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http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091019ddm003010174000c.html
クローズアップ2009:鳩山内閣支持率72% 「政治主導」期待高く
<世の中ナビ NEWS NAVIGATOR>
毎日新聞が17、18日実施した全国世論調査で鳩山内閣の支持率は7割台の高水準を維持し、政権発足から1カ月間の順調な滑り出しを印象づけた。09年度補正予算の一部執行停止や、衆院選マニフェストに掲げた公約を次々と実行に移そうとする姿勢が評価されているようだ。ただ、10年度予算の概算要求額が過去最大の95兆円に膨らみ、公約通り「無駄遣い撲滅」などの実績を示せなければ、財政破綻(はたん)への懸念が強まり、期待は失望に変わりかねない。【中田卓二、田中成之、西田進一郎】
◇予算削減、実行カギ
平野博文官房長官は18日、72%の内閣支持率について「無駄遣いを徹底的になくすことが評価されていると思う。今まで官僚の手の内でなされてきたことを、必死になって政治家自らが打ち破ろうとしているのが見えたのだろう」と語った。政府高官は「1カ月の結果としては、まあ、上出来だ」と総括した。
世論調査では、鳩山内閣が掲げる政治主導の政策決定についても質問。「評価する」との回答が内閣支持率を上回る80%に達し、「評価しない」の17%を大きく上回った。自民支持層でも過半数の58%が「評価する」と答えた。前原誠司国土交通相らがマニフェストに沿った政策方針を相次いで明言し、各省の政務三役(閣僚・副大臣・政務官)が前面に出て補正予算の削減や概算要求に取り組んだ姿が自民党政権とは違う新鮮さを感じさせ、高い評価につながったとみられる。
ただ、歴代内閣の支持率をみても、小泉政権を除き、発足当初をピークに下がっていくのが従来のパターンだ。
今回の調査で鳩山内閣を「支持する」と答えた人に理由を尋ねたところ、78%が「政治のあり方が変わりそうだから」と回答。「政策に期待できるから」は16%にとどまった。鳩山内閣の誕生によって国民の生活がどうなるかについては「良くなる」との回答が43%で、「変わらない」の45%と拮抗(きっこう)。自民党政権からの変化に期待する声は強いものの、実績が示されるまでは半信半疑というのが世論の大勢と言えそうだ。
それだけに、95兆円を超えた概算要求をどう削減するかが大きな課題となる。マニフェストに掲げた目玉公約の財源問題は衆院選前から民主党のネックと見られてきた。副大臣の一人は「選挙前は『民主党には政権担当能力がない』と言われたが『やらせてみたら意外にしっかりやれている』と思われている」と自賛するが、今後、行政刷新会議を中心とする予算の切り込み作業が難航すれば、再び政権担当能力を疑われるのは必至だ。
オバマ米大統領の来日を11月に控え、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題も懸案となっている。対応を誤れば、やはり衆院選前から懸念されていた日米関係の悪化につながる恐れがある。
さらに、26日開会の臨時国会では、鳩山由紀夫首相の個人献金問題を野党が追及することが予想される。これらの課題を乗り越え、年末の10年度予算編成で目に見える実績を残せるかが注目されている。
◇谷垣・自民総裁に「期待しない」55% 「戦う野党」印象薄く
谷垣禎一総裁のもとで再建を目指す自民党。しかし、全国世論調査では谷垣氏に「期待する」との回答は40%にとどまり、「期待しない」が55%と半数を超えた。派閥領袖に支えられて選出された「旧来型」イメージに加え、新執行部の人事もサプライズより手堅さが目立ち、党内では「戦う野党」としてのアピール力不足を懸念する声が出始めている。
大島理森幹事長は調査結果について「(新体制が)スタートしたばかりなので、ここを出発点として総裁のリーダーシップがこれから発揮される」と強調した。
調査では9月の前回に続き自民党の再建に期待するかも質問した。「期待する」が59%(前回56%)で、「期待しない」の38%(同41%)を上回った。しかし、「再建を期待する」と答えた層でも「谷垣総裁に期待する」との回答は54%にとどまり、新体制に対する評価は厳しい。
谷垣氏は毎日新聞の取材に「国会が開かれ、きちんと政策論争できるかどうかがポイントになるだろう」と述べ、「党再生」をアピールする舞台として26日開会の臨時国会を見据える。政務調査会の部会長が国会の各委員会の理事を兼務する「政権政策委員会」を新設。これを事実上の「シャドーキャビネット」(影の内閣)と位置付け、国会論戦に挑む構えだ。ただ、政府・与党を追及する態勢の整備は遅れており「主戦場は年明けの通常国会」というのが本音だ。
