。
さて、銀河宇宙線の飛来量は、どんなときに増加するのだろうか。
宇宙史のなかで、「スターバースト」(銀河同士の衝突などで星のもととなる星間ガスが短期間に濃縮することで、一度に大量の星が形成される現象)は少なくとも三回起きている。太陽系が誕生したときが最初の巨大なスターバーストだった。いま我々が住んでいる天の川銀河と、隣にある複数の小さな銀河がと、もう一つ大マゼランという大きな銀河があって、それらが衝突したり、ニアミスしたりすることにより、星がたくさん生まれ、同時に星がたくさん死んでいく。
そのとき何が起こるか。大量の銀河宇宙線が地球に降り注ぐのだ。それにより雲が大量に発生し、地球は寒冷化して凍りつき、生物にはきわめて厳しい環境が訪れる。そんな現象は、23億年前や6億年前(カンブリア紀)に起きている。
人類史のなかでも、10世紀から12世紀にかけては、かなり暖かく安定した気候だったことがわかっている。これを中世の温暖期と呼ぶ。たとえばグリーンランドにも緑地があり、農場もあった。その後、16〜17世紀に寒冷化して、現在のような氷の大地になったのである。
17世紀初頭は今より寒かったようだ。この時期アルプスの氷河が前進し、イギリスのテムズ川が氷結した記録が残っている。当時は、太陽の黒点が少なく太陽の活動が活発でなかったことが明らかになっている。
<地球の磁場がゼロになる>
銀河宇宙線の飛来量に影響を与えるもう一つの要素、地球の磁場は、いまどんどん弱くなっている。おそらくあと千年もすればゼロになるだろう。
さらに地球の軌道要素についても考慮する必要がある。地球の公転軌道は、約2万年あるいは約10万年の周期で変動し(ミランコヴィッチ周期)、太陽との距離や自転軸の角度が変わり、日射量が変動する。
標準的な2万年周期をたどるとするならば、平均気温が7度低下するような本格的な氷河期に突入するまで、あと2千年ほどの猶予があることになる。
しかし「小春日和」が続く保証ははい。2万年という「短い」周期においては、さまざまなパラメータの影響を受けるためだ。
氷河期が到来すれば地球が養うことのできる人口は激減する。ニューヨーク、シアトル、北海道、トルコ、ロンドンを結ぶ線より北側には、人類は住めなくなる。
<CO2半人説の飛躍>
そんな状況にあるにもかかわらず、世を挙げて温暖化の原因はCD2だと断定し、日本政府は年間1兆円もの費用を使ってその削減対策を進めている。
IPCCの報告は、CO2を温暖化の最大の要因としてはいるものの、実は主犯の「可能性が高い」としか言ってこなかった。逃げ道をきちんと作っているのだ。
CO2濃度はこのところ年間1ppmずつ増加しているが、それによる温度の上昇は0.004度ほど。その力はたいへん小さく、この値だけで未来を予測することなど不可能だ。百年間に蓄積されたCO2は100ppmになるので(IPCC)、これを温度に換算すると、0.4度の上昇になる。
ところが雲の増減は桁違いに大きな影響を気温に与えるのだから、CO2だけをあげつらい、温暖化の主犯と断定するのは、論理的飛躍というしかない。
<未曽有の時代に>
・気象の問題は太陽と地球の間だけで決まっているというのが常識だったところに、デンマークの宇宙物理学者、ヘンリク・スペンスマルクが、異論を唱えた。地球の気象は銀河のなかの相互作用で決まると主張したのである。
パニックに陥った気象学会はスペンマルクを攻撃し、自分たちの理解を超えた理論を排除しようとした。
しかし…スペンマルク以降、地球の環境・気象は、銀河の中の相互作用で決まるという考え方は一般的なものとなりつつある。こうした視点に基づく知見は着実に蓄積が続いている。
しかし、この議論の成否は科学者が判断するものではなく、自然が決めるのである。私が寒冷化の兆候が現れるとしている2030年を待つまでもなく、5〜10年後には決着が見えてくるはずだ。
『地球温暖化論』に騙されるな!/丸山茂徳
http://www.asyura2.com/08/nature3/msg/397.html
投稿者 短足鰐 日時 2008 年 10 月 02 日 21:23:39: 1dEIvwQCPSw5M
2008年11月29日 山茂徳『地球温暖化対策が日本を滅ぼす』を読む
http://blog.livedoor.jp/sho923utg/archives/51215607.html