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衆院選情勢/“旋風”に焦る自民
共同通信社が実施した衆院選情勢の調査結果は、民主党が列島に“旋風”を巻き起こしていることをうかがわせた。自民党は保守票固めで劣勢を跳ね返す戦略だが、反転攻勢への潮目をつくれず焦りを募らせる。民主党は終盤戦での上滑りを強く警戒。ただ水面下では、政権担当への準備を着々と進めつつある。
▽恨み節
「厳しい状況にあると言われるが、(全国を)回ってみると、有権者の反応は間違いなく良くなってきたと実感している」。麻生太郎首相は22日、兵庫県内の候補者事務所あいさつで、強気の姿勢を崩さなかった。
ただ、20日夜には周辺に選挙情勢のデータを報告され「九州の一部はいいが、北海道や東北が悪い。地域によって違いがあるんだよな」と落胆をにじませる場面も。自民党の若手議員は調査結果について「ただ、あぜんとするしかない。やはり麻生降ろしをしておけば良かった」と恨み節。石原伸晃幹事長代理は22日の民放テレビ番組で「自民は奥さんに愛想を尽かされただんな様という感じだ」と劣勢を認めた。
首相は22日の神戸市内での街頭演説でも「われわれは保守政権だ。革命を起こすつもりはない。国旗を大切にする」と右バネで保守票をつなぎ留める戦術を展開。「政権ではなく政策選択。どの党の政策が現実的か」との訴えには、「政権交代」の4文字に引き寄せられる民意を立ち止まらせたい思いが込められる。
公明党の太田昭宏代表も「選挙はこれからだ。経済危機の中でしっかりかじ取りしてきた実績を訴えたい」と述べたが、与党は形勢逆転の糸口は見いだせていない。
自民党の幹事長経験者は「せめて150議席は取らないといけない。100議席じゃ党として成り立たない」と選挙後への悲壮感も漂わせる。与党幹部は民主への強い追い風を、幕末の大衆騒動にたとえた。「まるで『ええじゃないか』のようだ」
▽高揚感
民主党の鳩山由紀夫代表は22日、記者団に「出来過ぎだ。そこまでの実感はない。気の緩みが生じたら、すべて変わってしまう」と引き締めた。民主党は有力な後援会を持たない“風頼み”の新人候補も多く、緩みこそが大敵だ。
岡田克也幹事長も「『民主党が勝てるなら』と1、2割の人が(投票先を)考え直すと、逆の結果になってしまう。安心すると絶対駄目。これからが本当の戦いだ」と楽観を戒めた。
だが民主党は既に、新政権の閣僚、党役員の人選に着手。鳩山氏の側近議員は衆院選公示後も選挙区にほとんど戻らず、新たな政策決定システムを検討するなど政権移行準備に余念がない。鳩山氏は記者団に「単なる風ではない。地殻変動のうねりをさらに高めたい。国民が大きな山を動かす瞬間だ」との高揚感も隠さなかった。
▽新局面
民主党の政策に是々非々で臨む「建設的野党」を掲げる共産党。市田忠義書記局長は調査結果について「『自公政治ノー』の流れは喜ぶべきことだが、共産党が伸びてこそ国民の暮らしと平和を守れる」と埋没回避に躍起となった。
社民党の福島瑞穂党首は「自民党政治の悪行の数々を言うよりも、未来に向かって何をやっていくかという時が来た」と断言。民主党との連立政権をにらみ「社民党は新しい政治のチェック役、品質保証役だ」とアピールした。国民新党の亀井静香代表代行は「(調査結果は)自民党への批判の声だが、小泉政治への最大の抵抗勢力は国民新党だ」と強調した。