◇温室効果ガス25%削減目標、賛成増え79%
全国世論調査では、鳩山由紀夫首相が温室効果ガスの排出量を2020年までに1990年比で25%削減する中期目標を国連で表明したことについても質問し、賛成が79%を占めた。
9月の前回調査では、民主党が25%削減目標を衆院選マニフェストで公約したことに対し賛成が69%だったが、鳩山首相の国連演説が国際的に評価されたことが10ポイント増につながったとみられる。反対は8ポイント減の17%だった。
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◇世論調査の質問と回答◇
◆鳩山内閣を支持しますか。
全体 前回 男性 女性
支持する 72(77)75 69
支持しない 17(13)16 19
関心がない 10 (9) 9 11
◇<「支持する」と答えた方に>支持する理由は何ですか。
民主党の首相だから 1 (3) 2 1
指導力に期待できる 4 (4) 2 6
政策に期待できる 16(15)15 17
政治のあり方が変わりそうだから 78(77)81 76
◇<「支持しない」と答えた方に>支持しない理由は何ですか。
民主党の首相だから 8 (8) 8 8
指導力に期待できない 12 (9) 6 15
政策に期待できない 57(58)61 54
政治のあり方が変わりそうにない 21(23)23 20
◆どの政党を支持していますか。
民主党 40(45)45 37
自民党 14(12)13 14
公明党 4 (4) 4 5
共産党 4 (3) 2 5
社民党 1 (2) 1 1
国民新党 0 (0) 0 0
みんなの党 2 (3) 2 2
新党日本 0 (0) 0 0
その他の政党 1 (1) 1 1
支持政党はない 32(27)30 34
◆衆院選で民主党を中心とする鳩山内閣が誕生したことによって、国民の生活が良くなると思いますか。
良くなる 43(47)50 39
悪くなる 10 (6)11 10
変わらない 45(44)39 50
◆鳩山内閣は閣僚など政治家が官僚に方針を指示する「政治主導」の政策決定に取り組んでいます。これを評価しますか、評価しませんか。
評価する 80 85 76
評価しない 17 13 21
◆麻生内閣が決めた14兆円を超える今年度の補正予算について、鳩山内閣は2.9兆円分の事業を停止することを決めました。これを評価しますか、評価しませんか。
評価する 71 76 68
評価しない 26 23 28
◆前原国交相は八ッ場ダムの建設中止を表明しました。民主党が衆院選で公約していた政策ですが、地元には建設を求める声もあります。建設を中止すべきだと思いますか。
中止すべきだ 58 62 55
中止すべきでない 36 35 38
◆鳩山首相は、日本が2020年までに温室効果ガス排出量を1990年に比べ25%削減する目標を打ち出し、国連で表明しました。この政策に賛成ですか、反対ですか。
賛成 79(69)79 80
反対 17(25)20 16
◆民主党は、参院で過半数に届かないため、社民党、国民新党と連立政権を組みました。来年夏の参院選後、民主党単独の政権ができることを望ましいと思いますか。
民主党単独政権が望ましい 36(33)41 31
社民党、国民新党との連立が望ましい 32(34)30 34
他の政党との連立が望ましい 27(25)26 29
◆自民党の新総裁に谷垣禎一さんが就任しました。谷垣総裁に期待しますか、期待しませんか。
期待する 40 42 39
期待しない 55 56 55
◆自民党は衆院選で野党に転落しましたが、自民党の再建を期待しますか、しませんか。
期待する 59(56)66 54
期待しない 38(41)33 42
(注)数字は%、小数点以下を四捨五入。0は0.5%未満。無回答は省略。カッコ内の数字は前回9月16、17日の調査結果。
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◇調査の方法
17、18の2日間、コンピューターで無作為に選んだ電話番号を使うRDS法で調査。有権者のいる1669世帯から、1067人の回答を得た。回答率は64%。
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毎日新聞 2009年10月19日 東京朝刊