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http://www.asahi.com/international/update/0813/TKY200908130303.html
17億人の「自由貿易圏」誕生 ASEANとインド署名
2009年8月13日20時8分
【バンコク=高野弦】インドと東南アジア諸国連合(ASEAN)は13日、自由貿易協定(FTA)に署名した。約17億人の人口を抱える巨大な「自由貿易圏」が誕生することになり、ASEAN地域に拠点を置く日本企業の対インド戦略にも影響しそうだ。
協定の発効は10年1月。約5千の貿易品目のうち、71%の品目について13年までに関税を撤廃、9%を16年までに撤廃する。除外品目は489品で、うち農業関連が302、繊維が81、機械・自動車関連が52、化学製品が32を占めた。ラオスやカンボジアなど後発加盟4カ国には5年間の猶予がもうけられた。
ASEANとインドの貿易総額は08年に約470億ドル(約4兆5千億円)だが、「協定発効の効果で600億ドルに達する」(ポーンティワー・タイ商務相)としている。
ASEAN域内には、自動車や電機産業を中心に多くの日系企業が集積している。タイとインドが04年に先行して始めたFTA(アーリーハーベスト)では、工業製品を中心にタイからの輸出が大幅に拡大した。「内需が成長を牽引(けんいん)するインドに向けたモノの流れが加速する」(日本貿易振興機構アジア大洋州課の助川成也氏)とみられる。
除外品目に機械・自動車部品などが含まれたが、交渉に同行しているインド商工会議所連盟のミトラ事務局長は朝日新聞に「この分野だけで100を超える項目があり、半分以上の項目は、関税削減の対象になる。日系企業にも当然便益が及ぶ」と話した。
ASEANとインドとのFTA交渉は04年にスタートしたが、インド側が1414もの除外品目を要求し、交渉が長引いていた。しかし、インドには東アジアで進む自由貿易の流れに取り残されることへの危機感が強く、今年5月の総選挙で与党が圧勝したこともあって署名にこぎ着けた。インドは今月、韓国との署名も終えており、自由貿易の動きを加速させている。
ASEANはすでに日本、中国、韓国、豪州、ニュージーランドと協定を締結。インドとの署名を終え、日本が「東アジア自由貿易圏」として提唱する国のすべてがASEANの締結対象となった。