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【2:1】【書評】10年前より200万円も安くなった35歳の年収〜『"35歳"を救え』 [09/12/21]
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1 名前:依頼@@@@ハリケーン@@@φ ★ 2009/12/21(月) 22:22:47 ID:???
若い頃に思い描いていた「35歳」とは、どういう姿ですか? そう問われて本作に
登場する35歳の男性の一人がつぶやきます。
「いまじゃ想像もつかないですけど、間違いなく結婚して、子どもがいて、普通の
家庭を築いているんだろうなと」。
現在、この男性は埼玉県の職業訓練校に通いながら、再就職に向けて準備中。電気
工事士、ボイラー技士など彼が持つ資格は15個以上。どれも国家資格や都知事から
与えられる正式な資格ばかり。それでも、就職先が決まりません。もともとトラック
運転手として働いていた彼は、ビル管理会社に転職。最終的に年収が300万円を切るよう
になり、再び転職を考えました。付き合っていた女性もいましたが、年収を理由に結婚は
断念。今も結婚はしておらず、アパートで一人過ごす日々を送っています。
「団塊ジュニア世代」と呼ばれる現代の35歳。10年前ならば、35歳といえば家庭を
持ち、会社で責任あるポストを任され、社会を担っていくはずの存在でした。それが
現在では低所得化、未婚化、雇用の非正規化など、不景気のあおりを正面から受けて
います。本書はNHK「あすの日本」プロジェクトとして放映された内容を再構築したもの。
1万人の35歳のアンケートデータから浮き彫りになる、35歳の「現在」をリアルに伝えて
います。
たとえば、年収。1997年には平均年収が500万〜600万円だったのが、現在は300万円台。
10年前よりも200万円は安くなっているのがわかります。35歳時点での出生率は0.86、
また正社員の69%の人が、会社に対して不安に思うことについて「収入が増えないのでは
ないか」と回答しています。
今のままでも十分目を背けたくなりますが、この先20年後の日本は「ゼロ成長」
「消費税18%」「医療費の自己負担額は現在の2倍」「失業率10%超」「年金30%カット」
など、想像したくもない社会になってしまう可能性があるのだそうです。現在、日本の
失業率は5.1%。15〜24歳の若者に至っては失業率9.9%と、すでにその予兆は始まって
います。
今後、日本の社会はどこに向かっていくのか――。今年を振り返りながら、2010年を
迎える前に読みたい一冊です。
ソース:WEB本の雑誌
http://www.webdoku.jp/tsushin/2009/12/21/006890.html