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http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003011&sid=a4eOrfWD10gg&refer=jp_asia
富裕層は増税嫌気でスイス移住に関心、問い合わせ増加−HSBC
9月3日(ブルームバーグ):英銀HSBCホールディングスのスイスのプライベートバンク部門によると、スイス国外の富裕層から同国への移住に関する問い合わせが増加している。母国での増税と、スイスの銀行による非居住者向けの秘密主義が失われつつあることが背景だ。
スイスは顧客の税逃れに関し、米国に加えてフランス、ドイツなど近隣諸国とも協力の拡大を決定。しかし、スイスに住居を構えることができる富裕層にとっては、同国の魅力を損なうことにはつながっていないと、プライベートバンク部門のアレクサンドル・ツェラー最高経営責任者(CEO)は指摘する。
ツェラーCEOはチューリヒでインタビューに答え、「一定の資産を保有している人たちの話で、何千人というのではないが、かなりの数だ」と説明。「特に、税金が大幅に引き上げられた国から問い合わせが多い。税金と資産家の移住希望とには、正の相関関係がある」と語った。
スイスには、世界最高峰の自動車レース、フォーミュラ・ワン(F1)で7回の優勝を誇るドライバー、ミハエル・シューマッハ選手や、家具小売り最大手イケアの創業者イングバル・カンプラード氏、歌手のティナ・ターナーさんなど、海外から移住してきた富豪が住んでいる。スイスで収入がない富裕層の居住者は、同国の地方当局と所得税額を交渉することができる。
ツェラーCEOは2日、チューリヒで開かれたプライベートバンク部門の会合で、「税法上のコンプライアンス(法令順守)で難しい立場に立たされている大口顧客にとって、スイスへの移住は解決策の1つだ」と指摘。「英国から多くの顧客がスイスに流出し、不動産市場が活況を呈しているのも、こうした背景からだ」と述べた。
英国は来年4月から、年間所得が15万ポンド(約2250万円)を超える層を対象に所得税50%の適用を計画している。
-- Editor: Willy Morris
翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 若林 有紀 Yuki Wakabayashi Ywakabayash1@bloomberg.net Editor:Akiko Kobari記事に関する記者への問い合わせ先:Warren Giles in Zurich at wgiles@bloomberg.net
更新日時 : 2009/09/03 11:35 JST