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JAL(日本航空)再建問題を考察する際に、重要な視点が欠落していると言わざるを得ない。もちろん資金繰りの件は「命の次に大事なのはお金」だから致し方ない。ただし忘れてはならないことがある。それは「お金より大事なのは人間の命」の観点である。
目下、JAL再建に向けて金融面での再建策が各界の知恵を集めて練られている。ただその際、気になり残念なのは安全運航堅持の面からの発言が余り見られないことだ。
今回のJAL再建問題を考える際の重要な柱として、安全運航堅持問題を無視してはならないことは、1985年8月12日に御巣鷹の尾根に墜落したJAL123便のことを見ても明らかである。
JAL123便墜落事故の際には、操縦クルーは乗客の命を救おうと今に語り継がれる渾身の操縦技量を発揮し、客室乗務員は極限状況にありながらも、乗客の酸素マスク装着を援助し、また乗客の不安を少しでも軽減するために現在状況を的確に機内アナウンスしたり、不時着に備えての乗客誘導メモを準備したりして乗客を支えた。操縦クルーや客室乗務員の献身は叶わなかったが。
今回のJAL再建に当たって、安全運航堅持の観点を欠落させてならないことをJALの歴史そのものが身を持って教えている。
機体整備面のみならずJALを含め、お金のことばかりに関心が向き航空業界全体の志気が低下し、事故に繋がらないよう安全運航堅持に一層の配慮が求められる。