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エレノア・マクビーン(Eleanora I. McBean)の著作、『ワクチン接種の犯罪を告発する』の中につぎのような指摘があると言う事ですが、どうも私が判断するかぎり(真偽は別として)これは悪質な偽造文書の類いにしか読めませんでした。
出典
「スペイン風邪」の現場証言
http://www.asyura2.com/0510/health11/msg/158.html
疑問1
>その病(スペイン風邪)は、腸チフス、ジフテリア、肺炎、天然痘、小児麻痺といった、第一
>次世界大戦直後に人々がワクチンとして接種されることになった諸病に加えて、黒死病(ぺス
>ト)の特徴をそなえていました。事実上全ての人が、1ダースかそれ以上の病気や毒性血清を
>「種としたもの」を注射されました。
著述の時代背景は1918年から1919年のころの事です。
天然痘、破傷風、ジフテリア、コレラ、ペスト、腸チフスの血清療法、ワクチン接種が実用段階に入っていたことは事実なのですが、小児麻痺のワクチン、つまりポリオワクチンは1955年に開発されたソークワクチンまで実用化には至っていません。
小児麻痺患者から採血し、免疫血清の注射を射つと言う手段も当時すでにあったかも知れませんが、量的にはとても何千人、何万人にも供給できるはずがありません。
何と言ってもこの時代ウィルス培養技術が未発達であり、1935年以降にならないと先行していた天然痘ウイルスの増殖方法さえ確立できませんでした。
ですから、『事実上全ての人が、1ダースかそれ以上の病気や毒性血清を「種としたもの」を注射されました』と言うような供給能力はどこの国家にもなかったはずです。
あるとすれば、前線に送り出された一部の軍隊だけでしょうし、『事実上全ての人が』などと言う形容は空想世界だけで可能であり、後遺症を無視して『1ダース』ものワクチン接種を試みる医者などそもそもいるはずもないと思います。
疑問2
>流行は2年間続きましたが、その勢いは、症状を抑えようとして医師たちがさらに投与した薬
>の毒性によって保たれました。私が見いだしたかぎりでは、インフルエンザはワクチン接種を
>受けた人だけを襲いました。注射を拒絶した人たちはインフルエンザを免れました。
この当時、まだ後進国の日本には種痘法があっただけですので、国内事情としては誰一人として1ダースもの血清注射などありえないのですが、それでも48万人もの死亡者が出たことが明らかになっています。
当然その死因を「ワクチン接種」に求める訳にはいきません。
「ワクチン接種」の有る無しにかかわらず、世界平均では致死率2%、国内では致死率1.6%という深刻な被害が生じているのですから、スペイン風邪の死亡原因が幻の「ワクチン接種」でないことはあまりにも明らかです。
疑問3
>私の家族はワクチン接種を全て拒絶していましたので、流行期間中も無事にすごすことができ
>ました。私たちは、グラハム、トレイル、チルデン、その他の人の健康法から、毒性のあるも
>ので身体を汚染すればそれはかならずや病気につながっていくということを知っていたので
>す。
当時の日本の人口は5500万人で感染者は2500万(感染率45%)ですから、3000万人は感染しなかったか、不顕性感染であったのです。
つまり2人に1人はエレノア・マクビーンのように健康のままであったはずであり、ワクチン接種など受けていてもいなくても、2人に1人は感染者になっているのです。
『毒性のあるもので身体を汚染すればそれはかならずや病気につながっていく』などと言われても、どんな食物や環境にもそれなりの毒性はあり、それらに淘汰されながら現在の人体(免疫メカニズム)がある訳です。
ワクチンの考え方は人体が健康で免疫メカニズムが正常なうちに、将来接触するであろう病原性の細菌やウイルスに対して、その活性度を弱めた抗原を体内に取り込み、ある程度の免疫抗体(個別の病原に対する個別の防御機能)を作り出しておくというものに過ぎません。
本来なら、自然感染による免疫獲得が一番望ましいのですが、ふだんどんなに健康な人でもタイミングが悪ければストレスなどにより感染し、重篤化するわけです。
そうした予防的な医療処置が何故過ちなのかが、とうてい理解できません。
疑問4
>もしも細菌、バクテリア、ヴィールスやバチルスといったものが病気の原因になることができ
>るのなら、私たちの両親は一日に何時間も病人と同室していたのですから、感染する機会はい
>くらでも有ったわけです。しかし、彼らはインフルエンザに罹ることはありませんでしたし、
>また、病原菌を持ち込んで私たち子供にうつすということもなく、何も引き起こしはしません
>でした。私たちの家族は、深い雪の積もるその冬の間中、誰一人としてインフルエンザはおろ
>か鼻風邪にさえかかる者もありませんでした。
