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沖縄から覚醒する日本
【2009年11月4日】対米従属下の高度成長が終わった日本には、官僚制度を大幅縮小させる地方分権が適しているが、上からやってもダメで、下から住民が革命的に権力を霞ヶ関から奪う展開にならないと、地方分権は進まない。しかし、日本の住民は政治にすっかり諦観し、下からの力はほとんど存在しない。そんな中で民主党の沖縄ビジョンが「沖縄を地域主権のパイロット・ケースにする」と言っているのは、米軍基地問題をめぐり、米国の「協力」も得て民主党が煽った沖縄の人々の「住民自治の精神」が、いずれ本土にも感染し、日本各地で下から地域主権を求める動きが起きることを期待していると読み取れる。うまくいけば、日本は沖縄を皮切りに覚醒していき、国連中心の多極化した世界の中で、指導力を発揮する国の一つとなりうる。
◆新興諸国に乗っ取られた地球温暖化問題
【2009年10月31日】 地球が本当に温暖化しているのか、その原因は人為によるものなのか、わからなくなっているのに、COPでの温暖化対策の国際議論は、相変わらず温暖化を前提として続いている。地球が温暖化しているのかどうかの「事実」(人々が事実と感じるイメージ)は、マスコミや学界を操作すれば変えられるのだから、現実がどっちであるのかは、実は重要でない。しかしその一方で、温暖化対策の元締めである国連を握るのは、先進国から新興諸国に代わっている。新興諸国は温暖化の国際プロパガンダのシステムをそのまま使って、資金が先進国から途上国に流入する制度を作ろうとしている。英国など温暖化問題の首謀者にとっては、地球寒冷化よりも、新興諸国による乗っ取りの方がはるかに脅威だろう。
ラジオデイズ11月号・アメリカ経済の二番底と台頭する中国の間での日本の針路
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「世界がドルを棄てた日」中国語版が出ました。
「世界抛弃美元的臨界期」中国鉄道出版社
オバマの核廃絶策の一翼を担う日本
【2009年10月27日】 世界多極化に沿ったNPTの再編を目指すとき、それを米国だけが主導すると、英イスラエルから圧力がかかり、むしろ多極化を阻害する結果になる。そのため、英米と親しいが核武装していない豪日に世界核廃絶の準備となるICNNDを作らせたと推測できる。対米従属と違う方向のことはやらないのが日本の姿勢だったので、キッシンジャーらは、米国と親しいものの中国と協調してアジアの一員になりつつある豪州に「日本の引っぱり出し」を要請したのだろう。豪ラッド首相は08年に訪日した際、世界の非核化を論じる国際組織を主催することを日本に提案し、日本政府はいやいやながらも共同議長国となることを了承した。
◆中国の内外(3)中国に学ぶロシア
【2009年10月23日】 ロシアは、伝統的に中国を信用していないので、これまでは、中国共産党に学ぶなどということはしたくなかった。そもそも1910年代から共産党の運営技能を毛沢東ら中国人に教えてやったのはわれわれだ、と考えるロシア人のプライドもある。しかし、ここ1−2年の急激な覇権の多極化の結果、中国は欧米と並ぶ覇権国になっている。「政治独裁の維持したまま経済を自由化して発展する」というトウ小平以来の中国式発展モデルは、世界各地の発展途上国にもてはやされている。この激変の中、プーチンは考えを変え、中国に学ぶことにした。