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http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200905282323
1997年のノーベル物理学賞の受賞者でもある米エネルギー省のスティーブン・チュウ(Steven Chu)長官は25日、ビルや一般家屋の屋根および道路を白く塗る対策を講じることが地球温暖化対策として非常に有効であるとの見解を示した。 同日開幕となった英タイムズ紙主催のノーベル受賞者の講演会「St James's Palace Nobel Laureate Symposium」のオープニングセッションとして行われた講演で明らかにしたもので、地球を白く塗り太陽からの熱を反射することは地球温暖化対策の面に非常に有効との見解すと同時に米国政府として、この地球白塗り計画を進めていく考えがあることを米政府高官として初めて示した。 ビルや一般家屋の屋根を白く塗ることに関しては既にカリフォルニア州が条例化。カリフォルニア州内の商業ビルに関しては既に屋上を白く塗ることが義務づけられている。 しかし、これまでの道路などを白く塗るという方策に関しては真剣に検討されてきたことはなく、全ての人工物を白く塗ってしまうというチュウ長官の考えは、注目を集めている。 仮にこの計画を進めた場合、ビルや家屋で屋根が水平な場合は白く、それ以外の傾斜した屋根に関しては寒色系の色に、道路などの場合はアスファルトの地の色となる黒ではなくコンクリートの色に近い、灰色系にすることが義務づけられることとなる見通しだ。 チュウ長官は、その上で、完全に白くしなければならないのは地上から直接目にすることができない水平な屋根に限れば、景観上も違和感は感じないだろうと述べている。 エネルギー省が管轄しているローレンス・バークレー国立研究所の研究グループは昨年9月、全米の都市部のビルや家屋の屋根を白くするだけに年間あたり10億ドル(約1050億円)ものエネルギーコストの削減につながるとする研究成果を発表していた。 建物の屋根を白くすることで太陽光の吸収を防止する対策は専門家の間では「Cool Roofs」と、道路の色を白くして太陽光の吸収を防止する対策は「Cool Pavements」と呼ばれ、最近になり注目を集めてきたものとなる。
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