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反貧困ネットワークが声明 「貧困問題は次期政権最大の課題」「生活破壊の流れを転換し、人々の生活を再建せよ」
http://www.asyura2.com/09/senkyo70/msg/591.html
投稿者 ベーシックインカム@全ての人に健康で文化的な生活を 日時 2009 年 9 月 04 日 11:10:15: S27q4DRmV.QEQ
政権交代に向け、反貧困ネットワークが声明 「貧困問題は次期政権最大の課題」
民主党の圧勝を受け、政権交代が実現が判明した8月30日、
反貧困ネットワーク(代表:宇都宮健児、事務局長:湯浅誠)は声明を発表した。
声明は、「今回の選挙結果は抑圧され続けた人々からの与党・政府に対する『しっぺ返し』だった」として、
政権交代を歓迎すると同時に、次期与党・政府に対し、
「生活破壊の流れを転換し、人々の生活を再建し、守る役割が期待される。
またそうでなければ、政権交代の内実はなかったことになり、
肩透かしを食らった有権者は次なる審判を下すことになるだろう」と警告している。
以下、同声明を紹介する。(日刊ベリタ編集部)
歴史的選挙と言われた衆議院議員選挙の大勢が決した。
私たちはまず、政権交代を歓迎する。
この間、日本社会の中には貧困が拡大したが、与党・政府には貧困問題と向き合う十分な意思が欠如していたからである。
労働者派遣法に象徴される数々の規制緩和や、社会保障費2200億円抑制などの「構造改革」が断行され、
人々の暮らしは圧迫され続けたが、その実態は「経済成長さえ果たせば解決する問題」と放置され、
さらには「自助努力が足りないだけ」と自己責任論で抑圧された。少なからぬ人々にとって、
この間の状態は端的に「踏んだり蹴ったり」であり、痛みだけを一方的に押し付けられた。
11年連続3万人超の自殺者、1000万人を越える年収200万円未満のワーキング・プア、
派遣切り被害者、ネットカフェ難民、ホームレス、餓死者等々は、
この間の政治が、人間らしい暮らしを保障するという最も基本的な任務を果たしてこれなかったことを告発している。
その意味で、今回の選挙結果は、抑圧され続けた人々からの与党・政府に対する「しっぺ返し」だった。
当然ながら、次期与党・政府には、こうした生活破壊の流れを転換し、人々の生活を再建し、守る役割が期待される。
またそうでなければ、政権交代の内実はなかったことになり、肩透かしを食らった有権者は次なる審判を下すことになるだろう。
しかし、その舵取りは容易ではない。
失業率は戦後最悪の5.7%、有効求人倍率0.42倍(正社員0.24倍)という厳しい状況下で、
生活の建て直しをいかに目に見える形で行うか、新政権は早々にその力量を試される。
与党・政府に最も必要なことは、人々の暮らしの実情から目を離さないことである。
民主党は、2007年参議院選挙で「国民生活第一」を掲げて大勝した。
今回の総選挙では、あらゆる党が生活再建を競い合った。
民主党はその中で、人々から生活を預けられたのだ。責任は重い。
鳩山由紀夫・民主党代表は、今年6月の党首討論で、自殺や生活保護母子加算の問題を取り上げて、
「一人一人が居場所を見つけられる国にしよう」と呼びかけた。
一人一人が居場所を見つけられる国とは、この上なく大切なことであり、そして困難なことである。
私たちは、その提言がいかに現実化していくのかを注視している。
「郵政選挙」と言われた前回総選挙の際、大勝した自民党は「官から民へ」を掲げていた。
今回、民主党も「官から民へ」を掲げて政権交代を果たした。
両者が異なるのは、前者の「民」が製造業大企業等だったのに対して、
後者の「民」が、2007年以降、明確に国民生活を指し示していた点である。
「経済成長さえすれば、人々の暮らしは楽になる」――この約束は、90年代からの「雇用なき景気回復」、
低下し続ける労働分配率、高騰し続ける社会保険料等々によって、事実として果たされなかった。
もはや、経済成長率と暮らしの安心度数は独立した変数である。
もう誰も、経済成長が十分条件であるかのような幻想には騙されない。
では、民主党の約束(マニフェスト)はどうか。ただでさえ厳しい世界経済状況の中、いかにして暮らしの建て直しを果たすのか。
私たちは、それをもっとも目に見える形で示せるのが貧困問題への取組だと考えている。
OECDは、日本の貧困率を14.9%と発表している。実に7人に1人以上が貧困状態にある。
多くの人々にそこまでの実感がないのは、日本で「貧困」といえば、
依然としてアフリカ難民キャンプのような飢餓状態が想像されているからだ。
そして、それと背中合わせの関係に立っていたのが「一億総中流」幻想だった。
貧困ラインが飢餓状態に固着していたため、そこまでではない自分は「中流」だと、少なからぬ人々が自らを慰めた。
この背景には、敗戦後の焼け野原から復興し、高度経済成長を遂げた「上昇気流」がある。「いずれよくなる」。
現時点では厳しくても、多くの人たちがそう思えた。
しかし、時代は変わり、欧米に対して「追いつけ追い越せ」だった日本は、
今や新興国に追われる立場にあり、少子高齢化の中、人口減少社会に入った。
かつてのような高度経済成長が再び訪れることはないし、「一億総中流」幻想はすでに過去のものだ。
年収300万円未満世帯は、この10年で370万世帯増加している。
低成長時代にも人々の暮らしを確保する、智恵のある政治が求められている。
中間層だけを想定した政策は、もはや機能しない。
OECDの貧困率は相対的貧困率であり、それは一言でいえば、生活に追いまくられて余裕のない状態、
社会生活で引け目を感じる状態である(平成20年国民生活基礎調査結果に当てはめると、平均世帯人数2.7人で年収224万円以下)。
日々の食事はなんとかなっていても、修学旅行に行けない、必要な教材をそろえられない子どもたち、
また、職場で仲間として受け入れられず、病気をしても生活のために仕事を休めない労働者たち、