ウイルスの病原性は宿主(人)の免疫能力が高ければ、発症することもなく抗体を作ってしまいます。
エレノア・マクビーンがスペイン風邪の原因を、予防接種で体内に埋め込まれた病原菌に原因があると断定する根拠が、宿主側の免疫機能の高低を無視したものであることがここで判明します。
何にしてもヒトインフルエンザの病原体がウイルスであることが証明されたのは1933年であり、このスペイン風邪(1918年)当時ならば、まだインフルエンザのウイルス説は確定されていなかったため、こうした疑問があったとしても不思議ではありません。
しかし発行年は1977年のようですが、この第二章の著述年代は明らかに1933年以前のものであり、基本的には何等その後の医学常識を反映したものとはなっていません。
第一章では1976年にアメリカで発生したギランバレー症候群に関する記述がありますが、この第二章はその内容からそれを受けて書かれた文章ではありえない訳です。
疑問5
>1918年のインフルエンザ大流行は世界中で2,000万人もの人を殺したと言われていま
>す。しかし、実際には、医師たちがいいかげんで致死的な処置と薬によって殺したのです。こ
>れは厳しい告発ですがそれでも、薬品を用いない医者と、そうでない一般の医者と、どちらが
>成功したかという比較で判定すれば、それが真実なのです。
>「メディカルな」人々や病院が、診ていたインフルエンザ患者の33%を死なせていた一方
>で、BATTLE CREEK, KELLOGGそしてMACFADDEN'S HEALTH-RESTORIUM といった「メディ
>カルでない」病院ではほとんど100%の治癒をえていたのですが、彼らが用いた治療法はと
>いえば、注意深く計画された自然食の食事療法に続いて、水療法、水浴、浣腸、その他、そし
>て、断食その他いくつかの単純な治療法を施すというものでした。ある「ヘルスドクター」は
>8年の間一人も患者を失いませんでした。このように一人の患者も失わなかった「薬を用いな
>い医師」たちの一人による健康治療のめざましい成功例は、少し後で出版される、この本の他
>の部分(タイトルはVACCINATION CONDEMNED)で示されるでありましょう。
当時の日本ではケミカルではない生薬を使った経験的な民間療法しかなかったと思いますが、それでも48万人の死者がでていますし、中国やインドでも同様です。
エレノア・マクビーンの主張する療法が、漢方やアーユルヴェーダなどより遥かにすぐれたものとはとても信じられないことです。
水療法、水浴は、日本人なら昔から風呂に全身をつかる事で眼には見えない汚れ(穢れ)を取り除く習慣を身につけています。
しかしそれでも、罹患する人は罹患し、大量の死者をだしたのがスペイン風邪です。
まあ私なら、断食するか、ネギを煮込んだ玄米粥でも食べるだろうとは思いますが、そもそも個人の体質によって病態は違います。
ですから、どんなに『注意深く計画された自然食の食事療法』も、個人個人で毒ともなり、薬ともなるとしか言えないように思います。
しかもこの1918年代に「自然食」とかを唱えられても、そもそも化学的な食品添加物などはほとんど登場していない時代です。
この記述だけはとても1935年以前に書かれたとは思えないのですが・・・。
疑問6
>ワクチン接種を受けた兵士たちの間には、それを受けなかった市民の間でよりも、7倍の病気
>がありました。しかもそれらの病気はその予防としてワクチン接種されたものだったのです。
>1912年に海外から引き上げてきたある兵士は私に、陸軍病院は小児麻痺患者でいっぱい
>で、大の大人がなんで子供の病気に罹らなくちゃならないんだと思った、と話してくれまし
>た。今では私たちは、麻痺はワクチンの毒性による後遺症であることを知っています。家にい
>る者たちが麻痺に罹ることは、1918年にワクチン接種の世界的なキャンペーンがおこなわ
>れる前にはなかったことです。
当時の猛威をふるったスペイン風邪はすでに遺伝子再生され、動物実験によりその恐ろしいウイルス性肺炎に至る強毒性が確認されています。
ですからワクチン接種の有無など関係はありませんし、小児麻痺ワクチンの実用化もこの時代にはありえませんので、『麻痺はワクチンの毒性による後遺症である』と言うのは意図的な虚言としか思えません。
結論
インフルエンザワクチンの予防接種が現在未だなお「効力が無く」「副作用の危険性」しかない、と言う見解は私は基本的に正しいとは思います。
しかしそのすべての前提が、ただ単純に見当違いによる前時代的ものと断定するしかありません。
少なくともこのような文書で、現在世界中で進行中の「ワクチン陰謀」が、『論』として語られたりしないように願いたいものです。
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