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イスラエルと北朝鮮と成田空港と八ッ場ダムの共通点
山崎康彦2009/09/28
http://www.news.janjan.jp/government/0909/0909260811/1.php
日本でも「在特会」(在日特権を許さない市民の会)など極右ファシスト達が排外主義を煽る直接行動を全国で展開しています。
今週号の『週刊金曜日』の記事によりますと、スウェーデンの有力紙『アフトンブラーデット』紙が「イスラエル軍がパレスチナ人の遺体から臓器を抜き取り密売している」と今年の8月に証拠写真付きで2回にわたって報道したところ、イスラエルと米国のイスラエルロビーを中心とした極右ユダヤ系団体が『アフトンブラーデット』紙の編集長を「ナチス」と呼び、スウェーデンを「反ユダヤ主義の温床」などと批判するキャンペーンを展開しているとのことです。
彼らはスウェーデンの国際的ブランドである家具のイケアや乗用車のボルボ、衣料品のH&Mを世界中でボイコットする署名運動を展開しているとのことです。
現代のナチスが、 イケアやボルボを目の敵に 2009.09.25 週刊金曜日「金曜アンテナ」
イスラエルと北朝鮮という国は、絶えず政治的・軍事的緊張を作り出すことでしか国の体制を維持できないという共通した宿命を持っています。
イスラエルはユダヤ人独特の宗教イデオロギーである「シオニズム」を背景に、もともとパレスチナ人とユダヤ人が長年平和裡に暮らしていた土地を軍事的に占領してパレスチナ人を追い出し1948年に人工的に作った国です。それ以来、難民となったパレスチナ人や周りのアラブ諸国から、「占領した土地の返還」や「イスラエル国家否定」という「国家の消滅」の危機的圧力を絶えず受け続けています。
北朝鮮は日本の天皇制軍国主義が連合軍に敗れて崩壊した際、ソ連が朝鮮半島を占領、金日成を押し立てて「偽装共産主義社会」を人工的に作りました。その実態は国民から自由と人権を奪って金王朝が絶対支配する「封建制絶対王政」でしかなく、当然ながら自力で国を養っていけずに旧ソ連や中国や米国の援助なしでは一日も体制維持ができない宿命を負っている国です。
成田空港は当時の自民党・佐藤栄作政権が農民の土地を暴力的に奪って人工的につくった空港ですが、今でも続く農民の反対運動によって4000M滑走路を一つしか持たない欠陥空港であり、規模拡張で国際路線が充実してきた羽田空港に年間発着回数では追い抜かれている状態です。
地元住民や首長やマスコミから意図的なバッシングを受けている「八ッ場ダム建設中止」問題も同じ構図で建設が決定され、莫大な税金を投入して強行されてきた経緯があります。
イスラエルにしても北朝鮮にしても成田空港にしても八ッ場ダムにしても、すべては「失敗した事業」であることを関係者は謙虚に認めるべきです。
そこから導き出される教訓は、住民や国民とは関係ないところで権力者が勝手なイデオロギーや利権のために一方的に決定して暴力を使って反対者を弾圧し人工的につくった国や施設は、最終的には成功しないということです。
鳩山民主党政権が「ダムや高速道路や空港や箱モノなどの無駄な公共事業」の見直しや中止を行おうとしていることは全く正しい判断です。
歴代の自民党政権は建設・土木業者や自民党政治家や特権官僚への利益誘導のために永田町と霞が関だけで「大型公共事業」を「民意」の名のもとに決定し、莫大な税金を投入して推し進めてきました。地元住民や国民の反対意見は一切聞かずに強行してきたのですから、その矛盾が政権交代で一気に表面化するのは当然のことです。
9月25日付け『日刊ゲンダイ』の「前原国交相はダマされるな!」の記事では、八ッ場ダム建設受注企業や団体に国交省から176人が天下っていて「建設中止に怒る地元民の怪しい声」をつくっていると報じています。
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