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http://www.asahi.com/politics/update/1112/TKY200911120267.html
官房機密費、毎月1億円 経験者は使い勝手のよさ証言(1/2ページ)
2009年11月12日17時29分
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官房機密費(内閣官房報償費)の使途の公開をめぐり、鳩山内閣が揺れている。複数の内閣官房経験者を取材すると、「毎月1億円を領収書なしで自由に使える」「いくら使っても翌日には補充された」など、使い勝手の良さを証言した。チェック機能として平野博文官房長官が挙げた会計検査院についても検査には限界があるようだ。
90年代に官房長官を務めた複数の政治家に取材したところ、長官就任当日、実際の現金の出し入れを担当する内閣総務官(首席内閣参事官)がこう説明したという。
「2億円ほどは内閣情報調査室に振り分けられ、残りの毎月1億円あまりは自由に使えます。一切書類に残す必要は無く、領収書も出納記録も一切必要ありません」
長官経験者の一人は振り返る。「官邸内の長官室に腰くらいの高さの金庫があり、いつも数千万円入っていた。何に、いくら使っても、翌日には同じくらいになるよう、事務方が補充してくれた」
では、その使途は。「多かったのは国会対策と餞別(せんべつ)」と長官経験者全員が口をそろえる。ある元長官は「与野党問わず、直接国会の委員長クラスらを呼び、1人200万〜300万円を手渡した。難しい法案をうまくまとめてくれ、という趣旨だ」と言う。
餞別の額は、渡航先までの距離に応じた「相場」があったようで、「韓国なら1人30万円、東南アジア諸国なら50万円、ヨーロッパなら100万円といった具合」(別の元長官)という。
1回での金額が多かったのは、首相の外遊時の諸経費だという。「サミットの時は金庫から2千万〜3千万円ほど持参した。現地での食事会やお土産代に充てたほか、官邸内での晩餐(ばんさん)会などのために高級ワインを買い込んだ」と元長官の一人。
同僚議員の「勤続25周年」「閣僚就任」などの政治資金パーティー券の購入に使ったと証言する長官経験者も複数いた。官邸職員が、主催する議員の事務所に行き、「慣例ですから」と100万円単位で券を買っていったという。
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