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8月3日0時33分配信 産経新聞 全国的な梅雨明けの遅れや九州北部の豪雨、北日本の日照不足など7月は各地で天候不順が相次いだ。その原因をさぐるため、気象庁は急遽、3日に「異常気象分析検討会」を開催して大規模な大気の流れを解析することを決めた。さて、天候不順の背景には何があるのか。(豊吉広英) ■「エルニーニョ」関与の声も まだ梅雨明けしていないのは九州北部、中国、近畿、東海、北陸、東北。統計が始まった昭和26年以降、近畿で最も梅雨明けが遅かった平成15年の8月1日の記録を更新した。長引く梅雨は全国で日照時間を短くし、北日本の日本海側では7月の日照時間が平年の54%と、やはり統計を始めた昭和21年以降最短だ。 気象庁によると、7月は気圧の谷が頻繁に南下し、梅雨前線の北上を阻止。また、太平洋高気圧が7月下旬に弱まったことから、梅雨前線を押し上げられなかった上、梅雨前線に向けて南から暖かく湿った空気が大量に流れ込む事態を許した。このため前線南側で大気が不安定になり、集中豪雨をもたらしたという。 気象庁は「(6月に発生した)エルニーニョが、今回も太平洋高気圧に影響を与えた可能性がある」と推測。また、ジェット気流「亜熱帯ジェット」が7月は例年より強かった上、南よりに流れた。度重なる気圧の谷の南下は亜熱帯ジェットが影響したとみられるが、これもエルニーニョとの関連が指摘されている。 ただ、気象庁はエルニーニョが天候不順の主原因とする見方には否定的。検討会の会長でもある東京大学気候システム研究センターの木本昌秀教授(気象学)も、「程度の差こそあれ、梅雨の末期はしばしば前線が活発化する。異常気象とまではいえないのでは」との見方を示している。 気象庁によると、8月は北日本から西日本にかけ、平年に比べて晴れの日が少なく、日照時間も少ない見通し。特に上旬は、晴れたり雷雨が降ったりと不安定な状況が続くとみられる。 ■エルニーニョ現象 太平洋赤道域の日付変更線付近から、南米のペルー沿岸にかけての広い海域で、海面水温が平年に比べて高くなり、その状態が1年程度続く現象。ひとたび発生すると、日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられている。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090803-00000505-san-soci |
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