★阿修羅♪ > 昼休み30 > 792.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20091114-OYT1T00080.htm
有名キャスター降板→局アナへ、その裏は
報道、情報番組の有名キャスターの降板がこの秋、相次いだ。各局が制作費削減を進める中、狙い撃ちされているように見える。
フジテレビ系の報道番組「ニュースJAPAN」で、2002年10月から番組の顔としてキャスターを務めてきた滝川クリステルさん(32)と、テレビ朝日系の情報番組「ワイド!スクランブル」で司会を11年間務めた大和田獏さん(59)がそれぞれ9月25日の放送を最後に降板。
日本テレビ系の報道番組「真相報道バンキシャ!」でも、7年間キャスターだった菊川怜さん(31)が同27日に降板した。
◆「卒業」って?◆
それぞれに共通するのは、降板を「卒業」と称し、後任は局アナが担当していること。各局は、降板の理由を「本人から申し出があった」(フジ)、「番組開始15年目に向けたリニューアル・スタートに伴うもの」(テレ朝)、「通常の司会交代」(日テレ)などと説明する。
しかし、ネット広告の台頭などで、テレビ広告は2005年度から4年連続で減少しており、各放送局とも制作費の削減は至上命令となっている。
総務省の発表によると、09年3月期の地上波テレビ・ラジオ局計195社の損益は計212億円の赤字で、統計上確認できる1976年3月期以来、初めての赤字となった。このため、今年度はテレ朝が昨年度より150億円(16・6%)、日テレも同約142億円(12・7%)減らしている。
◆制作費節減、ギャラに波及◆
現場では、海外など遠方のロケやカメラの台数を減らしたり、収録が深夜に及ばないようにしたりするなど、様々な番組でコストダウンを進めてきた。
「その発想が出演者のギャラにも及んできた。大物タレントだと1回当たりの出演料は数百万円にもなる。『もう司会はタレントじゃなくてもいい』という判断になっている」と、ある放送局の関係者は打ち明ける。社員なので、出演料のいらない局アナの方が安上がりというわけだ。
バラエティー番組でも、日テレ系「世界まる見え!テレビ特捜部」で19年間司会の一人だった楠田枝里子さん(57)が同28日で降板、その傾向を裏付けている。
制作会社でのプロデューサー経験も長い東京工科大の碓井広義教授(メディア論)は「各放送局での降板劇は、明らかに制作費削減のためのリストラ。だが、テレビ局は今まで一部をのぞき、局アナをきちんと育成して有効活用する努力を怠ってきた。人的資源の生かし方について、各局が考え直すいい機会だ」と話している(小林佑基)
(2009年11月14日06時50分 読売新聞)
YOMIURI ONLINE トップへ