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2009/11/11
日中は人類史的なパートナーとして協力・連携できると確信 小沢幹事長が日中交流協議機構全体会議で
都内で11日午後、前日の10日に引続き「(日中)交流協議機構」第3回会議が開かれ、最後を締めくくる全体会議では、日本側機構長の小沢一郎幹事長、中国共産党中央対外連絡部・王家瑞部長がそれぞれスピーチを行い、日中のさらなる機構の発展を誓った。
小沢幹事長は王部長ら一行に対し、改めて熱烈な歓迎の意を表するとともに、今回の会議において両国の意見交換が友好になされたことを嬉しく思うと挨拶。日本では今夏の衆議院総選挙で民主党が多くの国民の支持を得て政権交代が起こったと述べ、その要因として自民党が長期権力に驕り、国民生活を破壊してきたことに対する国民の怒り、民主党の不断の自己改革の末に政権政党として国民に認知されたことだとの見方を示した。
そのうえで小沢幹事長は鳩山新政権が成すべきことについて、政権公約として掲げた「国民の生活が第一。」の政治を実現することが一点だとし、政策の要諦は「国民の生活が良くなれば経済も良くなる」であると強調。国会においても脱官僚依存、政治主導で臨み、時代にそぐわない公職選挙法、政治資金規正法の見直しも行わなければならないと語った。
小沢幹事長は外交・安全保障政策のなかで特に日中関係について、「かつてないほどの進化を遂げている」との見方を示し、「民主党は結党時からアジア外交を重視し、諸外国との交流を積み重ねてきたがその中核は日中関係」であると主張。それゆえに2006年に自身が訪中した際の胡錦濤国家主席との会談において、「日中協議機構」が合意・設立され、現在に至ると振り返った。
あわせて、今日の日中関係の基礎とも言える1972年に田中角栄、周恩来両首相が署名し成立した日中国交正常化に言及し、「先人の命がけの取り組みがなければ成らなかった、周首相の『水を飲む人は井戸を掘った人を忘れてはならない』との言葉を忘れずに取り組んでいる」と話し、その意義を改めて説いた。
小沢幹事長は続いて、「日中関係はアジア、世界的な意味合いをもつ重要な関係であり、さまざまな地球的な課題解決に向けて両国がリーダーシップを発揮することを国際社会が求めている。国際的責務を果たすため、なお一層の協力、連携が不可欠」だと語り、「世界が平和と安定のなかで繁栄し、人類がともに生きる、共生するために両国が政治的、経済的にも文化や文明、地球環境という面においても21世紀における人類史的なパートナーとして協力、連携できると確信している」と表明。最後に、双方の関係者に心より感謝の言葉を述べ、会議の成功と日中両国のさらなる発展、参加者各位の活躍を期待すると締めくくった。
王部長は「真剣に感動をもって素晴らしい演説を伺った」と切り出し、民主党が変革を新しい事業の推進力にしようとしていること、生活改善に向けて努力することに理解を示した。
そのうえで、「日中の交流メカニズムについて、新しい情勢の下に新しい1ページを開く認識。チャレンジとオポチュニティーがいっぱい存在している」と指摘。日中の情勢と使命についてクリアな認識を持つことできたと述べ、「世界、地域のなかでの使命、役割が日増しに重要になっている。そのために両国間の協力や交流、お互い学びあうこと、相互のサポートの必要がある」として、そのために両党がともに弛まぬ努力をしていこうと語った。
小沢代表、王部長は講演後、今後の機構のさらなる発展を期して固く握手を交わした。
会議ではその後質疑応答が行われ、王部長が最後に、今回の会議を総括し、同機構が両国、両党のプラットフォームだとの認識が示され、「政府間で解決できないことを外交レベルにしてしまう前に、党の交流メカニズムで意見することが様々な問題解決に有利になるのではないか」、「相互理解の場のみならず実務的に問題解決する場にできないか」と提起。
山岡国会対策委員長が賛同の意を示し、同機構の将来に向けた更なる発展を誓った。