地域で不幸があっても香典を包めない、子や孫にお年玉をあげられない高齢者たち、気兼ねなく外を出歩けない障害者たちなど、
この社会の中に安心できる「居場所」を見出せない人たちである。
この人たちが生活に追いまくれられる状況から脱し、「一息つけて未来を描ける」生活状態を確保すること、
学校・職場・社会からの孤立状態を解消すること、賃金や所得保障によって所得を増やすとともに、
再分配や支え合いによって支出を減らすこと、それが鳩山代表の言う「友愛」社会の実現ということだろう。
OECD貧困率の政府としての公認、最低生活基準(憲法25条)による貧困率の測定、
それに基づく貧困率削減目標の定立と、教育・住宅・労働・医療・年金・介護等々にまたがる総合的な対策。
それが、厳しい経済情勢の中でも人々の暮らしを支えようとする政府のあるべき姿勢を示し、
自分たちも「すべり台」社会を転落してしまうのではないかという人々の将来不安を取り除く。
「国民生活第一」を掲げて政権交代を果たした与党の拠って立つ基盤は、ここにこそある。
貧困問題は、来たる政権の存立根拠と基盤を補強する課題に他ならない。
私たちは、次期政権の動向を注視している。
私たちが次期政権の応援団となれるような、
批判勢力とならずにすむような、ビジョンの提出と諸政策の実施を期待する。
以上
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=200908312345071
民主党、社民党、国民新党、新党日本の新連立与党各党及び
民主党、社民党、国民新党、新党日本所属の各議員は、
この反貧困ネットワークの要望&警告を肝に銘じて欲しい。
【関連】
■2009.08.31 <主張>民主党、300議席超ーー政権交代へ
8月30日投票の衆議院選挙は、同日中に民主党の獲得議席が300を超えることが確定、
絶対安定多数(269)も軽く超え、政権交代することが確定した。
民主党は社民党、国民新党と連立内閣を組む。
民主党がこれだけ圧勝したのは、戦後、連綿と続いて来た
政・官・財癒着の構造から弾き出されて来た大多数の国民の多くが、
諦めではなく、政権交代による抜本的改革を迫って投票場に足を運んだから。
決して、民主党そのものが評価されたわけではない。
したがって、民主党はこれからがいよいよ正念場といえる。
マニフェストに掲げた官僚制打破、税金の無駄遣い廃止、現場で働く者が潤う本当の景気回復、社会保障の充実
といった主なものを少なくとも本気で実現させていく姿勢が見られなければ、たちまち国民に見限られることだろう。
http://straydog.way-nifty.com/yamaokashunsuke/2009/08/post-11e2.html
■民主党への13の注文/格差−いまこそ貧困率を測定せよ 反貧困ネットワーク事務局長・湯浅誠
http://www.excite.co.jp/News/magazine/MAG1/20090902/21/
マニフェスト関連:
■【民主党政権で世の中こうなる】「宙に浮いた年金問題」は新政権が2年間で解決!/自民党の無責任ぶりは、酷いものだった
http://www.asyura2.com/09/senkyo70/msg/146.html
■【民主党政権で世の中こうなる】保険の一元化で医師不足、病院不足は解消に向かう 医療現場の再生
http://www.asyura2.com/09/senkyo70/msg/110.html
■【民主党政権で世の中こうなる】「天下り禁止」で毎年4兆円の財源が浮く やっとメスが入る「官僚1人に税金4億円」のデタラメ
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/584.html
■民主党の子ども手当とベーシックインカム(山崎元ブログ)
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/237.html
■富の再分配を縮小=貧困化と格差の拡大によって経済と社会をズタズタにし、国民生活を破壊した自民党・公明党政権は退場を
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/423.html
■貧困拡大を政府が進める唯一の先進国・日本/貧困層をより貧しくする歪んだ所得再配分政策を取り続けた自民党・公明党政権
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/667.html
■基本所得が保障される社会 「ベーシック・インカムー基本所得のある社会へー」(G・W・ヴェルナー)+新党日本マニフェスト
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/242.html
■自民党のマニフェスト詐欺に注意せよ! 「天下り禁止」言い始めて32年
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/969.html
■これぞ選挙目当て「自公」マニフェスト騙しの手口(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/306.html
■「自民党マニフェストは小学校レベルの作文」著作家、アルファブロガー、そして経営者の小飼弾氏が自民党マニフェストを酷評。
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/984.html
■自民党パンフあまりに醜悪な中身/デマだらけの自民党の民主党攻撃ビラ 誹謗中傷・デマ攻撃ぶりに驚くばかり
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/884.html
■麻生自民“金権選挙”のえげつなさ/自民党の金満選挙 どうせ下野だから全部使っちゃえ 原資はほとんど税金
http://www.asyura2.com/09/senkyo70/msg/157.html